満足度★★★
私でも出演できる箇所があると思いました。
ネタバレBOX
三つの高く大きな壺状の布の上に役者がそれぞれ首だけ出した状態で、『出口なし』と『芝居』が暗転を挟んで連続上演されました。
『出口なし』では、天国に行って一つの部屋に永遠に押し込められた三人の死者らしく首を見せる役者は一切しゃべらず、下の方で見えない役者が朗読し、『芝居』では、浮気を巡って三人が言い合うため上部の役者はセリフを話し、生きている人間を強調するためか下部では光で足が少し透けて見えるようになっていました。
この動かない演出については非常に珍しく好意的にも感じましたが、どちらもセリフの内容が心に響かず、全く面白くなく、退屈スイッチが入りました。
右側の動かないはずの首が少し傾いたのは、やはりまずかったのでしょうか。私なら30分程度なら動かずにいられます。
満足度★★★★★
とても面白い!!
ネタバレBOX
飼い猫のノラが出て行ったと思い悩んだ妻との関係がおかしくなった夫は職場であるフレンチレストランのバイトの娘と浮気し、気付いた妻はその浮気相手を自宅に呼びノラという名のペットになってもらって不可思議な生活が続くという話を軸に、全ては流産が原因で妻は居もしない猫がいなくなったと思い込んだことが原因だったことが分かり、可愛がられたノラはその後自立しようと家を出て再びレストランで働くことになるという人形の家のようなパロディが入るは、終始舞台上を小難しいセリフを独白しながらウロウロしていた男は失踪したパティシエかと思っていたら、存在しないはずの猫だったという不思議感覚をたっぷり盛り込んだブラックなコメディ。
小難しい話になるのかと思っていたら、不思議なコメディでとても楽しめました。
満足度★★★
とりとめのない展開だけに演者は大変だろうと思います。
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太宰の作品群を基に、五人の役者が太宰や周囲の人をを演じ分けながら彼の様々なエピソードや気持ちを雑然と綴った随筆集のような感じのもの。
心中未遂で入院したときの様子などは比較的理解できましたが、分かりづらいものを分かりづらく演出するのが芸術だと言わんばかりのようでもありました。
満足度★★★★
メルヘンファンタジー
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森の奥にあるメイド喫茶を舞台に、美しさを求め続ける女子は永遠にその概念の束縛から抜け出せないということを表したメルヘンチックなファンタジー。
そもそも美を追求しない女子高生だけは脱出することができました。髪の毛のことをもはや全く気にしない私も恐らく脱出できるでしょう。ただし、人はそれぞれに煩悩があり、そこのところでは囚われ続けるのだと思いました。
ラストの、桜吹雪の中での乱舞シーンは見応えありました。
満足度★★★★
大音響と振動は迫力ありました。
ネタバレBOX
究極の生物兵器としての能力を持つ若者を見い出そうとする組織と、そのような目的とも知らずうろうろするゾンビと闘いながら拉致されて館に集められた若者たちが脱出しようとする話。
T-ウィルスに感染すると、意識を喪失してゾンビになるか、稀な確率で身体能力がアップすることがあるという前提でした。
チェンソーの音と燃料の匂いも怖かったです。しかし、刃が外されていたのが見えてしまっていて残念でした。
お人形さんのような篠田麻里子さんが客席通路で一瞬悪い顔になったときは、ちょっと極端過ぎでしたが貴重なものを見た思いでした。
満足度★★
くだらない。本当に久し振りで席を立ちたくなりました。
ネタバレBOX
同棲し始めてすぐ男に捨てられた劇作家が、慰めてもらおうと二人のお姉ちゃんに会ってうだうだしたり次回作のアイデアを話したりする話。
初っ端のファミレスの呼び鈴を押す押さないで、いきなり呪いが掛かるなどと言い出してドン引きしました。呪いなんてないし、この日サンジャポでデーブ・スペクターが守護霊なんて存在しないと断言してスッキリしていたのが台無しになるとともに、インチキ宗教やインチキ占い師の活動を結果的に助長するような行動が軽い気持ちで日常行われている現実を深刻に受け止めました。
見えないものが見えたら病気だし、見えないのに見えると言ったら嘘つきです。
日常にお面を使った非日常を取り入れるところなどは先生の教え通りのような感じ、さらには即興やメタフィクションを無意味に織り交ぜ工夫を演じていました。博物館の中庭を見て、こんなの見て何が面白いのというシーンでは、こんなの観て何が面白いのかと思い、久し振りに席を立って帰りたくなりました。
満足度★★★★
歌あり、踊りあり、
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芽生えと言うチン毛が生える事象によって成人が定義される時代の、初恋の人を思い続ける大人になれない28歳男の子や仲間たち、それに芽生え制度に反対する組織が絡んだ元気いっぱいの話。
笑いの部分などは全く合いませんでしたが、久し振りに、バカバカしくも元気いっぱいの劇団に遭遇しました。貴重です。
満足度★★★★★
いつもながらのスピード感とキレはさすがです。
ネタバレBOX
中休み的時間はありましたが、70分間を三人でやるには仕方ないのかもしれません。
過去のDVDを見ましたが、話変わって、多部ちゃんや秋野暢子さんのことをちょっと思い浮かべました。
満足度★★★
独りぼっちのネコちゃんを見ている方が楽しいかな。
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ずっと精神を病み続け40代で死んだ作家レンツの20代半ば、牧師オーベルリーンの許に身を寄せていた頃の様子を描いた話。
アフタートークで、女優がレンツを演じることでジェンダーを考える一助にしたいとのことでしたが、以前『冒した者』で美少女役を中年男優が演じたのを観て気持ち悪さを感じたときの衝撃と比べても、これくらいでは何も感じませんでした。
しいて言えば、一人芝居を演出するに当たり、女性演出家が御し易い役者が女性だったということではないでしょうか。
満足度★★★★
【ホンダ版】観劇
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ダンスバージョン。
ストリート系からバレエ、盆踊り、アフリカンダンスまであるダンスのトライアスロン競技が良かったですね。
満足度★★★
雰囲気だけはチェーホフ風でした。
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湖畔のほとりの旧家が舞台。当主の年配女性がそこに長期滞在している小説家に殴られ怪我をしたとのことで、かつて旧家に住み、田舎を捨てて都会に出て医者になった男が訪ねてきて、今は結婚しているものの、医者になった男を好いていた女性と再会するなどして波乱の予兆。旧家に出入りする人たちも含め、様々な会話から何かが明らかになっていく話。と思うのですが、結局何も分からない話。
すれ違うときなどに普段と違った態度の変化などによって気持ちが分かるというようなセリフがあったように思いましたが、普段が分からない者には何も分かりません。
満足度★★★★★
本格的で素晴らしい。いい匂いがして腹が減りました。
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自分探しの旅をしている若者を、人間を超えた存在が料理人の技を付けさせることで一人前にする話。
二時間半、ずっと引き込まれっぱなしでした。
本格的に火を使った料理芝居でした。ふわふわオムライス、ステーキ、ナポリタンなどは本格的に作りました。コロッケや野菜炒めは途中からでした。若者がマスターの作ったオムライスを食べたとき、手前に何か物が置かれていて手元が見えなかったのは残念でした。中国人に出したときのステーキは、フライパンから出した後の塩コショウがなくて詰めが甘い感じがしました。
最初に若者が水を飲んだとき一杯だけでした。喉が渇いていてしかも飯は食わせてもらえない状況なのですから二杯以上がぶがぶ飲むのが普通だと思いました。ラストに、別の自分探しの若者が二杯飲みましたが、それなら逆でも良かったのではないかと思いました。
男として自信が付くことは良いことですが、不遜な態度を取りがちになるのが人間の常なのか、二階に消えたマスターや新しい若者の出現などで、杜子春の夢のようにも感じました。
米粒大のイヤホンを付けたもう一人の人はマスターのことなのか、それとも近隣に別の人がいたのか気になりました。
満足度★★★
退屈スイッチがすぐ入ってしまいました。
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350mlビール缶24本入り段ボールを担いで帰る途中によく休憩していた公園でホームレスになったと思われる男や、男を探す妻など公演にたむろする人たちの様子を描いたパフォーマンス。
大量の封筒が敷き詰められていましたが、足で踏まれたものを再利用するのも嫌だし、捨てるのももったいないと思いました。
満足度★★★★
社会派コメディみたいな
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オタクと広末になりすました女性、及びその他若干名の日本人によって核戦争後再び増加した人類が、ハリウッド映画のDVDの影響でファンデーションを塗って白人(はくにん)と黒人(こくにん)に分かれて対立する社会を描いたコメディ。
顔を洗えば済むだけの話なのに、膨らませましたね。
広末涼子の等身大パネルの陰に隠れてなりすまし続けるというのが肝でした。
それにしても、分業化が進み過ぎた現代において、人類が激減すると誰がファンデーションを作ったのだろうかとか、誰が発電しているのだろうとか考えてしまいます。
なお、最近のヤフオクでは、ドコモのポケベル 広末涼子の等身大パネル看板(劇で使われたのと同じ物)即決価格 2,500円
【広末涼子 等身大POP看板1】ドコモdocomoポケベル 2/4 02:08 終了 5,000円
とある通販で、等身大パネル専用器具 スチールスタンド 19303 税込7,279円でした。
満足度★★★★
いつも通りでした。
ネタバレBOX
親の仇だか、SM好きで背中に黒いバラの痣のある男を探すためにSMの女王になって各地を巡る女性に恋をして、ヒーローショー団体を主宰する男が巡回公演しながら同行してきた中、もう国内では最終になろうかと思われた公演地のサラリーマンの機転によって仇探しを止め二人が結ばれる話、および劇団員、サラリーマン一家など周囲の人々の話。
基本、棒立ち演劇の雄。真面目なサラリーマンがいったん道を外すと大変なことになるとは言いながら一貫して真面目サラリーマンの味方であることも変わらずですが、いつもながらよく噛む人たちでした。そして、いつも通り長かったです。
満足度★★★
会議は踊ったけれど中身はありませんでした。
ネタバレBOX
ヒトラーや毛沢東、ジャンヌダルクやマザーテレサなど、闇のある大物の魂を呼び出して、これからの人間の生き方の指針を問う話かもしれませんが、」呼び出しただけで終わったような話。
全く中身がありませんでした。
満足度★★★★
舞台を降板した役者には覚悟があったのでしょうか。
ネタバレBOX
実の娘に再会し、拒否され、さらに自殺されてしまったことで死にたがっているホームレスに対して、ホームレス支援者の元ダメ脚本家が彼の希望を叶えようと、殺人を伴う実践的お芝居のシナリオを書き、ホームレス仲間や支援者仲間に参加するよう強要し、その結果殺人事件が起こったという話。
自殺した女子高生に恋していた高校生を始めとして、殺人を拒否してお芝居から降りた仲間たちは役者になることを捨てたのですから、卒業公演なので仕方ないこととはいえ、終演後の舞台挨拶には出るべきでありませんし、ああもうこれで卒業しても役者にはなれないなと思いました。
寺山修司は『青ひげ公の城』でいい役者は舞台上で死んでも何事もなかったかのように次の芝居に出て来ると言っていました。殺す側の役者の覚悟も必要ですが、あのホームレスが本当にいい役者の卵であると確信できれば、他の役者の卵も本当に殺すことができたかもしれないと考えると、ホームレス役の資質も大事でした。
それくらいの気骨が必要だと思いましたが、卒業公演のシナリオとしては酷な内容であり、酷な指導先生でした。
結局のところは、大声出して一生懸命やってますだけでは上手いも下手も判断できませんでした。
満足度★★★★
辛気臭い話でした。
ネタバレBOX
就職セミナーの場を通して、自立できず中途半端に音楽を目指す20代の青年と、高校時代に引きこもりがちだった20代の女性を連続的に描いた話。
先が見えない場当たり的に生きている人間のあるある的な話でした。
満足度★★★★
また一つ知りました。
ネタバレBOX
母は私を許してくれるだろうか、何度も繰り返されたこの言葉。犠牲的精神に基づく正しい行動は許すしかありませんが、母親にとっては息子が生きてくれていることの方が嬉しいとも思うでしょう。浮き輪を投げ込むとか他に方法はなかったのかと悔やまれますが、とっさの判断ですから仕方ありません。
髪が濡れていたのはカンパネルラであり、氷山にぶつかって沈没した船の子供たちでした。『幕が上がる』では津波に流された人でしたが、時系列的になるほどなと思いました。
皆さん、歌がお上手でした。
カンパネルラの父親の度量の大きさを示した『幕が上がる』の劇中劇の方がやはり一番です。
満足度★★★★
サービス精神が旺盛なのは受け止めましたが、笑えないコントには閉口しました。
ネタバレBOX
ライト兄弟が空を飛んでから約50年後、当時担当していた新聞記者が初飛行後の特許訴訟に明け暮れたライト家の様子や業界事情などを語る話。
案内役のいるお芝居はあまり好きではありません。途中で妹も怒っていたように、笑えないコントのようなものが多過ぎてイライラしました。
しかも、内容の多くは創作とのことでしらっとして観ていましたが、ライト兄弟の飛行機には尾翼がなかったのに対して、マーチンの飛行機には尾翼があったこと、ライト兄弟がライト社の経営から離れた後のこととはいえ、両社は合併したとのこと、様々な特許問題に関しては、結局飛行機の有用性を認識した軍の主導により整理されたとのことを知り、とても勉強になりました。