ITOYAの観てきた!クチコミ一覧

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『幸福な職場』~ここにはしあわせがつまっている~

『幸福な職場』~ここにはしあわせがつまっている~

エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ / テレビ朝日 / クオーレ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2017/01/26 (木) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/01/29 (日)

座席1階

昭和34年。
精神薄弱者に今より偏見が、より強かった時代に、
彼女を社員として受け入れたチョーク製造メーカーの実話の舞台化。
予備知識なしの私は、単に「会社の話」とだけ予想していました。
素直に仕事を楽しむ彼女に、同僚も、職場も、会社全体が
感化され変わっていったということに、実に、素直に感動しました。
障害を持った少女を演じた、前島亜美さんの明るい演技が適確で、
とっても良かった。
笑えた。
泣けた。
ありがちな一方的な感動話にはならないように、偏見のあるシーンも
セリフも描き、暗くならないよう時折ユーモラスな場面も交えて、
ぎりぎりの線で書かれた脚本が上手い。
また、舞台となった実在の職場が「チョーク工場」だという。
この「チョーク」が、夢を黒板に描いていくイメージがあって、
実にぴったり。
思わず、物販コーナーで売っていた、その会社が作っている
ガラスに書けて水で消えるというチョーク「キットパス」12色!
を買っちゃいました。
観に来たきっかけは、大好きな馬渕英里何さんの出演!
派手ではない抑えた役でしたが良かったです。

豚小屋 ~ある私的な寓話~

豚小屋 ~ある私的な寓話~

地人会新社

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2017/01/07 (土) ~ 2017/01/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

2017年1本目!
正月から豚小屋!
しかし北村有起哉さん主演、
栗山民也さん演出で新国立小、
田畑智子さんとの二人芝居となれば見逃せません。
縁起ものです。

自由のために隠れたはずの豚小屋での生活。
こんな深刻な内容にもかかわらず、
笑いすら盛り込まれている。
二人だけのやり取りはやがてエスカレートしていって、
狂気のピークを越え、
40年続いた閉鎖空間からの脱出によって
再び「自由と解放」を得ようとするという何という皮肉。
40年間毎日、常に続く悪臭と騒音とは想像だにしない。
良かった!
さすが北村有起哉さんの作品の選択と演技の的確さには信頼がおけます。
田畑さんも男女の違いを好演されました。
これが実話であるということに恐怖を感じます。

星回帰線

星回帰線

パルコ・プロデュース

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2016/10/01 (土) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

今更の書き込みですみません。
理由あって集まった数人の人々。
自給自足のごくごく狭い施設内の閉じた濃密な人間関係が生々しく描かれていて凄い。
痛い。
中でも「イケメンの心理」を描くなんて観たの初めてです。
向井理さんの演技が自然で上手い。
小劇場で目の前で見れるのもいい。

エノケソ一代記

エノケソ一代記

シス・カンパニー

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/11/27 (日) ~ 2016/12/26 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/12/24 (土)

座席1階B列

エノケンの偽物の半生。
全人生をかけてエノケンを演じエノケンになりきる
「本物のニセモノ」の壮絶な人生。
笑えるのに、泣けてしまう。
役者の三谷さんも、またいい味です。
市川猿之助さんの安定したなりきりぶり、
浅野和之さんの盤石な演技、
何よりも今や超売れっ子の吉田羊さん演じるエノケソの妻、
さっぱりした感じが上手い!さすがです。

ネタバレBOX

三谷さんのフリで、浅野和之さんが、イヴの夜、
カーテンコールでちょっとした芸を披露され
客席も出演者も大爆笑でした。
舞台上と客席の一体感が楽しかった!
磁場

磁場

直人と倉持の会

本多劇場(東京都)

2016/12/11 (日) ~ 2016/12/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

カリスマ経営者であるスポンサーの出資のもと、
天才芸術家の人生の映画化企画のため、ホテルに缶詰めになった
演劇脚本家の苦悩と葛藤の日々。
作者である倉持さんの経験談が元ネタでもあり、
あるあるネタ満載の展開に笑ったり笑えなかったり、
そして結末とそこから想像できる未来に恐怖した!

何といっても竹中さん演じるスポンサーの存在感がスゴイ。
その発言と行動から垣間見る彼の人生、人柄、いかにもいそうなリアリティ。
自分の作家性をとるか、スポンサーの意図を優先するか・・・
上手く折り合いをつけながら創造活動を継続するのが現実といったところでしょうか。
気になるのは田口トモロヲさん演じる監督。何が起きた!?
長谷川朝晴さん演じるプロデューサーの”ノリ”も好きです。
話は変わりますが、全座席換装後の本多劇場で初観劇、快適です!本多さんに感謝。

スルース~探偵~

スルース~探偵~

パルコ・プロデュース

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2016/11/25 (金) ~ 2016/12/28 (水)公演終了

満足度★★★★

身分階級の問題にも迫る。
旧映画版、新映画版を鑑賞済み。
ミステリーの舞台は少ないので、
とても楽しみにしていて、念願の鑑賞です。
きりっとした表情の新納慎也さんの【探偵バージョン】を鑑賞。
トリック、サプライズ命の作品と言えますが、
前半は「そう簡単に信じてしまうのか?」と
どうしても思ってしまいました。
一部ミスかな?というところもありましたが、
その後は、展開を楽しみました。
昔のミステリー、探偵小説に存在する、
身分階級を肯定した差別などに対して糾弾した点は、
今回初めて気づかされました。
【スルースバージョン】とはどの程度の差異があるのか、
とっても気になる。

ネタバレBOX

出演者数から、
どうしてもネタバレしてしまうところを、
すこしでもネタバレの可能性が低くなるようにという、
「ある」スタッフ・ワーク?(ミス・リードの仕掛け)に関心しました!
どどめ雪

どどめ雪

月影番外地

ザ・スズナリ(東京都)

2016/12/03 (土) ~ 2016/12/12 (月)公演終了

満足度★★★★

「月影番外地」は高田聖子さんを存分に堪能できるので大好きです!
四姉妹の奇妙な半生記。
四人がそれぞれトラウマを背負いながら、
家族として葛藤しながら生きる生き様。
福原充則さんのホンは、何とも不思議で可笑しいようでいて、
でも実は深刻。
細かい箏は笑えるけれども、全体としては何とも痛々しくて、
奇妙な心境になった。

「月影番外地」は、他の作品では脇にまわることが多い高田聖子さんを、
”中心”にして存分に堪能できるので大好きです!
続けて観てますが、いろんな作風・テーマがあって
実に面白いです。

ネタバレBOX

エンディング~カーテンコールに沢田研二の「時の過行くままに」
を持ってくる感じは、実によくわかる。
このあと、久しぶりに何度も何度も繰り返し聞きました。
シブヤから遠く離れて

シブヤから遠く離れて

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/12/09 (金) ~ 2016/12/25 (日)公演終了

満足度★★★

岩松さんによる「蜷川さん向けに書かれた戯曲」
12年前に「蜷川さん向けに書かれた戯曲」というのが、とっても興味深い。
舞台が渋谷の安静な住宅街の廃墟、
生者と死者が混在し、現実の妄想の区別がつかない。
様々な色、立ち位置の役者さんがそろってるのも面白い。
何といっても若さから不安定な役柄を村上虹郎が好演。
対するキョンキョンの色気も出色。
スーパー戦隊「特命戦隊ゴーバスターズ」主演だった鈴木勝大も出演。
常に怒って怒鳴っているような印象で。

コクーンシートは安くてイイですね。
S席の半額なのに結構近いし。

サバイバーズ・ギルト&シェイム

サバイバーズ・ギルト&シェイム

サードステージ

紀伊國屋ホール(東京都)

2016/11/11 (金) ~ 2016/12/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

今日的な話題を中心に、歌とダンス、大いに笑って、でも泣けてしまう鴻上さんらしい作品。
サバイバーズ・ギルト-生き残ってしまった者の罪悪感-
ホント、鴻上さんらしい作品です!
新しい今の概念「サバイバーズ・ギルト」をテーマに、
震災からの生き残り、戦争での生き残り、
いまや身近になりつつある戦争を、
歌とダンスなどちょっと前の小劇場演劇の体裁(大好きです!)で、
とっても笑える悲劇として表現。
芝居の中に、当たり前のように戦争があって、
そんな時でも、みんなで映画を作って(映画の内容も重要)、
その過程ですこしずつみんなの心が通い合う。
ほんと、面白くて、泣ける。

そして、
「仮面ライダーゴースト」スペクター役だった新鮮さわやかな
あどけなさの残る山本涼介さん、
かわいいきれいだけでないテキパキさと地声がいい南沢奈央さん、
終始厳しい表情で武骨で歌が命の伊礼彼方さん、
一生懸命でも嘘くさい?大好きな片桐仁さん、
とぼけた表情でも哀しい過去を背負った大高洋夫さん、
ほんわかあったかいけど強いおかあさん長野里美さん、
絶妙なキャスティングでした。

ネタバレBOX

力で押し切るように、畳み込むようなラストの展開もまた爆笑、
そして泣けました。
雪まろげ

雪まろげ

東宝

シアタークリエ(東京都)

2016/09/28 (水) ~ 2016/10/19 (水)公演終了

満足度★★★

森光子さんの跡を継いで高畑淳子さん主演、「シン・ゴジラ」「特捜最前線」横光克彦さん出演!
笑って泣ける王道の大衆喜劇です。
いろいろありましたが高畑淳子さんが主演。
まさかの展開とハッピー・エンド。
ちょっと寂しいところもあって。
そして意外!「シン・ゴジラ」「特捜最前線」横光克彦さん、
異国人役で出演!

ガラスの仮面

ガラスの仮面

松竹

新橋演舞場(東京都)

2016/09/16 (金) ~ 2016/09/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

G2版大幅にリニューアル!劇中劇も感動!貫地谷さんもぴったり。桟敷席は雰囲気あっていい。
以前、蜷川版も、G2版初演も観た「ガラかめ」が、
今回G2版をなんと新橋演舞場で再演!
しかも初演からかなり変わってました。
特にお母さんの"悲惨な"エピソードが圧縮されて、
他にもいろいろ変わってありますが、ネタバレなので自粛。
全体的に見やすくなりました。
やっぱり、貫地谷さんのキャラがぴったり合っています。
そして、劇中劇が見ごたえあり!
それに桟敷席は雰囲気があっていいですね。

ミュージカル バイオハザード〜ヴォイス・オブ・ガイア〜

ミュージカル バイオハザード〜ヴォイス・オブ・ガイア〜

梅田芸術劇場

赤坂ACTシアター(東京都)

2016/09/30 (金) ~ 2016/10/12 (水)公演終了

満足度★★★

リビングデッドでも気持ち悪くなく・・・
あのゲームがミュージカルに!??
(舞台化はすでにあって初ではない。千葉真一が出てたやつ。)
「バイオハザード」といえば、リビングデッドな人たちが
気持ち悪いのが相場ですが、ほとんど気持ち悪くなく、
仲間もやられるのですが、悲惨でもなく、
しかも弱点が結構あって、全体的にスタイリッシュに、
かっこよくなっていて、観客層もゲーム関連とか映画つながりとか
わたしのような、むさくるしい男性とかを想像してたら、
なんとほとんどが宝塚ファンの女性だった!!
宝塚OG,柚希礼音さんがボーイッシュな女性役で、
アクション満載でひたすらカッコよかった。
ミュージカルであるのにも理由があるし。
さすがG2さんで、とてもうまくまとまってました。
ゾンビ役で、ダンサーの女性の方のダンスもまたスタイリッシュで印象的!

ネタバレBOX

まぁ、「おまえはマクロスかよ!」とツッコミ入れていましたが・・・
DISGRACED ディスグレイスト 恥辱

DISGRACED ディスグレイスト 恥辱

パソナグループ

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/09/10 (土) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

難しい内容なれど上演する意義は大きい!「演劇」ならではの表現!
まさにタイムリーな内容で、
上演の意義はとっても大きいです!
色々と考えさせられる衝撃的な内容。
今だからこそ、多くの人に見てもらいたいと本当に思う。

日本人がメイクで色々な国の人を演じることができる。
テレビや映画では(日本人が演じて作ることは)決してできない、
『演劇』の力はすごい!!

マハゴニー市の興亡

マハゴニー市の興亡

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2016/09/06 (火) ~ 2016/09/22 (木)公演終了

満足度★★★★★

マホゴニー市民席=舞台上自由席が大迫力の臨場感満点!
舞台上に設置された自由席「マホゴニー市民席」を速攻でゲット。
KAATの舞台に立ったぜ!こういう席は見逃せない!
間近の演技はとっても迫力があって臨場感満点!
この席にしてよかった!!

ただ入場者には、説明書きが配られたらしいが、
自分はもらえず、クローク脇に1枚だけ自力で発見!
そこには芝居中、観にくかったら立ったり移動したりしても良いとか、
市民デモには積極的に参加せよ、など、フリートークで
白井さんが言われていた思いが書かれていて面白い試みと思うのですが、
いざとなると、なかなか自由にはふるまえないものでした。

内容の方は、オリジナルを全く知らずに見ましたが、正直、
ヴェテラン3名の方々にもっともっともっとハジケル見せ場がほしかった!

デモで市民が奮起する場面がありますが、
それまで描かれていた、好き勝手やり放題だった
マホゴニー市の様子から、
デモで奮起する市民に素直に感情移入できない。
自業自得という感じで違和感がありました。

クレシダ

クレシダ

シーエイティプロデュース

シアタートラム(東京都)

2016/09/04 (日) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

小劇場での超ベテランと若手の競演に注目!
まさに劇中の老俳優と若い俳優の対比を、そのまま実際にも舞台上で
演じている構成が面白い。
規模にかかわらずに様々な公演に、精力的に出演し続けている
平幹二朗さんの迫力のある演技を、この小劇場で、間近で観れました。
また、TVCMでおなじみの浅利陽介さんの劇中劇の熱演が良かった。
個人的には、東映スーパー戦隊OBの橋本淳さん(『魔法戦隊マジレンジャー』マジレッド)、
碓井将大さん(『炎神戦隊ゴーオンジャー』ゴオングリーン役)の
出演と成長がうれしいです。
特に話題作続きの最近の、橋本淳さんの演劇での活躍に期待してます。

虚構の劇団 第12回公演「天使は瞳を閉じて」

虚構の劇団 第12回公演「天使は瞳を閉じて」

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2016/08/05 (金) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

2度目の観劇。やっぱり森田ひかりさんが光ってます!
今回2度目の観劇。
今を取り入れながらも
ちょっと前の演劇の雰囲気、
風刺あり、笑いあり、ダンスあり、
グッとくるエンディングなど
手作り感いっぱいの表現手法が好きです。

キャストの中では、やっぱり森田ひかりさんが光ってます!
そして、佃井皆美さんも好演。
+上遠野太洸くん出演で、
「仮面ライダー鎧武(ガイム)」「仮面ライダードライブ」
ライダー役レギュラーキャスト=平成ライダーOB/OG競演です!

艶情☆夏の夜の夢

艶情☆夏の夜の夢

柿喰う客

吉祥寺シアター(東京都)

2016/08/04 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

千葉雅子さんの起用がGOOD!
「真夏の夜の夢」を、日本の夏祭りに置き換えて表現。
恋をめぐる一夜の騒動。
不勉強なので原作をあんまり知らないのですが、
いちいち比べるのも無粋?
出演は8人の女優さんたちですが、これまでのシリーズでは、
だいたい同年代ぐらいの女優さんたちだけの出演でしたが、
今回、その中にベテランの起用は初!
若手女優陣7人に、妖精パック役で千葉雅子さんを
ぶつけるという発想が秀逸すぎる!
マンネリ打破の策か?今回はキャスティングの勝利もあり。
他には、岡田あがささんのコメディセンスが好きです。
今回も笑っちゃいました。

ちなみに、アフタートークの女優さんは福井夏さん。
芝居の中とは打って変わった「シャイな天然キャラ」が
しず~かに炸裂してて面白かった。

ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~

ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~

キューブ

本多劇場(東京都)

2016/07/24 (日) ~ 2016/08/21 (日)公演終了

満足度★★★

何もないことはないわけで・・・?
ケラさんのナンセンス舞台シリーズ?も第3弾で、
前2作も観たので、だいたいやられる方向性とか、
雰囲気はわかった上で鑑賞。
今回も題名通りの「何もない」ナンセンスコメディを
目指していて、成海璃子さん、賀来賢人さん以外の
ベテラン勢(常連勢?)の表現の的確さは、さすがでもあり、
逆に当然でもあって、普通に見えてしまう。
舞台経験の浅い成海璃子さん、賀来賢人さんも
同じレベルでできているように見えるのが、
さすが、と強く感じました。
(特に成海さん )
何もないといいつつ、いじられる「ヒトラー」や
単語やテーマの選択自体には、逆に深い意味を
どおしても考えざるを得ないのは、仕方ないことか?
演っている以上は、何もないことはないわけで・・・
だから「ほとんど」なのか?
考えすぎ???

虚構の劇団 第12回公演「天使は瞳を閉じて」

虚構の劇団 第12回公演「天使は瞳を閉じて」

虚構の劇団

座・高円寺1(東京都)

2016/08/05 (金) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

満足度★★★★

「今の時代の状況」に書き変えられて・・・そして天使は瞳を閉じる | 役者では、森田ひかりさん、佃井皆美さんに注目!
本作は何度目かの再演とのことで、
原発がらみの用語や描写がかなりストレートに入っている部分など、
鴻上さん自身によって、時代に合わせて大きく書き直されているようで、
その時々の社会問題との絡みつきは、まさに鴻上さんらしい。

透明なドーム内にのみ生き残った数少ない人たちの社会。
その中でも普通に生活は続いている。
それを遠くから長い長いあいだ、見守り続けている天使。
あのラストが語るものは・・・いろいろなことを考える。

本作は何度目かの再演で、「虚構の劇団」としても2度目の再演。
ただ、今回は劇団旗揚げメンバーで唯一の女性現役劇団員で
(個人的なイメージでは)中心的な存在の「小野川晶さん」が
出ていないので、「虚構の劇団」のイメージが弱まってます。
が、その分、森田ひかりさんの安定感が光ってました!

ちなみに、客演で主役の上遠野太洸さんは「仮面ライダードライブ」、
佃井皆美さんは「仮面ライダー鎧武(ガイム)」で
お二人ともライダーに変身したレギュラーキャスト!
特撮ファンとしてはたまらない競演になってます。
おまけに劇中では格闘アクションも一瞬あります。

個人的に、「虚構の劇団」は、特に新メンバーになってから
公演初日ころでは、セリフや芝居が各俳優に落とし込みが
足りない感じがしていました。
1週間後に再観劇の予定なので、楽しみです。

ネタバレBOX

無理やりショウタイムに切り替えるのが、個人的には気になりました。
母と惑星について、および自転する女たちの記録

母と惑星について、および自転する女たちの記録

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2016/07/07 (木) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

4女優の競演が素晴らしい。
現PARCO劇場最後の新作公演ということで、とっても感慨深いです。
母と三人の娘、家族の確執の物語。
長崎の実家、母親の思い出を追ってイスタンブールを旅する三姉妹。
自由奔放な母親役を斉藤由貴さんが熱演、情が深くてあけすけで、
なかなかいい演技だったと思います。
由貴ちゃんもこういう役をやるようになったかと、こちらも感慨深いです。
田畑さんの長女、明るく活発な次女の鈴木杏さん、三女役の志田未来さん、
母親と三人の娘、4人の女優さんたちの組み合わせも面白かった。
特に志田未来さんの感情が爆発するシーンでは、”強い想い”が伝わりました。

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