音楽劇 三文オペラ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2009/04/05 (日) ~ 2009/04/29 (水)公演終了
満足度★★★
欲求不満の塊
すべてが欲求不満。
カーテンコールが3回あったのも、欲求不満の捌け口を求めた拍手です。
別に社会批判や混沌をはっきりさせてほしいとは思っていないのだけれど、メッキの臭い色気も、ビーチャムの蒸れた世俗も、不良淑女のエッチなくすぐりもみんな説明尽くされていて、私が自分の中で考える妄念は何も残されていない。全部演出しきっていて、全部舞台装置されていて、考え付く小道具は全部惜しげもなく、ほんとに全部、千田も串田も中村座も抑えました。亜門流の優等生演出の見本でしょうか。でもやっぱり欲求不満が固まって渋谷の町で酒を飲みたい。最後に、公演カタログのデザインについて、字が小さい色が悪い表紙が光って客席で気になる。三上のコメントは、欲求不満だと言ってるのでしょうか?
毛皮のマリー
パルコ・プロデュース
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2009/04/01 (水) ~ 2009/05/10 (日)公演終了
満足度★★★
衰えたり
時代の移りは残酷です。どんなに光り輝く金銀ふりまき、照明に明々と照らされても、、何もなかった時代に燃える向上心と世界を独り占めする愛情や自負心は影も形もなく、薄汚れた世俗と独りよがりな世界観や来世妄念にまみれた老残があるばかり。あの時代の腹のそこに響いたせりふは、今は上滑りでだれに向かっているのか、天に向かって述べる台詞は、天から降ってきて、舞台の上で空回りするばかり。天に唾する仕儀と成り果てた。地平線を描いた若松。倒れこみこそなかったが年を感じさせない麿さんの姿勢のよさはさすがです。古典として時代を超え切れなかった典型で時代認識がずれ始めてるということでしょうか?今マリーさんはどこに行ってるんでしょうね。ちょっと哀しい。家賃払えてないでしょ。
テンリロ☆インディアン
劇団6番シード
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2009/04/18 (土) ~ 2009/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
10人ジャパニーズ48時間
最終日のBOYs2、GIRLs2を連続してみました。題名の10人のインディアンボーイの意味がやっとわかりました。この歌は舞台のようにゆっくり唄う歌だったんですね。テンリロは題名として古典になる覚え安さと意味性を持っています。作りも役者も音も照明も全部新しい古典の誕生を実感しました。小沢和之さん、ピラミッドのところの笑いはあなたのものです。あの間はすばらしい。ますますの活躍を応援しています。