1
王女メデイア
SPAC・静岡県舞台芸術センター
SPACの野外劇場「有度」での公演。小雨降る中の圧倒的なパフォーマンスに、終演後客席から静かなどよめきが起こっていました。こういう公演を観る度に、毎年静岡まで足を運ぶのです・・・。スゴカッタ。
2
ハーパー・リーガン
パルコ・プロデュース
一見地味ながら極めて完成度の高い戯曲を、長塚圭史が丁寧に舞台化。小林聡美の演技も造詣が深く素敵でした。商業演劇のパルコが、とてもいい仕事です。
3
スーパースター
劇団鹿殺し
アラサーを迎えた旗揚げ劇団員の心の裡が投影された作品。誰でも小さい頃は自分は特別だと思うもの。人生の来し方と行く末の狭間でぽつねんと立つ青年の叫びに、同年代の自分は感情移入してしまいました。舞台美術も素敵。
4
変身
MODE
MODEは大のファンでどの公演も好きですが、特に本作は素晴らしかった。ルーマニア・シビウ演劇祭でも絶賛だったとのこと。Corichユーザーの方、MODEは必見ですよ~。
5
裏切りの街
パルコ・プロデュース
これもパルコの、若手演出家による優れた企画です。三浦大輔演出作品は初の観劇でしたが、現代を生きる都会人が抱える空虚さと諦念、その裏にやっぱり持っている、人とつながりたいという根源的な欲求を、見事に表現していました。生々しい描写でしたが、下品ではなかったです。
6
ベルリン・ドイツ座『野がも』
特定非営利活動法人舞台21
さすがドイツの老舗劇団、完璧な舞台でした。「ザ・プロの舞台俳優」と言わんばかりの圧倒的な台詞力に、日本のカンパニーで比肩するところはあるのだろうか・・・?
7
東京ノート
BeSeTo演劇祭
「東京ノート」、やはり名作です。本作は新国立劇場ロビーの大階段を使った演出が秀逸でした。青年団俳優がゆらゆら上り下りする様は、ただ美しかった。そして演技はやっぱり、うまい。。
8
赤い薬
MONO
ウェルメイドな会話劇を毎公演提供する、MONO。本作は特に完成度が高く、また客演の山本麻貴さんが素敵でした。
9
女殺油地獄
MODE
近松門左衛門の代表作を、原作通りの台詞・地の文で現代劇として上演。俳優の語りが素敵でした。松本修演出作品は、役者の力量が問われます。クライマックスでマイルス・デイヴィスの「死刑台のエレベータ」をバックに流しますが、これがお洒落でした。
10
クリストフ・マルターラー『巨大なるブッツバッハ村ーある永遠のコロニー
フェスティバル/トーキョー実行委員会
フェスティバル/トーキョー10の目玉作品。こういう大作を日本でお目にかかれる機会を提供してくれる同フェスティバルに感謝です。ポストドラマ演劇の第一人者に評判に違わず、スケールの大きな作品でした。メディアでの取り上げられ方が芳しくなかったように思えますが、なぜ?