日本文学盛衰史 公演情報 青年団「日本文学盛衰史」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    堅苦しいのかなと思っていましたが、全く違っていました。

    ネタバレBOX

    北村透谷、正岡子規、二葉亭四迷、夏目漱石、それぞれの通夜の席に集った作家たちの会話を通して、日本文学の歩みと今後を示唆した物語。

    堅苦しいお話かと思っていましたが、現在のネット社会のこまごましたことも織り込んでの楽しい舞台でした。

    開演前のアナウンスで、日本大学盛衰史と言い間違えて掴みはOKでした。と共に、アメフト問題で落ちぶれるかもしれない日大同様、題名にある盛衰という言葉の重みに気付かされました。

    言文一致云々から発展した日本文学ですが、貧しい労働者階級のために書いても当の労働者たちは貧しくて本が買えず読んでもらえないと作家が悩んでいた時代から、今度は誰でもが小説をネットにアップできるようになった結果、あまりにも多過ぎて誰も読まない、読めない時代になったと若手は嘆き、将来はAIが最高の小説を書くことで、それ以上の小説が存在しえないことからそこで打ち止めという話にもなりました。

    島崎藤村と田山花袋が通夜の席に居残ることで四場を繋いだ手法は、暗転による中だるみを防ぎ、お膳の片付けや配置の効率化にも繋がり素晴らしいと思いました。田山花袋の座布団フェチ振りには笑いました。

    志賀廣太郎さんの記事をネットで見たその日の観劇でした。ご自愛ください。

    畳と板張りの混在する座敷で、どぜう屋があんな感じだったかなと思いながら観ていました。膝が板に当たって痛くなりそうな配膳の仕方には、当時のことを知らないので何とも言えませんが、それでいいのかなと少々気になりました。

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    2018/06/14 14:30

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