沙らの観てきた!クチコミ一覧

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Mの肖像

Mの肖像

劇団ヤリイカの会

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2018/07/07 (土) ~ 2018/07/08 (日)公演終了

満足度★★★

過去と現在が交錯する、2人での3人芝居。物語が淡々と進行する中で、過去と未来の符号が一致していく構造が面白く、芝居慣れしてないお客さんにも分かりやすい。香らせるような控えめな演出が作品全体に漂う仄暗い雰囲気を醸し出し、単調に描かれるゆえの不気味さと結末を書ききらないもどかしさも、脚本・演出の妙だと思う。

ネタバレBOX

ムツとM…役者が同じなだけに、もっと個性をつけて演じ分けるなり、外面的にも何かしらの違いをつけないと、「二人は似ていても、結末は異なる」という物語としての説得力がないように感じられる。重ねられる筋書きをひっくり返すだけのエネルギーがそこまでムツから感じられなかったのが残念。

また、ミヅキの感情の発露をもっと見たかった。「何を考えているのか分からない」感じを出したかったのかもしれないが…あれでは「何も考えていない」ようにしか見えない。抑えて抑えて爆発させる形でも、ふとした瞬間にチラつかせるだけでもいい。彼女が白であれ黒であれ、抱える闇は大きいはず。その心の深淵を見たかった。
第56回「a・la・ALA・Live」

第56回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2017/12/09 (土) ~ 2017/12/09 (土)公演終了

満足度★★★★

クセになる面白さアリ!なんだか独特の世界観に引き込まれ、もう1回観たいな…と、毎回思わされます。

ネタバレBOX

公演の主軸となっている、主宰さん脚本・主演のストーリー…いつも、じんわり共感&ほんのり感動したりします。
この時のお話は、ちょっとシュール気味で解釈が難しかった(;^_^A
第49回「a・la・ALA・Live」

第49回「a・la・ALA・Live」

a・la・ALA・Live

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2016/06/25 (土) ~ 2016/06/25 (土)公演終了

満足度★★★★

感動しました
絵空箱で定期開催されているので、手作り感のあるアットホームで和気藹々とした舞台なんだろうなと思っていました。
実際拝見して、予想通りな印象でもありましたが、想像していた以上に完成度が高く、テーマに統一性がきちんとあって、いい意味での手作り感とクオリティの高さがあり、よく練られていると感じました。
もう一度観てみたいと思える熱を持ったステージでしたし、次回は50回ということなので、また観てみたいと思います。

恋 其之参

恋 其之参

テラ・アーツ・ファクトリー

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★

ちょっと惜しかった…?
ハッキリしない、という印象でした。意図してハッキリさせてないという感じでは、多分なかった。
目指しているトコ、描きたいビジョンはなんとなく分かるのですが、描ききれていない、到達してない。
描きたいことが多すぎて、詰め込みすぎて、大事な部分がぼやけてしまっているせいもあると思う。一本芯が通っていないように感じられた。
本当はもっと面白いんだろうな~、でも、伝わりきらなくて、歯がゆい。
今回は実験的だったのかもしればいし、自分の鑑賞力が弱いせいもあるかもしれないので、もう一度観てみたい劇団ではある。

余談ですが、カメラマンさんの横の席になってしまい、集中して観れなかったのが残念。特に、終盤の舞踏の時のシャッター音が大きかったのは、本当によろしくない。記録に残したい気持ちは分かるのですが、それによって作品の魅力を観客に伝えられなければ、演劇として上演する意味がない。集中力が切れてしまうので、もう少し配慮が欲しかった。

眠る男

眠る男

吉野翼企画

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/06/11 (水) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★★

濃厚な時間を過ごす
舞台装置、音楽、照明、衣装、全てが、これまでの中で最上級に素晴らしかった。舞台と客席にあたりまえに存在する境界線を消し、観客を巻き込んでいき、作品世界にいざなっていく演出が面白い。演出家である吉野氏の描く世界の完成形を見た気がした。
演奏と楽曲が特に素晴らしい。レベルも高かったが、作品の世界を劇場空間いっぱいに満たして一体感を作りあげたのは、間違いなくバンドの力。音が空間を支配していた。
そして、開場した瞬間から最後の一人の客出しまで、役者は一瞬たりとも息を抜ける瞬間がない。ずっと張り詰めて、表現し続けなければ…というか、あの世界の一部でなければならない。すさまじい集中力を要求されるだろうし、自我を失いそうな気すらする。

ネタバレBOX

ラストに「何かを持ち帰ってくれ」と言われましたが、実は持ち帰れたものはなかった。そういう意味では、物足りなさがあった。
肉声の効果音でセリフが妨げられてしまったせいで、言葉で感じ取れなかったこともあると思う。加えて、あの場で感じることが全てであって、あの空間でのみ成立する空気感と世界観であって、劇場のドアの外に日常世界には持ち込むことはできない。観客が舞台世界の構成員であったがゆえに、劇場の一歩外に出た瞬間に、素に戻ってしまった、というのもある。当事者の立場になった観客は、もう観客として作品世界を客観的に安穏と見下ろすことを許されなくなってしまうのかもしれない。
覚えているのはその最後のセリフと、既知の女優の微笑が怪しくも美しかったこと、そして音楽の繰り返しの躍動感(ただし、瞬間的な感覚のみで、記憶に残るフレーズが一切ない不思議)。
何かを持ち帰る、と言う意味では、昨年の「糸地獄」の方が、色鮮やかに心に残った。だからこそ、開演前と上演後の演出には心を捉まれた。
完成度が高く美しかった前作の勢いを最大限に利用したと言う考えが妥当だとは思うが、もしも、本作を見越して前作を上演していたのであれば、その視野とスケールの大きさに脱帽。。。
もしかして、何か欠けたようなこの物足りなさには、次回作へと繋がるための何か罠がはりめぐらされているのではないか・・・と勘ぐってしまったりもする。三部作の真ん中のような印象を受けるので。
ミーザ 夕日の丘のオルキデラ

ミーザ 夕日の丘のオルキデラ

ミュージカルシアターヒラソル

かめありリリオホール(東京都)

2014/04/05 (土) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

音楽性は良かったです
ミュージカルというより和製オペラという印象の音楽。ピアノ演奏と楽曲のレベルは高かったと思います。

ネタバレBOX

長い。基本どんな作品でも最後まで観るのがポリシーなんですが、前半だけでギブアップしました。ごめんなさい。

1幕であれだけ状況説明したのだから、後半は解決編として面白くなるであろうことが分かっていたけど、連れが後半90分はつらいというので、居たたまれず、劇場を出ました・・・。
せめて前半90分の後半50分だったら耐えられたかもしれないけど、導入が長すぎ。集中力も持たないし、これじゃ作品の良さも活きない。

やりたいことが山ほどあったり、それぞれに見せ場を作りたいのはわかる。
でも、本当に伝えたいメッセージがあるなら、そして、観客のことを考えていたら、あんなに詰め込めないはず。
これはこちらの団体に限らず、子供とプロを使った地域団体にはどこも言えることだと思います。

ミュージカルは芸術作品であるとともに、エンターテイメント。
自己表現や子供の発表会としてはいいのかもしれない。
ですが・・・言葉も聞き取れないし、身内であってもつらかったと思う。
ましてや、一般の観客につき合わせてはいけない。
ミュージカルとして謳うなら、もっとコンパクトにまとめて、1シーンのクオリティを上げるべき。

音楽が深みがあって、美しかっただけに、非常にもったいない。
音楽性への期待値は高いので、小作品であれば観に行きたいと思う。
音楽劇「Brother Moon」

音楽劇「Brother Moon」

ミュージカルグループMono-Musica

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2014/03/21 (金) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

言葉では言い表せない美しさ
期待通りの・・・いえ、想像をはるかに上回る美しさでした。1シーン1シーンが、まるで切り取られた一枚の絵のよう。それが織り重ねられて、物語を紡いでいるという印象です。シンプルながらも丁寧に作られた世界観のクオリティの高さ、衣装・装置・照明・出演者、すべての表現による視覚的な美だけでなく、音に対するこだわりも強く感じられます。音響のバランスが素晴らしく、観客は自然に物語の世界にいざなわれます。
登場人物達の人間性と感性と個性、各々の優しさと哀しさと強さ、それをひけらかすことなく、むしろ秘めることでかもし出す、その絶妙なバランスが何とも言えず、観る者の心を惹きつける。
彼らがそれぞれが背負う罪に共感しこそすれ、誰しも咎める気にはならないでしょう。少年たちの心がどこまでも純粋であるが故に、残酷な現実や罪すらも、これほどまでに美しい物語として昇華させることができるのかもしれません。おそらく、これが少女達の話となると、また違ってくるんでしょうね。

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~

劇団東京イボンヌ

ワーサルシアター(東京都)

2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了

満足度★★★★

創作と恋愛
芸術家にとって、恋愛の苦悩と欲望が創作活動の障害であるとともに、原動力でもある。そのことを明確にあらわしているのが面白かったし、非常に共感した。それゆえに、むしろコメディではなく、シリアスで描いてほしかったような気がする。また、装置を作りこむよりも抽象舞台の方が、芸術家とそれを取り巻く女性達の心情を表す空間の描写が自由にできたのではないかとも思う。今後の可能性を感じる劇団でした。

ご観劇ありがとうございました♪  ミュージカル「何処へ行く」 QUO VADIS

ご観劇ありがとうございました♪  ミュージカル「何処へ行く」 QUO VADIS

ミュージカル座

THEATRE1010(東京都)

2014/03/20 (木) ~ 2014/03/25 (火)公演終了

満足度★★★

役者の気迫に圧倒されました
個々の見せ場、アンサンブルも含めて、とにかくシーンごとの迫力があった!ロック音楽に乗せても、歌詞が聞き取れないところもないし、役者の層の厚さを感じる。ただ、物語として伝えたいメッセージがややぼやけているような気がしました。テンションが高い音楽が最初から最後までずっとなってたからかな?音響はしっかりしていたのに、音楽がずっと重厚すぎて逆に疲れてしまった。題材は面白かったし、もう少し緩急があるといいのになと思いました。

ネタバレBOX

近年、「ロックオペラ形式」と呼ばれるのミュージカルの多くは、全編が音楽のオペラというのクラシカルな音楽性や伝統的舞台形式を「「ロック音楽を演奏する楽器も用いて表現してる」タイプのものだから、疾走感のあるロック系のカタログミュージカルよりは、表現が幅が広いものでないともたない。
でも、本作はスピード感があるわりに、全体的に単調で、長さを感じさせるのが難点でした。
役者の実力があるのだから、全編音楽でつなげないで、セリフでつないで芝居で見せた方がメリハリもついて、曲も活かされたのではないかと思う。
REizeNT~霊前って...~

REizeNT~霊前って...~

junkiesista×junkiebros.

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/01/29 (水) ~ 2014/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

いや~、笑った~!
なんて贅沢なコント!重度のRENTヘッズな自分が、面白可笑しく観れたって言うのが、すごい!
役者のパワーやいいネタが盛りだくさんなら、ストーリーの内容ってたいして重要じゃあないんだなあと、本気で感心した。
著作権的に怒られないのか心配ですが、是非、曲数増やして再演してください。
ヘッズ仲間いっぱい連れて行きたい。

The Gold Rush

The Gold Rush

DANCETERIA-ANNEX

The Glee(東京都)

2014/01/24 (金) ~ 2014/01/24 (金)公演終了

初見でした
初めて伺いましたが、良い声してらっしゃいますね。
きれいな高級感のあるライブハウスでしたが、アットホームな公演でした。

ネタバレBOX

うーん。
初めて観たのがライブ公演だったからなのかもしれないけど、セルフマネンジメント下手な印象を受けました。
たかがライブと思わないで、演出家立てたほうが良い。
ライブハウスにふさわしい演出とか見せ方って物があるし、せっかくの照明機材とかも活かしきれてない。
2ステやるなら、構成とかも考えたほうが良い。
やりたいこと詰め込むと、曲数多すぎるし、お客さん的にキツイ。
もっとMCはしょるとか…ピアニストにつなぎふってたけど、可哀想だなあと。
メドレーの前後の曲までつなげるのは、そもそもどうなのか。
曲順もなあ・・・。
1曲目は緊張してたからなのか、ステージングとかすごくもったいなかった。
4,5曲目からはのってきたのか、いいなと思えた。
1部を観て最初の方は微妙だったけど、後半は面白かったので、2部もきいていこうという気になった。

でも、2部は発表会って感じで、早く帰っても良かったなって感じでしたね。
とりあえず、英語の歌は歌わないほうがいいかも。
自作のものは良かったけど、それ以外の曲は、なんで歌っていらっしゃるのか分からないし。
スタンダードや大曲を歌うなら、正直、持ち歌以上に歌いこんでほしい。
まあ、すでにファンの方には嬉しい公演だったと思います。
ご来場ありがとうございました♪~「プロパガンダ・コクピット」

ご来場ありがとうございました♪~「プロパガンダ・コクピット」

ミュージカル座

光が丘IMAホール(東京都)

2014/01/22 (水) ~ 2014/01/26 (日)公演終了

満足度★★★★

出演者がエネルギッシュでした~
芸術作品にというのではなく、娯楽作品という意味で、今まで見たミュージカル座の中では、一番楽しめたと思います♪

ネタバレBOX

脚本は、モチーフは凄くいいと思うのですが、見せ方の方向性が定まっていないと感じました。群像劇の形をとりたいのか、二人の主役を同じ重さにして問題提起したいのか、主人公を一人に絞って共感を得たいのか・・・ちょっと欲張りすぎて、中途半端になっていたと思います。
楽曲は良い意味でベタなものと、曲としての魅力に欠けると思っていたものが、リプライズでのアレンジや演出で魅力的に聴こえるように仕掛けていたものがあって感心しましたね。
時間軸の使い方の工夫も面白かったですが、ちょっと長く使いすぎかなあ、と思いました。使いすぎずに、ピンポイントな方が効果的だったのではないかという気がします。
MOMO

MOMO

STUDIO D2

萬劇場(東京都)

2014/01/16 (木) ~ 2014/01/19 (日)公演終了

満足度★★★★

子供でも大人でも楽しめるファンタジー
初めて観させていただきましたが、物凄く気に入りました。
自分の周りには、このテイスト好きな人多そうなんで、次の公演には絶対誰かを誘って行きたいです。
原作がいいのもありますが、それ以外でも色々な要素が楽しめる公演でした!

レトロな風情があって情緒的なファンタジーなのだけど、現代と現実とちゃんとリンクしていたのがよかったです。
台詞で説明されるよりも、振付や装置や衣装や照明から感じ取れる部分が好きでした。
心理表現を振付で表しているのがものすごくグッド!
ただ、導入の群舞で、形やタイミングの不揃いが気になってしまい、物語の世界観に入りそびれたのが残念…。
音楽はきれいなのだけど印象に残る曲がないので、ジャンルとしてはミュージカルというよりは音楽劇という感じ。
また、ちょっとダラダラした感じがあったので、70分くらいに短縮するのが理想かなと感じました。
灰色の男たちの表現は演劇的にも面白かったです。

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