満足度★★★
【「ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常」がBバージョンの回】観劇
ネタバレBOX
「ストーキングブルース」 アイドルの部屋に忍び込んだストーカーの話かな。
アイドルは女なのか男なのか、ストーカーは男なのか女なのか、オカマちゃんなのか、よく分からず、なんかキモイなと思ってボーっとしているうちに終わりました。
「LAST TRACK」 海外旅行のホテルが舞台。別れそうな夫婦だけど、二階のベッドがきしむと一階ホールのレコードが飛ぶことからさてどうなることやら。
「ずるずるひやむぎ」 前日と同じ。
「ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常」Bバージョン 役者が違っているだけで内容は前日と全く同じ。
Aバージョン、Bバージョンと書いてあるので、どこか異なっているのかと思いましたが、要するにWキャストというだけのことでした。
きちんと整理すれば別にバージョン分けする必要はありませんでした。
満足度★★★★
【「ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常」がAバージョンの回】観劇
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「ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常」Aバージョン 夫婦の思い出と聞かれても日常のささいなことしか覚えていない男が妻を失って後悔するものの、一つ満足することもあったという話。
回想シーンを演じる際に、ホワンホワンホワン的にクルクル回るのが何となく古臭くて我慢できませんでした。
「ずるずるひやむぎ」 父親の遺品整理をして、自分に対する愛情を知った長女の話。
「サプライズ」 人を雇って大掛かりな演出でプロポーズしてもだめ、気持ちのこもった本人からの言葉が必要だという話。
「如水」 夫のことを覚えているうちに死にたいと願った痴呆症が始まった母親に睡眠薬を溶かした液体を飲ませた娘が、母親には夫から飲まされた上善如水が苦いという思い出があり、じょすいじょすいと言いながら飲んだと公判で語る話。
夫のことを忘れてしまうという恐怖自体を忘れてしまうんだけどね。
満足度★★★
【TREATの回】観劇
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ホラーハウススプーキーランドの存続を賭けて、遊園地の支配人たちを怖がらせようとする話。
メインが河童が大声を出すことというのでは全く怖くもなく、話になりませんでした。
お化け役の年老いた従業員ですが、長く勤めているのなら家出していた次男も知っていたのではないかと思われ、そもそもからして腑に落ちませんでした。
満足度★★★★
虚々実々
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区ごとにバラバラになった日本の、一番人気杉並区に亡命してきた人たちの話とか。
案内人がいる手法で、少し説明的過ぎる嫌いもありました。登場人物にドアの外の目白通りに出ると現実があるといったセリフがあったりして面白かったのですが、あくまでも虚を演じているということなので、どうせ作り話なのだから内容が分かろうが分かるまいがどうでもいいやという気分になりました。
終演後、現実世界である目白通りを目白に向かって歩いて帰りました。
満足度★★★★
話は単純過ぎでした。
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ルフィが海軍に捕らえられた義兄弟の兄エースを助けに行く話。
結局は父と慕った白ひげもエースも死んでしまいましたが、第二幕後半のいきなりの大瀑布のような大量の水の出現には度肝を抜かされました。前方の観客に雨がっぱが配られていたことがこちらまで伝わってこなかった点も良かったと思いました。
猿之助さんが怪我で休演したため楽しみは減りましたが、若手公演に合わせる形で料金を調整してくれて誠意を感じました。
満足度★★★★
期待が外れました。
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九州カルデラが噴火して壊滅した日本、さらに渡岳?(わたりだけ)の噴火で一人だけが生き残った小さな避難所で何とか暮らす女性と、彼女の許に訪ねて来た男たちの話。
噛み合わないのは女性が認知症になっただけのことで全く面白味がありませんでした。
産業が衰退したとはいえ、全員が白い繊維の服を着ているのが受け入れ難く、貧しい時代の朝鮮半島の人々を描いたお芝居を観ているようでした。
具体的な死体の様子を想像させることが作家の趣向のようです。『目頭を押さえた』は最高でした。
満足度★★★★★
前日の島岡亮丞さんに続き、磯川家に縁のある二日間でした。
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高校に呼び出された卒業生たちが、日本の上空を覆い、繁殖行動の禁止を強要する宇宙船が出現した理由を知るに至り、高校時代に戻って解決を図る話。
宇宙船に乗っていたのが女先生だったという意外性が素敵でした。そして、何とかするためには、例えるならトランプ大統領を排するために、クリントンの浮気をやめさせに行くような感じでしょうか。
結局はパラレルワールド物でしたが、同じような箇所を省略形にしたりする工夫が見られ退屈さは軽減されました。
満足度★★★★★
壮絶な人生を熱く描いていました。
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1960年代に活躍し、1967年にスタジオの大家夫人を殺害し自殺したイギリスの音楽プロデューサージョー・ミークの話。
初演のときは、いきなりのエアーギターシーンがこちらが恥ずかしくなるくらいの浮いた感じでしたが、今回は、黄色い声の女性ファンに囲まれていたためそれほど違和感はありませんでした。
また、いくつかのシーンで、電気は入っていないものの、実際にギターが音階をきちんと捉えていたり、エアーヴォーカルシーンでもかすかに声を出したりしていたため、背後の音楽と舞台上の人物がしっくりなじんでいました。
写真で見るジョー・ミークはふさふさの髪ですが、島岡亮丞さんはスキンヘッドになっていました。ジョーの髪形を褒めるシーンもありましたがそれはご愛敬として、島岡さんの潔さを評価します。
大瀧詠一さん風な曲もあり、大瀧さんも影響を受けていたのかなと思いました。
満足度★★★★★
一番楽しい時期ですね。
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昭和初期の、作家や評論家を目指す若い女性たちを描いた話。
とにかく書き始める人、考えて考えていつまで経っても書けない人、書いちゃった人、ホラーじみた物を書く人の4人でした。
夢見る頃、素敵な時期ですね。もうすぐ現実の世界なのですが。
ホラーを書く人は、おじゃる丸のうすいさちよのようでぴったりでした。
主役は考え過ぎる人でしたが、やっとできた自作の短編を朗々と暗唱するラスト近くのシーンは素晴らしかったです。しかし、話は杜子春と落語の紺屋高尾を一緒にしたような内容で、相変わらず懲りない人でした。恐らく作家としては大成しなかったのではないかと思い笑いました。
満足度★★★★★
赤一色からの
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市長職を辞し衆議院選挙に出る市長から後任にと推された女性市議の話。
美し過ぎる泌尿器科医に対抗するため、女性だからと言う理由で選ばれただけのことでした。
劇場に着いたときから安倍昭恵夫人のような顔立ちの赤いポスターが溢れ、すっかり赤に馴染まされていたので、まさか後輩の女性市議が立候補することになろうとは考えてもおらず、終盤の青一色がとても新鮮に思えました。
産休が学期末になるように教師に諭すところなど、凄まじい考え方を持つ人がいることを知りました。ノックアウト大学って何だろうと思っていましたが、ああ慶応ねって。パンフレットに小ネタについての解説が書いてあるとのことでしたが、面白いと言うよりも、そんなに小ネタを盛り込まなくてもいいのではないかと思いました。それよりも、1,000円のパンフレットの原価が200円弱という話の方が参考になり面白かったです。
ありがちなセクハラ男、下駄をはかされた女性、自分が経験した苦労を味合わせたがる考え方があること、ベーシックインカムのこと、理想と現実、同じ穴のむじな、色々考えさせられました。
アフタートークで、ゲストの人が人間はいくつになっても働くことが大切だと説いていましたが、平日昼間の観客に向けて熱弁しているところが最高にシュールで受けました。
満足度★★★★
臭いお芝居でした。
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ニール・サイモンの1965年の作品。離婚することになって転がり込んできた友人が病的なほどの綺麗好きで、がさつな男の生活がかき乱される話。
女好きのがさつ者と話下手の綺麗好きが一緒に生活することは困難ですが、話下手でも、離婚することになっているとは言え愛妻家ということが女性から好感を持たれ大逆転、そして、がさつ者も少し雑さがなくなりましたとさって感じのお話でした。
がさつ者には彼の事務所の会計をみている別の友人がいましたが、がさつ者には経営者という雰囲気が全くなく、単なる遊び人にしか見えませんでした。
それにしても、海外演劇をしているという感じの臭いお芝居で、肌に合いませんでした。
満足度★★★
メルヘンチック
ネタバレBOX
「蜘蛛の糸」や、人間がいないと生きていけないカイコをモチーフに、製糸会社で虐待されるみなしごたちをメルヘンチックに描いた物語。
子供を食い物にしてはいけません。
満足度★★★★★
忘忘か、妄妄か、亡亡か。希望の望望でもありたいですね。
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高校の卒業式の後でミニライブを開こうと、卒業式前日から小さな会場を押さえて練習しようと計画したばかりに津波で仲間を失うことになったももちゃんの、6年経った今でも後悔にさいなまれ、当時を忘れられずに妄想する日々を描いた話。
ときめきパイナップルズというグループの、そのアイドルグループっぽい楽曲と振り付けがとても素敵で、みんな楽しそうで、ハッピーな時間を共有しただけに、その後の衝撃があまりにも大きく心が痛かったです。何とも悲しい話でした。
若い人が亡くなるのはいつもとても悲しいことです。
満足度★★★★
中途半端で情けない。
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超能力者は国家や他国の組織から狙われるということで、超能力者である自分たちのことを知っていて、映画化を企画した監督に思い止まるよう働きかける話。
父母がどこかの組織に狙われ自殺したというのに事件にもなっておらずのほったらかし。単にそっとしておいてくれというだけの話、中途半端でした。
キャラメルボックスもなんか大劇団病のようでした。役者さんたちの動きはまるでゆるキャラとか着ぐるみの衣装を着たら大げさに動くくらいが正しいと言わんばかりのキビキビさが徹底されていました。発声もやけにハキハキしていました。
満足度★★★★
題名が魅力的でした。
ネタバレBOX
自分たちの住んでいるサテライトが地球に臓器を送るためのクローン人間を作る施設だったという事実を知る人たち、そしてその人たちも多くがクローンだったという話。
久し振りのクローンだったので少し油断していましたが、種明かしが分かるとああそうねって感じになり冷めました。
満足度★★★★
(下から続く)そんなことよりも、こまばアゴラ劇場は2020年までは今の形で存続するという当日パンフレットの内容に驚かされました。
ネタバレBOX
半身不随で動きづらい人の休む部屋に娘がいたり、誰かと待ち合わせしてどこかに行こうとしている人が来たりする話。
『を待ちながら』なんて聞くと、どうしても観たくなります。木で首をくくろうかなどとゴドーを意識したところはありましたが、逆にウザったい感じでどうってことはなく、私も追加公演をどうにか押さえられたくらいでしたが、チケットが取りづらい人気の理由が分かりませんでした。
一輪車の女性があまりにも自然で上手で感心しました。
満足度★★★★★
デジャブ感はあったものの、良いところもありました。
ネタバレBOX
知的障害者の長女を含む三姉妹の話。
好き同士が結婚したいと望むところとその二人の結末は、東京セレソンデラックスの『くちづけ』のようでした。
日常の中の非日常、非日常の日常は先生の手法通りでした。と言うか、そういう企画の方が会議で通り易いのでしょうか。
黒い布状のものを被った塊りは不思議感覚の漫画家だと思いながらも、もしかしたら巨大アメーバピーちゃんかもしれないと考えました。しかし、黒いものが虫取り網なのではないかと考えるとやはり漫画家だよなって思いました。そして、亡くなったお母さんに見えたものがピーちゃんだったことと黒い塊りから発せられた声によって、黒い布状のものを被った女は漫画家だと確定しました。
そうなると、辻褄が合わないことが出てきました。廊下のふすまがひとりでに開くのは不自然です。いくら不思議感覚の女だったとしてもあくまでも人間です。ピーちゃんだったらひとりでに開いても良いのですが、日常の存在である漫画家の場合はNGです。手が使えないのなら、西部劇に出てくるドアのようなどちらにも開く観音扉にすれば良かったのではないかと思いました。
日常は日常、非日常は非日常、押さえるところはキチンと押さえて初めて日常の中の非日常、非日常の日常が生きてくるのだと思います。
姉を守るために妹たちを産んだのではないかという問い掛けは重たいものがありました。素晴らしい一言でした。
化粧の途中で終わってしまい、舞台上に残された長女と次女はこの後どうなるんだろうと興味津々でしたが、化粧が終わりなんやかんなで舞台からはけ、ホッとするやらでクスッと笑って帰路につきました。
満足度★★★★
不思議路線、貴重な存在だと思いました。
ネタバレBOX
妖怪たちによるオリンピックであるキリンピックを企画した宮内庁職員および日本の妖怪たちの奮闘を描いた話。
時代掛かった口調が癖になる心地良さでした。
満足度★★★★★
皆さんの成長物語、素敵でした。
ネタバレBOX
病後再起が不安で、元兄弟弟子の宿で療養と称して気弱に過ごしている落語家の師匠が、勉強会のために集まった一門の弟子たちの成長を見て、高座に立つことを決意する話。
落語とか歌舞伎は、入門して初めて落語家とか俳優とか名乗れるものと考えているので、どんなに上手でも外部の人が落語や歌舞伎を演ずることに抵抗があります。
そういう見方で見始めましたが、無骨は無骨なりに、ちゃらちゃらはちゃらちゃらなりにそれぞれが成長する素敵な話であり、皆さんの落語家らしい口調も次第に受け入れることができるようになりました。
満足度★★★★★
本当に恐ろしいのは水俣病という概念でした。
ネタバレBOX
水俣病に関する勉強会を通じて、水俣病という有機水銀中毒の問題を考えさせられるとともに、有名学者は大学から広告塔としては尊重されるものの出世しない現実を学び、何かに夢中になり過ぎた者は、本件では社会正義に目覚めた者たちは視野が狭くなり、自らの家庭を崩壊させるなどの恐ろしい現実があることを知らしめさせられる話。
W不倫の始まりで終わりました。凄まじい展開でした。本当に恐ろしいのは何か、さすが詩森ろばさんだと思いました。
勉強会を通じて知り合い、考え方で共鳴し尊敬することから始まったW不倫、民進党山尾志桜里衆院議員の醜聞を予見していたかのようでした。勉強会に興味を示さない配偶者と比較してしまうことはあるでしょう。事の良し悪しはともかくとして、成り行きに関して理解はできます。
小劇場に見慣れた身としては、お芝居臭いしゃべり方に違和感を覚えました。