VIANの観てきた!クチコミ一覧

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ナカゴー特別劇場vol.12『ノット・アナザー・ティーンムービー』

ナカゴー特別劇場vol.12『ノット・アナザー・ティーンムービー』

ナカゴー

北とぴあ カナリアホール(東京都)

2014/06/26 (木) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★

期待度アップ!
初めてのナカゴーはあまりにも予想外(笑いはあまりなくてもっと全然違う方向から胸を衝いてくると勝手に思ってた)だったことにびっくり!今回は特別公演とのことなのでいつもとは作風を敢えて変えてきたのかもしれないが、いい意味でくだらなく、この劇団が評価されるのが納得できる内容だったし本公演も観たくなった。

『タガタリススムの、的、な。』

『タガタリススムの、的、な。』

舞台芸術集団 地下空港

ギャラリーSite(東京都)

2013/11/14 (木) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★

「ヒデキ」に!?
40年後のことなのに前半はまるで現在的(そう思わせる必要があるのは分かるが)なのがずるいし、前半と後半でタイムスリップしたかのように状況が異なることに(終演後に)違和感を抱く。時々笑いを取っていたがこの芝居には無用に思えた。実験公演と銘打つだけあって様々なおもしろい試みがなされていてそのほとんどが成功していたように思う。感心したのはブラインドの使い方(手動ではなく自動で開閉できればもっと良かったが、微妙なタイミングは手動だからこそ出来た?)。衣装を統一させたのはどちらかというと気持ち悪いし何よりその意図が見えない。ある時点から結末へ向けて加速度的に進展するのでこちらは頭が心地よくグルグルし(ついていけなくなる)、グルグルしたまま芝居も終わるのだがラストの父の名でグルグルが止まらなくなってしまった。

うれしい悲鳴

うれしい悲鳴

アマヤドリ

吉祥寺シアター(東京都)

2012/03/03 (土) ~ 2012/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

もっともっと上へ
モノローグは、話し手がいろんな意味で100%その言葉を自分のものにしなければならない。長台詞は、言葉に観る者の想像力を煽ぎ続ける力がなければならない。当たり前のことだが、今回マキノが無痛覚になった情況を語るシーンは、それを満たしていなかった。引き付けられた人もいるようだが私は不覚にも眠気に襲われた。ミミの卒業式の日の演技と台詞は、あれほど執拗に繰り返す理由(母親の「ずっといっしょにいてあげる」を引き出すためだけとは思えない。)が見つからず、疑問だけが残るすっきりしないシーンとなった。ずっとジェットコースターに乗っているかのような心地で観劇できた前作と比較するのは避けられないし、当然前作以上のものを期待してしまうわけで、それは叶えられなかった。5☆は次回以降に持ち越し。

夢も希望もなく。

夢も希望もなく。

月刊「根本宗子」

駅前劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

これからだろう
そう言って主人公の女の背中をそっと押してあげたくなった。ついでに主宰にもまだまだこれからだぞと言おう。期待をこめて。

ネタバレBOX

前作「デンギョー」で役者として一皮むけたと感じられ今回更に良くなってた大竹にはOLにはならずに役者を続けてほしいと思う。今回初見となった長井の次回作は要注意。泉谷の歌を久しぶりに芝居の中で聞いたが選曲が渋くて憎い。
『渡り鳥の信号待ち』

『渡り鳥の信号待ち』

世田谷シルク

シアタートラム(東京都)

2012/01/19 (木) ~ 2012/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★

地方バージョンも観たい
東京の小さな劇場で凱旋公演しないか?途中難解なシーンあったが多分原作に隠されているのだろう。再読してみよう。チラシ写真からは想像できない主宰の可愛らしさに驚いた。お気に入り団体(主宰)に即決!

ブラック・サバンナ

ブラック・サバンナ

世田谷シルク

アトリエ春風舎(東京都)

2013/04/03 (水) ~ 2013/04/14 (日)公演終了

満足度★★★★

I am Happy!
タイトルと説明の書き方がうまい。適度にこちらの想像力を刺激する。だからこちらの想像力が貧困なせいもあるが観劇すると大体「そうきたか!」となる。今回もまさに!ちょっとこわいSF。

ネタバレBOX

人間は来訪者に食べさせろ。動物愛護精神をベースに絶滅危惧種問題に触れながら人間はなぜ生物を食べるのかを問う。でも重くはない。私は今日も生物を食らう。今回各々のシーンにタイトルをつけて表示していたがあまり意味がなかった。(少なくとも私はなかった方がよかった。)
地を渡る舟 -1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-

地を渡る舟 -1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-

てがみ座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/11/20 (水) ~ 2013/11/24 (日)公演終了

満足度★★★★

王道
と言ったら過言かもしれないが見応え十分の芝居だった。最近同じ人を起用していることから多分安心して任せられるのだろうが、けれんみがない演出は脚本を大事にはすれど凡庸である。より脚本を引き立たせる演出もあるだろうし、折角外部の人を起用するのだから冒険してほしいものだ。あと完全なオリジナル(=フィクション)を書いたらどんなことを描くのか興味深いしそれを観てみたい。

宇宙船

宇宙船

3.14ch

王子小劇場(東京都)

2014/09/19 (金) ~ 2014/09/29 (月)公演終了

満足度★★★★

スペースシャワーにWao!
たぶんこの劇場で観たなかではセット・音響は№1。照明・衣装・映像・小道具等も水準以上。というか高レベル。A、Bの配役がうまく(ずるく)て違うバージョンも観たくなった。

ネタバレBOX

フライヤーと説明からもっとエロいのかと思ったがそれほどでもなかった。ミシマとあの赤ん坊は寿命どのくらいなんだろう?と(たぶんない)続編=復路=に期待する。
『海の夫人』/『水』

『海の夫人』/『水』

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/12/04 (木) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

ハッピーエンド?
【海の夫人】「人形の家」の作者と同じ人が書いた作品ならこれをハッピーエンドと捉えてはいけないのだろうか。そう考えるとラストの演者の笑みがやたら嘘くさく思えた。喜劇風にも仕立てられており、そうでなければ笑いがまったくないような脚本も飽かずに観ることができたが、実験的冒険的演出はその企図が読めずそれが分かればもう少し納得して観られたかもしれないし、個人的には直球演出で観たかった。【水】冒頭でこの物語をハッピーエンドと言わなかったか。だったら悲恋物語として有名なこの作品をどうハッピーエンドに導くのか(大胆に脚色するのか)が焦点になるのだが、果たして冒頭で言われてた通り観方(人)によってはハッピーエンドだったのかもしれない。ヒバリが良かった。原作通りだとネズミになるわけだがそれを鳥にしたことで演者が人間でもそのユーモラスで愛らしい仕草が二人の主人公の悲しい結末を予兆していたようでもあり・・・。いい芝居になじまない笑えないギャグは月に叢雲、花に風。

スケベの話

スケベの話

ブルドッキングヘッドロック

サンモールスタジオ(東京都)

2012/02/29 (水) ~ 2012/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

涙出た
笑いすぎて。高校球児だけあってみんな健康的で溌剌としており明るいし、「あるある、きっとある」と思わせるような場面ばかりなので自然と笑いが生じる。いつの時代にでもある10代後半男子の(異)性に対する複雑な思いが錯綜するのだが、昭和の匂いというかノスタルジックな気持ちにさせられたのはなんでだろう?

ネタバレBOX

男性俳優は全員気合十分の短髪。それを見ただけで(きっとこの芝居いいものになる)と予感させたし、これが長髪だったら観劇後の清々しさは得られなかったと思う。だからたまたまおやじ臭い高校生が集まったと思えばそれらの高校生役(多少の無理はあっても)は観劇前から分かっていたことでもあるし許容範囲。だが旅館のおばさんはミスキャスト。マネージャー役をもできるくらい可愛らしい佐藤は、実年齢は近かろうと人生経験豊かな32歳ばついち子持ちおばさんには見えない。ここは色気があって豊満な肉体の実年齢ももっと上の俳優にすれば高校生達の悶々ぶりに拍車をかけられらたと思う。そんな佐藤ではあるが、現役か?とも思わせるマネージャー変顔大サービスの川村共々、男子高校生達の股間をそして芝居を盛り上げてたことは確かだ。続編は試合に負けたところから始まる?
軍鶏307・改訂版

軍鶏307・改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/05/11 (金) ~ 2012/05/28 (月)公演終了

満足度★★★★

演劇の醍醐味!
過言ではない。なぜこの芝居に空席が生じるのか分からない。あの会場ならチケット即日完売になっても不思議ではないくらいの力量ある劇団である。全然おしゃれじゃないけどアングラ風だけど多少古臭いかもしれないけれど、それがなんだ!そんな私も観たい観たいと思ってて実は今回が初見だったのだがもっと早くに体験すべきだったと悔やんでる。これぞ演劇。

ネタバレBOX

希望の象徴となるはずだった飛行機の搭が予想(その完成がエンディング)に反してまさかの崩落を経てめんどりさんを死地へと赴かせた時、観客は銃声とともに絶望の深淵に突き落とされる。一転、光溢るる和やかな雰囲気の中、めんどりさんが相変わらず「行かんでええ」「行かんでええ」と心の中で絶叫していたのは生への讃歌に他ならない。そして圧巻の、驚愕のラスト!軍鶏307はめんどりさんの「生きよ!」という思いを人々に運ぶのだろう。板垣の役者魂が燃え爆ぜっていた。
泳ぐ機関車

泳ぐ機関車

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2012/12/13 (木) ~ 2012/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★

感奮興起
ラスト、私もハジメ少年に「生きよ」とエールを送っていた。ハジメ少年をぎゅっとして背中を押してあげた。劇場を出て、私はハジメ少年のように手を力いっぱい振り上げて真っ正面を睨みつけて帰った。

ネタバレBOX

今回2回目だったが初回時ほどの感情の昂りはなかった。タイトルから最後には前回の飛行機よろしく機関車が現われるのだろうと予想したらその通りだったし、メインのセットが左右に開閉する場転、雨、照明等々の意匠が前回と同様だったのでこれらに関して2回目にしてマンネリを覚えたからだろう。と言ってもいずれも素晴らしいことに変わりはないし、紅テントの裏が開いて外界に開放されるのと同じく、この型にはまった美術意匠あってこその桟敷童子なのかもしれない。大手がその時代の8歳の少年を生ききれたのは(芝居同様)その他役者陣の奮闘・援助があればこそで、そこには劇団ならではのチーム力が見出せた。これぞ演劇!
パブリック・リレーションズ

パブリック・リレーションズ

JACROW

OFF OFFシアター(東京都)

2013/01/07 (月) ~ 2013/01/14 (月)公演終了

満足度★★★★

がっちり&がっつり
よくありがちな(と思われる)現在のビジネスシーンなので、(個人的には)内容はおもしろみに欠けるしそれゆえ脚本もビジネスで使う言葉が中心なので取り立てて印象的な言葉はない。にもかかわらずビジネスの渦中で蠢く人間模様(心理)を巧みにあぶりだす演出にぐいぐいひきずりこまれる。何度喉をごくりとさせたことか。役者がすべてよい。もちろん役者の資質もあるだろうが演出の手腕あればこそと感じた。中村×寺十、また観たい。

伯爵のおるすばん

伯爵のおるすばん

Mrs.fictions

サンモールスタジオ(東京都)

2013/10/07 (月) ~ 2013/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

愛と生を讃歌しなくちゃな
小泉さんに招待状は出しただろうか?小泉さんは観に来ただろうか?彼女が観たら号泣したんじゃないだろか?小泉さんの歌ををこんなに感動的に聞いたことはかつてない。(ちなみに私はそれほど小泉さんのファンではない。)この歌を初めてて聞いたわけではないので脚本あってこそはもちろんのこと。ひとつひとつの言葉が良かった。ただし、前半の暗転の多用は私には耐えがたかったな。

進化とみなしていいでしょう

進化とみなしていいでしょう

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★

進化とみなしていいのか
パーフェクト。意味深長な表現や演出が随所にあって、それが観終わってからいくら考えても分からないし多分本を読んでも分からないだろう。でもそんなことを理解できずとももちろん十二分に楽しめる。ラストがとにかく凄くてカッコよくてグッときてなんか得体の知れない熱いものが体内をこみあがった。

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

従軍中の若き哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン....

Théâtre des Annales

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/03/29 (金) ~ 2013/04/07 (日)公演終了

満足度★★★★

むずかしくはない
哲学者はちょっと小難しいことを話すが、だからといって演劇そのものがが哲学になってるわけではないので十分楽しめる。第一次世界大戦、キリスト教、神(信仰心)、1910年代のウィーンの芸術、この辺をちょっとおさえていくと入りやすいかもしれない。

ネタバレBOX

モリ-スウィニーでも生じさせた闇は、またかという思いはするものの闇にする理由が明らかに異なるので良しとするが、闇そのものの効果は「モリー」に軍配が上がる。が、今回は闇というより闇のなかの音、光を出現させたかったのだろうし、それは確かに効果的だった。薄闇(影だけが見えるくらいの)が象徴するように全体的に暗い照明(ランプやスキットル含めて)は、いかにも戦地だしなおかつ地味ながらきれいだった。哨戒塔に登る人間を決めるシーンが私にはくどいように感じた(というか単純な疑問として残る)。山崎の2役の設定がいかしてる。だが演技としてはもっとメリハリつけてほしかったと思うのは、一人の人間が時に優しかったり時に辛辣であるように見えてしまったから。
『うそつき』/『幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい』

『うそつき』/『幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい』

アマヤドリ

スタジオ空洞(東京都)

2013/07/12 (金) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★

絶妙サルビアの花
多少不明点疑問点はあるにしても卑近の事件を扱い説明的台詞もあり比較的笑いも多く、この作者にしては分かりやすいという感慨を得る。ハンドボールの話は要らない。監禁されてたことになる女が外出してるときのシーンが良かった。(動く方は話者が見えてないから合わせるのが難しそうだけどそうでもないのだろうか?)主人公が弁明するときの喋り・監禁者として屹立していくさまは圧巻、見事。レパートリーとして上演していくのなら前もって配役を教えてほしい気がする。

深海のカンパネルラ

深海のカンパネルラ

空想組曲

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/04/15 (日) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

満足度★★★★

笑いは要らない
あらためて「銀河鉄道の夜」の素晴らしさを認識させられた。この作品に対してもっと大胆な解釈を提示してくると予想していたので、オーソドックスな再構成は若干物足りない気もしたが、逆に「銀河鉄道の夜」の世界を壊されなかったことに安堵した。この芝居が成功だったとしたらカンパネルラの死に焦点を当てたことだろう。個人的には魚座の女王が出てきたところでかなりひいてしまったもちろん水泳の何とかでも(この芝居であのような笑いをとる必要性ある?)。もしかしたら今まで観た芝居の中で1番かもと思えるくらい照明が素晴らしかった。

闇言

闇言

JACROW

ギャラリーLE DECO(東京都)

2012/05/08 (火) ~ 2012/05/13 (日)公演終了

満足度★★★★

観たい!
もう一度。(芝居をもう一度観たいと思うことはあまりないのだが・・・)。恐らく作者同士が何か相通ずるものがあったからこそ出来たこの企画は、4編ではなく1編の作品としても通用する。(冒頭で「闇言」と言った直前のセリフが聞こえなかった。知ってる人がいたらお教え下さい。)前回観た時とはまるで印象が違う宍戸は、文字通り満身創痍で実は憑依したかのごとき江ばらの犬っぷりさに乗じて本当に狂ったのかと案ずるほどの怪演。終演後、ヨーグルトの匂いががいい意味で後味の悪さを増長していた。同じ再企画請う。LeDeco初めてだったが、他のフロアの物音(しかもそれも芝居)がガンガン聞こえるこの会場を使用することに疑問を感じた。特に今回の演目は暗転の時など外野の音が一切聞こえない方がより効果的だったろうし・・。恐らくそこにいるすべての人に聞こえたであろう寝息を立てて眠る客に憤懣やるかたなし。眠るなら来るな。両者とも客はもとより役者にも悪影響を及ぼすはずで、折角のいい芝居がそんなことで損なわれるのは口惜しい。

『起て、飢えたる者よ』ご来場ありがとうございました!

『起て、飢えたる者よ』ご来場ありがとうございました!

劇団チョコレートケーキ

サンモールスタジオ(東京都)

2013/09/19 (木) ~ 2013/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

心地よい重苦しい空気
山荘の管理人が女リーダーに変貌していく過程が最大の見所だと思うのだが、私の目には女リーダーになり切れなかったように映ったのが至極残念。浅間山荘の事件を史実に基づいて描くのではなく、連合赤軍に照射をあてそれまでにあったであろう出来事を山荘の中で語らせ再現してゆく手法に唸った。なぜ今連合赤軍なのだろう?これは作り手への問いだがこの芝居を観た自分への問いでもある。だが答えは錯綜する。中央部にあった2本の柱は何とかならなかったか?かなり妨害された。

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