unicornの観てきた!クチコミ一覧

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ジャガーの眼2008

ジャガーの眼2008

日本の30代

駅前劇場(東京都)

2015/08/28 (金) ~ 2015/09/07 (月)公演終了

満足度★★★

賭け
120分。

ネタバレBOX

移植され人から人へわたっていく「ジャガーの眼」を取り巻く、男と女の話。

つまらなくもないが、面白味がどこにあるのかわからん作品。アングラ(かどうかわからんが)だからかな。興味が惹かれなったというか。なぜに今この作品を選んだのだろうか。
チェルフィッチュ『女優の魂』

チェルフィッチュ『女優の魂』

チェルフィッチュ

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2015/08/28 (金) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★

ハーゲンダッツ
面白い。40分。

ネタバレBOX

女優の小山(佐々木幸子)が、劇団員の女に殺され、以前のヌードモデルをやった際に会ってた男とあの世で再会。小山は女優を続けると、あの世の登録書に書くが、アーティスト志望だった若い男は、日本人以外になれないならアーティストは続けないと申請する…。

のっぺりした表情で、女優とは語りを始める小山。相変わらずヘンテコなパフォーマンスがチャーミング。淡々とした口調も、どこか惹きつけられる。
アーティスト志望で、結局アーティストにもなれず自殺した男との会話も面白かった。率直に笑える箇所でもあるし。

一般人からすれば、アートな世界で生きるってことは、この世とあの世くらい離れているのかもしれないなと。
漂着(island)

漂着(island)

下鴨車窓

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/08/26 (水) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★

手紙
面白い。100分。

ネタバレBOX

映像脚本家とその妻とボロアパート下のドブ川の流れ着いた女の死体の話と、脚本家の新作(無人島に監禁された男女と監視員、国境を越えようとする若い女)の話。

女の死体から作品の中に女を出し、その女も死に、妻は身篭るという命の話かなと。妻は妻で、女優を辞めるし、脚本家も作品作りを断念する、始まりにつながるのかわからないが、終焉のようなイメージが強かった。
とりとめないと言えば、とりとめない。もう一声、変化があると良かった。
ふじきみつ彦・山内ケンジ 傑作短篇集

ふじきみつ彦・山内ケンジ 傑作短篇集

E-Pin 企画

小劇場B1(東京都)

2015/08/25 (火) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

シリダチ
面白い。95分。

ネタバレBOX

「つばめ」ふじきみつ彦
義兄(岩本健司)から腎臓移植してもらったお礼を言いにきた岡部たかしと弟。食事を勧められると岡部は潔癖症だからと辞退するが、美人の料理なら食べられると言い放ち、義兄の妻であるつばめ(島田桃依)は不機嫌になる…。
導入からの雰囲気も面白い。ブスかもしれないといわれたつばめがかわいい。弟(本村荘平)が、つばめを好みだと連呼し卒倒し、岡部が命にかかわることしやがってというドタバタで終幕というオチもいい。つばめが不憫なまま終わるのもいい。

「ロース」ふじきみつ彦
フィットネス仲間の田島ゆみかと島田が飯を食べようとしていると、カウンター席の女(松村翔子)が、ロースを一切れとりかえっこしようと話しかけてくる…。
松村の妙な女っぷりが見事。大いに笑った。それに嫌悪する島田と松村に同調し始める田島のからみも上手い。島田を友達と思ってた田島と、田島を知り合いと思っている島田のやり取りとかの、微妙な人間関係も味わえる。傑作。

「気立てのいいワンさん」山内ケンジ
昨日の祝賀会(H13.1)で鑑賞してた。相変わらず、岡部のエセ中国語が上手くて面白い。

「再会」ふじきみつ彦
4年前に強盗したコンビニに、支援者とともに採用面接を受けにくる男(本村)の話。話の最中に乱入した強盗を負傷しながら倒すも、店長(岩本)は、雇わないよと去っていく。
これも、序盤からすっとんきょうな空気感で笑えた。支援者らの微妙な支援も面白いが、男の原点話(つまらない人生をやり直すきっかけとなったのがこのコンビニ)が妙にウケる。

「新・愛の渦」山内ケンジ
乱交イベントに参加した岡部と本村。若い田島とセクシーな松村は、シールズの飲み会いっちゃって、地味ブスな島田と男が取り残される…。
つまらなくないけど、ちょっとぼんやりな感じ。島田の役割が不憫。

「婚約者」山内ケンジ
50まで経験無しの松村が結婚すると言い出し、喜ぶ父(岡部)と弟(本村)だったが、松村がつれてきたのは、オランウータン(岩本)だった…・。
なんというかパワフルな作品。発情したオランウータンが弟をレイプする様が圧巻。無表情な岩本が、オランウータンの不気味さを上手くあらわしていた。


カーテンコールまで、「ロース」の妙な女と、「新・愛の渦」のセクシー女や「再会」の元レディース女が同じ女優さんと気づかなかった。それくらいロースな女性が良かったと思う。
15 Minutes Made Volume13

15 Minutes Made Volume13

Mrs.fictions

王子小劇場(東京都)

2015/08/19 (水) ~ 2015/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★

サマーヌード
面白い。休憩AT込み150分。

ネタバレBOX

「ベンチ」タイタニックゴジラ
後輩のお情けでベンチ入りを争う三年2人と、世話焼きなマネージャー。あーだこーだの末、結局二人はスタンドで応援することに…。
芝居的な面白さがほしいかな。吉田壮辰のフィットネス姿はウケるけど。ラストの(他の演劇団体への)エールは、ならではの趣向で面白いと思った。

「停電の夜に魔が差して」アナログスイッチ
アパートの一室にこそドロが忍び込み、大金をくすねているところへ、部屋の主と浮気相手、居候と借金取り、主の彼女が戻ってきて…。
停電時に明転してというコメディ作品。なかなか上手くできた舞台で、笑いや動きがあって楽しめた。

「全肯定少女ゆめあ」DULL-COLOERD POP
破滅に向かう世界で、ゆめあ(中村梨那)は妙で大変な大人たちに出会い…。
アナログ終演後、間をおかず、一気に舞台を作り上げる手腕が流石(客の緊張感も残せるし)。ママ(塚越健一)の男への嘆きが、面白い。派遣バイト(東谷英人)とかも好き。大人のツラさみたいなのも見せつつ、ミュージカルな展開でパワフルに〆るという、妙ちくりんでスピーディな作品だった。

「ブルーベリー」Straw&Berry
山手線ゲームで盛り上がる4人。罰ゲームの歌を聴き、突如泣き出すミドリ(岩崎緑)。体中アザだらけで、デク(村木雄)に行くねと告げ、再度泣き出す。デクのつまらないおどけで更にミドリは泣き続ける…。
夫からのDVに苦しみ、夫を殺してしまったミドリとの一時の別れのため、友人で集まったという一夜。ポイントポイントで、舞台のスキマを埋められるよう考えられてる作品。(警察に)行くねと言うミドリに、待ってると応えるデクのゆびきりとか、地味ながらジンときた。いい作品だった。

「近すぎて遠い」ポップンマッシュルームチキン野郎
以前見た短編集での一作。一度見ているのでオチは判ってたけど、なかなか楽しめた。
見た目男な患者の中のリコ(小岩崎小恵)に恋して主人格を消そう(ある意味殺人)という、「異常な」精神科医(野口オリジナル)だったが、結局、主人格がリコを消してしまい、悲しむという展開。行き着けのバーで展開される生き死にの男女と同様、精神科医と患者の命のやりとりという、考えると恐ろしい話だった。

「ミセスフィクションズの祭りのあと」Mrs.fictions
ママ(岡野康弘)の店の裏でママが一息ついていると、金持って男と逃げたミケ(浅利ねこ)がやってくる。駆け落ちした男と中国人マフイアに捕まり、自分らの埋められる穴を掘ってたら、自分だけ逃がしてもらえた。けど男を助けたいと金をもらっていくミケ。そんなミケを見て、従業員のサビ(小見美幸)に、幸せになったもん勝ちだよとアドバイスする…。
以前の中嶋作品的な舞台。笑いのとり方が上手い。ちょこちょこ笑わせてくれる。んで、アホだけど行動力のあるミケがかわいい。客引きしてた彼が埋まってないといいね。
ママの内面の描きがちょっと足りない気もする終盤だけど、男とも女ともつかないママの迷いのようなセリフ(幸せに~)が印象的だった。面白かった。
東京アレルギー

東京アレルギー

劇団野の上

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/08/10 (月) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

満足度★★★

キャバクラティッシュ付
110分。

ネタバレBOX

東京アレルギーな青森出身のまりあ(成田沙織)は、低空飛行な毎日を送り、家に帰れば、希望のKちゃん(堀夏子)や絶望のZちゃん(和田華子)と会話する毎日。そんなまりあがキャバ嬢やって、ヤクザにビール瓶で頭カチ割られて、シスターに看病してもらいレズり、田舎に帰るも居場所無く、結果シスターに殺される。

前半は地味で冴えない、花のないまりあと周囲の人間がバランスよく描かれ、結構面白かった。津軽弁もよくわからんなりに、なんとなく判るという感じで。
後半が、より絶望よりな方向に向かい、地味な感じはそのままで、魅力に欠けた印象。話的に盛り上がるワケではないのはよいけど、惹きつけられるものがなかったかな。
率いて

率いて

ナカゴー

ムーブ町屋(4階)ハイビジョンルーム(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/08/08 (土)公演終了

満足度★★★

シベリア
面白い。80分。

ネタバレBOX

太一(篠原正明)の娘の三千花(日野早希子)が、隣人の市子(鈴木潤子)のおぼれて死んだ息子(川崎麻里子)が見えるという。いやがる息子を太一が強引に市子に引き合わせ、一件落着の体であるが、三千花と向き合っていこうと決意した太一が鬼の真似をすると、三千花が豹変してしまう…。

喫茶店だかを経営していた老女が死に、鬼から開放されるため、生贄が必要だとして三千花を連れて行こうとするくだりから、ナカゴーなノリが始まり、延々続く。市子は心臓取り出すし。太一が、豹変した妻(高畑遊)と三千花をボコし、3人抱き合って終幕。
面白いが、突き抜けた爆笑がなかったかなと。何気に、息子の妙なダンスが気に入った。
TangPeng30-A(劇団だいだいだい×GOOD BYE COMPANY)

TangPeng30-A(劇団だいだいだい×GOOD BYE COMPANY)

SAFvol.9 TangPeng30‐A

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/08/04 (火) ~ 2015/08/11 (火)公演終了

満足度★★★

釘バット
80分。

ネタバレBOX

「告白」
身投げし一命をとりとめたジャンヌ(浅賀さくら)に女性(田村菜津子)が、これから裁判を始めると詰め寄る。聖ミカエルの声を聞いたジャンヌが、ボードリクールやシャルルに女の武器で近寄り、力を手にし、彼氏なジャメを結果裏切り、それがもとで自殺を図ったことがわかる…。
ジャンヌ・ダルクという人物のことを良く知らないためか、淡々と舞台の女性二人を眺めて終わった感がある。非凡なジャンヌから、平凡な自分への戻りがなんなのか、いまいちピンと来ない。確かにまっすぐな舞台ではあるけど。

「ザットウ天国」
ひろき(小林史明)…宿題やりたくない小学生。一度はワルイーバを倒すが、再戦時に苦戦する。かわいの恋心に鈍い。
くらた(大内康平)…自称発明家な小学生。ライトセーバーな剣とか、タイムマシン的なものを発明し、ひろきをサポートする。
かわい(石井里紗)…ひろきに片思いな小学生。生まれながら超能力が使える。
ワルイーバ(鴇田哲実)…地球を侵略し宿題を無くそうと目論む宇宙人。ひろきに敗れてからは宅配便のバイトで生計を立てる。実はひろきとかわいの父。
ギャグファンタジーな作品。真っ当にギャグを放ってくる直球さで、楽しめた。キャラもわかりやすくていい。ライトセーバー殺陣も、意外と真っ当だったし。ラスト、バイトのワルイーバが、ひろきの母(石井里紗)に荷物を届け、婚姻届に印をもらおうと、俺も宿題を終わらせなきゃな…的なオチも、ほっこりできて○。
土田英生セレクションvol.3 『算段兄弟』

土田英生セレクションvol.3 『算段兄弟』

Cucumber

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2015/07/31 (金) ~ 2015/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

フロイト
面白い。105分。

ネタバレBOX

沙奈枝(村岡希美)…倉田(父)に対して憎しみを持つが、死後、存在を受け入れられた。吾郎と別れ、桜田(土田英生)と付き合いだした。
吾郎(大村わたる)…沙奈枝の夫。学生。子供っぽい。
洋一(竹井亮介)…嫉妬深く、しつこい。
真弓(七味まゆ味)…洋一の妻。倉田(義父)の元愛人。
隆(尾方宣久)…金にうるさく、例えが長い。洋一とは似てない双子。
麗(石丸奈菜美)…隆から求愛されている人。葬儀屋。
耕三(渡辺啓太)…急に家族(兄弟)ができてうれしがってる。独身。バセドウ病。
ゆかり(高橋明日香)…倉田(父)との思い出があり、その身を心配している。雄二との子は作らないつもり。
雄二(土田祐太)…ゆかりの夫。月並みな表現しかできない。
文恵(もたい陽子)…倉田の内妻。倉田の死後、羽生田との子を身篭り出産。
羽生田(本多力)…倉田の二番目の妻がいた際の愛人との子。倉田の元を訪れ調剤師として勤務。認知してもらえず、倉田の遺言にそれが記されてないかと期待していた。

ナイーブな話をちょこちょこ笑いを挟みつつ進行させ、重いだけにならなくて、見やすい舞台。羽生田のヘンテコなキャラから悲惨な空気を生み出すとことか、舞台が締まるしね(3万5千円のつながりはうまいと思う)。

家族とは血のつながりなのか、時間なのか、距離なのか。あの山が人によって印象が変わるように、家族もその人によって変わるんだろうな。コレって決めてかからなくてもいい気がするし。ただ、「家族」はあったほうがいいと思うし。
彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/25 (土) ~ 2015/08/04 (火)公演終了

満足度★★★★


面白い。120分。

ネタバレBOX

大学時、パキスタンで拉致された坂本(西尾友樹)が、帰国後パパラッチされ、母にも辛らつな手紙が届くなどのバッシングにさらされる。そんなバッシングの元になった(事実でない)記事を書いたマスコミとして働く坂本だったが、オリンピック候補選手のパンチラ写真の掲載の流れで、選手の人生をダメにするからやめてくれと土下座する…。

ジャーナリズムのないマスコミ側(権力)に立った坂本と、同属嫌悪な小説家志望の川瀬(菊池佳南)の言い争いが見ごたえあった。見栄っ張りでその実弱い人間的な感じで。
そして、パンチラ写真の件で、取材対象者のことを思うことが大切だと土下座する坂本が、死にそうな顔でホームに立ち、やはりボロボロな川瀬と語らう流れが上手い。人を殺さないようにできらたいいねという、平凡なようで厚みのあるセリフがいい。

一度は銃で殺された坂本が銃を手にしたが、結局撃てなかったという地味な話。狭川(大原研二)や矢田(菊池佳南)のように、引き金を引き続ける人間と坂本の差とはなんなのかなと。拉致されたアジトで、同じく拉致された子持ちの男を殺した少年の顔つきが変わったように、一度一線を越えることで、鈍感になるのかなと。そっちサイドの気持ちも想像すると怖いなと。

笑いの要素はもうちょいあってもいいかなと思う。初演よりも面白味は増してた。
農業少女/2001人芝居

農業少女/2001人芝居

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2015/07/23 (木) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★

農業少女A
面白い。90分。

ネタバレBOX

農家の長女の百子(金魚)が農業やりたくないから上京し、山本ヤマモト(有村優太)と同棲し、ツツミ(遠藤昌弘)が主宰するボランティア等に参加する。うんこの匂いを消すお米(農業少女)に懸ける百子は実家に戻り、開発を進め、山本の想いからは離れていく…。

ちょっと怖い愛の話かな。テンポよくてコメディな箇所も多いけど、薄気味悪さがある。百子という少女(15)の内面が、闇な感じだからかな(ツツミの団体とかの井胡散臭さもあるけど)。農業とか少女という「清」な感覚のものから滲む、嫌な空気感がでてた。

ツツミの大衆の気分談義はなるほどと。
墓場、女子高生

墓場、女子高生

ベッド&メイキングス

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

記憶
面白い。120分。

ネタバレBOX

日野(清水葉月)…元コーラス部。桜の木で吊って自殺した幽霊。みんなからいろんなあだ名で呼ばれてた。
西川(根本宗子)…現オカルト部。日野の死を吹っ切れず、オカルトの力で復活を考える。この世は腐っていると日野と話合う。
ジモ(青山美郷)…本名フジモト。死んだ飼い犬の名をビンゼに名づける。
ビンゼ(望月綾乃)…強引にコーラス部に入れられた。
チョロ(山田由梨)…彼氏あり。
武田(杉ありさ)…オカルト部部長。若干空気読めない。
ナカジ(葉丸あすか)…見た目がブスだと気にしてる。そこそこかわいい。
メンコ(佐藤みゆき)…大人になることに過剰な意識を持つ。
メロテスカー、他

メロテスカー、他

あひるなんちゃらの関村俊介が短編集をやるのを味わい堂々の浅野千鶴が見守る企画

スタジオ空洞(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/19 (日)公演終了

満足度★★★★

メロテスカー
面白い。55分。

ネタバレBOX

「先生になりたい」
平日朝8時にパチンコ屋に並ぶ田代尚子と関村俊介。パチンコ好きだけど並ぶの嫌いという田代は、先生になりたいと関村とコントをしようとする。そこに通勤中の田代のいとこの野村梨々子が通りかかる…。
とぼけた田代がいちいちかわいい。野村と関村とのカラミ具合も丁度よく、気楽に笑えた。あと、(学校の)先生コントの時の田代の教壇の姿勢が好き。

「マスクマン」
澤唯による新作落語。とあるレフェリーに覆面レスラーの白羽の矢がたち、どんなマスクにするか悩むが…。
話の設定とか、ちょっとしたネタとか面白いけど、後半やや退屈かな。演じわけももう一声がんばってほしい。あひる版落語な感じではあった。

「メロテスカー」
シマイレージというアイドルの握手会に来たおがわじゅんやと関村。握手券25枚持つ関村は、メンバーが温まっていないと中々並ぼうとしない。好きなメンバーであるメロが卒業してしまうというおがわは券1枚。ダベっていると関村は券をすべておがわにあげてしまう。驚き喜ぶおがわに、関村は握手会は終わったみたいだと告げる…。
面白かった。妙な駄弁話もいいとこ突いてる。おがわの実直そうな演技が、笑いを誘うという感じ。オチの寂しげな表情も良かった。そして、挨拶に立ったメロの歌が始まると二人、掛け声を叫ぶという〆もいい。
メロテスカーの方が、落語なオチだった。
玉子物語

玉子物語

Q

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/15 (水)公演終了

満足度★★★


100分。

ネタバレBOX

玉子(たまこ)という女性のアパートでの話。

物語性に乏しい舞台。物語性低めで良いけど、シーンシーンの面白さは保ってほしいかなと。「永遠に~」のとことか、家賃滞納している女のとこは好きだけど。

中身が大事なのはわかった。
僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/07/09 (木) ~ 2015/07/13 (月)公演終了

満足度★★★★

カラフル
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。100分。

ネタバレBOX

白雪姫(渡辺実希)の若さと美しさを呪ったママハハの女王(佐々木豊)は狩人(渡辺望)を暗殺に仕向けるが狩人は白雪姫に女王の乱心を告げ、森の奥へ逃がす。力尽きて倒れた白雪姫を、多重人格の少年(加藤晃子)が助け、同居が始まる。白雪姫の生存に気づき、女王は老女に扮して白雪姫を殺そうとするが、白雪姫のママハハへの想いを知った女王は身を引く。二人だけの平穏な日々の中、脚を負傷した隣国の王子が来居する。少年は拒むが姫は王子を受け入れる。回復した王子は姫への想いを打ち明け、国に来るよう誘うが、少年に殺されてしまう。そして、王子に別れを告げ家に戻ってくるという姫を、少年はナイフで殺してしまう…。

初演を見ているので、カラフルverを観劇。初演時よりも見やすくなったせいか、舞台の面白さがダイレクトに伝わってきた。
自分を殺そうとしたママハハへの愛を求める白雪姫とその気持ちにやられる女王の構図や、孤独と弱さから他人格を作り出した少年と、まっすぐな気持ちをもつ姫とのズレとか、見せ場見せ場もしっかりしてた。

カラフル版だけあってか、照明の使い方もよかった。少年が鏡を壊しまくるシーンは好き。
青色文庫 -其弐、文月の祈り-

青色文庫 -其弐、文月の祈り-

青☆組

ゆうど(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★


面白い。60分。

ネタバレBOX

野ばら
大きな国と小さな国の故郷にある石碑を守る両国の兵士が懇意を深め、戦争が始まり小さな国の兵士が戦地に赴き、大きな国の兵士の耳に大きな国が勝ったことが伝わる…。

十二月八日
戦争真っ只中の国に生きる、とある主婦の日記。

戦争の理屈のなさと寂しさを描いた野ばらと、一般庶民の代表のような主婦の戦争への本音を提示した十二月八日という両作品。青組の繊細な舞台表現の中に、争いへのピリっとした成分が含まれてて、むしろ見終わった後に余韻が残る舞台だった。
15 Minutes Made Volume12

15 Minutes Made Volume12

Mrs.fictions

王子小劇場(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

盛夏
面白い。150分(休憩10分+AT)。

ネタバレBOX

ミゼスフィクションズの祭りの準備(Mrs.fictions)
いじめられっこだった忌村(今村圭佑)とそれを助けたことのある犯野(岡野康弘)。部屋の前の園児がうるさいと虐殺を計画する犯野。決行前日、手製の爆薬を仕込んだ犯野がナカジ(いじめっ子)にいじめられてたことが判る…。
序盤の園児虐殺宣言で違和感を覚えつつも、ちょこちょこ笑わせつつ、犯野の不満の捌け口の無さと忌村の同調(という名の愛?)に持っていく、しめっぽくもちょっとだけ暖かい話。いじめられてたことを隠してた犯野が寝た後、タバコを爆薬に放るラスト、それを選んだ忌村の無言の哀しさがよい。

消えないで、ミラーボール(20歳の国)
サッカー部マネのあさみ(湯口光穂)の結婚式で集まった、元部員4名の男の過去回想と結婚式での余興。
4人ともあさみへの(男女的な気持ちだけでなく)プラスな気持ちを抱えつつ、結婚式でglobeを歌う姿に(そんな経験ないけど)共感してしまう。客席を披露宴会場の客席かのような空気感を作れたのが上手かった。面白かった。

HNG(MU)
野外エッチを取り締まる自警団とすき家でエッチを楽しむ男女とそれをレビューする男と、すき家のワンオペの話。
親のエッチを目撃したせいで性に潔癖になった男(古屋敷悠)とバツイチ子持ち彼女(井神沙恵)の話とか、男の反動で野外エッチにハマる妹(星秀美)の話と、あとワンオペの話とかあって盛りだくさんながらしっかり纏まってた。笑えるトコもけっこうあったし。ドビュッシーとかの下ネタもナチュラルに入ってたし。すき家の見下され加減も良かった。

夏の灯り(第27班)
お祭りデートに誘ったが前髪が変だと会いにいかないサヤカ(初野祐奈)とそれに付き添うトモキ(鈴木研)。喚くサヤカをよそにカズマ(富田喜助)を呼び出し二人はデートに向かい、トモキは花火も見ず、独りうなだれる…。
屋台のにーちゃんとカズマの会話のユルさと、サヤカとトモキのギャンギャンしたやりとりの舞台。実はサヤカの視力がほとんどなくて…というのを最後にわからせるのが上手いなと(涙のミスリードとか)。人物紹介の映写で、序盤にもあった「君が好き」をもってくるのも、ラストの花火のシーンをグッと引き締めてた。

私たちの考えた墓に入る日の前日のこと(ジエン社)
東京で死んだ(で流された?)死んでるさん(伊藤忠聡)の話。
いわゆるお墓でなく共同墓地という、ちょっと距離のある事柄についての奇妙な舞台。人物の関係性でなく、舞台の一体的な感覚で捉えると、ちょっと面白い。

性的人間(シンクロ少女)
官能小説家(泉政宏)と妻ミツコ(坊薗初菜)と弟子でミツコと浮気した黒田(横手慎太郎)の話。
どこかで一度見て、その時も面白いと思ったけど、今回も面白かった。笑いのとり方も抜群だし、官能小説家が愛(の理解)に苦しむ様も見ごたえあり。ラストのドラムとPC入力とかの演出と演技の、崩し方もまた充実してた。

いい作品群だった。
みんなの宅配便

みんなの宅配便

EPOCH MAN〈エポックマン〉

明大前KID AILACK ART HALL 5F ギャラリー(東京都)

2015/06/27 (土) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

うどん
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。70分。

ネタバレBOX

人生坂道な高山桐子(小角まや)は爽やかな宅配人・佐竹(小沢道成)に恋して告白するが、自分の勘違いという痴態をバラされんがために、佐竹に襲われようとし、カッターでケガを受ける。同条件になろうと、佐竹は高山のパンティを被り痴態を晒す。高山は曇った自分の人生を嘆き、なんで自分がと佐竹に当り散らすが、佐竹は社訓をパワフルに叫び出す…。

序盤は高山の微妙な気持ち悪さで始まり、次第にシリアスな暗さにグラデーションしていく。そして終盤、高山のマイナスパワーを弾き返すかのように、うどんをネタにした社訓で畳み掛けるという展開。70分程度で起伏に富んだ運び方が上手い。序盤で笑いを引き出した「うどん」を舞台のピークに繋げるのも良かった。うどん社訓は、何気に心を打った。うどんだけに。

うどんがまずいのは誰のせいでもない、自分のせいだというくだりで言葉に詰まる高山に、同調してしまった。働き始めて10年ほどの自分を思うとね。引越し当初の自分を思う高山の姿にもね。穏やかに破壊力のある作品だった。
わたし

わたし

水素74%

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2015/06/27 (土) ~ 2015/07/05 (日)公演終了

満足度★★★★

太宰
面白い。80分。太宰作品はほとんど読んでない。

ネタバレBOX

井上(野田慈伸)…金無し、フラレタ女に未練あり。
繭子(橘花梨)…井上の元彼女。会いにきた井上から逃げ出す。
鈴木(近藤強)…宗教に目覚めた元ヤクザ。その宗教に騙されたと、教会をのっとる。
山田(用松亮)…井上の友達。金盗った井上を家から追い出す。
浩次(前原瑞樹)…山田の弟。引きこもりなとこをセミナーに通い持ち直し、兄にも勧める。体臭が気になる。
田中(玉田真也)…井上のバイト仲間。振り込め詐欺の片棒を担ぐ。敏江と同棲。
敏江(兵藤公美)…田中が拉致った女。盲目。タカシを従える母なる存在。
直美(黒木絵美花)…山田の彼女。浩次のセミナーとかを毛嫌いする。
佐藤(善積元)…体臭の酷い男。

他人よりも自分優先な人物の話は毎度のことなんだろうけど、不思議と安定している関係性。そんなキャラたちだから、ストレートな言葉を投げ合える舞台になるのかなと。

敏江から「タカシ」とされた、井上、浩次、田中、佐藤らに呼ばれ、戸惑いつつもタカシであることを受け入れる山田のシーンが面白い。私の中で眠りなさい的な敏江の存在感もいい。混ざり合って個がなくなるという。
ラストの直美のばっかじゃないは、そんな個がなくなることへの反発なのかなと。
『冒険王』『新・冒険王』

『冒険王』『新・冒険王』

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/29 (月)公演終了

満足度★★★★

冒険王/新・冒険王
面白い。115分。130分。

ネタバレBOX

新のほうが、ややウザいような気もしたけど、結果楽しめたかな。ソヨン(チョン・スジ)の良く言えばミステリアスな感じとか、韓国とか在日とかのファクターのせいかもしれないけど。

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