jokermanの観てきた!クチコミ一覧

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『二人で狂う……好きなだけ』

『二人で狂う……好きなだけ』

髭亀鶴

スタジオ空洞(東京都)

2022/07/21 (木) ~ 2022/07/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/22 (金) 14:00

髭亀鶴の山森信太郎とアマヤドリの中村早香による2人芝居不条理劇。面白い。(6分押し?)57分。
 イヨネスコの不条理劇だが、興味深いオープニングから演出家による前説を経て(ここまでで6分)芝居が始まる。男女が「亀とカタツムリは同じか」を論争するが、外での騒ぎが激しくなり…、の展開。筋が通るわけではないが、何だがホッとする瞬間もあり、エンディングもかなり不思議な終わり方で、何だかだまされた気分だが、ザワザワの気分も起きる。

ザ・ウェルキン【7月21日~24日公演中止】

ザ・ウェルキン【7月21日~24日公演中止】

シス・カンパニー

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/31 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/16 (土) 19:00

強烈なメッセージ性のある作品。うーむ。65分(休15分)70分。
 物語は、あらすじに書かれているとおり、女性殺人犯が妊娠しているかどうかを12人の女性陪審員が検討する展開だが、1幕で緊迫した状況が説明された後、2幕では一定程度予想される展開や予想外の展開など複雑な展開を見せる。「12人の怒れる男」の女性版という形を取りつつ、18世紀という時代の背景と女性ということによる特殊性を扱っているが、冒頭のシーンなど意味を考えるといろいろな隠されたメッセージがありそう。1回では素直に理解できないとも思う。役者陣は膨大なセリフを確実に発し、それぞれの立ち位置をしっかり演じる。

雨降る正午、風吹けば

雨降る正午、風吹けば

SUPER NOVA

王子小劇場(東京都)

2022/07/13 (水) ~ 2022/07/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/07/16 (土) 14:00

初見のユニット。「春組①」を観劇。いろいろと残念な作品とも言える。98分。
 関西を中心に活動してるユニットで、何回も上演されている作品らしいのだが、所々に見られる独特のセリフ回しや衣装・BGM等、いろいろなところでチグハグな印象があり、役者の演技や演出などはかなりしっかりしているので勿体ないという印象である。
 いつもの王子の客層とはちょっと違った感じも気になる。

TSUYAMA30-津山三十人殺し-

TSUYAMA30-津山三十人殺し-

PSYCHOSIS

ザムザ阿佐谷(東京都)

2022/07/14 (木) ~ 2022/07/19 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/15 (金) 19:00

月蝕歌劇団の高取英が書いた戯曲を森永理科が演出しての上演だが、月蝕版は観てない。面白い!(3分押し)100分。
 冒頭、いきなりの虐殺シーンでビックリするが、有名な津山事件の犯人・トイムツオの生涯と、彼が誘因だと語った阿部定の生涯、そしてムツオが書いてた小説の登場人物達の物語が交錯する展開は、高取らしい作りと言える。月蝕版を観ていないのでハッキリとは言えないが、森永の演出はより現代的で、ハードロックをBGMに使うなどのことも含めて、世界観をより広げる方向にいっている気がした。ある意味で、すごくオシャレな芝居になっていると思う。
 お目当ての大島朋恵は阿部定の少女期と乱堂博士を演じ、年齢不詳な感じが非常に良かった。他に柴泰花のヴィジュアルが気になってしまった。

出鱈目

出鱈目

TRASHMASTERS

駅前劇場(東京都)

2022/07/14 (木) ~ 2022/07/24 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/14 (木) 19:00

所謂「社会派」の中でも独特の作劇のトラッシュだが、本作はまた別格の出来だった。観るべし!(2分押し)155分。
 X市の市長・広末孝雄(カゴシマジロー)は、妻・すみれ(藤堂海),息子・洋一郎(長谷川景),秘書・木嶋(安藤瞳)と話す内、市民の意識向上と町起こしのために芸術祭を行うことにする。いろいろな困難を乗り越えて実施した芸術祭だが、グランプリ受賞作が問題になり…、という展開。市が主催する芸術祭、というので、「表現の不自由展」をベースにするのかと思ったが、もう少し深く、芸術とは何か、まで踏み込んで、公共性と公益性という要素と表現の自由を扱っているところが、すごく面白かった。芸術祭の審査委員長・大久保(ひわだこういち・ひわだとカゴシマの共演は10年ぶりだろうか、古いファンとしてはワクワクした)が語る言葉が重みを持つ。さらに物語は今起きている戦争と将来起こるかもしれない戦争に踏み込み、物語の深みを増す。強烈なセリフが続くが、観客の意識も問われるような作品だった。
 アフタートークでは作・演出の中津留と、弁護士の馬奈木が語ったが、馬奈木が、憲法の前文を思い出した、と言い、確かにそうだ、と思わせてもらった。中津留もそう言っていた。

ランボルギーニに乗って

ランボルギーニに乗って

劇団鹿殺し

あうるすぽっと(東京都)

2022/07/08 (金) ~ 2022/07/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/07/13 (水) 19:00

有名な劇団だが実は観るのは初めて。長く続く理由が分かる芝居ではあったが、私のテイストではない。125分。
 オープニングはカッコよく、全体にテンポよく物語が展開される。現在から始まり、中学生時代の回想、その頃書いてた物語、の3つが絡み合う展開で、歌・ダンス・生演奏など盛り沢山だが、ストーリーが今一つピンとこなかった。

abc♢赤坂ビーンズクラブ

abc♢赤坂ビーンズクラブ

エヌオーフォー No.4

赤坂RED/THEATER(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/09 (土) 13:00

とってもお洒落なショーだった。85分。
 さまざまな経歴を持つ20代の女性10人(1人は10代)による盛り沢山の舞台。ショートコント風の芝居から始まり、歌ありダンスあり演奏ありシリアスドラマありで楽しむ。10人の個性がだんだんと分かってきて、とても楽しく過ごせた。ショートコントは「考えオチ」みたいなのが多く、客席からの笑いが今一つだったのが惜しい(しりとりネタは秀逸)。ダンスや歌の後は拍手してもいいんじゃないか、と思った。客の入りが今一つなのはもったいない。
 最年少の唐澤ひなたのダンス力(身体能力)には驚かされた。リーダーの里奈の個性的な振る舞いが魅力的。

きゃんと、すたんどみー、なう。

きゃんと、すたんどみー、なう。

やしゃご

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/08 (金) 19:00

重い題材を淡々と描く秀作。115分。
 知的障がいを持つ長女とその次女・3女を軸に、彼女らを取り巻く人々の物語。「やしゃご」になる前の2017年に上演した作品を改訂して上演で、初演は観てない。当事者ではないのでエピソードがどれだけリアルかは分からないが、ありそう、とは思える展開に息を飲み続けた2時間で、時に笑いが起きるが、私は笑っていられない気がした。ただ、ちょっと盛り込み過ぎで集中しきれない印象はある。特徴的なエンディングも適切かどうかはわからない。

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

ハヴ・ア・ナイス・ホリデー

第27班

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/18 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 19:00

本劇団観劇は3作目。いつもとは少し違うテイストらしいが、面白い。121分。
 細胞を老化させない薬が見つかり、病気や事故では死ぬが老衰では死なないことになった近未来。その薬を希望する人は過疎地に住まなくてはならない、ということで、不老を希望して集まる人々の物語。生と死、子どもを残すこと、など、シリアスな話題をソフトに扱っているのがスゴイ。それぞれが少しずつ変な中で、一人常識人のタクシー運転手と、役場の職員で薬を飲まない女、そして蜂という設定の役の3人が面白い。
 アフタートークでフラメンコから発想したと作・演出の深谷が言っていたのは印象的。どういうわけか当パンに作・演出の名前がないのだが、何か意味があるのだろうか。

天の河原の川下で・・・

天の河原の川下で・・・

LUCKUP

王子小劇場(東京都)

2022/07/07 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2022/07/07 (木) 14:00

七夕に上演する意味がある芝居。(6分押し)85分。
 舞台を上手・中央・下手の3つに分けて、それぞれの芝居が徐々に繋がるという構成の作品で、織姫(と彦星)に願いをかけることに関する話が軸。構造は考えられているが、セリフがねられていない印象がある。そして終盤、オチがこれか、という感じも…。当パンがないので、役名や役者名が分からないのは残念。また6分押すのに一言もないというのも、いかがなものか。

『Drunk-ドランク-』

『Drunk-ドランク-』

singing dog

サンモールスタジオ(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/04 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/07/03 (日) 18:00

第1回公演『ブラックアウト』でアルコール依存症を取り上げたユニットが、その前日譚とでも言うべき依存症たちのさまざまを描く。(3分押し)115分。
 大崎(楢原拓)がマスターを勤めるバーに集まる依存症たちとその妻・恋人らのあれこれを描く。当パンによれば、作・演出の藤崎自身が依存症を離脱して20年だそうで、描かれるリアルな物語には笑える面もあるけど笑ってはいられない感じも強く持つ。面白い、という表現が適切とは思えないけれど、興味深い題材を描いて役者陣も巧みに演じる。チャリT企画の主宰・作・演出の楢原がここまでしっかり役者をやるのも面白い。

連結の子

連結の子

ONEOR8

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/06/30 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/07/03 (日) 13:00

ONEOR8らしい、よくできた芝居。観るべし!(3分押し)118分。
 作・演出の田村が2011年に文学座に書き下ろした作品を自劇団で再演。ブラレールを配した舞台に電車を走らせてオープニング。一人暮らしの老人・直哉(高橋長英)のところに、前科者となった長男・進(恩田隆一)の長男・由紀夫(つまり孫・佛淵和哉)がやってきて一緒に暮らすことになる。保護司(小林美江)が仕事を探すけど、前科者であるということは秘密にしたくて直哉の恋人ということにするが、直哉のダメ男な次男・篤(伊東俊輔)が訪ねて来たことから、事態は動く……。悪意でデマをバラまくなど、現代でもありそうな状況から、家族がバラバラになるのだが…、な物語は、いかにも、な展開で予想通りの最悪の状況になる。しかし、進・篤・由紀夫の3人が趣味の話をすると…、という展開も巧く、そのシーンでは3人の話を聞くだけの高橋の表情による演技にシビれた。隣の米屋の姑・寿子を演じた藤田弓子もいそうなキャラを好演、いや若手も含めて、皆好演の舞台だった。ただし、タイトルの意味など、とても分かり易くて、ちょっとばかり拍子抜け、の感もある。でも、いい舞台だった。

もんくちゃん世界を救う

もんくちゃん世界を救う

U-33project

王子小劇場(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/25 (土) 19:00

桃太郎の構造を使いつつ、全く違った話になっている。面白い。102分。
 本ユニットは4回目。初体験の『むむちゃん』や次に観た『コロス県…』は私にフィットしなかったが、『嫉妬深子…』はそれなりに面白かった。それと同じテイスト。テーマ性があると言うより、思いをそのまま舞台に乗せたという印象か。一定程度巧妙な脚本と役者陣の演技力、そして、舞台美術の使い方が巧い。route(c)との次回作に期待したい。

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW#28『鶏口牛後(けいこうぎゅうご)』

JACROW

座・高円寺1(東京都)

2022/06/23 (木) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/24 (金) 19:00

JACROW得意の企業モノ。面白い。124分。
 とあるアパレルメーカーのプロジェクトチームが開発したものを上司に否定され、さてどうしようと悩む主任(川田希)(ここまでで30分)。大企業に残ってプロジェクトを形にしようとするのか、独立して自分の思うものをそのまま形にしようとするのか、という2つの選択の、それぞれの展開をその後で2通りに展開する、まさに牛後か鶏口かの行く末を描く。会社の仲間という公的な側面と、家族と一緒の私的な側面が巧くミックスされ、それぞれの道もそれなりの説得力がある。川田が悩みつつ前に進む主人公を好演。ベテランの谷中恵輔は企業モノでは嫌な上司を本当に巧く演じる。すごいなぁ(^_^;)。

アカデミック・チェインソウ

アカデミック・チェインソウ

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2022/06/22 (水) ~ 2022/06/30 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/22 (水) 19:00

どうしたんだMCR?!いつもとは少し違う面白さ!!(2分押し)97分。
 とある女子高の生徒8人と担任堀と体育教員熊野が、修学旅行で乗った船が遭難して無人島にたどりつくが…、の物語。設定やオープニングが今までのMCRとはちょっと違うが、ありそうでありえない状況の中で、キャラの濃い女子高生達の相手をする掘先生のあれやこれやは、いつも通りの面白さ。爆笑というより苦笑という感じの展開の中、明るさのある終わり方がいい。
 お気に入りの三澤さきのエンディングでのアレはちょっとビックリした。先日の『花柄八景』で注目した永田佑衣は本作でも巧かった。

『器』/『薬をもらいにいく薬』

『器』/『薬をもらいにいく薬』

いいへんじ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/06/16 (木) 19:30

『器』これも2度目の観劇で、私にフィットしないけど、とても深い作品ではある。(3分押し)105分。
 初回に観たとき、興味深く斬新だと思ったものの、全体が今一つフィットしなかった。もう一つの『薬…』がとても気に入った作品なので、もう1度観てみることにしたが、『器』が鬱を扱っていて、ややツライ作品だということがポイントだと思う。斬新な観点と緻密な構成の作品だが、『薬…』に見られる外向けに動くベクトルが少ないことが、私にフィットしていないのだと思う。

『器』/『薬をもらいにいく薬』

『器』/『薬をもらいにいく薬』

いいへんじ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/15 (水) 19:30

『薬をもらいにいく薬』先日観て、あまりにも良いので再度の観劇。やはりいい!(6分押し)104分。
 不安障害を抱える女性(タナカエミ)がバイト仲間の男(遠藤雄斗)とカレシの出迎えに羽田まで行こうとする…、な話。選ばれた台詞での緻密な戯曲、丁寧な演出、それを出現させる役者陣、と、2度観て実に良く出来た芝居だなと思った。女性役のタナカエミの表情が場面に応じて変化する様子に改めて感激し、軸になる2人以外の3人のシーンが補完するものにも気づいて、実に深い作品だと思った。
 もう1回くらい観に行きたいけど、チケットがないみたい(;/_;)。それと9時を回って終演する舞台で6分押して何も言わないのは、やめてほしい。

パンドラの鐘

パンドラの鐘

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2022/06/06 (月) ~ 2022/06/28 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/06/12 (日) 15:00

23年ぶりに観たが、若さを感じた舞台だった。面白い。140分。
 野田秀樹が蜷川幸雄に依頼されて書いた戯曲だが、蜷川版(コクーン)と野田版(世田谷パブリックシアター)が同時に上演され話題になった作品を、今回は杉原邦生が演出したが、過去の両作とも観た者として思い出しつつの観劇だった。ミズヲ(成田凌)とヒメ女(葵わかな)の淡い恋を描きつつも社会性のある内容が印象に残っていたが、丁寧に伏線を張りエンターテインメントとしてもしっかりした作品である。今回は主軸となる葵の若さが光っていたと思う。初舞台の成田は前半やや上滑りな印象があったが、後半の葵との2人のシーンから安定し終盤をしっかり背負った。ピンカートン未亡人を演じた南果歩とその娘を演じた前田敦子の母娘コンビのブッ飛び振りも興味深く観た。
 野田版で野田本人が演じたヒィバアを演じた白石加代子はさすがの貫禄だったが、カーテンコールで一人一人舞台後方から走って来るのは、ちょっと気の毒。お決まりのように3回のカーテンコールをするのも…(ー_ー);。

ネタバレBOX

 狂王の遠眼鏡は、大正天皇に関して語られた噂で、その狂王の次の王ということでヒメ女は昭和天皇だから、昭和天皇の戦争責任を扱った、と当時語られたのを思い出す。
バロック【再演】

バロック【再演】

鵺的(ぬえてき)

ザ・スズナリ(東京都)

2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/06/11 (土) 11:00

初演も観てて、再演も壮大なホラー劇だが、私のテイストではない。(2分押し)117分(機材トラブルによる中断9分を除く)。
 地方の洋館を舞台に「呪われた」家族とその周辺の人々が体験する不思議な物語で、壮大な物語を雷鳴を思わせる大音量と光で展開する。筋が通った話ではなくて、なんか不思議、という展開で、ちょっと私のテイストではない。ラストシーンなど、かなり笑える場面だと思うのだが、それまでの展開の壮絶さで笑えないというのも、ちょっと残念だなぁ
 この日は70分ほど経過したところで、機材トラブルで中断を余儀なくされて、9分ほど中断したが、再開後に緊張感を維持できる役者陣は見事だと思う。

『器』/『薬をもらいにいく薬』

『器』/『薬をもらいにいく薬』

いいへんじ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/06/11 (土) 14:00

『薬をもらいにいく薬』を観た。素晴らしい\(^_^)/~~。103分。
 不安障害を抱える女性ハヤママミ(タナカエミ)がバイト仲間のワタナベリュウヘイ(遠藤雄斗)の力を借りて出かけるのだが…、の物語。不安になるんじゃないか、という不安を抱える、というのが、とても良く分かる形で展開される。よくよく考えてみると、この作家はセリフの選択が本当に素晴らしく、普通に会話しているようで見事にテキストを使い分けている。軸になるタナカの演技も見事だが、それを助ける遠藤も見事に演じてる。
 タナカは、くによし組、劇団スポーツ、いいへんじ、と3作続けて観ているのだが、それぞれ異なるキャラクターを巧みに演じて、底力のある人だと改めて思った。

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