YUBOの観てきた!クチコミ一覧

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たとえばあしたのこと、とか。

たとえばあしたのこと、とか。

ともサンカク

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/11/16 (日) ~ 2014/11/17 (月)公演終了

満足度★★★

ゆる不思議
一人の女性の過去現在未来が交錯してるような普遍的でSF(少し不思議)な話。ゆるーく、でも物語が想像を裏切る感じが良かった。会場の絵空箱は飲み物片手にのんびり観劇出来て嬉しい。女優さんが目の前で着替えるとドキドキする。

ネタバレBOX

会場入ってすぐ、衣装にハサミで切り込みをして下さいと指示を受けて、楽しかった。実際に着る衣装は観客が多いほどズタズタになる訳だ。こういう試みは楽しい。

前説の、ある日赤い糸が見えるようになり、やがて色々な色の糸が見えるようになる男の話から楽しかった。少し不思議で、オチらしいオチもなくてフワッと終わる感じが居心地良かった。

本編の方も、冒頭はどこにでもいそうな一人の女性が出て来るけれど、夫からDV受けたり、記憶がどんどん無くなっていったりするシーンが出て来てビックリする。描かれている登場人物の生き方は普遍的でも、シチュエーションは変わってる。おばあさんと若い女性が入れ替わり一人二役で演じ続けられるシーンはグッときた。観客が、物語を予想してこうなるんじゃないかと思う方向を、ゆる〜く裏ぎる感じが楽しい。

誰しもが当たり前の日常を生きているようで、ドラマティックな人生だという事なのかなー。タイトルから想像すると、明日の事は良くも悪くも誰にもわからないって事かなーと思った。
許されざる者

許されざる者

シンクロ少女

アトリエヘリコプター(東京都)

2014/07/02 (水) ~ 2014/07/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

人間の弱さ
少人数で密度の濃いシンクロシーン、観てて嬉しい。下世話な覗き見たい欲求をしっかり満足させてくれる物語、楽しかった、たくさん笑った、本当に上手い。でもリアルにありそうだなって思わせる説得力が要所に散りばめられてるから、弱さ故の過ち、、怖いなぁ。

ネタバレBOX

冒頭から、流れる音楽に合わせて歌って演技するシンクロ(?)があってテンションあがる。物語は2組の夫婦のスワッピングの話。劇中「こんな関係、ありえな過ぎて物語にもならない」みたいなセリフが出てくる。でも、人間の弱さと、そこから一歩踏み出してしまった人達の描き方がうまいので、そのありえなさが気にならない。むしろ、こういう風になってしまう人もいるかもしれないと思わせてくれる。そして何より、下世話な気持ちで人の不貞や泥沼を覗き見る背徳感がたまらない。不快にもならず、でもドキドキする絶妙なバランスだと思う。

笑いに関しても巧妙で、夫婦間のスワッピングを正当化するための「ご飯とみそ汁」ばかりの生活だと飽きるけど、たまに「ステーキ」を食べると気持ちのバランスが取れる。みたいな話から、みんなが食べ物の話かスワッピングの話かわからなくなる感じもたまらない。グッと物語に引き込まれていると、ヒョイッと突き放して、笑いに転嫁させるのもうまいなぁと思う。ドーナツとか、水谷豊の出てるドラマとか、シングルマザーとか、キーワードもうまい。ジーッと相手を見つめて無視する場面、好きだった。

もちろん、劇団の持ち味のシンクロが2組の夫婦によって濃厚に展開されるシーンは、ただただ感心して、酔いしれる。

ラスト、自分が許されざる者になった時の、やるせない感じ良かった。でも、誰にしもある弱さと、そこから転げ落ちる感じは、もしかすると明日は我が身かもってゾッとしたりもする。
WILCO

WILCO

ミナモザ

座・高円寺1(東京都)

2014/06/25 (水) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

戦争へ行く気持ち
日本人でも望めば戦争に行ける。自発的に戦争に行く人の気持ちってどんなだろうと思っていましたが、不思議と理解できるなとびっくりしました。丁寧に描かれた物語は、いまの日本を描いているなと思い、揺さぶられました。

ネタバレBOX

役者さんも上手い人ばかりで、外国のシーンが多いのに自然に見えました。開演を知らせるブザーが鳴って、暗転するとすぐに銃声があちこちから聞こえる。観客から見るとなんだか現実の戦争とは乖離して、ゲームのように見える。実際に劇中で行われていたのはサバイバルゲームのシーンである事がわかる。そして、再び銃声。こんどは本当の戦争だ。イラクの戦地へと物語は進められていく。でも、冒頭の流れだけ観ても、戦争がフィクションであるという感覚が自分の中にある事に気付く。そして、同時に物語が進むにつれて、誰しもの心に戦争に向かう閉塞感があるのかもしれないと気付く。

主人公のサトルが家族との確執から戦争に向かうように、またイラクでサトルが出会う医療ボランティアのカガミが、「日本では息苦しくて、自分と思いの違う人は死んでしまえと思っていたら、いつの間にか私以外のみんな死んでしまってもよいと思ってしまった」と言うように、私達の隣にも確かに閉塞感が存在する。その閉塞感は、少し方向が間違えば犯罪に向かわないだろうか。もしくは、外国のように、貧困のため、生活のために軍隊に入るという事が起こらないだろうか。物語はじれったいくらい執拗にサトルの葛藤を描き続ける。そして、父親のようにならないために、戦争でゴミのように死にたいという。戦争はなくならない。目の前の人を助けるなんて自己満足なだけだ。と、周囲を突き放してみせる姿を見ているとイライラさせられるが、でも彼を止める言葉が無い事に気付く。これも、今のネット上の言葉に対して、平和の大切さを訴える事への空虚さに結びつくように見えた。

終盤、本当はサトルが戦争で誰一人殺していない事が明かされる。殺そうと握った銃の引き金がどうしてもひけなかったと。クライマックスでカガミの言う「武器を持ちたい、戦争がしたいと思うのが本能で、それを止めるのが理性だと思っていた。でも、理性で止められずに起こした戦争をどうすべきか決断するのも本能だ。」カガミの、自分の目の前の人を助けたいと思う、そのために相手に一歩踏み込む勇気がどれだけスゴイことか。

誰しもの心に戦争に向かう本能も、平和が良いと思う理性もあって、それをどうバランスを取っていくかという思いはすごくしっくりきて重い言葉だなと思います。今の世の中の息苦しさに自分なりに何か出来る事はないかなと考えさせられます。

少年期の脳みそ

少年期の脳みそ

玉田企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/06/20 (金) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

絶妙な空気感
冒頭から、登場人物達の関係性がどんどん積み重なってややこしくなる感じがたまらない!何度も吹き出して笑った。もどかしい間や、不恰好な感じが生み出す笑いで登場人物がみんな愛しいなぁ。アフタートークも作品への率直な思いのこもった内容で楽しかった。

臭う女(黒)~におうひとノワール~

臭う女(黒)~におうひとノワール~

劇団野の上

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/06/20 (金) ~ 2014/06/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

ジーンとくる喜劇
青森の南部弁は、ほぼ聞き取れないんだけど、でも方言だからこそ生きる物語。終始、すごい笑った。演劇だから出来るありえねー、なシーンの数々も楽しい!でも根底には色々な問題意識がこっそり潜んでて終演後ジーンとする。やっぱり、野の上の公演はハズレないなって思う。

ネタバレBOX

アフタートークで、サンプルの松井さんへのリスペクト感が凄かった山田さんも面白かった。映画が小さい時から好きで、ハリウッド的な迫力を演劇として出したいというのも言われてみると納得。今回のたくさん人が死ぬ事にしても、過去公演のど派手な演出もそういう思いもあるんだなぁと思った。

死ぬ前に一人一人の語る自分がどうして大麻栽培に手を染めたかについての独白だったり、日本の農業政策の矛盾だったりが、スッと忍び込んでいく感じが、決して単なるなんでもありのドタバタ劇ではないぞと思わせてくれる。

毎回、劇場に入ると客入れから山田さんがいて前説もしてくれて、それも楽しみで、今回もやっていてくれて嬉しかった。
平田オリザ・演劇展vol.4

平田オリザ・演劇展vol.4

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/31 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★

忠臣蔵、OL編観劇
武士編を先に見ているので物語の構造がわかっている分、違いを楽しめて良かった。ビジネス現場に置かれて、相手との対話を求められる社会的役割を忠臣蔵の討ち入りが決まるまでの流れを相関しているのがうまいなぁと思った。

平田オリザ・演劇展vol.4

平田オリザ・演劇展vol.4

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/31 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

忠臣蔵 武士編
一見、ものすごくバカバカしい喜劇。青年団もこういうグダグダな感じもやるんだって新鮮。でも、中盤〜終盤できちんと討論が成されて、余計なものが削ぎ落とされて結論にいたるくだりはスカッとする。わかりやすく深いなぁ。

平田オリザ・演劇展vol.4

平田オリザ・演劇展vol.4

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/31 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

働く私観劇
ロボット演劇は3回目。見る度、人間とロボットは何が違うんだろうって思うし、何も変わらないかもって思ってしまう自分にビックリ。30分の短い上演中にもグッとくるセリフはいくつもあるけどラストシーン好きだなぁ。

プルーフ/証明

プルーフ/証明

DULL-COLORED POP

サンモールスタジオ(東京都)

2014/05/28 (水) ~ 2014/06/04 (水)公演終了

満足度★★★★★

凄まじい生き様!
翻訳劇なのに堅苦しさが無くて、言葉が洗練されてる。プルーフはダルカラのしか見た事が無いけど、昨年の風姿花伝の時とは印象も全然違って、でもどちらもすごく印象深いプルーフだなと思いました。

ネタバレBOX

役者さん達が役になりきって生きていて、キャサリンに感情移入すると、周りの理解の無さにイライラするし、彼女の葛藤もよくわかる。百花さんは、役が憑依したみたいに一心不乱に演じていて、その激昂も、現実への諦めも、全身で表現していてゾクゾクした。こういう剥き出しの感情を発露し続ける演技を、観れる機会はそうそうないし、稀有な役者さんだなぁと思う。
ゴーストシティ

ゴーストシティ

青年団リンク・RoMT

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/22 (木) ~ 2014/05/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

様々な喪失
語りかける事にこだわった演出は居心地良いし楽しいしドキドキした。語られるエピソードは大小さまざまだけど深い喪失があるなぁ。今はもう無いものへの思いがジリジリ来てヤバイ。

ネタバレBOX

あの、照明とゴゴゴゴの音、しばらく余韻続きそうだ。上演中、なんどか俳優さんから話し掛けられて幸せ。ドキドキして、キョドってしまったけど。

みんな、一斉に同じ瞬間に死んでしまったのかなぁ。

でも、例えば今は亡くなってしまった娘を思う父親とか、戦争で仲間を皆亡くした認知症の老人とか、別れ話を切り出されて地球に生命が誕生して人類が今日まで進化した奇跡を持ち出して彼氏を引き止めるとか様々なエピソードがあって。
『昔あった、もしくは今はある』ものが、無くなる。それは、信頼であったり、生命だったり、言葉だったり様々だけど。そうした無くしてしまうものへの思いが浮かび上がるんだなと思いました。

『ここからは山が見える』の時も刺激的だったけど、明らかに観客を意識して、語り掛ける手法はすごく直接的で強い演劇体験になるし、作品自体の印象も多面的になるように思います。個人的には全然長くなかったし、身構えて見なくてもジワジワ染みてくる居心地の良い作品でした。
へんしん(仮)

へんしん(仮)

快快

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

ワクワクする世界
すげー楽しい!すげー自由!哲学的なのに一切頭を使わず、たくさんびっくりして、ケラケラ笑ってる内に終わって、なんだかわからないけどめちゃくちゃ幸せ。演劇ってなんてステキなんだろー。こういう世界がなんだかわからないもので出来ている感じ、この多幸感を得るために演劇観てるんだと思う!!個人的に今年のマイベスト演劇暫定候補かも。

ネタバレBOX

冒頭の照明さんや音響さんを紹介し始めた辺りから、この舞台ヤバイ!!すげー面白くなりそうな予感。物語が始まるともう、1シーン、1シーンが世界がグニャグニャと曲がる感じでたまらない。出演者の3名がみなさん踊れて、演技も上手いので、不思議なシチュエーションの連続も、安心して見てられる。こんなにスゴイ人達なのに、急に机に照明当てて観客放置しだすとか、本当ヤバイ!!ゴリラのシーンは本当に爆笑した。でも、産まれてくる瞬間と死ぬ瞬間以外は、何者かになれるのは気のせいだったり、でも対する相手によって自分自身は変わらなくても立場が変わったり、色々考えさせられる。でも、それは全然教訓じみてなくて、頭空っぽなのに、後からジワジワくる感じが本当に好き。世界の見方を楽しくしてくれたなー。
3 crock

3 crock

演劇集団 砂地

吉祥寺シアター(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/12 (月)公演終了

満足度★★★★

絶望の先
緊張の連続で、エネルギーを登場人物達に吸い込まれる迫力だった。空間の使い方と役者さん達の演技にゾクゾク。歌舞伎の「三人吉三」を翻案し真摯に「今」や「私」に向き合って作られてて圧倒される。他の方の感想読むと、作為への理解が深まるけれど、自分は何だかただただ圧倒されて言葉にならず。あらすじ、勉強してから観ればもっと楽しめたなぁ。

ネタバレBOX

原案となった、歌舞伎を見た時は疾走感があって、スカッとする話だった。でも本作は不気味な音と、役者の顔も見えづらい照明と、吉祥寺シアターの地の黒さが剥き出しになった舞台美術。登場人物も、みんな焦燥していて、物理的には隣にいるのに気持ちは途方もなく離れているように見える。原作を読み込んで読み解いて作ったんだろうなという執念がにじみ出ていて、演劇と闘ってる人達の作品だと思ったし、観る人を選ぶ作品だと思った。自分は、全然わかってないんだろーなと思い悔しい。
うさぎストライプと20歳の国

うさぎストライプと20歳の国

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2014/05/01 (木) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★★

青春を乗り越える
二つの青春の話は、どちらも胸をガンガン殴られるような痛みの伴うお芝居で全然スカッとしないのはきっとめちゃくちゃ共感してるから。観劇後にめちゃくちゃ息苦しいのも物語に飲み込まれてるから。

ネタバレBOX

『Don’t Be a Stranger!』初めて20歳の国観た。上手い。こういうの見たいでしょって見せつけられた。物語をベタにポップに、でも丁寧に描く。有限な学生生活のかけがえのなさを真っ直ぐ物語に出来るってスゴイ。普通なら、ありふれていて飽きてしまいそうなのに上手いなぁ。うまくいかない事も含め青春。自分の学生時代思い出し泣きそう。冒頭のカラオケも好きだし、両手グー出して『イェイツ』も好きだし、『部活やめるのと死ぬのって同じかな』って台詞は良い台詞だなー。狭いコミュニティが自分達の中で絶対なかんじ、でもそれがかけがえがない感じが良いなと思う。

『学級崩壊』。観劇後、後ろ向きな印象受けた人はリア充だ!って位救いは少ない。でも青春時代への別れだと捉えるとスッと落ちる。キラキラした時代を経てポッカリ空いた日常を生きる人の市位は切実でそれでも生きていくんだって気持ちにグッとくる。演出にもマッチした大人な作品。

紙のつぶては言葉なのかなって思った。いつも、役者の身体に負荷を掛けて心情を表しているように見える演出だけど、今回、全般通して紙つぶてを投げていたのは、人に言葉を投げてキャッチ出来るものばかりじゃなくて、むしろ一方的に投げられた言葉は痛いんだなって思う。
青春がかけがえないものなんて、押し付けで、残りの圧倒的な長い時間を平凡に生きていくこと、相手に求める事と相手が求めることが違うこと、それでもつながっていたいこと。大事な思いがたくさん詰まってて、青春を葬る感じもした。

迷迷Q

迷迷Q

Q

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/04/24 (木) ~ 2014/05/01 (木)公演終了

満足度★★★★

動物みたい
欲望に正直で動物的な女性達の姿は演出や物語の力でファンタジックで、セキララな内容なのに生々しさが無くて不思議。言葉といい、動きといい、独特で掴み所がなくて、でも楽しかった。

ケンゲキ! 宮沢賢治と演劇

ケンゲキ! 宮沢賢治と演劇

シアターオルト Theatre Ort

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

音楽朗読劇『宮沢賢治のイーハトーボ』
音と朗読とお芝居が見事にマッチしててすごい。ゆったり劇世界に没入。幻想的なのに現代に生きる人達へのメッセージに満ちていて再発見も多かった。宮沢賢治、再熱だなぁ。

ネタバレBOX

シンバルや鉄琴をバイオリンの弦でひくの初めて見た。不思議な音色だった。生演奏、本当にぜいたくな空間だった。

小さい頃に宮沢賢治の作品見た時には、幻想的でワクワクした。大人になって、改めて見ると、現実への風刺があって、メッセージが詰まってるんだなと気づく。特になめとこ山の熊は、資本主義について考えてしまう。朗読劇だけど、役者の演技や、佇まいそのものが物語を多面的に見せているなと思いました。
記者会見+爆音上映会

記者会見+爆音上映会

ツリメラ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

ツリメラヤバイ!
会場ついた瞬間から出る時まで、サービス精神満載の演出ですごく楽しかった。なるほど、媚びないし、笑わないし、普通のアイドルと差別化を図りながらも、見られる事に長けている女優さんがキレキレのダンスとポーズする訳だからカッコイイはずだ。そして、ツリメラの皆さんに掛かれば会場の人達を極上の物語で魅了するのはたやすい事だ。圧倒的なフイクションが見事にツリメラを深化してる。そして何より、曲が良い。爆音で見る昨年秋のライブは映像で見てもノリノリになる、これはヤバイ!!!

ネタバレBOX

小林タクシーさんは死んじゃったけど、ツリメラの活躍が続くのは嬉しい限りだ。主演映画も、9月のライブも、楽しみだ。
S高原から

S高原から

こまばアゴラ演劇学校“無隣館”

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/03/06 (木) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

生きる意味
役者が変わると見え方が全然違う。笑えるところも、泣けるところも。Cは多分一番うまくてグッとくるけど、AやBの役者さんの葛藤も好きだったなぁ。多分、こういう美しい空間を見るために生きてるのかもしれないと思った。頭の中でずっと反芻していたくなる静かで優しく笑いに満ちた空間でした。

成れの果て

成れの果て

elePHANTMoon

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/02/19 (水) ~ 2014/02/26 (水)公演終了

満足度★★★★★

安定の世界観
アンモラルな世界がやっぱりたまらない。何作品か同劇団の作品拝見してるけれど、通底してるのは『許す。許される』関係性なのかなぁ。日常ではなかなか遭遇しない歪んだ関係性を物語世界でググッと信じさせる力強さにいつもワクワクさせられて、もっともっと観たいと中毒になるんだよなぁ。

ネタバレBOX

うさぎストライプの亀山さんが、僕と同じ名前の役名で、普段見せないバイオレンスな役で、なんか僕が悪い事してるみたいな変な気持ちになった。熱演だったなぁー。
スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

スマートコミュニティアンドメンタルヘルスケア

青年団若手自主企画 河村企画

アトリエ春風舎(東京都)

2014/03/11 (火) ~ 2014/03/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

キキ迫る
山田百次さんの作品は客入れや前説から楽しい。そして冒頭からぶっ飛んでてゲラゲラ笑う。終盤、これはどーなっちゃうのかなと思ったらストンと着地した。でも、キレイに終わったように見えるけどすごく気持ち悪い。でもすごく好き。

ネタバレBOX

本人達はきっと鬼気迫る思いだと思うし、危機感持って生きてるんだろうなぁと思う。悪魔がついたような皆が暴れ出してしまう欲望と、先生の前では良い子になる理性とのせめぎ合い。でも多分本当に魔がさして終盤は先生にも穴が見える→心の卒業式になるんだなぁ。で、神社から神仏を持ってきた少年だけは唖然としたまま、皆はクシャミして元に戻る。
本当に心を無くす事は出来ないけど、無くしたくなるような事は多くて、欲望のまま動いて、何かにすがって生きていたいという弱さは誰しもあるのかなぁと思いました。

悪魔がついたような暴走が本当にうまくて、滑稽で、すごいもの観たなと思いました。
つぶやきとざんげ

つぶやきとざんげ

劇団山の手事情社

アトリエ春風舎(東京都)

2014/02/27 (木) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ワクワクドキドキ没頭
同じ生きる事なのに対比してみると、つぶやいてる側がすごく怠惰に見える。本当は一生懸命生きてるはずなのに。構成演劇という手法も新鮮だし研修生の修了公演とは思えない、素晴らしい作品だと思いました。

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