蠢雲
鉄秀
ザ・スズナリ(東京都)
2018/01/07 (日) ~ 2018/01/08 (月)公演終了
満足度★★★★
絵・舞踏・音楽のコラボ。
踊るように絵を描く“舞描”の鉄秀さんと絵師の東學さんの2人の描き手が、交互に墨と金(金泥・金粉?)で描く。その姿がコトバを使わぬ「禅問答」。
ハイサイせば
渡辺源四郎商店
こまばアゴラ劇場(東京都)
2018/01/06 (土) ~ 2018/01/08 (月)公演終了
満足度★★★★
とてもいい舞台だった。沖縄だけの問題にせず、青森を入れることで物語に広がりが出た。
ただ、帰りながら少し冷めた頭で思い出すと、解せないというか納得できない2つの点があった。
(以下、ネタバレBOXへ長々書いてます)
君のそれはなんだ
オイスターズ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/12/22 (金) ~ 2017/12/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
オイスターズらしい奇妙で、さらに気持ちのワルイ作品。(そう)見えたり見えなかったり、で「演劇であること」を最大限に(逆手に?)利用した演出。いかにも、なラストもシャレのよう。平塚直隆さん演じるおじさんの佇まい感が上手い。
(後ほど加筆予定)
お祭りやってるらしいよ
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2017/08/31 (木) ~ 2017/09/04 (月)公演終了
満足度★★★★
もう、お祭りやってなくても誰か一緒に行ってやってくれよ、と言いたくなるような、ゆる面白い舞台。
困ったちゃんが多すぎ(笑)。
堀靖明さんの突進ぶりに大笑い。
宮本奈津美さんの声のトーンが良すぎる。
ファインディング・ネバーランド
フジテレビジョン/キョードー東京/ホリプロ
東急シアターオーブ(東京都)
2017/09/08 (金) ~ 2017/09/24 (日)公演終了
満足度★★★★★
どのシーンも楽しく、美しい。
『ピーターパン』を演じるシーンやラストは特に。
いい曲が多い。
演出の手際が良く、一瞬も飽きずに楽しめた。
久々に感動した素晴らしいミュージカル!
バージン・ブルース
うさぎストライプ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/05/04 (木) ~ 2017/05/21 (日)公演終了
満足度★★★
怪作+ベテラン俳優2人という、非常に面白い設定なのに、もうひとつ面白くなってこない。
というか、もっと面白くなるのでは、という期待値が大きすぎたか。
身毒丸
演劇実験室◎万有引力
世田谷パブリックシアター(東京都)
2017/03/16 (木) ~ 2017/03/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
2015年に万有引力で上演されたものを再演。
非常にクオリティが上がった。
アコーディオンが奏でるジンタのリズムに導かれ、隠微で猥雑な幕が上がる。
天井高のある世田谷パブリックシアターの舞台を一杯に使ったセットに圧倒される。
一見泥臭いのに、すべての動きがきちんと計算・整理され、役者の指の先まで神経が行き届いている。
その緊張感で舞台の上は充満している。
J・A・シーザーさんたちの生演奏による、呪術的プログレ曲も含めて、大きな美術世界の中にある。
自分の「穴」を探し彷徨う身毒の内面への旅。
観客は全身で受け止める。
モダンスイマーズ実験公演
モダンスイマーズ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2017/11/07 (火) ~ 2017/11/12 (日)公演終了
満足度★★★★
『魔女の夜』
生越千晴さん、笠井里美さんの2人芝居。
2人の台詞のやり取りの緊迫感。
どちらがどう攻め、どう返すかがドキドキ。
笠井里美さんはやっぱ上手い。
チョークで描いたようなセットも効果的。
チョークなので簡単に消えてしまうような部屋(関係)を表していた。
『青いポスト』/『崩れる』
アマヤドリ
王子小劇場(東京都)
2017/11/04 (土) ~ 2017/12/03 (日)公演終了
満足度★★★★
『青いポスト』
一見「いつものアマヤドリ」であって、「いつもの」ではない。
もう1本の『崩れる』が台詞(会話)の緩急・動静でリズムを生み出し、物語を先に進めていたが、こちらではシーンのつながり・重ね方で、物語を進めるリズムを作り出していたように思う。
(以下はネタバレBOXへ)
ロミオとジュリエット
地点
早稲田大学大隈記念講堂(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/01/21 (土)公演終了
満足度★★★★
地点のメンバーが舞台衣装のまま観客を座席に誘導する。
大隈講堂が満席になった(2階は不明)。
大きな八百屋舞台がそびえ立つ。
空間現代との共演は、フェスティバル/トーキョー『ミステリヤ・ブッフ』以来。
『ミステリヤ・ブッフ』は、観客が演劇空間を囲んでの公演だったので、観客の姿も見え、カオスな感じもあったが、今回は舞台と客席は別なので、すっきり。
空間現代の音楽も演劇のBGMではなく、役者の台詞と同等に立っている。
リズムと台詞のバランスが良すぎるので、歌と音楽になりかけていたかもしれない。
役者は傾斜のある舞台の上で、反復横跳び。大変。
多くの登場人物が司祭のようなフードありコートを着用。
『ロミオとジュリエット』では、そもそも司祭が余計な入れ知恵をしたために起こる悲劇と言ってもいいので、悲劇を呼び込む人たちが悲劇を嘆くという図式に。
観客もまた司祭なのだ。
散歩する侵略者
イキウメ
シアタートラム(東京都)
2017/10/27 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
2011年版を観ているが、今回はさらに完成度が上がった。
演劇らしい、見せ方、面白がらせ方を知っている。
ラストは泣いている観客が多かった。
そして大窪人衛さんの、あの身体を捻りながらの台詞回しのイヤったらしさは、やっぱり最高だ! これぞイキウメ!
前川戯曲は前川演出のイキウメが一番面白い、というか前川演出であったとしても、なぜかイキウメ以外はそんなに面白くならないのだ。
正直、『散歩する侵略者』もドッカンドッカンと、微妙にいろいろ見せてしまう映画版よりは数百倍はいい。
「標〜shirube〜」
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2017/12/12 (火) ~ 2017/12/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
終戦前後の九州の寒村が舞台、古い言い伝え、風車。
こうした、桟敷童子的には「ワンパターン」とも言える素材なのに、最後まで引き込まれて見てしまう、それが桟敷童子の面白さだ。セットの作り込み、装置の動きもいい。
死と隣り合わせであっても「生きる」というテーマが強いのも魅力的だ。
大量の紙吹雪とラストの風車は、わかっていても感動してしまう。
劇団桟敷童子の役者さんたちはどの人もとても素敵だ。
客演ではあるが、ワタリを演じた朴璐美さんはややオーバーアクトではないかと思いつつも、ものすごい熱演。
リュウを演じた板垣桃子さんは落ち着いた役なのに存在感がさすが!
ハナ役の大手忍さんもいい!
「煙草の害について」「夏の夜の夢」
劇団東京乾電池
明治座(東京都)
2017/04/15 (土) ~ 2017/04/15 (土)公演終了
満足度★★★★
なんと劇団東京乾電池が明治座で公演!
第一部 柄本明一人芝居『煙草の害について』
何が何でも観客を笑わせてやろうという強い想いが舞台の上にあった。
そして笑った。
明治座で一人芝居って今まであったのかな?
第二部劇団東京乾電池公演『夏の夜の夢』
かつてスズナリで観た『夏の夜の夢』の再演。
スズナリの狭い舞台に劇団員総出演。柄本さんが登場し、すべての面白さを自分1人でかっ攫って行った公演だった。
それを広い明治座で上演した。
スズナリのときの熱量とは違ったが、それで役者全員の熱を感じられ、やっぱり面白かった。
ハイバイ、もよおす
ハイバイ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2017/07/29 (土) ~ 2017/08/12 (土)公演終了
満足度★★★★
夏祭りの仮説舞台のようなセットが組まれている。
そこで出し物のように中編の作品が上演される。
舞台の袖にある岩井秀人さんもアロハに雪駄(だったかビーサンだったか)、腕に金色の腕時計の、香具師か地回り風。
どうせ茗荷谷で降りるくせに
GORE GORE GIRLS
シアター711(東京都)
2017/08/22 (火) ~ 2017/08/27 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い!
独特の台詞の掛け合い・センスに笑いが生まれる。
GORE GORE GIRLSっていつもこんなテイストなのかな。
だったら次も観たいと思った。
ただ、鼻フックがなあ……。
バルバトス
TABACCHI
小劇場B1(東京都)
2017/08/16 (水) ~ 2017/08/20 (日)公演終了
『超人』『擬人』
大駱駝艦
世田谷パブリックシアター(東京都)
2017/09/28 (木) ~ 2017/10/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
『擬人』はAI編だという。なるほど!
少しのズレが生じてから暴走し、祈祷で対処するのが笑ってしまう。
インチキな祝詞(のりと)とともに。
それにしても麿赤兒さんは、可笑しさと哀しみを、一瞬で同時に表現する。凄い。
後編、『超人』はAIGであり、「ヒト」の行く先を描いた。
ベネディクトたち
ナカゴー
あさくさ劇亭(東京都)
2017/01/21 (土) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
超人「ベネディクト」を取り巻く人々を描いた60分程度の作品。
特殊演劇集団(と勝手に名づけた・笑)「ナカゴー」の公演。
いろいろ逸脱しすぎて中毒的に面白い。
(以下ネタバレBOXへ)
悪童日記
サファリ・P
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/03/25 (土) ~ 2017/03/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
アゴタ・クリストフ『悪童日記』をどうやって上演するのか、と思っていたが、見事に『悪童日記』だった。
ダイジェスト版やあらすじといった感じではなく、芯を捉えていたような気がする、と言ったら褒めすぎか。
5人で演じ切っていた。
髑髏城の七人 Season花
TBS/ヴィレッヂ/劇団☆新感線
IHIステージアラウンド東京(東京都)
2017/03/30 (木) ~ 2017/06/12 (月)公演終了
満足度★★★★
最高に面白いエンターテインメント。
というか、
贅沢なヒーローショー。
善悪が誰の目からも分かるし(色でも・笑)、後ろからでもわかるような笑いもある。
それぞれの見得の切り方もいい感じ。こけら落としは新感線がまさにマッチしていた。
これだけの大きな客席が回転するのには驚く。
しかも意外とスムーズ。
ホントにウルトラマンショーとか仮面ライダーショーを夏休みのロングランでやったらウケそうな気がする。
次はどんな作品がかかるのか、楽しみだ。
映像がないとツラいかもしれないので、ロングランで人が入る演劇となると大変かもしれないが。