小野寺の観てきた!クチコミ一覧

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STATION

STATION

リブレセン 劇団離風霊船

ザ・スズナリ(東京都)

2011/05/11 (水) ~ 2011/05/17 (火)公演終了

満足度★★★

さすが老舗劇団!
離風霊船といえば、時事ネタを独自の視点で、作品に取り入れることで知られている劇団。今まさに現在進行中の災害を、どのような形で、そしてどんな視点で、作品に表現されているのか、すごく楽しみでした。

この公演には、私が演出した「トランス」で初舞台を踏んだ倉地裕衣</a>が出演してます。なんと老舗劇団である離風霊船に二度続けての出演となりました。

また、劇団公演への出演が1年ぶりという、伊東由美子さんの演技も楽しみでした。芝居人として男前な(笑)彼女の姿は、本当にかっこいい。久しぶりのホームグランドで、どんなあばれっぷりを見せてくれるのか、わくわくしながら劇場へと向かいました。 

ネタバレBOX

おそらく作品を書いている途中で、あの震災が起こり、大橋さんはあの未曾有の災害をどのようにとらえるかをものすごく悩んだのだと思います。

結果、久しぶりに大橋さんらしい切り口の、作品になっていました。

人それぞれが生きる価値を見いだし、顔を上げて前を向いて歩いていこう。大丈夫元気になれるよ。

そんなメッセージが詰まった作品。離風霊船の公演で泣いたのは本当に久しぶりでした。

また、リブレの大矢敦子さんファンには、注目の舞台美術が!(笑)是非探してみてください。

「STATION」は群像劇だったので、それぞれのキャラクターを演じる俳優さんたちの、ポテンシャルの高さがすごく印象的でした。物語の中心を担っていた松戸俊二さんの安定ぶりは、さすがでした。

そして、主宰の伊東由美子さんの演技は印象に残った。なんといううか、自由な感じというか、リラックスしている感じというか。松戸さんとは逆の意味で、安定感がありました。

松戸さんと伊東さんがいることで、ほかの俳優さんが自由な演技ができるんだろうなということを感じました。

また、私の娘的存在の(笑)倉知裕衣。おもしろい役をいただき、がんばって取り組んでいたように見えました。そして、瀬戸君は何となく飛び道具的な存在で、 安心して観ていられました(笑)。
デビルマン~不動を待ちながら~

デビルマン~不動を待ちながら~

桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2011/05/13 (金) ~ 2011/05/20 (金)公演終了

満足度★★★

見応えがありました
セリフ量が多い脚本を、学生の皆さんがとてもまじめに懸命に演じているのが、すごくよかった。

もちろん学生なので、演技のつたない部分やつっこみどころは、正直満載だったけど、演じている俳優たちの情熱にあふれた演技に引き込まれっぱなしだった。

上手い下手よりより、演じる側の情熱で、観る側の心が動くことを改めて実感できてうれしくなった。

私が普段行く劇場と違って、今日は10代後半から20代前半のお客様が多かったが、そうしたお客様が、この公演をご覧になって、演劇を好きになったら本当にうれしい。

隣に座った女の子が、号泣している姿を見て、演劇に携わっている自分を誇らしく感じました(笑)。

溢れんばかりの情熱と熱い思いに満ちた彼らの芝居は、本当におすすめです。

「女脳」「男脳」

「女脳」「男脳」

8キャラット

ザ・ポケット(東京都)

2008/10/23 (木) ~ 2008/10/26 (日)公演終了

満足度★★

フレッシュさを感じました!
私の友人の女優「伊澤恵美子」さんが出演していた、コメディエンヌユニット 8キャラットの「女脳」「男脳」を観に行った。

映画での彼女の演技は、何度か拝見させて頂いているが、舞台での彼女の姿を見るのは、今回が初めて。

彼女がどんな演技をするのか、とても楽しみにザ・ポケットに足を運んだ。

「女脳」は、ある喫茶店を舞台に、女性5人が繰り広げるサスペンスコメディー。「男脳」は、久し振りにあった高校の同級生二人の、悩み相談のベースにした男性二人の会話劇だった。

脚本は、日本放送作家協会が主催している、第32回創作テレビドラマ大賞で、大賞を受賞した野条美由紀さんが担当しているだけあって、「女脳」「男脳」ともおもしろい作品だった。

伊澤さんは、「女脳」だけでなく「男脳」にも、出演していて、友人としてはうれしくなった。

8キャラットは、今回が三度目の公演という団体で、生き生きしていて、とてもフレッシュな印象だった。

「女脳」も「男脳」もとても見応えある作品になっていたと思う。

ただ、私が観た回が、いくつかトラブルがあった回だったらしく、出演者の演技が散漫に見えたところもあって、少し残念だった。

それと演出は、それぞれのキャラクターに、もっと積極的な方向性づくりを行っても良かったのかなと思ってみたりした。

潜在能力は感じたのだが、ちょっと消化不良な気分だった。

私の友人の伊澤さんは、とてもよく頑張っていた。前半ちょっと固いかなーというところもあったけど、全体的にとてものびのびした演技をしていて、観ていてとても楽しくなった。

是非私がプロデュースする公演にも出演して頂きたいなと思った。

大正デモ・クラ

大正デモ・クラ

Will-o'-the-Wisp

ウッディシアター中目黒(東京都)

2007/11/16 (金) ~ 2007/11/18 (日)公演終了

むずかしい題材
私たちの劇団に何度も参加していただいている、宮内洋さんが出演されているということもあり、本公演を拝見させていただきました。

大正デモクラシーをキーワードにした完全なフィクションなのですが、史実とフィクションのバランスが少しアンバランスに見えました。

大正時代という、あまり有名ではない時代を扱っているので、観ている側がフィクションである部分を受け取りづらい脚本だったかなと思いました。

出演している俳優に方々が、とても魅力的な方が多く、観ていて楽しいお芝居だっただけに残念でした。

シンプルな舞台装置に、照明効果をとても上手く使って場面を見せるのがこの劇団の特徴のようで、時代考証がむずかしい時代の芝居ながら。上手くセットを省略し、とてもかっこよく舞台を見せてくれていたと思います。

この劇団のもう一つの演出的特徴とも言える、照明効果と効果音による場面転換は、とても良いアイデアだと思ったのですが、今回は、あまりにも数が多かった(笑)。効果音や照明効果のプログラムを変えるなど、工夫がほしいと思ってしまいました。

俳優の中でとても印象に残ったのは、「ともえりん」さんという女優さん。最初の登場の時は、若干緊張しているように見えたのですが、物語が進んでいくと、とても良い表情や台詞回しの演技を見せてくれていました。

特にアクションのシーンでの彼女はかっこよかった。

機会があれば、是非私たちの劇団の公演にも参加していただきたいと思いました。もしこのクチコミを観た関係者の方がいればお伝えください(笑)。

私の友人の宮内さんは、とても熱い政治家の役でしたが、細かい演技が面白く、役柄もとても彼に合っていたと思います。

いみじくも、我々の劇団の次回公演と同様に、この劇団の今回の公演は、10回公演となるそうです。それをあえて「特に記念しない」というスタイルは、面白かったです(笑)。

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