BENT ベント
パルコ・プロデュース
世田谷パブリックシアター(東京都)
2016/07/09 (土) ~ 2016/07/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
人間の残酷さ、卑劣さを忘れないように。まざまざと見せつけられて苦しい。お二人はもちろん、藤木孝さんがイイ。
重いテーマと内容は、今後ますます公演することの意義が強くなっていくと感じる。
人が人を差別、虐待することは、永遠に無くならないだろうと。
少なくとも世界を見るかぎり、100年や200年程度では絶対変わらないだろうと。
そう認識できているだけ、いくらかはましな状況なのだろうか。
主演の二人が出ている作品は、本当に自分にとってハズレがなく、
また、世田谷パブリックシアターとシアタートラムという劇場も同じで、
問題性と娯楽性、作者、演者、などバランスのいい選択だと思います。
ちなみに、個人的に大好きな藤木孝さんのシーンが、1シーンながらも、見逃せない。
その誠実そうで凛としていながらも、しなやかでしかし大きな背景を抱え込んだ様は、
作品の別のある一面、重さや広がりを感じさせてくれます。
実にカッコイイ。
(蛇足ですが、「シン・ゴジラ」では東京都副知事役とのことで楽しみ。
「仮面ライダーアマゾンズ」でも怪演されてます。)
※公演の説明長っ!!
レディエント・バーミン
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2016/07/12 (火) ~ 2016/07/31 (日)公演終了
満足度★★★★★
吉高由里子さんの奔放な疾走感、これまでと違う高橋一生さん、超ブラックユーモアで爆発!
とにかく、吉高さんの持ち味が爆発!
何と舞台は2作目で3人芝居のヘビーな内容に挑戦している吉高由里子さんの
奔放で開放感あふれる自由な疾走感を感じる演技が素晴らしい!
それに影響されたようにリラックスして見える、これまでと違う高橋一生さんもイイ。
さすがの安定感のベテラン(と、どうしてもつい単純に書いてしまうような)、
キムラ緑子さんも、吉高さんとの掛け合いで吉高さんペース気味に新鮮に見えるところもあり。
内容は、語り口は軽妙でも、中身は超ブラック・ユーモア。
吉高さんはじめ、みんなの高揚感を高めていった白井さんの演出ならではかもしれない。
(パンフレットの座談会を読むとそう思える。)
ほんと、観て良かった!
コペンハーゲン
シス・カンパニー
シアタートラム(東京都)
2016/06/04 (土) ~ 2016/07/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
緊張感みなぎる三人のセリフ劇、充実の時間。
今のってる3人、よく共演される3人による濃密な小劇場でのセリフ劇を堪能しました。
きっと1時間半くらいだろうと思い込んでいましたが、正味2時間15分に休憩をはさんで都合2時間半とは!
学者同士の師弟関係、友情、嫉妬、複雑に絡み合う関係性が、会話の中で延々と続く。
三人とも生き生きとノっているのがよくわかって、観ていて身を乗り出しそうになる。
特に、広島、長崎が語られ、話が核心に迫るときは一気に緊張が走る。
共に旅行するシーンではユーモラスに子供のように仲がよさそうなシーンが唯一ほほえましく、
その正反対に命がけのようにシリアスになる場面もありながら、
心地よくセリフの洪水に酔いしれました。
柿喰う客フェスティバル2016 『露出狂』
柿喰う客
王子小劇場(東京都)
2016/06/06 (月) ~ 2016/06/25 (土)公演終了
満足度★★★★
14人全て女優という女優祭り・柿喰う客作品の再演!ネーミングライツこけら落とし!
初演時にここ王子小劇場最前列で観てはまって3回観た作品。
王子小劇場がネーミングライツ取得して最初の公演・こけら落とし「柿喰う客フェスティバル2016」の一本として再演!
全出演者14人がすべて女優で描かれる、女子高サッカー部の、愛とエロスと友情と憎悪が渦巻く世界。
サッカー部の話なのにほとんどサッカーを描いてなくて、サッカーボールもゴールも登場しない。
代わりにハチャメチャにゆがんだチームワーク、と同性愛とセックスがサッパリ、パパパッとが描かれる。
それなのに、部活と青春と友情とサッカー愛がガッツリ詰め込まれているのが面白い。
中屋敷さんが当時、出演者が全員男優という芝居は多いが、女優だけの芝居がとても少なかったために作ったという。
(この企画が後の女体シェイクスピアにつながっているのでしょう。)
ただ、コロさんも、深谷さんもいないのが何か物足りない。
また逢おうと竜馬は言った
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2016/05/28 (土) ~ 2016/06/12 (日)公演終了
満足度★★★★
とにかく、爽やか!D-BOYSの客演の効果ありです!
とにかく、爽やか!
D-BOYSの客演の効果ありです!
特に三津谷亮さんの、まさに奮闘ぶりが観ていて気持ちいい!
(千秋楽だからか、もう声がかれてましたが。それを差し引いても。)
パンフレットの写真とは全くイメージが違う山田悠介さんの演技も印象的。
劇団員の方々も負けてられないですね。
今回はD-BOYSを迎える立場だから仕方ないかもしれませんが、
大内厚雄さん、渡邊安理さん達は、安心して観ていられますが
その分、この演目ではもう収まらなくなってきているみたい。
もっと大きな舞台か、新しい企画に挑戦したほうが俄然輝くと思います。
8月の家族たち August:Osage County
Bunkamura/キューブ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2016/05/07 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
豪華キャストのぶつかり合いを堪能!やっぱ観てよかった!特に常盤さん!
三姉妹と両親を中心に繰り広げられる家族の物語。
とても豪華な顔合わせ。
キャスティングからして、ぴったりな配役です。
特に、常盤貴子さんの次女がとても自然にまさにそのままに見えました。
三女のにぎやかさも良かった。
(栗原千明にとても感じが似てましたが…)
麻実れいさん、秋山菜津子さんのキレ味も素晴らしい!
あれしか出ない村井國夫さんも、まさにぴったりの役どころで、
「もったいない!」けど贅沢ともいえます?
あの三人と母だからこそ、それぞれの相手があの男たちだった、
と逆に女たちが見えてくるというのも面白い!!
志の輔らくご
TBS
赤坂ACTシアター(東京都)
2016/05/26 (木) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
芸のプロ一世一代の晴れ舞台の挑戦の噺!泣ける!
恒例です。2度目の鑑賞です。
[第一部]「大忠臣蔵~仮名手本忠臣蔵のすべて」は、
本題の落語の背景となる「仮名手本忠臣蔵 」の解説。
志の輔師匠による説明は、もちろん笑いも交え、
実にわかりやすい。
目から鱗です。
[第二部] 落語 中村仲蔵
また聞いたけど、結構変わっていたのかも?
とにかく、芸のプロによる一世一代の舞台。
その話が、実に泣ける。
ブラック メリーポピンズ
キューブ・東宝芸能・シーエイティプロデュース
世田谷パブリックシアター(東京都)
2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
中川翔子さんの個性も加わり良い方向に影響。ブロードウェイミュージカルのようにドラマチック。
優しい家庭教師に火事から救われた4人の兄妹たち。
4人は一部の記憶がなく、家庭教師は姿を消した。
その裏に隠された恐ろしい真実とは-。
明るく楽しい4人と家庭教師の思い出が、
徐々に暗くおぞましいものへと変わっていく、
その様子は、終始歌で表現される。
演じる5人の俳優のアンサンブルが、
はじめは笑いもあり心地よく、展開に従ってシリアスに、
苦しくとも、前向きに現実を受け止め、歩き出す。
ブロードウェイ・ミュージカルのような展開に、
とても満たされた思いになります。
今回の再演で、唯一の新メンバーで、初舞台の
中川翔子さんは、彼女自身が持つ個性、キャラクターが
この作品のイメージに対して良い方向に働いて、
作品にプラスの独特の色が加味され良かったと思う。
また、舞台装置が素晴らしい。
(ネタバレ欄参照)
実によくできてます。
太陽
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2016/05/06 (金) ~ 2016/05/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
今回も大いに泣いた。
昼と夜に分かれた世界。
新たに発生した夜型の人類は、老いがなく理論的で冷静だが、太陽光を受けると死んでしまう。
日の光の下で生きられる、従来の昼型の人類は、感情的で野蛮として差別される。
やがて、迫害を受けながら減少していく。
葛藤の少ない夜型からは、芸術が生まれない。
それぞれが時に互いに相手を羨望し、時に攻撃する。
左脳と右脳、理系と文系、理論的と感情的、能動的と受動的、発展と衰退・・・
双方の対比から生まれる様々な様相が、色々なことを考えさせられる。
憧憬、侮蔑、友情、裏切り、同情・・・
SF的な設定の中、登場人物の死などではない、この物語ならではの展開から、泣けるラストが素晴らしい。
不思議と嫌味がなくてリリカルでチャーミングな伊勢佳世さんが実に可愛らしい。
客演の中村まことさんの役が、粗野だけど素朴で旧人類の良さを代表していて、
安井順平さんは、夜型に転向しつつも、失ったものの大きさに絶望し、切ない。
特に理論的な医師であったはずなのに、説明せずに崩れてしまう様におおいに泣かされてしまった。
蛇足かもしれませんが、初演時には、円形劇場ならではの、客席間近で見る迫力が凄かった。
すぐ近くだったので、冒頭の場面では、えらく驚いたし、緊張したように思う。
魔術
関西テレビ放送
本多劇場(東京都)
2016/03/27 (日) ~ 2016/04/10 (日)公演終了
満足度★★★
不条理劇、4人の対話を楽しめます。特に橋本淳さんに感心!
私が苦手な、久々の不条理劇です。
内容はやっぱりよくわかりませんが、わからなくても、
その、時々のやりとりを味わって面白い。
ヴェテランの萩原聖人さん、勝村政信さんの安定した演技と、
初舞台とはいえアイドル時代からの芸歴が長い中山美穂さんの
やり取りを楽しみました。
その3人を相手に、出番が少ないとはいえ、堂々と渡り合った
橋本淳さんに感心!
私が知ってたのは、「魔法戦隊マジレンジャー」(2005年)
主演の彼だけだったので、その後、約40公演の舞台を
経験していたということで、大きく成長されたようで、
さすがです。
「きみがいた時間 ぼくのいく時間」「フォーゲット・ミー・ノット」
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2016/03/11 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★
【フォーゲット・ミー・ノット】 母親の半生と自分の存在
成井豊さんの書下ろし新作戯曲で、今のところ「クロノス」シリーズ最終作。
本作の時間旅行の目的は、これまでの「大事な人の命を救うため」ということ
のような切実さはない。
「時をかける少女」でもヒロインを演じた木村玲衣さんは、
本作でも、底抜けに元気で明るいキャラクターが出色!
舞台で、「自然に可愛らしく底抜けに元気で明るい少女」を
演じるのはかなり難しい事と思う。
「きみがいた時間 ぼくのいく時間」「フォーゲット・ミー・ノット」
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2016/03/11 (金) ~ 2016/03/27 (日)公演終了
満足度★★★★
【きみがいた時間 ぼくのいく時間】 39年間というタイム・パラドックス
2008年の初演を生で観劇、DVDでも観たこともあり、
どうしても初演の上川隆也の印象が強烈で目に浮かんでしまう。
(当時はまだ劇団員だった。)
初演時は、現代が1幕目でラストでタイムジャンプ。
休憩を挟んで2幕目が39年前の過去からまた現代までを描いていましたが、
過去に飛んでから、目的の時(主人公の妻の事故の時)まで
ひたすら待ち続け無くてはならないという、
本作の特長である「39年間待つことの重さ」が初演では出ていたと感じた。
再演である今回は、休憩時間をいれずに2時間強で演じ切るため、
少し短くしてある分、39年の長さと重さが、軽くなった気がした。
(もちろん2度目の観劇で筋を知ってるから短く感じることもあるかもしれないが。)
39年間というタイム・パラドックスが『解ける瞬間』、
そのタイム・パラドックスを生きていた人々の人生が一瞬で変わり
なかったことになってしまうという、
SFでしか描けない特別な「儚さ」、「切なさ」が感慨深い。
初演でも、今回も、特にそこが印象に残ります。
家庭内失踪
森崎事務所M&Oplays
本多劇場(東京都)
2016/03/11 (金) ~ 2016/03/23 (水)公演終了
満足度★★★
キョンキョンはどうしてもキョンキョンで、美しかったり、なまめかしかったり。
倦怠期を迎えた夫婦の物語。
風間氏とキョンキョンの色々訳あり(誰にでもある) の夫婦像。
幼稚な感想ですが、キョンキョンが倦怠夫婦の性生活を演じるなんて!びっくり!
キョンキョンはどうしてもキョンキョンで、美しかったり、なまめかしかったり、
単なる熟年の妻には見えない魅力が出てしまうのは、戯曲の想定の範囲内なのだろうか
とても気になる。
岩松さんの戯曲は、それぞれの事情を、語られるセリフの中から推測していく
しかなかったり、微妙に会話が食い違っていたり、だれの発言が正しいのか
わかりにくかったりと、わかりやすくするための脚本ではなく、
普通の生活から出た言葉が書かれているのが面白い。
本作では、実際に舞台上に登場しない人物(2名)を想像させられるのが、
いかにも岩松氏のホンという感じです。
加えて、岩松氏演じる、失踪男の滑稽さも面白くもあり、
これらの人物には、非常に苛立ちを覚えてしまう。
これも岩松さんの世界に自然と浸ってしまった結果かもしれない。
そうなってしまうのが、普通の人々、普通の生活というものか。
ピアフ
東宝
シアタークリエ(東京都)
2016/02/07 (日) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
毎公演、毎ステージ、「大竹しのぶさんのピアフ」が誕生して、恋して、歌って、出し切ってます。
初演、再演も観て、今回は再再演。
一層磨きがかかってます。
「あたしが歌うときは、あたしを出すんだ。全部まるごと。」
というピアフのセリフにもある通り、
舞台上には、「大竹しのぶさんのピアフ」が丸ごと全部出ています。
毎公演、毎ステージ、ピアフが誕生して、恋して、歌って、出し切ってます。
ピアフの人生同様に、共演の方々が演じるピアフを囲む人々も、
特に、梅沢昌代さん演じる、あけすけな親友トワーヌも、
彩輝なお さん演じるアーティストとしての盟友ディートリッヒも、
見事に生きています。
「水に流して」で歌う通り、後悔のない人生を生き切った様に感動します。
星屑の町~完結篇
石井光三オフィス
本多劇場(東京都)
2016/02/05 (金) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
ついに完結!石井会長も喜んで観てることでしょう。
22年間にわたる、しがない中年コーラス・グループの物語、ついに完結。
今回の舞台は函館の閉館したグランド・キャバレー。
1日だけの復活、ラストショーのために山田修とハローナイツの面々は、
各地から招集される。
今回は、これまで数回出演してなかったヴォーカルの太平サブロー氏も参加、
過去ヴォーカル役を担当した戸田恵子さんも同じ役で出演し、ラストにふさわしく
フルメンバーが揃うことになってうれしい!!
私としては深夜テレビで録画放送していた初期の2作品を観た後、
3作目のナニワ編、4作目長崎編、5作目東京編と劇場に通い、
初リリース8cmシングルCDを買い(中年の男同士で)メンバーと握手し、
6作目歌舞伎町編では、ついに今は無き由緒あるあの「新宿コマ劇場」にて
何と客演の前川清氏のバックコーラスまで務めた舞台を観た身としては実に感無量です。
これだけの長期間(欠席は少々あったとしても)同じメンバーで続編が作られる
舞台はなかなかありません。
それだけ観客に愛され続けているのだと思います。
今回も当然のことながら、あれからメンバー一人一人の人生には様々な出来事が
あり、ショーでも色々衝突しあい、笑って、泣かせてくれます。
中でも太平サブロー氏×ラサール石井氏コンビの漫才は絶品!
(サブロー氏のあの十八番も!)
唯々心残りは、今回1公演しか観なかったことと、
2015年1月に他界された名物会長・石井光三さんが笑顔で出迎える姿を
見れないことだけが残念です。
同じ夢
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2016/02/05 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★
赤堀さんの「演劇とは?」の答え。では 「観劇とは?」何が観たくて観劇してるか考える。
昨年観た「大逆走」に続き、赤堀さんの「演劇とは?」の答えは、
生々しい身近な人々が織りなす、
何処にでもありそうな日常に起きる本人たち以外には些細に見える問題。
この面子では大問題が起きて、大騒動、がありそうに思えてしまうのですが、
日常的なすれ違いなどが起きるのみですが、それがリアルだし、
だからこそ、ちょっと怖かったり、恥ずかしかったり・・・。
自分は何が観たくて観劇してるか考えてしまった。
元禄港歌-千年の恋の森-
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2016/01/07 (木) ~ 2016/01/31 (日)公演終了
満足度★★★★
今年の初観劇は蜷川作品!
芸達者な出演者、美空ひばりの歌、蜷川演出で観る、究極で普遍の愛の形。
上演中、常に落ち続ける牡丹の花も、もの悲しくも強烈な愛を語る。
泣けました。
新年一発目でした。
ホーボーズ・ソング HOBO'S SONG〜スナフキンの手紙Neo〜
虚構の劇団
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/08/25 (火) ~ 2015/09/06 (日)公演終了
満足度★★★★★
まさにタイムリー、難しい内容を観やすく提示してます。
劇団旗揚げから応援してるお気に入り劇団「虚構の劇団」
の公演は鴻上さんの新作。
今まさに注目されるテーマ「戦争」を直接扱っていて、
内戦や皇室の問題にまで話が及び、それらが、かなり
ストレートに出ていて、当然のようにテレビでは
できないことだろうと思っている自分、この内容は
大丈夫なんだろうか、などと、ちょっとしたことに
誰に対して思っているのかわからない、無意識に感じ
ているこの感情、自主規制?放送自粛?この感覚は
何だろうか。
この芝居を観た意義は、まさに此処に有ったのか!と思う。
演劇、映像の作品群は、一時期のように、今まさに、
もっと「社会で動いていること」を反映するべきだと思った。
関心が無さすぎると。
余談ですが、ヒロインの佃井皆美さんが、あの
「 仮面ライダー鎧武(ガイム)」の仮面ライダーマリカ・湊耀子
役の人だったとは、終わった後で気づきました!
特撮マニアとして何という不覚!
全話録画して観てたのに~!
NINAGAWAマクベス
ホリプロ
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/09/07 (月) ~ 2015/10/03 (土)公演終了
満足度★★★★★
まさか再演が観れるとは!
かの有名な『NINAGAWAマクベス』を観れた!!
まさか再演が観れるとは思ってなかったので、それだけでも感激です!
外人の名前のままで時代劇の衣装、仏壇舞台に老婆二人の演出や、
歌舞伎調の魔女、今でも十分ユニークと思いますが、これを30年以上前に
やったというのが凄い。
「マクベス」に時代劇のパッケージ、着物での人間ドラマやチャンバラが
あまりにも無理なく自然に合っていました。
タンゴ・冬の終わりに
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2015/09/05 (土) ~ 2015/09/27 (日)公演終了
満足度★★★★
陶酔
終始、夢の中で演技しているような三上博史の熱量が凄い。
次々に湧き出すセリフの数々に、こちらも酔いしれうなされる。
ただ、物語の舞台は映画館で、始まりも映画。
でも主人公が熱く語るのは「演劇」で、本作も演劇、というのが
どうも微妙にズレているような気がして仕方ない。
作品の中で語られることは映画も演劇も同じか???いや、やはり違うと思う。