しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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フォトグラフ51

フォトグラフ51

フォトグラフ51制作実行委員会

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/04/06 (金) ~ 2018/04/22 (日)公演終了

ニコール・キッドマン主演で初演されたと知り、戯曲に興味があって拝見。主に1950年代のイギリスの研究室が舞台です。いやー…女性差別がすさまじいですね。キャスパー役の橋本淳さんが、いつもながら柔軟でイメージが豊かな演技を見せてくださいました。
少し詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/08/9035/

百年の秘密

百年の秘密

キューブ

本多劇場(東京都)

2018/04/07 (土) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

3時間半を全く長く感じさせない大河ドラマであり、絵本のようなおとぎ話であり…♪ パンフレットの水谷八也さんの寄稿冒頭の「これ、ブロードウェイでやったら、絶対面白いのに!」という一文に共感しました。ご家族、友人、恋人を誘ってご覧いただきたい娯楽作です。
※少し詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/04/11/9044/

高丘親王航海記

高丘親王航海記

ITOプロジェクト

ザ・スズナリ(東京都)

2018/04/05 (木) ~ 2018/04/10 (火)公演終了

約1時間55分。人形…凄い!私の予想、想像なんて遥かに超えていく。イリュージョンで手品で魔法。拍手鳴りやまずダブルコール。初日にこりっち審査員4人も集合しちゃってた(笑)!

ネタバレBOX

らせんの虎のお腹に骸骨!
平穏に不協和音が

平穏に不協和音が

演劇企画集団LondonPANDA

小劇場 楽園(東京都)

2018/03/29 (木) ~ 2018/04/01 (日)公演終了

満足度★★★★

 3歳の子供がいる若い夫婦の“離婚ラブストーリー”は、上演時間が約1時間20分とコンパクトにまとまった二人芝居でした。正方形の舞台の隣り合う二辺に客席があり、劇場に入って左側の客席から英語字幕が見られます。

 舞台はフローリングの居間です。現代風のシンプルな棚にはフォトフレームやオブジェなどが飾られており、イスとテーブルのデザインはイームス風。清潔感のあるおしゃれな部屋で、秘密暴露大会が始まります。二人の立場や関係の変化を細やかに描く会話劇になっていました。出演者の浦川拓海さん、中村美貴さんと作・演出の大河原準介さんが、戯曲と格闘した跡がはっきりと見て取れる真摯なストレート・プレイでした。

 こりっちの広告がエントランスの階段の壁に貼られており、終演後には大河原さんが「CoRich舞台芸術まつり!2018春」の宣伝をしてくださいました。

ネタバレBOX

 突然、妻が離婚を切り出し夫は慌てふためきます。共働きですが、家事も子育ても妻が取り仕切り、夫は手伝う程度。そして3年間セックスレスだったことがわかってきます。離婚でなくまずは別居という流れになりますが、夫が妻の携帯電話を覗いて彼女の浮気の証拠を発見し、立場が逆転します。

 妻が北海道にいる昔の彼氏とテレフォンセックスしたことや、夫に女装趣味(女性の下着を着用する)があることがバレて、果てには妻の借金、売春、変態的な性癖、夫の殺人疑惑(未必の故意)という、かなりきわどい事実も露わになります。暴露合戦へと進展していく会話の流れに納得できましたし、本気で正直に話をすることで、二人の人間がどんどんと変化していく様子も面白く拝見しました。

 「どうせ離婚するのだから」とお互いの秘密を散々さらけ出し、リラックスしてきた二人は、互いの新しい側面を発見します。夫が酒を飲まないのは飲みたい気分にならなかっただけで、実はいくらでも飲めること。そしていつも一人で酒を飲んでいた妻が、一人で飲むのはさびしいと思っていたこと。二人が「全然知らなかった…(早く知りたかった)」と微笑み合う場面は、空気がほっこりと温かくなると同時に、切なさも漂っていて良かったです。

 妻が夫からの子供の養育費を辞退したことに驚きました。彼女は定時までに仕事を済ませて帰宅できる職場に勤めています。よっぽどの高給取りなのか、昔の彼氏の世話になることが決まっているのか、はたまた実家が裕福なのか…と考えを巡らせました。個人的には夫と妻の職業は明かして欲しかった気もします。

 序盤の演技の硬さが少々気になったのですが、私が拝見したのは初日でしたので、回を重ねるごとに柔らかくなっていくのだろうと思います。
父

雷ストレンジャーズ

サンモールスタジオ(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

スウェーデンの劇作家ストリンドベリの約130年前の戯曲。おとぎ話の絵本のような温かみのある舞台美術で、「父権」について深く考えさせるドラマ。夫VS妻のバトルから、男性にどんな苦しみがあるのかを具体的に想像できました。上演時間は約1時間45分、カーテンコール込み。

ネタバレBOX

今はDNA鑑定で父母を確認できます。血のつながりとは関係なく、人間が集団で慈しみ合って生き延びていく方法を考えたいなぁ…と思いながら観ました。
まほろばの景

まほろばの景

烏丸ストロークロック

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

岸田國士戯曲賞最終候補となった戯曲『新・内山』を読んで、とても面白かったので期待して伺いました。初日の上演時間は約1時間40分。

過去から未来へと続いていく時間の射程が長い作品で、地球や人類の誕生と進化(退化)も想像できました。終演後はしばらく客席に残り、深い余韻を味わいました。

詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2018/03/02/8732/

マダム

マダム

THE ROB CARLTON

赤坂RED/THEATER(東京都)

2018/02/23 (金) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

大阪の劇団の初東京公演ということで観に行きました。

ネタバレBOX

全体的に演技が苦手でした。終盤、マダムの旧友が再来して「わかってるのに笑える流れ」になってからは面白かったです。
真実

真実

文学座

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2018/02/24 (土) ~ 2018/03/05 (月)公演終了

渋谷はるかさん目当てでシャンパーニュチームを観にいき、やはり渋谷はるかさんの演技が良かった、という感想。上演時間は約1時間45分、休憩なし。

ネタバレBOX

2つの空間に区切られた回り舞台で、場面転換時に2週回るのは不要だと思った。場面ごとのタイトル文字が壁に映写されるのも特に必要とは思わなかった。
1999

1999

福島県立いわき総合高等学校

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/02/22 (木) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

野上絹代演出「1999」約1時間20分とアナウンス。18年前の私を想像。あまりに長い年月…。ダンスが楽しい。世界の終わりに何をするのか、に共感。
顧問の先生の前説あり。いわき総合高校(芸術・表現系列・演劇)は作品創造よりコミュニケーション教育に重点を置くようになったと感じた。

ネタバレBOX

(悪の)大王風メイクでのミュージカルは堂々と弾けて、観客を引き込んで欲しかった。

東京公演に出演できなくなった生徒の等身大パネルを作り、出演させていた。嘘がテーマでもあったので、事実に蓋をしない選択が良かった。

マイクを奪い合いながら激しく踊るラストは躍動感があり盛り上がった。
岸 リトラル

岸 リトラル

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2018/02/20 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

世田谷パブリックシアター「岸 リトラル」3時間半、休憩15分込み。父の遺体を埋蔵するために海を超えた青年の超珍道中。映画の撮影現場と妄想炸裂の脳内が混在するカオス!生々しく、荒々しく、コミカルで挑発的な上村聡史演出に全身で応える俳優陣に敬意を。高低と奥行きを活かし世界を表した抽象美術も素晴らしい。景色も意味も心もくっきり伝わる佐川和正さんの演技が好み。パッと見で誰かわからないのもいい。

ネタバレBOX

父は無数の人名が書かれた電話帳を重しに海に埋葬され、番人になる。
ブロードウェイと銃弾

ブロードウェイと銃弾

東宝/ワタナベエンターテインメント

日生劇場(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/28 (水)公演終了

「何も考えず楽しんで!」と両手を広げて迎えてくれる作品でした。明るくて豪華で、ストレートに馬鹿で(笑)、アンサンブルのダンスがいい!福田雄一さん演出作といえばギャグ、テレビネタ、出演者いじり等でワハハと笑わせてくれるのが特徴ですが、出演者が皆とても楽しそうなことも共通点だと思います。楽しいだけではなく、終盤では死の香りやそれに見合う緊張感もあって、ウディー・アレン映画らしい後味があったのも好印象でした(原作映画未見ですが)。

ネタバレBOX

平野綾さんはパンフ通り「すばらしり」で(笑)、オツムの弱さのだだ漏れっぷりが痛快。
ネタバレあり感想:http://shinobutakano.com/2018/02/17/8634/
『毛美子不毛話』『妖精の問題』

『毛美子不毛話』『妖精の問題』

Q

STスポット(神奈川県)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

「妖精の問題」100分。再演で脚本もプラッシュアップされ生演奏も増えグレードアップ。元気ももらった。三編を貫くテーマがくっきりしたみたい。排斥、抹殺、殲滅と相反する共存共栄という思想、そして現実について考えた。

ネタバレBOX

よしこ先生も竹中香子さんが演じて「自給自足」にしていいのでは、と思った。
ミヤギ能 オセロー ~夢幻の愛~

ミヤギ能 オセロー ~夢幻の愛~

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2018/02/11 (日) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

SPAC「ミヤギ能 オセロー」約1時間半。題名通りお能の形式に則った舞台。ヴェネツィアとトルコがサイプロス島を奪い合った歴史がクロースアップされるのが新鮮。黒人男性オセローと白人女性デズデモーナの絆を袴姿の演者達によって、日本(アジア)の演劇で表すことの多国籍感。
いつもながらパーカッションが素晴らしい。笛も良かった。

ネタバレBOX

自分が感情を使う演技が好みだからか、又は二階席だったからか、眠気に襲われ全編は味わえず。もともとお能が得意じゃないからかも。

終演後のトークによると文字、言葉を浮かび上がらせる意図があったそうで、衣装に文字が貼り付けられ、上手奥の壁には毛筆の動画でセリフが映写された。
FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇

FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇

東宝

シアタークリエ(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/26 (月)公演終了

ミュージカル「FUN HOME」約1時間40分弱。素晴らしかった!楽しく盛り上がるほどに胸が締め付けられ落涙。流石の小川絵梨子演出!俳優が役人物として舞台上で七転八倒してくれる。特に大原櫻子さん、笠井日向さんに釘づけ!

MOTHER

MOTHER

庭劇団ペニノ

ドイツ文化会館ホール(OAGホール)(東京都)

2018/02/06 (火) ~ 2018/02/10 (土)公演終了

小人たちとのゆるゆる体験型演劇、約1時間。子供の遊びのようで、実は壮大な宇宙規模の旅。赤の他人と許容しあう幸せを存分に味わった。俳優さんたちの優しさに胸熱。私のお面は京劇風でした♪

ネタバレBOX

巨大な地球を模した風船をみんなで触って回した時、幸せで泣けてきた。
Shakespeare's R&J

Shakespeare's R&J

トライストーン・エンタテイメント

シアタートラム(東京都)

2018/01/19 (金) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

演劇だからできること、だらけでした。官能的でスリリングな約2時間。

ザ・モニュメント 記念碑

ザ・モニュメント 記念碑

KJプランニングス

プロト・シアター(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

カナダの文学賞を受賞した男女二人芝居。約2時間。紛争の加害者と被害者(遺族)の関係を俳優の演技だけで見せる、ずっしりド直球のストレートプレイで見ごたえがあった。真実の瞬間を作る西田夏奈子さんが素晴らしい。批評家の杉田俊介さんがゲストの終演後のトークがとても面白かった。

ネタバレBOX

加害者と被害者が反転し、彼らの共同作業が“記念碑”となる。演出家の言うとおり終盤の“森の中”の出来事はセリフも全て、劇中の事実ではなく虚構かもしれない。あざといかもしれないが、いかにも虚構だとわかる工夫を、序盤からところどころ加えてもいいのではないかと思った。語られる戦争のエピソードがあまりに凄惨で、耳をふさぎたくなるようなものだから。
父の黒歴史

父の黒歴史

ラッパ屋

紀伊國屋ホール(東京都)

2018/01/20 (土) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

ラッパ屋「父の黒歴史」約2時間。20〜90代の男女が集まる歴史ある家屋の居間は日本の姿。世代も言葉も常識も異なる家族(他者)との共生は将来でなく現在の課題だと、大いに笑わせながら、優しく教えてくれる。昔を懐かしみ未来を夢見て今に執着する私達は百歳まで生きるらしいですよ…。老若男女問わずお勧めしたいお芝居。

私の家族

私の家族

トリコ・Aプロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2018/01/18 (木) ~ 2018/01/21 (日)公演終了

“おかしな状況”がごく当然のように淡々と描かれる、ストイックに徹した会話劇。ドメスティック・バイオレンス(DV)がいかようにして成り立ち、存続しうるのか。その仕組みをまざまざと見せつけてくださったように思います。上演時間は約1時間45分。

ネタバレBOX

突き放したエンディングがとても良かったです。
黒蜥蜴

黒蜥蜴

梅田芸術劇場

日生劇場(東京都)

2018/01/09 (火) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

ルヴォー演出『黒蜥蜴』3時間15分、20分休憩込み。女賊と探偵の倒錯した恋がエロティックかつゴージャスに成立していた。盆使いがいつもながら素晴らしい!中谷美紀さんの衣装(前田文子)の着こなしが眼福。相楽樹さんの演技が私好みだった。宮菜穂子さんのセリフがとてもよく通る。アンサンブルも良かった~。

ネタバレBOX

雨宮(成河)と早苗(相楽)のラストをコミカルにしたのは意外。SPACの宮城聰演出版の方が好みかな。

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