満足度★★★★
役者さんは立派です。
ネタバレBOX
詩の朗読バトルのような感じのパフォーマンス。
筋めいたものもない中、似たような台詞や同じ台詞が繰り返し出てきたりして、役者さんは覚えるのが本当に大変だろうなと思いました。
満足度★★★★
一発で決まっていたら最高でした。
ネタバレBOX
ピカドンで記憶がおかしくなった元映画監督が、ゾンビ映画を使って国民を戦争に駆り立てたとして戦犯容疑で訴追され、薬物治療やゾンビ映画製作のロールプレイング技法を使った治療などを経て映画監督だったことを認めるに至り、結果死刑となりゾンビの如く頭を撃たれ射殺される話。
ミュージカルかと思いましたが、そうではありませんでした。最初の歌は何だったのでしょう。空襲で戸籍が焼失した人はゾンビと同じだとか、深い台詞もありました。不思議なストーリーだと思っていると、精神科医によって謎解きされるというような展開も少々飽きて来たかなという気がします。
バレエの素養があるような女優さんのかかと落としは素晴らしかったです。(上に続く)
満足度★★★★
華やかでした。
ネタバレBOX
様々な勢力が登場して生首もたくさん出てくる話ですが、一応、王子として育てられた女性が首を斬られずに生き延びて、世界中のどの男にも殺さることがないと豪語していた一族の仇の男を女性であるが故に殺すことができたという、シェイクスピア作品のトンチも入ったような古典劇。
たくさんのグループが絡んで分かりづらかったですが、きれいな衣装は良かったと思います。
満足度★★★★★
色々な終わり方ができたでしょうが、劇団らしいほっこり感を残した終わり方でした。
ネタバレBOX
高校生の娘を殺された少年事件を担当する弁護士の話。
養子縁組して新しい娘になったとして、その結婚相手がちょっとおバカさんだったとしたら、ちょっと悲しく笑っちゃいますね。
謝罪したふりのあの悪ガキの憎々し気な顔付きは最高でした。
満足度★★★★
円熟と言うか老熟と言うか、極めちゃったのかな。
ネタバレBOX
シェイクスピア作品を制覇した役者が、友人の役者とともにシェイクスピアの名台詞を語り合い、老境を楽しみつつ死を待つような話。
凄いけど、シェイクスピアの台詞もそんなに知らないしって感じもありつつ、ゴドーの風情が楽しめて良かったです。
満足度★★★★
スッキリはするが。
ネタバレBOX
不景気時に肉屋が人肉を売っていたという話と思いきや、肉屋は肉が嫌いで食べないと言い、全体を俯瞰していたり少し変だなと思っていたら、首を噛み切る猟奇殺人事件を起こし、死刑になりそうな男に精神科医がヒヤリングしているの図でありました。
答え合わせをしてくれるとスッキリしますが、こういう構図はありがちで残念な気もします。
満足度★★★★★
悪い奴らっているもんですね。
ネタバレBOX
拳銃密造と言うか、錆びた拳銃を磨き直して新品同様にする闇商売に絡む工員の兄弟、暴力団員、殺し屋、警察官の持ちつ持たれつの関係が、兄貴分の出所によって少しずつ崩れていく様を描いた全編クズまみれの話。
工場に行って工員にでも聴き取りしたのでしょうか。クズ振り、半端ない暴力、リアルでした。
満足度★★★★★
[Aキャスト]観劇
ネタバレBOX
高校時代にいじめられっ子が好きな子を守ろうとしてその子からも虐められ、卒業して先生になって、虐めに遭った生徒に死なれ失業し、自分を虐めたやつが虐めた側の生徒と援交していることを知って殺してしまい、物はついでにと、高校時代に虐めた者たちを殺してしまおうとしたところ、同僚の先生から夫が浮気していたと連絡を受けると出掛けて行き優しくしようとするも結局は嫌われ殺し、再び高校時代のやつらのところに戻ると、好きだった子を性的虐待していた父親がいてそいつを殺し、結局死刑になりそうだけど好きな子を守ったことになったのかなという、エッチで凄まじいバイオレンスな作品。
最近、ガツンとしたものを観ていなかったのでとても新鮮に感じ、素晴らしかったです。エロくてグロテスク、ちゃんと血糊も使うところなどelePHANTMoonのお芝居のようでした。
Aキャストの加藤マンを演じた俳優さんは藤井七段に似ていましたね。援交女子高生役の梨木まいさん、透明感があって良かったです。
満足度★★★★★
色々と切ない話でした。
ネタバレBOX
コールセンターの休憩室を舞台に、正社員とパート従業員の人間関係を描いた話。
出来過ぎるパートの存在の有難迷惑、分かります。トラブルが起こる度に締め付けが増えること、そして反論できない前向きな意見のウザったさには辟易します。
恋心が伝わらないのは切なかったです。
演出上仕方ないのかもしれませんが、正社員がパート従業員の前で自分たちの給与面や待遇面のことほのめかすような話をすることは絶対になく、住宅控除のことを聞くシーンはあり得ないと思いました。そして、パートにも勝ち組と負け組がいることも分かりました。
ケツをまくれるのがフリーター、振り上げた拳をそっと下すのが正社員でした。
満足度★★★★
お尻が痛くなりました。
ネタバレBOX
ジュピターと言う名前の会社の人間関係などを、あるある風に描いたナンセンスコント集。
崇高なSF小説の、相手から見えるように見える宇宙人を登場させていたのは、木星という壮大な言葉を使ったことへの贖罪でしょうか。
中身のないくだらなさが魅力なのでしょうが、あまりにも中身がなさすぎて飽き飽きしました。
満足度★★★
役者さんたちは頑張っていました。
ネタバレBOX
原爆を落とされ日本が負けて象徴天皇制に移行した経緯を古事記風にした話と、王位継承を巡ってドロドロするシェイクスピア劇を一緒にしたような作品。
ま、確かに現代文語演劇の箇所が大半でした。
ケチャップを容器ごと持ち込むって何でしょう。傘の剣、そんなに傘にこだわる理由があるのでしょうか。ブリーフも、デカパンぐらいで勘弁してほしかったです。
満足度★★★★★
戯曲を買わないと理解できないというのは問題です。
ネタバレBOX
朝鮮半島に残された日本人妻たちの話。
女性だけでなく男性も波乱万丈で、作品に厚みがあり、終始興味深く観ることができました。
戦後様々な理由で残ったであろうことは予想できましたが、その後、国交回復後の国の対応の影響が大きかったことも分かりました。戸籍の扱い方を見ると、当時朝鮮半島出身の日本人に嫁いだ娘を持った家族の本音が透けて見えました。
ナザレ園という形は朝鮮戦争のさなか突然自然発生的に生まれました。韓国らしさを感じました。
最初のシーンとラストシーンは、私に想像力が欠如しているせいなのか、下手奥のシーンで良く聞きとれなかったせいなのか、あれは誰かと思いました。小柄そうなので半海一晃さんかと思いましたが、ナザレ園はずっとあるはずだし、変だなと思いました。
戯曲を買って確認しました。戸籍が残っていたばかりに日本に帰り、結局ホームレスになって野垂れ死にした千賀さんでした。夫の不動産などは相続できなかったのでしょうか、なぜ何の勝算もなく日本に帰国したのか、そして今度はなぜ韓国に戻りたいと連絡しなかったのか、統率力があって頭の良い千賀さんだっただけに、その辺りのところが理解できず、あれが主人公の千賀さんだとは全く思い至らなかったのでした。
住めば都、望郷の念とか簡単には言えませんが、戦争によって生じた男女の悲喜劇に胸を打たれました。
満足度★★★★
三文
ネタバレBOX
セックス依存症の女が働いているポンポン工場の人間関係等を描いたナンセンスコメディ。
新聞などを束ねる幅広の紐を使ってポンポンを作ります。普通のポンポンは機械で作るらしいですが、極端に大きなものは手作業で作っていました。色々な職業、工場があるのだと改めて感心しました。
死んだ人間が安易に生き返る、まさに三文オペラや三文芝居を二日続けて観ました。
満足度★★★★
ちょっと都合良すぎかなと思いました。
ネタバレBOX
神と悪魔のバランスが崩れた天界を救うべく、地上に派遣され人間の意識を持って生活していた天使に、天使としての自覚を取り戻させ、理解した天使は自殺することで天界に戻り救ったというミュージカル。
ですが、天使は地上界で死んでなく、地上と天上を行き来できるという都合の良いハッピーエンドでした。
死神も神の仲間、人間を殺すのも天界を救うため、立場が変われば見方も変わるものです。
満足度★★★★
おじゃる
ネタバレBOX
宇宙人によって海水が蒸発させられて滅ぶ直前の人間、タイムトラベラー、宇宙人たちを描いたナンセンスコメディ。
宇宙人の頭がおじゃる丸に出てくる宇宙人のようで、淡々と喋るしゃべり方もおじゃる丸の宇宙人のようで、独創性が感じられなくテンションが下がりました。
タイムトラベルは全宇宙の時空に与える影響が強く、それを阻止するために宇宙人が来て、そして宇宙人は人間がゴキブリのようにしか見えなくて駆除しまくったそうで、恐らく宇宙船から熱線か何かを放射しまくって海の水も蒸発したのだと思います。ただ、海水はプレート運動の影響でマントル内に取り込まれ、いずれ海は無くなってしまうらしく、そんな日が来ることだけは認識しておかなければならないと思うと陰鬱になりました。
満足度★★★★★
堅苦しいのかなと思っていましたが、全く違っていました。
ネタバレBOX
北村透谷、正岡子規、二葉亭四迷、夏目漱石、それぞれの通夜の席に集った作家たちの会話を通して、日本文学の歩みと今後を示唆した物語。
堅苦しいお話かと思っていましたが、現在のネット社会のこまごましたことも織り込んでの楽しい舞台でした。
開演前のアナウンスで、日本大学盛衰史と言い間違えて掴みはOKでした。と共に、アメフト問題で落ちぶれるかもしれない日大同様、題名にある盛衰という言葉の重みに気付かされました。
言文一致云々から発展した日本文学ですが、貧しい労働者階級のために書いても当の労働者たちは貧しくて本が買えず読んでもらえないと作家が悩んでいた時代から、今度は誰でもが小説をネットにアップできるようになった結果、あまりにも多過ぎて誰も読まない、読めない時代になったと若手は嘆き、将来はAIが最高の小説を書くことで、それ以上の小説が存在しえないことからそこで打ち止めという話にもなりました。
島崎藤村と田山花袋が通夜の席に居残ることで四場を繋いだ手法は、暗転による中だるみを防ぎ、お膳の片付けや配置の効率化にも繋がり素晴らしいと思いました。田山花袋の座布団フェチ振りには笑いました。
志賀廣太郎さんの記事をネットで見たその日の観劇でした。ご自愛ください。
畳と板張りの混在する座敷で、どぜう屋があんな感じだったかなと思いながら観ていました。膝が板に当たって痛くなりそうな配膳の仕方には、当時のことを知らないので何とも言えませんが、それでいいのかなと少々気になりました。
満足度★★★★
熱量は感じました。
ネタバレBOX
大学を今春卒業した身として、演劇がやりたいことを主張したパフォーマンス。
千秋楽、声も枯れかかっているくらい叫びまくっていました。熱量は感じましたが、青年の主張型演劇は、学生演劇というよりも高校演劇です。演劇に落とし込んでほしいと思いました。
六日コンビニでアルバイト、就職した人より一日多いかも。つくづく、コンビニ業界は、若手演劇人や若手お笑い芸人から搾取して成立しているのかが分かります。
満足度★★★★★
勉強になりました。
ネタバレBOX
『LEQUIO grande』 四姉妹で経営する沖縄のホテルに降って湧いた買収話をきっかけに、琉球処分の過程で琉球が清につくべきか大和につくべきかを激論した場と絡めて、沖縄は誰のものかを考える話。
自分たちの土地で自分たちらしく生きるために柔軟に対処する人たちでした。若干説明っぽい感じもしましたが、知らなかったことを知ることができました。
『隣にいても一人』 朝起きたら兄の元妻の妹が隣に寝ていて、この女性も家に帰って寝ただけということで、なぜこうなったかは分からないものの結婚することになった夫婦の話で、不条理劇だということでした。
沖縄弁で、良く分かりませんでした。
満足度★★★★★
大笑い顔が素敵でした。
ネタバレBOX
婚活し続ける男女の話。
半人前の忍者が白黒のボーダー柄の装束で、葬儀社の女性からは保護色のようになって目立たないというのが凄い発想でした。
理想のボーダーラインという壁を乗り越えたかに見えた婚活仲間等、それぞれ気の合う男女が一緒になるのかと思いましたが、婚活パーティー主催者の女性を除いて男女比が合わないのがミソでした。楽し哀しき、考え過ぎの婚活スパイラルにハマった男女たちでした。
小麦役の加藤美帆さん、顔を少しゆがめただけで大笑い顔が作れる才能は素晴らしいです!
ところで、この会場は舞台下手にトイレがありますが、暗転時にトイレの明かりが漏れていました。開演前に消灯しておくべきだと思いました。
満足度★★★★
熟成された感がありました。
ネタバレBOX
山奥の廃校で行われた女子校演劇部の夏合宿で、施設管理人が密かに栽培していた毒の実や大麻を生徒が見付けたことがきっかけに、女子校ならではの恋愛感情のもつれなども絡んで殺人事件が起こる話。
初演のときは衣装などに個性を持たせ、識別しやすくしていましたが、今回は基本全員セーラー服でした。より女子高生らしい魅力が強調され、女子校の雰囲気を味わうことができたとともに、ぶっ飛んだコメディ風雰囲気から、現実味を帯びた静かな恐怖を感じることができました。
初演時はたくさん死んだような気がしましたが、今回はそれほどは死にませんでした。