二都物語 公演情報 新宿梁山泊「二都物語」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    新宿梁山泊の【二都物語】(作・唐十郎)を観劇。

    初演は1972年に状況劇場が、上野・不忍池を朝鮮海峡に見立てて行った伝説の舞台である。
    今作は、池のない新宿花園神社のテント芝居で、どのように朝鮮海峡を描くかが見所であったが、驚くような方法で海峡を表現してきたのである。

    唐十郎の描く世界は、社会の底辺でうごめいてる人々の個人のアイディンティーや宗教観などを背景に描きつつ、純愛を高らかに歌い上げる展開で、今作も日本と朝鮮の国境の狭間に生きる男女の三角関係の物語だ。
    特に唐十郎の作品は、主役、ヒロインの他に少年や少女が重要な役回りを担っていて、その俳優の力量次第では作品の評価も二分する。
    以前でいえば小林薫というところか。
    今作では、大鶴義丹と水嶋カンナというベテランで攻めてきたが、光子役(6/26日)を演じた若手女優が、実力か?演出力か?兎に角、唐十郎の描く世界の少女感を体現していて、リーランの愛よりも光子の愛が勝ったのは観客の誰もが納得するところだ。
    まぁ、ただあえて希望を言うと緑魔子の妖艶さが少し欲しいかな?
    そして唐十郎の戯曲は、本人が演出しようが、蜷川幸雄、金守珍など様々な人が演出しようが、やっぱり第七病棟の石橋蓮司が一番上手いという結論に達したようだ。




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    2015/06/28 13:29

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