満足度★★★★
ソーキュート
初快快。面白い。60分。
ネタバレBOX
序盤、加藤和也のハイテク話があって、野上絹代と山崎皓司の基本二人芝居。終盤の未来暦表現シーンもさることながら、六畳間の舞台で面白いパフォーマンスが展開されてた。ハイテク否定ってワケでなく、アナログ讃歌というか人間讃歌な舞台で、腹にニコちゃんマーク描いて、半ケツだしてのダンスに、人間的な幸せが見えるようだった。
笑えるとこも豊富で、その点も上手い。女性は妄想しない?的なセリフとか、未来は過去になったのかってセリフとか、いいトコ突いてた。あと、野上の衣装がかわいい。
終盤のビンタで思わずあっ!て声が出ちゃった客がいたのが、思いがけずいい効果だった。
満足度★★★★
この道を行けば…
面白い。120分。
ネタバレBOX
女学院のシスター・清川(横山可奈子)と小渕(郡司みわ)は、学院の同級生。演劇部顧問の清川のことが気に入らない小渕はつまらない嫌がらせをしていた。そんな小渕の前に、10年前の学園祭の日に居なくなった演劇部員・聖来(蜂谷晏海)が現れ、学園七不思議の願いのかなう扉の向こうへ連れて行くという。その先は10年前の学院だった…。
中学校?も同じだった清川と小渕。高飛びの選手であった二人だったが、小渕の怪我で次第に関係が狂い、清川の父の事故(死亡?)でどんどん亀裂が入っていく。コンプレックスとフラストレーションが高まった小渕は、この出来事から目をそらしていたが、聖来の願い(二人が幸せになるように)が叶い、清川脚本の舞台を上演するはこびとなる。そして小渕は扉をくぐり、新たな現在に戻る…。
女性ばかりで、若さで押してくるような舞台を想像してたけど、骨太でシャープな切れ味の舞台だった。清川小渕の関係だけでなく、いじめとか恋愛とか家庭とかの苦めなテーマで肉付けし、程よいボリューム感だった。で、ちょっとのSFエッセンスもあって。キャラの色付けとか描き方のバランスとかもいいと思う。
笑えるとこもけっこうあった。郡司みわを配役したのが大きかったと思う。
あと、ダンスをラストに置いたのも○。前向きなエンディングに合ったスマイリーな感じが作品を引き立てるというか。
プロレス詳しくないけど、アントニオ猪木の言葉がガンガン響いてくる、いい舞台だった。
「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けばわかるさ。」
満足度★★★★
人に出会うための人生
面白い。チラシの出来も前作並にいい。
ネタバレBOX
宇宙最期の日、コリスと会話しながら飲み会を待つ伯爵。何の才能もなく(いいともレギュラーだったけど)何もできなかったとごちる伯爵は、不老不死以外は普通の人だったんだなと。愛した人は56億年で5人の伯爵だけど、一般人は70、80年の人生で愛する人(宇宙最期の日にこの人に会いたいと思う人)がどれだけいるかしら。
地位とかは一時的なものだとブルボンが言ったように、さまざまなポジションに立ってきた伯爵は、その心一つで永い人生を生きて、人を愛して愛されたんだなと感心した。
5人のヒロインの描き方良かった。ひよ子エピソードも好きだし、変に明るくて愛情深いUHAのも好き。コリスを何者か描かずにおいたのも上手い。その普通な感じが非常の中の日常って感じで際立った。
満足度★★
精神疾患
見にくい上によくわからんかった。100分。
ネタバレBOX
「えっちしてますか?」
「失礼します」
のくだりは笑った。
満足度★★★★
セカンドガール
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。95分。
ネタバレBOX
徹平(葉石充)のバーにて誕生日会をする女性5人と2人の男性客と2人のバーテン。弁当屋に勤め化粧っけのない地味なフミエ(大見遥)の誕生パーティといいつつ、着飾った女性らの興味は男性客のイケメンに集中。自分らをセカンドガールと冷笑しながらも、自分以外を嘲り馬鹿にする女性たち。突如、優しげなバーテン・吉郎(須加尾由二)が、イケメン・遠藤(大塚公祐)の腹を包丁で刺し、フミエ以外の女らに、一人殺す人間を選べと迫る。女の子が乗り移ったような吉郎は自分はワカコで吉郎は眠っている、これはフミエのためだと言う。困惑する女性らは、次第にヒートアップし殺し合い寸前にいたるが、フミエがそれを制止し、ワカコの包丁がフミエの腹を刺す。一年後、それぞれの想いを胸にバーに集まった面々。そこにフミエが姿を現し、自分はフミエではなくワカコだと告げる…。
思った以上に痺れる内容だった。
マサミ(松田千尋)、セツコ(蓮菜貴子)、ナオコ(望月一花)、リカ(里璃)らの人を小ばかにする態度が上手い。自尊心を守ろうとするかのように(自分でなく)他人を下に見るサマがいい。
吉郎がワカコに変わるという展開をはっきりさせないのもいい。結局ワカコとは誰なのかって疑問を残して終演となる。吉郎の子供時分を知る女の子なのか、セツコが堕胎した女児なのか。「歪んだ醜い女性性を敵視する純粋な女の子」という性質で一途に誰かのために行動するサマと、マサミらの対比が面白い。突っ走るという意味ではどっちも怖いけど。そう、怖い舞台と思った。
美人やイケメンを配置しつつも、それだけでないものを表現した舞台でよかった。
満足度★★★
百合
面白い。150分。
ネタバレBOX
恋人を毒殺し、逃走し続けている女・夏村百合を、姿を描かずに、その終わらない旅をみせる…。
人生は演技を続ける旅とでもいうのか。笑いが控えめで地味な作品と思うけど、不思議と飽きない。もうちょい劇的な感覚がほしかったとも思うが。終盤の山小路との会話での心の声は肉声でも良かったかなと。
ドアの設置を逆にしちゃうとかミスはあったけど、まあいいかなと。クールポコが気に入った。
打ち上げ
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。
ネタバレBOX
伯爵(岡野康弘)…不老不死。橋の下の住人、奴隷、保健教師、ヤクザなどを転々とし、56億年ほどを生き、最期の日を迎える。愛したヒトは計5名。
ブルボン(小見美幸)…貴族の妻。奴隷の伯爵を買う。母性から伯爵に教養をつけさせようと教育。伯爵と再開後、処刑される。
佐久間ひよ子(相楽樹)…高校生。心臓など身体的に弱いけど精神的には強い。卒業の日に告白し伯爵の整理を待つが、3年後病死した。
よっちゃん(野口オリジナル)…伯爵の所属する組と対立する組の下っ端。鉄砲玉として伯爵殺しを命じられるが、監禁され、死亡する。
UHA(志水衿子)…生命のない地球に訪れた宇宙人の内の一人。伯爵の眠りを覚ます。地球に残ると決意した伯爵とともに過ごすが、結局先に寿命を迎えた。伯爵の子を身篭った。
コリス(浅利ねこ)…伯爵とともに宇宙の最期を過ごす女性。20歳代。
モロゾフ(工藤さや)…ブルボンの寝室に勝手に入る貴族。奴隷同士をマグワわせることを想像する。
ロイズ(関原あさこ)…モロゾフの友人貴族。色んな貴族に会いにいこうとブルボンを誘う。
右足(今村圭祐)…ブルボンの奴隷。つっこみが冷静な方。宵越しの物はもたない。
左足(中舘淳一郎)…ブルボンの奴隷。好戦的な方。
リスカ(佑木つぐみ)…ブルボンのメイド。エロメイドがスタンダードになると予言する。伯爵にふられた。奇跡の人。
ユーハイム(三嶋義信)…奴隷商人。後に革命派の先導者。
不二(工藤さや)…高校生。湖池の恋を応援する。
湖池(佑木つぐみ)…高校生。伯爵にふられた。
赤城(中舘淳一郎)…高校生。彼女あり。
カバヤ(渡辺伸一郎)…高校生。ひよ子のストーカー。伯爵との仲を疑う。
カクダイ(ひら凌一)…体育教師。ひよ子の兄。ひよ子の手紙を持参し、その死を伯爵に伝える。
江崎(三嶋義信)…伯爵の組所属。伯爵のことが好き。
ハリ坊(渡辺伸一郎)…伯爵の組所属の下っ端。
でん六(ひら凌一)…伯爵の組所属の下っ端。レーザー銃を所持。
ママ(関原あさこ)…UHAの母。パパのマイクコードをサポートする内助の功な妻。
パパ(今村圭祐)…UHAの父。地球調査員的な宇宙人。人と出会うために生きている。
満足度★★★★
サイレントコメディ
楽しめた。
ネタバレBOX
マイム舞台はあんま見ないけど、楽しめた。アンコール含めて100分程度。やっぱり笑いはシンプルな伝わりやすさが重要と思った。パフォーマンスだけでなく、客いじりも上手い。あとあの妙な声が上手い。
満足度★★★
蕎麦と日本酒
面白い。
ネタバレBOX
4人の女子高生と保健の先生の色恋沙汰。
キャッチーなBGMとダンスで序盤いい感じ。それぞれ彼氏との馴れ初めを描いて、中盤から心変わりをみせ、それぞれの落着で終演。
ところどころ笑えて雰囲気がいい。調光室?でのカラオケとか、舞台中央の高座を使用した動きの演出は良かった。基本会話劇だけど、視覚的にも聴覚的にも楽しめる。
終盤の演出(高座へごちゃっとしてからあっけらっかんとした女子高生らがハケてくって)は、なんか気持ちが遠のいてしまったけど。
話的には、4組の女子高生の恋話はちょっと飽きる。内容違うといえるけど。そのせいか、生山先生(異儀田夏葉)と宮田先生(勢古尚行)と生山の夫・佐竹(吉田壮辰)の話に一番惹かれた。舞台で際立ったというか(メインは女子高生だろうけど)。率直に面白かった。
満足度★★★★
血
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。
ネタバレBOX
シイ(浅野千鶴)…シンイチとカツコの子。シンイチが病に倒れカツコの元へ行くも結局捨てられた。後に作家に。夫のあっくんが不倫していることを見てみぬふりする。
ジュン(横手慎太郎/原西忠佑)…カスミの妹の子。両親は事故死し、カスミが育てた。後にミツコと不倫し、別れを告げる。
ソノヤ(満間昴平/泉政宏)…ミツコと中二から付き合い、結婚する。不倫に気づきジュン宅へ向かう際に事故り失明する。ショウタがジュンの子ではないかと疑っていた。
ショウタ(満間昴平)…ソノヤとミツコの子。ソノヤにクリソツ。
ミツコ(あやか/名嘉友美)…ソノヤの妻。ジュンと不倫する。
カスミ(坊薗初菜)…性欲のない処女。ジュンを育てるためサダハルと結婚する。シイが出て行った後、サダハルと沖縄へ移住する。
サダハル(赤澤涼太)…おかま。カスミとジュンを本当の家族としてみている。
シンイチ(用松亮)…シイの父。男手一つで育てるが、余命三ヶ月を宣告される。カスミのことが好き。
カツコ(墨井鯨子)…シイの母。男に走って家を出た。
カオル(吉岡そんれい)…カツコと再婚した。実子のエリカよりシイと気が合うことでエリカと距離ができる。
エリカ(太田彩佳)…カオルの連れ子。あっくんと不倫する。フィリピンとのハーフで英語がちょくちょく出る。
あっくん(中田麦平)…シイの夫で漫画家。シイの才能に嫉妬する。
150分は長いななんておもってたけど、苦にならなかったのは流石。(どういう役割分担になっているか知らないけど)三鷹文化センターは表周りのサービスがしっかりしてるのが大変良い。
10歳のシイちゃんとジュンとの会話からは始まる冒頭がけっこう好き。話は、その15年後との二部構成、それをちょっとずつ出していく、そのさじ加減が上手い。混乱させずに興味を引き付ける手腕というのか。
血のつながりって奇妙で不確かなとこに惹かれた。シイちゃんはカスミらよりも実母のカツコを選んだし、カオルは実子・エリカよりシイちゃんを好んだ、ソノヤは実子・ショウタを疑い続けたし、カスミとサダハルは確かに家族だったし。血を選ぶのか情を選ぶのかってのがピリっときた。
終盤のQueen「Somebody to Love」はあえて崩しているのかわからんが、崩すならもっときちんと崩したほうがいいかなと思う。もしくはオジリナルとか。パフォーマンスとしては好きだけど。
満足度★★★★
奇妙な舞台
初表現・さわやか。面白かった。
ネタバレBOX
エジンバラ演劇祭の秘話を池田が語る構成。父・トーマス(大川宗哲)が戦死したメアリー(佐藤真弓)に魔女がいると嘘を吐く、権力者の祖父・ウィリアム(村上航)。メアリーのため、劇団女優のクリスティーナ(原史奈)に魔女を演じるよう依頼する。クリティーナや劇団員だけでなく、町の人がメアリーのため嘘をつき続け、メアリーは死んだ父と母に再会する…。
ゆるめなコントだななんて思ってたら、どんどん面白くなっていった。話もライトながらシンプルでジーンとくる。笑えるし、動きもあるし、ショー感覚なとこもあってバランスがとてもいい。100分という時間もいい。
俳優陣のボケっぷりが上手い。佐藤の子供演技は最高に上手い。原はめちゃ美人だった。
満足度★★★
証
面白いが、異様な空気感を作ってほしかった。
ネタバレBOX
右斗(大高雄一郎)…真珠に小指切落とされ、真珠のために左腕を切り落とされ、狂う。梢を守るため真珠に体を売るよう仕向ける。
真珠(福圓美里)…右斗の妻。証のため小指を切っちゃう病んでる女。けど愛情深い。
梢(神田朱未)…右斗の幼馴染。傷ついた右斗を慰め、恋愛関係となる。
三富(立浪伸一)…右斗の部下。はちまきがかっこいい。
銀凪(関智一)…元山賊の集団の頭。自分に注目してほしいがため刃を振るい続ける人。太李に殺され満足する。
かざり(松崎亜希子)…銀凪の妻。銀凪を傷つけることができず苦悩する。
太李(木村はるか)…銀凪に親や祖母を殺された女。生理時は占いができる。
砂井(三原一太)…爆薬製造のリーダー。銀凪から童貞と蔑まれているが、戦前に爆薬をおじゃんにして、その存在を認めさせようとし、殺される。
廉児(波多野和俊)…真珠の兄。銀凪に参謀として徴用される。
指切とか戦乱の世ってショッキングなとこから、男女の愛憎を展開する舞台。面白いと思ったが、異常な事態と雰囲気がマッチしてない気がして、のめりこめなかった。真珠らが銀凪たちの慰み者になったというのも、(現代的に)結構ショッキングだけど、そのショックが汲み取れなかった。キャラと客席の距離が離れてたというか。
満足度★★★
愛と成長
チケットプレゼントにて鑑賞。130分。
ネタバレBOX
前半は面白い。
後半がダレた。シャープさがないというか。熱量が落ちたというか。
宮川浩明の木村部長はいい。声とか脂ぎった感とか。水野君を演じた黒澤は美人でその点いいけど、アイコの時のひん曲がった感というか人間くささがもっとほしかった。
満足度★★★★
千羽鶴
面白い。90分。
ネタバレBOX
大山雄史…絆の会所属。後におもてなしの会に寝返る。
後藤飛鳥…前田司郎の姉。絆の会所属。おもてなしの会に寝返る。宮部のパスポートを窃盗する弟想い。
中川幸子…絆の会所属。結局おもてなしの会に入る。バザーに出す商品がないことで西田に責められる。
西田麻耶…絆の会所属。夫に首絞められ目をくり抜かれる。めんどくさくって面白い女。おもてなしされるも、おもてなしするのは嫌いと入会を拒否する。
宮部純子…前田の元彼女。妻子持ちとハワイに行くとして前田をふるが、パスポートの件で縒りが戻ったっぽい。
望月志津子…おもてなしの会の東京支所を任された女。次々に入会させ、自身の差し歯代13万を稼ぐ、やり手。
前田司郎…ナンコシの和民から五反田の座和民へ昇進し、宮部と同棲しようとするもフラれ、姉に泣きつく。
面白い。序盤の西田と人形な夫とのやりとりで十分笑える。パスポートのくだりは最高だった。西田と宮部の会話「ハワイという名の売春宿」も最高だった。
満足度★★★★
モーテル
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。
ネタバレBOX
男運のない女・鮎子(Junko☆)が銀座の老舗和菓子屋の御曹司・敬助(西郷豊)と結婚するが、子もできず姑・ピン子(赤星まき)にいびられ敬助に浮気されって不幸せな時に、ヤクザの城島(火野蜂三)と出会う。…という回想を、殺し屋・一平(立山誉)に捕まった敬助が話しだすという構成。
さらに別の殺し屋・三郎(保土田充)が加わり、鮎子の元彼や親友のミカ(玉上鈴子)らが乱入し、真実が明らかになる…。
130分。面白いし笑えるがちょっと長い。20分短かったらなお良かった。若干テンポが悪いかな。
アドリブめいたやりとりとか小道具(携帯)忘れたことを笑いにもってくとか、演技と演出は上手い。
キャラ設定も嫌味がなくて好き。女性陣の控えめなセクシーさも○。ヤクザを演じた火野の声がいい。欲をいえば、もっと人間ドラマに焦点当ててくれると良かった。鮎子の皆を愛するって展開も悪くないけど、もっとギュっと心を掴むエンドで〆てほしかった。
満足度★★★
sunday morning
面白い。60分。
ネタバレBOX
英語劇。ウィル(篠原正明)と妻・ジョディ(佐伯さち子)、娘・レイチェル(日野早希子)がアメリカンなノリで朝食を食べようとしているところへ、歌手のアデル(川面千晶)や隣人・ボブ(吉原小百合)、アダム刑事(五十嵐正貢)がやってくる。ウィルのチェアーに座ると座った人間に不思議な変化が起こることに気づく面々。ボブの散弾銃でジョディが瀕死になるも、突如現れた女の子(森桃子)が治す。女の子は自分は幽霊で椅子は私のものだ、ウィルに殺されたと告白する。困惑する一同だったが、ウィルに悪霊?が取り付いていたと分り、椅子に悪霊を封印する。そして悪霊を倒すため(=女の子が生まれ変わるため)、アデルとボブが子作りしようとするが…。
やっぱりカオスだった。一方で悪霊と戦いながら、一方で連続○ェラをしているという異様なドタバタさがいい。ストーリーの面白さとしてはもう一声だけど。
結局アデルがボブの子を身篭り、悪霊は倒され皆で朝食を食べるという、変に落ち着いたラストも強引な味がある。ハリウッド映画への皮肉か、米銃社会への批判か知らんけど。
「ほぼ」英語だったけど、あんま気にならないのはさすが。レイチェルが素直にかわいい。
満足度★★★★
エスパーの幸せ
面白い。
ネタバレBOX
DVの父が蒸発し、母も他界し残された三姉妹と町の人々の話。
ユミコ(黒岩三佳)…長女。母たろうと頑張った。実はスプーン曲げができる能力持ちだけど、三女を傷つけまいと黙ってた。何気にチラシでも一人スプーン曲げてる。
マイコ(加藤理恵)…次女。予知夢能力で一躍TVスターになるも、能力低下で引退。傷心し里帰りした。
チエ(松永渚)…三女。能力もなく、TVにも出られず、劣等感を抱き日々を送る。
アキ(上鶴徹)…パン屋。マイコのことがずっとで好きで、マイコの自信を取り戻そうと、ファンレターを送り、1,000万円をバイパスに落とした。話が長い。
ハル(こいけけいこ)…沼原FMのDJで主婦。何も言ってくれないダンナが不満。ユミコのクラスメイト。
タケダ(後藤剛範)…アキの先輩。彼女が妊娠しタバコをやめた。
マツウラ(永島敬三)…東京から来た男。色々嫌になって死ぬ気だったけど、マイコと寝たせいか自殺してない。
スズキ(森下亮)…ハルの夫で警官。妻しか聞いていないラジオのジョッキー。ハルの番組に出演した。
タモツ(日栄洋祐)…喫茶店店主。ユミコのことが好き。
ムコウジマ(折原アキラ)…芸能事務所所属。金を回収するため、力が戻ったマイコに接近する。
序盤、イマイチ乗れないななんて思ってたけど、終盤頃、一気に色々動き出してからは抜群に面白かった。会話の端々のコミカルなセンスもいい。タケダには色々笑わせてもらった。
群像劇な話。バランスよく描いていてとても見やすい。
終盤の三姉妹を中心にピリっとしたシーンから遊園地のシーンにかけてのハラハラドキドキ感があってから、最終盤の告白シーン(その他諸々)のほんわかした空気にするのが上手い。遊園地シーンでチエが瞬間移動能力を発動するって展開もしびれた。
なんかあったかくて平日夜に観てよかったと思った。
満足度★★★
party live show
面白い。
ネタバレBOX
飲食自由、携帯OK等の観客自由度高めな公演。歌ありダンスありと、エンタメなつくり。一万円席の客には野口かおるの女体盛りサンドウィッチまである。とても豪華。
ショー的なステージで気軽に楽しめるのがいい。最後の「阿修羅のごとくごとく」が好き。40年ものの肉(女)の繊細さは開眼だった。あと、藤田記子へのアドリブふりの回答「ばれたかな、日本人て」が最高。
満足度★★★★
銀河
面白い。90分。
ネタバレBOX
誕生日に100年前に創られたアンドロイド先生・ケンジ先生をプレゼントされたレミ(林貴子)は、先生とケンカして友人・ソラコ(笹川亜矢奈)の家へ行く。ソラコの姉・トシコ(渡辺安理)は売れっ子歌手だが、友人が死んだときも仕事をしていたことがきっかけで仕事がいやになっていた。レミの家に戻るも、トシコを追ってきた社長・シラキ(岡内美喜子)らから逃走を図り、川原へたどり着く。先生やレミの父・コウタロウ(三浦剛)が頑張り、トシコは一日だけ休みを貰う。レミらは先生を家におくことを決める…。
先生がいないので、皆PCでモノを知るという世界。アンドロイドだけど、人に教えることを幸せとする(人間らしい)先生と、仕事に追われ友人の死も悼めない生身の人間と対比させ、人間らしさを静かに強調する作品。
終盤のコウタロウや先生がボコられるシーンは、ベタながらも熱くなった(社長らも悪人じゃないんだけど)。切羽詰ると人間らしさを失いがちな人間にあって、どんな状況でも先生たろうと人間たろうとしたケンジ先生が眩しい。
あと、レミ役の林の笑顔も眩しかった(カーテンコールでまだ七時半ですってのも超嬉しそうな表情で良かった)。