農家の娘の観てきた!クチコミ一覧

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中也が愛した女

中也が愛した女

GaiaDaysFunctionBand

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/04/15 (水) ~ 2009/04/19 (日)公演終了

満足度★★

口惜しき舞台

登場人物3人のやりとりは、以前から本で読んで知っていて、だからどんな話になるのかと期待していました。

けれども、半端で、退屈。

中也を演じた池上さんばかりが光っていました。

ネタバレBOX


物語(というより説明)は、中也と泰子のやりとりばかりで、中也と秀雄の交情が皆無。
秀雄の魅力を描かないままに話ばかり先に進めるから、2人の男の間にいる女のとった選択に、説得力が無い。
なぜ「奇怪」なのか以前に、三角関係をを見るものに伝え切れていない。

劇作家が、いくつかの作品から拾ったものをつなげて、その隙間を言葉で埋めようとしても、肝心なものを取りこぼしていては意味がない。
印象的なエピソードをわざわざ外して、新解釈にも乏しく、いったいこの舞台化で何をしたかったのだろう。
(説明欄にあれこれ書かれてますが、劇作家は劇の中でものを伝えればいいのであって、こんな長いコメントしてどうするんでしょう)

泰子を演じた山田さんは、冒頭の老女の演技では期待できたのに、そのあとはずっと単調で、面白みに欠けた。
しかし人物造形にそもそも難があった気もする。中也が惹かれた部分が伝わらない。

溝渕さんは、同様に描かれ方に厚みが与えられていなく、 演じ方も単調であったように思う。小林秀雄を知らない人には、女運の悪いマザコン男という印象くらいしか残らなかったのではないか。
いいだせなくて

いいだせなくて

カラフル企画

SPACE107(東京都)

2009/04/01 (水) ~ 2009/04/14 (火)公演終了

満足度★★

古いんです
チケットプレゼントで拝見しました。
ありがとうございました。

ずいぶん昔ですが、脚本・演出の園田氏の作品に触れたことがあるぶん、
期待が大きすぎたのかもしれません。

目指す客層は、どのあたりだったのでしょうか。
笑わせ方が、コント55号とかドリフを髣髴とさせられました。
そうした古きよき笑いを舞台上に蘇らせようとするのであれば、それはそれでいいんですが、現代ならではの情報をうまく取り入れないと、ただ古くさいだけだと思うんです。

以下はネタばれで。

ネタバレBOX

過食、ストーカー、ホームレス、、と設定は様々でも、描き方や解決への持って行き方が安易です。たまたま見たドキュメンタリーの中身をそのまま使いました、みたいな。
登場人物を半分に減らし、もっとじっくり描くべきだったんじゃないでしょうか。
ストーカーの場合、他者って言っても家族と家族以外の他者ってまるで違うはずなのに、一緒くたにして無理やり丸く収めてる気がして、萎えました。

あと、作家の自己愛。
旗揚げ公演と言っても、ここまで自己愛を隠さないのはどうなのかなと。


余談なんですが、
舞台上の人物であれ、実在の人物であれ、「そんな簡単に幸せに(もしくは不幸せに)なってたまるか」というのが、TVドラマよりも舞台や本に自分を向かわせている要因のひとつなのだなと、今日はっきりわかりました。
45歳の地図

45歳の地図

劇団宇宙キャンパス

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2009/04/02 (木) ~ 2009/04/06 (月)公演終了

満足度

勘違い

久しぶりに、何に拍手したらいいのか分からない芝居でした。
台詞も笑いもどこかで聞いたことあるものの寄せ集めで、説得力に乏しい。
小さな劇場なんだから、役者陣もそこまでわざとらしい動きしなくてもいいのにとか。

で、最大の不満はネタバレに。

ネタバレBOX


応援と、価値観の押し付けを混同しています。
更にそれを猫役に一方的に言わせるなんて、逃げでしょう。

人間の台詞として、会話のなかに折り込んでこそ、ホームドラマだと思いますが。
にんげん

にんげん

劇団 兄貴の子供

明石スタジオ(東京都)

2009/04/03 (金) ~ 2009/04/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

お勧めします
チケットプレゼントで拝見しました。ありがとうございました。

「にんげん」なんて、ずいぶん大きく振りかぶったタイトルですが、中身も負けていなかったと思います。
そこここに笑いのあふれる芝居ですが、きちんとした観察眼が底にあり、人を突き放さない愛情のようなものも感じられ、気持ちのいい時間を過ごせました。
1時間という上演時間もちょうどいい。

あえて言うなら、音響はもう少し低めでもいいと思いました。

ネタバレBOX

連作短編のような形式なので、テンポが良く、演じる方々の間合いや動きも巧みでした。
7歳の孫にジンを2杯飲ませた祖母

7歳の孫にジンを2杯飲ませた祖母

うさぎ庵

アトリエ春風舎(東京都)

2009/04/02 (木) ~ 2009/04/06 (月)公演終了

もやもや
チケットプレゼントで拝見しました。ありがとうございました。

はっきりと感じたのは、娘役の方の、存在の確かさ。
演じ分けという点で見るなら、(失礼かつ乱暴かもしれませんが)、「春琴」の深津さんにも引けをとっていないと思います。

一方で、46歳の祖母というのは(知り合いにはいないのですが)、もっとこう、端々に年輪が見え隠れするものではないかなと。
誰かを待ちわびて暮らしているなら、なおさら老け込む気もするのです。
若さというより幼さに近く、母娘の会話は姉妹かルームメイトのようでした。
そのあたりが少し違和感。


投稿タイトルに関してはネタばれで。

ネタバレBOX

正直、作者の意図するものが、よく分かりませんでした。

優しい夢と、残酷な現実の対比?

ラストシーンが、過去とか夢であれば、必然的に突きつけられるのは、現実のこと。
ラストに暖かい場面を持ってきたのは、そうしてみるととても残酷なようで、残酷になりきれない作り手の甘さ(≠優しさ)のようでもあり。
本当のところはどうなのでしょうか。
トリッキーな物語構成が、うまく機能していたようには思えません。

たくさんの方の受け取り方を読んでみたい作品です。
ロミオとシラノとジュリエット

ロミオとシラノとジュリエット

CAPTAIN CHIMPANZEE

ザ・ポケット(東京都)

2009/03/25 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★

照明の細やかさ
チケットプレゼントで拝見しました。ありがとうございました。

普段は、せいぜい暗転のタイミングとか回数くらいしか、照明効果など気にかけないのですが、この舞台ではその存在感に気づかされました。
前に出過ぎないように、でも確かに全体をリードしているような。
役者の熱演とかそういったもの以上に、まずそれが心に残りました。

他にもいいところがあるのですが、残念だった点などを、あえてネタバレとして書こうと思います。

ネタバレBOX

ロミオが得た「強さ」とは、なんだったんでしょう。
平安のためには、死んだほうがいい人間もいるということなんでしょうか。
その是非は別にいいのですが、あっさりとそれを受け入れ、その後の葛藤などがまるで無いように見えたのは、彼の成長というより、人間が変わってしまったように思えました。
物語の流れとしては、敵討ちなどは盛り上がりますが、人物の一貫性が失われてしまうのは、諸刃の剣かなと思いました。

また、親友同士の2人の男から想いを寄せられたジュリエットの、感情が描かれていないようなのも寂しく思いました。
想う側だけでなく、想われる側としての女の部分にもっと焦点を当ててもらえたら、もう少し深く入り込めた気がします。

最後、『泣いた赤鬼』に泣ける人は、シラノの選択に泣けるのかもしれませんが、、少し無理があったように想います。
二死満塁の人々(当日券あります!)

二死満塁の人々(当日券あります!)

(公財)三鷹市芸術文化振興財団

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2009/03/13 (金) ~ 2009/03/22 (日)公演終了

満足度★★

役者の力の賜物
どこまでが本で、演出で、役者の力なのか判然としないけれど、★は役者陣に。
本はまるで面白くなく、役者が笑わせていたように思う。
ささっと済ませていいところを無駄に引き延ばしたような場面が目立ったのが更に残念。

春琴

春琴

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/16 (月)公演終了

満足度★★★

なぜ、今、  
原作はずっと前に読んでいました。
映像化されたり、パクられたりした手垢まみれの作品で、かつ、さほど緩急に富んだ物語とも思えないので、この評判の高さはなんだという気持ちで舞台を見つめました。

綺麗でした。
斬新でした。
想像の枠をはみ出してくれた場面もありました。

しかし今なぜ春琴抄なのか分からず、読書による脳内イメージを揺さぶり続けてくれたかと言えば、物足りなかったのでした。
広く勧められる作品というわけではないと思いました。

すべて君に宛てた手紙

すべて君に宛てた手紙

enji

OFF OFFシアター(東京都)

2009/03/11 (水) ~ 2009/03/29 (日)公演終了

満足度★★★★

別バージョンも気になる
初めての劇団。

再演ということもあるからなのか。
もたつきもなく、抑制の効いた芝居を見せてもらった。

チケットプレゼントで当選(ありがとうございました)のため、
こうした場に書く内容もいささか気を使わなければならないか、
などど見る前には思っていたけれど、杞憂だった。

ネタバレBOX

上演前、芝居と微妙にリンクする内容の映像が、設置されたTVで流されていたのは、客を飽きさせないように?、比較的すんなり芝居に入っていけるように?などという点で、他劇団にはあまりない工夫に思えた。
それほど多くの劇団を知っているわけではないけれども。

それで☆を半分追加。
なにかしらイメージを促す音楽を延々と流している劇団が少なくなく、
それはそれで悪いことではないけれど、こうした差別化には好感が持てる。

全体的に詰め込みすぎな気がした(笑いの部分)のと、
芝居の中の時間が夏であることのわずかな違和感が
気になったけど、中だるみは感じずに楽しめた。


アンケートには書きそびれた要望として、、、笑いを極力抑えた、
シリアスな作風も、いつか見てみたい。
期待しています。
誰も寝てはならぬ 

誰も寝てはならぬ 

国道五十八号戦線

神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

満足度★★★

1回こっきりなら
1時間15分。
当日券2000円。
これ以上長くても高くても、たぶん不満。
そのぎりぎりでの実験に思えた。

ネタバレBOX


自分がまるで笑えない芝居で、周りがやたら笑い声をあげている舞台に出くわすたび、きっとこの芝居のメッセージを思い出す。
吸血鬼

吸血鬼

グリング

青山円形劇場(東京都)

2009/03/05 (木) ~ 2009/03/11 (水)公演終了

満足度★★★

小さな残念がいくつか
この劇団は初見。
円形劇場での観劇は2度目。どうしても比較してしまう。
動き回る必然性の低い内容だから、普通の舞台が望ましかった。台詞は聞こえど表情が見えずでは、想像する楽しみはあるものの、やはりもどかしく思う場面がいくつかある。
また、話の運びは面白いし、かつ非常に!洗練されていたけれど、とりたてて斬新でなかったのも残念。

ネタバレBOX

巧みな役者陣だったけど、狂言回したる脚本家役の方が、早口すぎる上に噛みすぎで残念だった。
屋根裏

屋根裏

燐光群

梅ヶ丘BOX(東京都)

2009/02/20 (金) ~ 2009/03/08 (日)公演終了

残念ながら
面白さがよく分からなかったです。戯曲を読もうと思っています。
たいてい一人で観劇するが、これは誰かと見て語りたかった。

その夜明け、嘘。

その夜明け、嘘。

TBS

青山円形劇場(東京都)

2009/02/07 (土) ~ 2009/02/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

やつぎばや
3人芝居で、目まぐるしく人物が入れ替わるのに混乱しないのは、役者の力か脚本の妙か。

同じ劇団の団員でもないのに息があっていて、実質主役の宮崎あおいは他のお2人の胸を借りて伸び伸びやっている感じ。
吉本菜穂子が良かった。

29時

29時

自転車キンクリーツカンパニー

新宿シアタートップス(東京都)

2009/01/28 (水) ~ 2009/02/04 (水)公演終了

満足度★★★

巧みだった
突如中だるみが訪れてアレ?って思ったけど全般的に笑えて、また身につまされもした。
役者の皆さんが笑わせ上手だった。

ROPPONGI NIGHTS 2009

ROPPONGI NIGHTS 2009

LIVES(ライヴズ)

吉祥寺シアター(東京都)

2009/01/22 (木) ~ 2009/01/25 (日)公演終了

満足度

コメディでも説得力は必要
チラシを見て面白そうだと思った。
でもまるで乗れずに2時間過ごした。良いところを探したけど見つからなかった。
なにが自分の気に入らないのか、後半ずっと考えていた。

ネタバレBOX

創作だから嘘だらけでもいいんだけど、そこに説得力が無いと白けてしまう。
オープン初日の大事な日に、粗暴な舎弟に仕事をやらせるとか、「店長」って言葉で何もかもを信じて幻滅する父親とか、話を作った人間のご都合主義ばかりが目立って笑えない。

あと、元ヤクザを演じた彼は芝居がどうとかでなく、ミスキャストに思えた。
設定があるだけで、雰囲気もなにもない。取って付けたような関西弁と、時々怒鳴る声で「元ヤクザ」は安易過ぎ。
コメディならそこらへんいい加減でいいんでしょうか。

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