unicornの観てきた!クチコミ一覧

1321-1340件 / 1402件中
11のささやかな嘘

11のささやかな嘘

ジェットラグ

銀座みゆき館劇場(東京都)

2011/07/15 (金) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

麦茶と嘘
約90分の上手い戯曲だった。李千鶴の未亡人ルックは素敵だった。

ネタバレBOX

パンフに役名がないのが気になっていたが、古山の役が猫とわかった時になるほど!と。さらにその猫に霊が乗り移っていたとわかって、またなるほど!と。

一発屋の文筆家の自殺から49日後の、文筆家の書斎が舞台。妻もよくしらない関係者がそれぞれの思惑をもって書斎を訪れ、真実なのか嘘なのか判然しないことで揉めはじめるも、文筆家の遺作があるとわかって舞台は終焉にむかってゆく‥。
妻は、遺作(自叙伝)を読み文筆家の交友関係(麦茶の真相とか、浮気、借金など)に確証を得、また長い鬱積もあって文筆家を殺害し自殺に仕立てていた、というのが大きなオチ(そこまで意外ではないけど)。むしろ、このオチをわかった上で、最初からのやりとりを観ると面白いと思う。「死人に口なし」というセリフが何回か出てくるが、このセリフが一番恐ろしく響くのが、妻の告白(ラストシーン)だろう。

タイトルでも「嘘」という言葉が使われているので、出てくる人物が全員いかがわしいのだが、そのいかがわしさが上手く表現されていたと思う。面白かった。
熱海殺人事件

熱海殺人事件

AND ENDLESS

シアターX(東京都)

2011/07/13 (水) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

パーフェクトです!
つかこうへいが亡くなって1年ということで、各地でつか作品が上演されている。こないだ「つか劇」を観たばかりだけどせっかくなので観劇。

脚色もあり、わかりやすい演出になっていたと思う(そこまで大きな変化もなく)。気になったのはスモーク。もうちょっと控えめでよいのではないかなと。

ネタバレBOX

木村役の田中をはじめ、役者全員いい感じだったと思う。特に、熊田役の塚本が良かった。
田中の演技は、より「女」性的な伝兵衛だったと感じた。

「パーフェクト!まさにパーフェクトです!」の部分は、パーフェクト感が充満していた。
罠

CAVA(サバ)

神楽坂セッションハウス(東京都)

2011/07/09 (土) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

罠にかかる男と罠をかける女
マイムの舞台は初めて観たが、わかりやすくて十分に楽しめた。
言葉はないものの、音楽・照明・小道具・衣装など、ストーリーを補完する要素が豊富で、期待以上のものだった。
藤代の身長ネタなど、ベタだけどとても面白い。また、ダンスシーンが要所に配置され、コメディな話とかっこよいダンスというメリハリが利いていたのも良い。ちなみに、紅一点の田中が、結構ダンスして割に一番涼しい顔をしていたのが印象的。そして、衣装も含め美しく細かった。

次回公演がアートスクエアであるようで、時間があれば是非観たいと思った。

ネタバレBOX

一人の女(田中)のいる部屋へ男(黒田)が帰宅する。二人は卓につき、女は笑顔でお酒を注ぎ、男は飲み干すも急に倒れてしまう。こんなプロローグでワクワク感が高まる。
次のシーンでは、女と二人の男(藤代、細身)が、お酒に毒?を入れようとしている。コメディシーンだが、わかりやすい演技で素直に笑える。
その後も、銭湯、キャバクラ、浮気現場からの逃走劇など、場面の展開もあり、60分飽きずに楽しめたのがうれしい。
男が今までの話が夢か幻覚か‥と思いつつ、やっぱり現実だったのか!みたいなグレーでサスペンスなオチ。

サスペンスな割りにさわやかなスッキリとした味わいのセンスの良い舞台だった。
愛情爆心地はボクのココ

愛情爆心地はボクのココ

ぬいぐるみハンター

王子小劇場(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

バランスよい仕上がりかなと
前回よりストーリーがわかりやすく観やすい舞台でよかった。ポップな衣装や演出も程よくて満足できた。

役者は、神戸と片桐が良い。特に片桐は小柄かつ細い身体でエネルギッシュに振る舞い、舞台を引き締めていたと思う。

ネタバレBOX

昔チラホラ耳にした「ストリートチルドレン」の話。彼女らの住処が街のテーマパーク化で危機に瀕した時、彼女らは蜂起する。

ナイト(浅見)とマヒル(久保)の兄妹とスミカ(片桐)とアイコ(永本)の姉妹という兄弟愛が話の中心に走っていたので、安定した舞台となっていたと思う。個人的にはもう少し感動エッセンスが多くても良いけど。特にスミカが住処を守るというところとか。
OPの傘とレインコートのダンスは、見た目もきれいで上手い演出だった。また、終盤の花火のシーンは、照明(と音響、役者の演技)で見事に花火を見せてくれた。
大笑いすることはなかったが、神戸アキコのネタやサンタナ(ナカイデソントン)のネタは面白かった。


前回よりダンスが少なくなったような感じだが、舞台セットや衣装、演技などはポップでカラフルで、十分楽しめるレベルであったと思う。
どーでも良いが、スミカの秘書姿が魅力的だった。
きょうの日は

きょうの日は

コメディユニット磯川家

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

苺と母と
前回「恋プラ」が良い公演だったので観劇。
複雑な思いととある問題を絡ませ、コメディで彩る手法は前回と似ている。また、舞台セットもしっかりと創られているのは前回同様うれしい限り。テイストはかなり落ち着いた感じ。

ネタバレBOX

実母を幼いころ亡くし、後妻とその子らと家族となった伊智子(二宮)がキーパーソン。デパート建築にかかる家屋移転に対して、実母のことを引きずっている伊智子は、母=家という観念から抜けられず、移転に反対しつづけるも、結婚相手の宮部(岡)らに心動かされ、また、自分的に心を整理し移転を決意する…。
序盤の幽霊ネタで不動産業者を撃退する安易な流れかななんて思っていたけど、しっかりひっくり返してくれた。移転に反対し続けるのはあまりにも現実的でないという点、また、伊智子の精神的成長という点でも、良い結末に落ち着いた感じ。

宮部を演じた岡が、三枚目的で突っ込み役、さらに物語の中心を担う役回りを上手くこなしていた。兄・勝役の島岡は禿げネタに寄りすぎな気もする。妹・貴良役の稲野、中学生演技が気持ちいいくらいあっけらかんとしていて好印象。とてもうまい。(それを「訳わからないアバズレ」と評した台本も上手い)

いろいろなネタでの笑いのポイントがあって、やはりコメディは良いなぁと。
売春捜査官

売春捜査官

北区つかこうへい劇団

滝野川会館 大ホール(もみじ)(東京都)

2011/06/22 (水) ~ 2011/06/25 (土)公演終了

満足度★★★★★

警視総監殿!!
あの木村伝兵衛部長刑事が女性になった「売春捜査官」。率直に言って傑作だった。

最終的にすべての問題を凌駕する「女性の愛」を提示された気分。女性蔑視や同性愛者への差別、民族差別などの問題も含まれた内容だったが、それらを一気に乗り越えるものを女性は持っているんだと力説された感がある。

あまりにもかっこよすぎる「警視総監殿!今、義理と人情は女がやっております!」の決め台詞・決めシーンに集約されているのではないかなと。
そんな部長刑事を演じた那須野恵にただただ拍手。もちろん、脇を固めた役者陣の演技は申し分ない。

ネタバレBOX

印象的なOP(白鳥の湖に大声の電話)を皮切りに、しゃべる叫ぶでグイグイ引き込まれる。
後半、熊田留吉に「勘弁してください」と言われ続け、打ちひしがれる部長刑事のシーンが好き。

新団体でもやってくれれば是非観たい。
蒲田行進曲

蒲田行進曲

北区つかこうへい劇団

滝野川会館 大ホール(もみじ)(東京都)

2011/07/01 (金) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

これにて解散
有名な「蒲田行進曲」。
銀ちゃん、ヤス、小夏の奇妙な人間関係。一度みただけでは、名作の秘密はわからなかった。

演技はつか劇らしく熱く、ステージに熱気が渦巻いていた。

ネタバレBOX

やっと掴んだスターへの扉を前に、小夏を大部屋俳優ヤスへ押し付ける銀ちゃん。銀ちゃんのため、銀ちゃんの子を宿した小夏と生活・結婚するヤス。翻弄されながらも前を向く小夏。

3人の心情が掴みきれなかった。
遠くから見てるだけ

遠くから見てるだけ

パセリス

サンモールスタジオ(東京都)

2011/06/23 (木) ~ 2011/06/27 (月)公演終了

満足度★★

やや?な感じ
女子高生の色恋沙汰に、神様とかが入ってくる不思議なお話
舞台も簡素な分、役者の力量が必要だが、ややパワー不足な感じ。ストーリーがそこまで悪いとはいわないが、退屈に感じた。

ネタバレBOX

神様(通地優子)は、うまく神様特有の雰囲気を出せていたと思う。佐藤ユウは美人だった。
崑崙クジャク

崑崙クジャク

ひげ太夫

王子小劇場(東京都)

2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★

初ひげ
組み体操を取り入れた舞台で、見ごたえあった。後半スピード感が増したが、前半はもう少しスッキリしてても良かったかも。

役者の体一つ(複数人だけど)で、背景など意外とうまく表現できていて、そこのとこ良かった。ストーリーも○。

ロミオやらジュリエットやら

ロミオやらジュリエットやら

てらりすと

下北沢GARDEN(東京都)

2011/07/09 (土) ~ 2011/07/09 (土)公演終了

一人ミュージカル
お酒片手に拝見。楽しめた。
この後の大阪公演、ゲスト(プレミアライヴ)が回毎に違うのか。大変な企画だなと思った。

ネタバレBOX

「ロミオやら~」は、ジュリエットの乳母を中心に据えたストーリー。程よい味付けで無理なく聴けた。音楽はもちろんのこと、小道具なども凝っていて、充実していたように見えた。ロミオとジュリエットの人形はかわいかった。

プレミアムライブは、ロミオをコロが、ジュリエットを新良が演じた。内容は、もしドラよろしく、ジュリエットの恋愛改革講座。歌も歌って楽しいステージ。
芸劇eyes番外編『20年安泰。』(各回当日券発売有り)

芸劇eyes番外編『20年安泰。』(各回当日券発売有り)

東京芸術劇場

水天宮ピット・大スタジオ(東京都)

2011/06/24 (金) ~ 2011/06/27 (月)公演終了

満足度★★★

有望な若手劇団ショーケース
特徴の際立った5団体の小作品群。そのためかややお腹いっぱいの印象。たまにはこういう企画は見てみたい。

ネタバレBOX

「ロロ」‥前回観た「15mm」のほうが好み。つまらなくはないけど。

「範宙遊泳」‥とある映画?をスタジオで振り返るというワンシチュ物。舞台裏の野外も使用して、面白おかしく仕上がっていた。勢いを感じた。

「ジエン社」‥3箇所のエピソードを同時に進める手法は、観にくくてなじめない。

「バナナ」‥ライヴパフォーマンス。大人数で動き回る、歌いまくる熱いステージで意味もなくすっきり。通し稽古とかどーやってやってるのかな。

「マーム」‥リフレインを使用した叙情的な舞台。そこまで印象的に感じなかったのはなぜだろうか。小道具(特にバスの窓)が一番印象的だった。
標本

標本

乞局

リトルモア地下(東京都)

2011/06/22 (水) ~ 2011/06/30 (木)公演終了

満足度★★★★

初乞局。
「奇譚集」ということで、昆虫?をテーマ(題材)にした、小作品とそのまとめ。哲学的な話のような気もするけど、素直に楽しもうと思った。

話としては、「蜂」「蜻蛉」が好き。
コツボネという読み方も結構好き。

ネタバレBOX

「蜂」‥最初の背面演技が面白く、その後も熱のこもった演技で見ごたえあった。
「蠅」‥殺した男と同居する女の話。多少観念的。
「蜻蛉」‥兄妹の話。笑えた。
「蝶」‥怪しい雰囲気。蝶のリンプン?に群がる男と水商売女の話。

「蝶」の後の箱船的エピソード‥ゆったりとしたダンスが後味良い。
閻魔堂コロシアム

閻魔堂コロシアム

サイバー∴サイコロジック

OFF OFFシアター(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

初サイバーサイコロジック
舞台せっとはしっかりと創られていたし、演技にもまあまあ満足した。
話が意外に大きな(飛んだ)方向にいっていたのが良かったのかはわからなかった。たぶん良かったと思うけど。

ネタバレBOX

2012年のコウイチ(平平平平)の正体にはびっくりした。今これをもってくるのかと。けど普遍的に笑えるネタなのかもしれない。
サエキ(金子優子)は、哀しい女性が上手く表現されていたと思う。ヨシエ(松島やすこ)とタケコ(李そじん)のミニスカ巫女ルックは素直に良かったと。

ぺタルとフーガル

ぺタルとフーガル

熱帯

駅前劇場(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/11 (月)公演終了

満足度★★★★

ソシオぺタル・ソシオフーガル
バンコクのホテルが舞台の群像劇。ツアーの添乗員とかガイドとか客とかホテル従業員の人間模様がじんわり沁みてくる舞台。

キャラもたった人物たちの気の利いたセリフと上手い演技で「100分だけのバンコクの旅」を楽しめました。

ネタバレBOX

要は、添乗員らの裏舞台を描いた舞台なのだが、それぞれのエピソードが魅力的だった。
別島(芳賀)と品川(金沢)の関係は、最後のやりとりのさわやかさが印象的。別島の叫びには笑わせてもらった。
岩佐(岩崎)と見城(松尾)の寂しくも前向きな話も好き。

その他、エリートっぽい巻木(佐々木)や巻木に好意を見せる客の大石(野坂)・稲垣(寺西)、ひたすら明るくポジティブな葛岡(後藤)、P吉田(森田)、いかがわしい江面(秋山)、ややお堅い八瀬(菊池)、バックパッカー志望の蓬莱(斉藤)など、登場人物が舞台上でうまくハマっていた。
ちなみに、レック(奥村)がコミカルで好き。


バンコクらしくなのか、静かな立ち上がりだったけど肩肘張らずにリラックスして楽しめた満足の舞台だった。
【特別版】男子と女子と、ときどき鹿と 改

【特別版】男子と女子と、ときどき鹿と 改

元東京バンビ

小劇場 楽園(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

東京バンビ
前に観た「超!スーパー~なんとか」より、笑いに走っている。面白いけども、別の味付けもほしかった。

ネタバレBOX

はやし大輔はやはり良い役者と思う。町田歩美は、序盤気がつかなかった。メイク落としたら美人になっててびっくりした。
「2」

「2」

コロブチカ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

「2」
二人芝居×3作品。
チラシが魅力的かつカッコイイ。

ネタバレBOX

「sweet motoin」‥とりあえず「森ガール」「山ガール」(という言葉)が嫌いなのはわかった。

「グッドフェローズ」‥不倫男への制裁(というワンシチュエーション)をホラーテイストで味付けした良作。内容自体は過激であるが、どこか可笑しくもありそのバランスが良い。

「来週は桶狭間の合戦」‥援助交際相手の金持ちオヤジの殺害計画を練る女子高生を描く。これが一番面白く感じた。役者が生き生きとしているのが好印象。
不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

不都合な四日間≪終演致しました!沢山のご来場ありがとうございます!≫

クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)

テアトルBONBON(東京都)

2011/06/29 (水) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★

4days
脚本リレーという面白そうな企画なので見てみた。
4人の脚本家の色を味わえる公演でお得と思えるか、また面白いと思えるかどうかがポイントでしょうか。

ネタバレBOX

とある喫茶店が閉店するまでの数日をそれぞれの脚本家が描き出すヒューマンドラマ。
2日目(あひるなんちゃら)は大いに笑えた。
3日目(乞局)の回は、2日目との落差でかなりとまどった。こういうところ、徐々に雰囲気が変わっていくようだとよかった。企画的に難しいというか狙いがあるとは思うけど。
4日目(クロカミショウネン)の回、もう少しインパクトあってもよかったような気もします。
5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

5分だけあげる(終幕御礼・御感想お待ちしています。次回公演は2012年2月下北沢駅前劇場・下北沢演劇祭参加決定)

MU

王子小劇場(東京都)

2011/06/28 (火) ~ 2011/07/04 (月)公演終了

満足度★★★★

ぶっ壊れた学園モノ
濃い50分。

センスの良いセリフとしっかりと笑いもおさえていて満足した。簡素な舞台セットながら学校や生徒、親(大人)、地域の抱える陰をじわじわとかつ急激に描き出す独特の演出とうまい演技。率直に良い公演だった。

今城文恵の演技と声が魅力的だった。

ネタバレBOX

本編後の短編映画「密会」も見ごたえのある作品だった。
確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

確率論 【コロブチカ「2」は、6/28~7/3@SPACE雑遊にて】

岡田あがさ×須貝英

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/06/21 (火) ~ 2011/06/26 (日)公演終了

満足度★★★★

確率論
黒の似合う岡田あがさ、やはり美しかった。70分程度の中で移り変わる表情も良い。

ネタバレBOX

作中の「欲望が秩序を壊す」と「欲望が秩序を創る」はどちらも正解だと思った。
リミックス2

リミックス2

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2011/06/14 (火) ~ 2011/06/19 (日)公演終了

満足度★★★★

爽やかな青春群像劇
国分寺大人倶楽部初鑑賞。

なんか爽やかなテイストで好印象。「ガールフレンド」「グロテスク」が特に好き。おまけ公演はぐだぐだだった。いや、けなしてないけど。

チラシの色彩や表情はとても素晴らしい。

ネタバレBOX

「ストロベリー」…女性の同性三角関係+男の同性愛。良くキスしてたけど、なんか爽やか。男同士のほうがより爽やか。

「ガールフレンド」…オタクとその空想彼女と友人との友情と愛情の物語。話の起伏に富んでいて青春の一コマがうまく描けていた。大竹沙絵子の告白演技が良かった。田中(今村)のどこに惹かれたのかしらないが。

「グロテスク」…母を早くに亡くした家族の歪みと暴力、解放を描く。役者全員演技がうまかった。ラスト、父を殺して女子高生に戻る姉(板倉奈津子)の、どこまでも走っていきそうなすがすがしさがたまらない。

「ホテルロンドン」…殺人を犯した女と過ごす男との他愛もない会話。どこか暖かく、一抹の寂しさがある。

登場人物が重なる構成をとって、4編の小作品でなく1本の作品に仕上げているところがよい。演技は、仰々しさをおさえ、繊細な表情や発声で舞台の空気を上手に造っていたのも好印象。ただ、客席でも聴きにくい程度の音量はストレスにもなりうる。
若者特有の間とか感性で会話が進行する舞台に、スパイスの利いた展開を加え満足度は高い。また、各編のタイトル紹介(舞台上のネオン)は好き。舞台転換の小道具を舞台下のゴミから出してくるのも面白い。

おまけ公演は、役名のとおりくだらない。ダルビッシュ沙絵子の出トチリとネンアンの紹介には笑った。

このページのQRコードです。

拡大