実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2023/06/08 (木) 19:00
□字ックの山田佳奈が新国立に初めて書き下ろし。面白い。106分。
沖縄らしき村の祭事に集まる女性7人の物語。古くから行なわれている祭祀だが、事情を良く知らない若い移住者(豊原江理佳)も交えなければ実行できないという事情や、村長選の最終盤で対立する陣営が一緒にいることなど、問題が噴出する材料は多い。「区長」が認めた「東京の人」(土居志央梨)が取材に入ろうとするのを「村長」の娘(清水直子)が止める、や、親子(中原三千代・西尾まり)の生々しい出戻り論争、など、あるある、な展開が続くが……。祭司である「司さま」(増子倭文江)だけが世俗から離れて祭祀を実行しようとする様子が興味深かったのだが、何と言っても余所者である豊原が正論をブチかますところが見事。名前でなく役割で呼ばれる女性達だが、最後に名乗ろうとするところで終わるシーンが美しい。