実演鑑賞
満足度★★★★
非日常を考え出すのも大変ですね。
ネタバレBOX
大規模な土砂崩れが起こり人的被害が多発する東京が舞台。自分を恨んでいた妻の遺骨を探し出すことで本当に死んだことを確認して安心しようとする男と、理不尽に捨てられ去っていった夫のことを土砂崩れに遭ったのかもしれないと思い込むことで心の安定を図る女の話。
男は妻に愛されていたことを知り、女もそれなりに整理を付け、それぞれ再出発できそうで何よりでした。
鬼子母神の所は傾斜地なのか平地なのか気になりました。それによって土砂崩れの原因が色々考えられますから。
実演鑑賞
満足度★★★★
役者の才能が引き出されていました。
ネタバレBOX
禿げ薬で財を成した女性が、不治の病に罹り、命と引き換えに生まれてくる我が子に何を残すか奮闘する話。
財産は秘書に奪われてしまうものの、生まれてくる赤ちゃんは真の友人ダイアナに引き取られるということで、赤毛のアンの世界のように質素で幸せに暮らしてほしい思います。
洋物風演劇の面白さ、人形の出来の素晴らしさ、紙芝居も上々、そして役者の声の通りの良さは狭いスタジオでは大き過ぎるくらいで素晴らしかったですが、ストーリー自体は少しありがちかなと思いました。
実演鑑賞
満足度★★★
ぱっと見は分かりづらかったです。
ネタバレBOX
一つは母娘の話、もう一つは冒険譚のような話。時空の異なる二つの話が同時進行する話。
時間が経って良く考えると、スマホゲームにはまって結婚する気もなかった女性が、お見合いして、ちょっといい感じの人だったので結婚することにしたという、市井の人々の小さな幸せを描いた小津的作品といったところでしょうか。
実演鑑賞
満足度★★★
全体に、もうちょっとはっちゃけたらいいのにと思いました。
ネタバレBOX
1月に別の『熱海殺人事件』を観ていて、今回のは観る気が無かったのですが、高畑こと美さんが出ることを知って観ることにしました。
片桐婦警の結婚式も唐突でしたが、熊田刑事が富山に帰る理由が分からず、この二人については描かれていませんでした。
実演鑑賞
満足度★★★★
10年後何してるかですね。
ネタバレBOX
メジャーを目指さない劇団と劇団員の話。
どう生きるかというよりも、演劇を続けるべきかやめるべきか、よくある通過儀礼演劇でもありました。
銀ちゃんとヤスの関係は共依存だったことが分かりました。5歳児餓死事件にも通じます。
満足度★★★★★
今回新作として作られた三話目が肝でした。
ネタバレBOX
ニュースバリューのあるオリンピック選手の浮気タレコミを受けた出版社の対応の妙を描いた二話目を挟んで、死刑執行のスイッチを押す側と、死刑囚の最後の晩餐風景を描いた短編集。
特段面白いとも思わずに見ていましたが、三話目の役者さんの大声での笑い声がわざとらしいと感じていたものが、いつしか作者さんの熱量として次第にこちらに伝わってきて、さらに一話目の裏返しだと気付かされたことで一気にいいなと思いました。
満足度★★★★
浅見光彦シリーズのドラマを観ているときのように、戦後何十年だからあの人は何歳くらいのはずなんだなとか考えながら観ていました。
ネタバレBOX
天皇陛下が吐血して日本全国が自粛ムードの昭和63年の、マレーシアにある日本人シニア向け介護付きマンションにおける住人たちの話。
当時と比べると、日本人一人ひとりの経済力が落ちていて、今では考えられないように思います。
シベリア抑留された人は分かりますが、兄がマレーシアで戦死した弟が、日本国に捨てられたという感覚を持っていたのには少し驚きました。
満足度★★★★
肝心の大声が出ないのでは話になりません。
ネタバレBOX
警視庁の木村部長が、殺人犯の大山を立派な犯罪者として裁判所に送り出し、長い春の関係だった部下の婦警水野を婚約者との結婚式に送り出し、新任刑事の熊田には、父親が殺された事件の疑問点を解決してやり、富山に帰らせるという、粋な計らいをする大声劇。
木村部長が初めから声がかれていたのが残念でした。熊田の大声は良かったです。
大声演劇であり、一つ一つの言葉には特段気に掛けていなかったのですが、相撲の回想シーンで、徳俵を「とくびょう」と言ったのには驚かされました。徳俵は「とくだわら」です。
満足度★★★
百メートルの方は、さぞかし緊張感が漂うものと思っていましたが拍子抜けでした。
ネタバレBOX
『コントロールオフィサー』 オリンピック代表を選出する水泳競技大会で、ある競技終了後にドーピング検査を受ける選手たちの控室の様子を描いた話。
コント部分がわざとらしく感じられ、おしっこ出ますと言った二人が二人とも必要量に足りず戻って来るなんて、そんなことあるのかなと思いました。
『百メートル』 100メール決勝前の控室の様子を描いた話。
うるさい、あり得ない。陸連関係者くらいいるだろうと思います。
満足度★★★
少なくとも、年納めに観る作品としては物足りませんでした。
ネタバレBOX
世代が代わっても大して変わりはないという話。
猟師や自然を表現したようなケモノ様が出ていましたが、中身は何もありませんでした。
大事な言葉は向こうを向いてしゃべっていて聞こえないし、意味不明でした。
満足度★★★★
前田隆成さん、ぜひ落語家さんに弟子入りしてください。
ネタバレBOX
落語の「鰍沢」を一席演じ、この噺で何とか殺されずに済んだ旅人は、前日子狐を助けたことで狐たちに守られていたからという内容の一人芝居にそのまま続く構成の作品。
アフタートークで、前田隆成さんの落語家になりたい愛がガンガン伝わってくるとともに、立川がじらさんの静かで落ち着いた話し方による解説が素晴らしく、稀に見る感動的なアフタートークでした。
立川がじらさんの話で興味深かったのは、最近演目のサイドストーリーや後日談といった落語が流行りだという言葉で、本日の構成を一気に揶揄するかのようでのけぞってしまった点と、役者さんの演じる素人落語は、登場人物を如何にも演じ分けています、どうだ凄いだろうという感じが強く、客が疲れるという点でした。
満足度★★★★
コンパクトにまとまっていて良かったと思います。
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旭堂南明、旭堂南春の順に挨拶程度のさわりをやった後、新作講談を日本語、英語の順でやりました。
コロナ禍で、飲食店の人に何名様ですかと聞かれるのを、芸能人の南明様ですかと確認されているようで、人に知られるようになった気分みたいで嬉し恥ずかしというエピソードが面白かったです。大阪講談界のせいか、神田伯山人気については全く触れませんでした。
マクベス夫人は、実際のモデルはいたようですが、シェイクスピアの作品中に名前は出てこないとのことでした。
満足度★★★
切ないだけでした。
ネタバレBOX
普通の人が普通に生活していると、社会にインパクトを与えるような業績を上げるわけでもなく、知らないうちに年月が経ち老いていくという話。
正に私がそうです。
ボーっと生きているわけでもありませんが、たとえボーっと生きていたとしてもそれはそれで良いのであって、生きていること自体が尊いのだと思います。
満足度★★★
まあ色々特徴があるものです。
ネタバレBOX
子供の頃に嫌な仇名を付けられたことを恨みに思い、悪魔と契約し、子供の頃から美人だった女性と社会的に入れ替わり、居場所がなくなり困った女性は夜の街でマッチ売りの少女をするという話。
会社の同僚等の様々なLGBT度合いがとても極端でした。
満足度★★★★★
自殺しないでね。
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劇団やみ・あがりシアターを主宰する笠浦静花の死体が鍵の掛かった自宅で発見され、唯一の劇団員で彼女を知る加藤睦望が笠浦の考え方に基づいて行動することで真相に迫っていくというサスペンスドラマ。
結局は死因は自殺、社会の役に立ちたいと臓器提供を願った笠浦の希望に反し、体を傷つけまいと、時間的に最後まで可能性のある角膜をも移植できなくするために加藤は捜査に協力する形で時間稼ぎをしたというのが真相でした。
30歳を前に演劇への拘りを描いた作品でもあり、ただでさえ劇団運営は厳しいのにコロナ禍の中でさらに厳しい状況にあること、二人による劇団という人間関係の複雑さ等を知ることができました。
改めて、微力ですが、才能ある人たちを応援したいと思いました。
自殺者が増えています。自殺しないでください。生涯無料パスポートの元を取っていませんから。
満足度★★★★★
『罪と罰』の世界観が良く分かりました。
ネタバレBOX
ドストエフスキーの『罪と罰』の主人公を、コロナ禍の中でもがく劇団の主宰者に置き換えて描くと、老婆を殺すに至る過程、世界観が良く分かるという現代版『罪と罰』。
大家に対する家賃滞納者の気持ちなど本当に共感します。素晴らしかったです。
満足度★★
沈黙劇とはよく言ったもので、水をテーマにしたコンテンポラリーダンスと言った方が良いと思いました。
ネタバレBOX
清水が湧き出る山肌、あるいは規模の大きいオアシスのようなところかもしれませんが、そのような水の湧き出るところを舞台に、水は旅人の喉を潤したり、人間や動物が定着したり、住民同士の水争いが起こったり、国家間の戦争にまで至ったりすることがあるということを表現したようなパフォーマンス。
だとすれば、内容も陳腐。
以前、別の舞台でアトリエ春風舎のマンホールの奥を覗く機会があって、さほどきれいとは思えない印象があったので、上から落ちてくる水も飲料水、生活用水というよりは下水という風に思えてしまって気持ち悪く感じてしまいました。
コロナ禍の中とは言え舞台はやっぱり生がいいですね。リモート観劇だと退屈で途中で切っていたと思います。
満足度★★★★★
狭い地方都市の縮図のようでした。素晴らしかったです!!
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スナックシャンドレに通う電設工事会社社員を中心に、狭い地方都市における人間関係の煩わしさから逃れられない人々を描いた話。
卒業すればいじめっ子から離れることができるとか、大きな会社であれば嫌な上司もそのうち転勤するからとか言われて人間関係の煩わしさを我慢することがありますが、小さな社会では一度関りを持ってしまった面倒臭い人と一生付き合っていかなければならない恐怖感をひしひしと感じました。
都会に出る気持ちが分かります。
部長さん役の役者さんの飄々とした演技は素晴らしかったです。いざとなったら役場の人間から入札価格を聞き出すぐらいはお手の物という雰囲気でした。
満足度★★★★
曇天な部分、良かったです。
ネタバレBOX
今時の若者のちょっとした陰の部分の気持ちを表現した三つの短編に、舞台装置の入れ替え時に一人芝居をはめ込む構成で作られた作品集。
皆さん世代の気持ちが知れて良かったです。
が…、この科学の時代に、若者たちのオカルト好きには本当に困ったものだと思います。粗大ごみは粗大ごみとして処分すれば良いだけのことです。何がお焚き上げですか。笑ってしまいます。
満足度★★★
何か中途半端でした。
ネタバレBOX
狙いとしては、お通夜の一晩を通して、意識無意識に関わらず関係者が故人に対して精神的に追い込んだ要因を暴き出そうとする遺族の話的な。
とすれば、中途半端でした。