死にゆくヒロイン
ブルーエゴナク
SUB kokura (802-0081北九州市小倉北区紺屋町7-15)(福岡県)
2012/07/04 (水) ~ 2012/07/08 (日)公演終了
面白かったけど。
けど。
しつこかった。
もっとスッキリできるはずなのにあえてしない?のかな?
あと、前回も思ったけど、やっぱり「それは本当に必要なの?」というエピソードがワザとなら、やはりS芝居だと思いました。
2回続くと、次も観たいって思うか、微妙な気分。
INDEPENDENT:FUK
NPO法人FPAP
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/08/11 (土) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
続けないと意味が無いのかな。
上演を重ねてきた2作品は、さすがの出来で、別の(?)表現方法を用いた「一人芝居」を観せてもらえて楽しんだ。
九州勢の選出基準がよくわからないけど、前評判で聞いていたほどでないのは、いつもの作風と違うこと(一人芝居だから?)に挑戦した結果なのだろうか?とか、これがやりたいんなら、もっと身体も技術も磨かなければ、という感想をもってしまったのが残念。
だからって
「じゃ来年はもっと面白い話をやる!」
なんてんじゃなく、今回のものを5年間、磨き上げるつもりでいってほしーなーと、思いました。
病気(再発)
二番目の庭
アートスペース2F(北九州市小倉北区清水3-8-21-2F)(福岡県)
2012/06/22 (金) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
恐怖にもいろいろある。
男がカリカリし始めたとこ、涙がとまらなかった。
さきちゃんの凄み、感動的だった。
さきちゃんったらいつの間に、こんなに静かな迫力のある役者になってたの?!って思いながら。
美しい微笑みに総毛だつことって、本当にあるのだと知った。
言葉にうまくできない。
それほどに渦巻いた。
ラストの解釈は3通りも4通りも見る人によって変わるだろう。
それが「あえて」なのがにくい。
ねぇ、みずきさんって本当に病気なの?
なんて聞いてごめんなさい。
リアルすぎて・・・
THE BEE Japanese Version
NODA・MAP
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
いくつもの「BEE」
ずいぶん前に戯曲集で読んだだけだった。
読み物として面白く、読み物として捉えたので映像作品よりの想像をしながら読んだ。
その読後感は消えず、あの戯曲を舞台にあげるとどうなるのか?という想像にシフトする事はなかった。
今回、とても見やすい席であったこと、周囲の観客が「芝居のうそ」を楽しめる人たちだったことも幸運だった。
装置や効果の工夫ももちろん楽しんだけど、とにかくあの戯曲にこれだけの「BEE」が現されていたこと、それを目の前で展開されたことに嬉しい驚きがあった。
細かい部分を見ていけばいろいろと「あそこがすごい、ここがすごい」と言えるけど、つくづく、表現したいことを実現するための努力というものは、舞台に現れるんだなと思った。
土地/戯曲
FOURTEEN PLUS 14+
西鉄ホール(福岡県)
2012/06/05 (火) ~ 2012/06/07 (木)公演終了
満足度★★★★
観てよかった。
よく考えたら、14+は初観劇!自分でびっくりした。
永山さんの味わいを残しながら緩急のある演出。
途中ええーっていう場面もありながら、なるほど「劇団」としての力はこういう演出を可能にするのだな。
と、素直に思いました。
prayer/s
RAWWORKS
宝町ポケットシアター(長崎県)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★★
狭いのに広い!
津軽三味線のシンクロ度がプロだな…と。
ため息ものでした。
会場はとにかく狭い。ど真ん中には柱。
そこを駆け抜ける酒瀬川さんの速さ!
移動速度としては速くない。
でも目の前で走っている女は、どんどん速度をあげて
広い広いどこかを駆け回っている。
度肝をぬかれました。
どんな稽古をしたらこんなことが出来るの?って聞いてもまねできないと思うけど聞きたくなりました。
後ろに座ってた「生の舞台を始めてみた」という高校生達が
終演後、脱力?茫然自失?みたいな風情でございました。
はじめてがコレかぁ。
すごいの観ちゃったね。
と
大人は思ったとさ。
ゴーゴリ病棟
柿喰う客
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了
満足度★★★
妄想の賜物。
中屋敷さんの手法は、慣れる・慣れないの壁もあるけれど
のれる・のれないの壁がひたすらに厚い。
覗き見ることのできる高さなのだが。
それは役者だけでなく、客の前にも現れる壁。
例えば音楽を聴くのは好きだけど、レゲエのリズムにはいまいちのれない…とか(自分の事ですがね。)
そういうあたしも、たかだか1年ちょっとしかまだ観ていないわけですが。
壁の向こうに着地できたみたい。
まぁ、好きですってことです。
役者には残酷な、この手法が。
暴れん坊 銀河鉄道の夜~前張り2012~
劇団鹿殺し
西鉄ホール(福岡県)
2012/05/12 (土) ~ 2012/05/13 (日)公演終了
満足度★★★★
期待通りでした。
音楽劇の銀河鉄道の夜。
「銀河鉄道の夜」を使う必要があったのかどうかは分からんし、「銀河鉄道の夜」を、この手法でどう伝えたかったのかも全く分からなかったけど、ひたすら笑った。
ずっと笑ってた。
腹と腰と背中が痛くなるくらい笑った。
あの手法を舞台にあげるための鍛錬はそうとうなんだろうな~と思いながら、完成度の高さを感じた。
けど、何で銀河鉄道の夜なんだろう・・・という疑問は残ってしまった。
肩パット2枚を縫い合わせただけの前張り。
... ちなみにノーポロリでした。
彼女ⅲ (かのじょさん)
揮発タブレット
SRギャラリー(福岡県)
2012/04/28 (土) ~ 2012/05/01 (火)公演終了
満足度★★★
どう考えたらよいのか。
リーディング企画を観覧しての、観劇でした。
読んではいないので無責任ですが、戯曲はスッキリシェイプされて、後半の流れなども伝わりやすくなっているのだろうなと思った。
でも、そうなる前を知っている分、あそこをなんでああしなかったんだろう?とか、なぜあのシーンをなくしちゃったんだろう?とか、余計な事も思ってしまった。
装置もシンプルすぎて、そのわりに細かな部分に雑なところがあって、何か「あれ?」って思ってしまった。
こんな損はないと思う。
だって、面白かったんだもん。
面白かったのに、素直に「おもしろい!」って言えないこれは、損した。
かといって、リーディング段階を知らなかったら最高に面白かったのかといわれると、それもちょっと違うんだろうなって自分のことなのに想像してものを言う優柔不断なあたし。
トライアド
モノクロラセン
青年センター ワンコイン実験シアター(福岡県)
2012/04/21 (土) ~ 2012/04/21 (土)公演終了
満足度★★★★
ここ最近の~
こういう傾向でこういう舞台サイズでこれくらいの年齢層の演者の舞台では、個人的趣味ですよ、個人的趣味では洗練度が最高でした。
ここしばらく「こんだけいろんな登場人物の人生を並列しときゃ、誰かにひっかかって『同調・協調・共有』できるだろ」という大人数アイドル商法方式の舞台が多かったように感じてます。
それが悪いとは言わないし、好きな人は多いだろう。
でもあたしは、そこに作家の姿が見えない。
見る能力がないといわれればそこまでだ。
でも、見えない作家の作品に、どうやって共感しろというんだ。
矛盾するけど、全体的に面白かったり好きな傾向の話であれば、感動はするよ。
まぁ、そういう実に個人的に抱いていた不満を解消してくれたので、満足です。
君がいなくても
ピンク地底人
アトリエ劇研(京都府)
2012/04/23 (月) ~ 2012/04/24 (火)公演終了
満足度★★★★
観てよかった。
ゆるーい脱力するような出だしや、セリフが聞き取れてるかとか客に顔が見えてないとか、そういうの、ほんっとどうでもいいの。
というつくりかと思いきや、大事なのは「場所」とそれを客が薄ボンヤリ思い出せれば充分な「短い情報」の2点だけで、それさえあれば、あの内蔵を掴まれるような、息苦しくも哀しいラストが成立するのだという、流れるような場面の構成がとっても好きでした。
DVD、実家の大画面TVで観ます。
No Enemy, No Life?
village80%
西鉄ホール(福岡県)
2012/04/29 (日) ~ 2012/04/29 (日)公演終了
満足度★★★
表現方法としての様式?
話の内容は好きな傾向だし、試みであった表現が洗練されてきているのが分かったし、仮想敵をつくることの空しさや、仮想敵をつくらないと自分の正義を保てないというひととか集団とか
そういう話なのかな?間違ってるかも。
でも、出だしは中央の彼の脳内妄想が女の姿で現れたのかと思って正直怖かった。精神やんでるひとの話を見る気力がない日だったので。
違ってよかった(よかった?)
主役不在の誰のための物語なのか分からず、誰もがこの物語の主役になりうる、という状況のままで終演してしまったので、個人的な趣味としては、もうちょっと絞り込んでいるものも観たくなりました。
絶頂マクベス
柿喰う客
AI・HALL(兵庫県)
2012/04/27 (金) ~ 2012/04/30 (月)公演終了
満足度★★★★
役者が舞台にたつってことが
どこまでもシンドイけど、どんだけ重要なのかってことを、ハッキリと見せられる。
乱痴気はUstで観たけど、うんーこれはー想像してたより役者が大変な舞台だなーと、役者じゃなくって良かった~くらいまで思ってしまった。
盆の反射がサーチライトのようになるのも、面白かった。
鬼の生活
ブルーエゴナク
SUBビル(802-0081北九州市小倉北区紺屋町7-15JMNビル1F)(福岡県)
2012/04/12 (木) ~ 2012/04/17 (火)公演終了
満足度★★★
吸いとらるるぞ。
真面目な話、会場はやや乾燥しています。
でも、水分を補給すると終演前にトイレへ行きたくなります。
これはアレです。
あなさこくんの、客へ対するSプレイです。
そしてあなさこくんは、かなりの割合で、音楽的コード進行で戯曲を構成していると思います。
精も根も尽き果てました。
実際、あたしと同行者は観劇前に佐世保バーガーを食したにも拘らず、観劇後に
「炭水化物と適度な油脂をくれ!!!!!」
状態になり、、ラーメンを食しました。
自慢の息子
サンプル
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/15 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑って笑って笑って肝が冷えた。
…もぅ。
どこまでも深読みが出来る。
どこまでも妄想が許される。
そんな狭い空間での広大な物語に、ただただ参りました。
チラシでは宇宙空間の惑星表面と思い込んでいた「図?」がフライヤーでは「アレ」だと知ったときのやられた感たるや。
冒頭と矛盾しますが、すなおに観る事をオススメします。
魅入られます。
「しき」
成長剤
そらあるき(福岡県)
2012/03/31 (土) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
ピーター・ブルックの魔笛
彩の国さいたま芸術劇場
J:COM北九州芸術劇場 中劇場(福岡県)
2012/03/31 (土) ~ 2012/04/01 (日)公演終了
満足度★★★★
オカンの呪縛。
派手な装飾が排除されたことで、夜の女王にパワーが無い。
その普通さがしみじみと
ああ。母親ってこうやって娘に自分の価値観という呪いをかけるよねぇ。
って思えて、とっても面白かった。
あちこちで、いっぱい笑いました。
パパゲーノは最後、死ぬって思い込んでたからハッピーで安心した。
なぜに死ぬと思い込んでいたのだろう。
なぞだ。
「あのときの王子くん(Le Petit Prince)」
舞台創作ユニット BackStage
TIN PAN ALLEY(大分県)
2012/03/23 (金) ~ 2012/03/25 (日)公演終了
向き合ってはいた。
演出上の苦心のあとも、役者たちの頑張りも伝わってきたが
伝わってはいけないんじゃないの?という気もした。
演出と交流がある分、彼の「今」があふれ出ている舞台だなと感じた。
丁寧に原作を読み、丹念になぞって、自分達なりの解釈や舞台転換の工夫もこらしていたが「なぞっている」という印象はぬぐいきれず、いったいどの部分が一番伝えたいテーマだったのだろう?と分からなかったところが、まさにこの若者達の「今」なのだろうと思った。
意地悪い感想かも。
BUGS
劇団背油こってり
AT HALL(大分県)
2012/03/20 (火) ~ 2012/03/20 (火)公演終了
紙一重。
いろいろ、ごちゃごちゃと言葉で説明したりせずともよかろう。
そういうふうでありながら、そこ、なんでそうしたの?とか根掘り葉掘り聞きたくなるくらい、不思議なことが多発していました。
やりたいと強く思ってまじめにやりつづければ、あっという間にそこに届くのか。
すごいなって思った。
decoretto
CAPRI
ぽんプラザホール(福岡県)
2012/01/26 (木) ~ 2012/01/28 (土)公演終了
満足度★★★
本当に今頃ですが・・・
《追記しました》
「夢見る少女」がどんな夢を本当は見ているのか。
とっても好きな話でしたらが、火がはぜる音とかそういう自然音が不自然で、なんとなく最後まで自分を騙せずに、ふっと我にかえってしまったりしたのが、非常にもったいなかった。(←自分が)
素直に浸って観たかった。
終わり方、そのもっていき方は好きでした。
総合的に、好きでした。
原作物でよく「これは映像(アニメ含む)では再現できるが、舞台では無理だ」というものがあります。
この物語は間逆で、舞台でしか出来ないものだったと思います。
少年の「本当は怖い童話」=「悪夢」の正体が、最初から出ている。
正体に気付いたときのおぞましさ。
だから余計に音が気になったのかもしれません。