1
グリーン・マーダー・ケース
monophonic orchestra
これ2017年の11月月末に書いていますが。この作品はいまのところ私の2017年ベスト1です。
ハイ、他寄せ付けません。
題材も構成も俺好み。あと役者さんみんな演技お上手。
毛利さん綾乃さんの心地よい台詞。
推理小説が好きな私だからフィットしたとこともあるでしょうね。
これは数年後にまた再演して欲しい作品です。
さてモノフォニックオーケストラは、来年一発目の公演が、monophonic orchestra 10『1万円の使いみち』。
出演、多分主役でしょうけどキャラメルボックスの渡邊安理さん。
うわーっ。これ見ない理由どこにもないです。
2
三英花 煙夕空
あやめ十八番
あやめ十八番を初めてみたのは昨年公演「江戸系 諏訪御寮」。
キ上の空論に出演した土佐まりんさんが出演ということで。
それがきっかけだったけど、以後の本公演「ダズリング=デビュタント」も観劇。
そして今回の「三英花 煙夕空」も含めどれも重厚で心に残る作品ばかり。少しおどろおどろしい世界観がイイ。熱演の小口ふみかさんはどこかで観たな?と思ったら「グリーン・マーダー・ケース(Mo'xtra produce)」に出演していました。気になる女優さんです。
3
ざらば
新宿公社
Twitterに書いた感想を掘り返したのですが、大したことは書いていない。
「前回は土佐まりなさん出演が縁で。作品の空気感というか。凄く質感が自分にはしっくりしていたので。そしてまた行ったら本当に楽しかった。何がこんなにいいのかずっと気になっているけど答えが出ないのでまた次回。楽しみにしています。こんな感想でごめんなさい。」
ホントごめんなさいだわこれ。
輪廻転生とか興味ある人にはオススメ作品。もう終演していますが、再演して欲しい1本です。
4
「幸福の黄色い放課後」/「幸福の黄色い10日後」
キ上の空論
「放課後」は再演、そして「10日後」は新作。
とにかく中島庸介さんの本は時間が飛ぶ。空間パズルと私は称しているが、今回も飛ぶ。
「放課後」は現実にあった事件を含め臨場感をさらに高める白石一文作品を思いだし、「10日後」は映画メメントのようなテイスト。
そう言えば「赤い下着~」のときも震災の話が含まれていましたね。
全て好きな作品であり、私が中島作品にひかれる理由かも知れません。
「10日後」は本当に好きな作品。2度観劇しました。
というか2度観てやっとわかった箇所もありました。
少し演者さんの話も。
10日後も含めて演者さんが少しスライドしていた。リエが戸田、鈴木がマサ、大島が久美、加瀬が藤木になっていました。そういえば前作では絡んでない役ですね…。
須田さんと喜多さんは続投。
酒井桃子さんは「東京へつれてって」以来の観劇。インパクトは続いていました。
5
『OTHELLO-オセロ-』
ルドビコ★
これは絶賛していい作品。
招待いただいておきながら何ですけど。
「悪魔に魂売った」とか「魂に悪魔が宿った」とか。
もうしくじる要素満載じゃないですか。(なぜチケットプレセント申し込んだのか忘れた)
ところがですね。
もういきなり役者のうまさが光って「あとはストーリーついて来い」という安心感。
そう観劇でこの「安心感」大事です。
全然見ていて飽きません。ストーリーも凄くわかりやすい。
「初観劇させたい友人がいます。どうしたらいいですか?」という質問のアンサーはこの作品で正解です。
しかし5年も活動を休止していたらしいが、何があったんでしょうかね。
これだけ完成度の高いものを作るには色々な劇団員間の葛藤があったのでしょうか。
役者個人で見ると「あれ?この姫どっかで見たな、しかしこの目線と動きが実に素晴らしい、誰だっけ?」
ハイ、唯一彼女だけ2度目の拝見。正解は「水崎綾さん」。
今年6月末「メトロノウム(ENG)」でもアリスを披露されていました。
嘘くさくないカーテンコールも感動的でした。観客の心から感動したお返しの拍手はまだ私の頭の中で鳴り響いています。
そして水崎さんのお母様のエピソードもよかったし、林さんが語った彼女をヒロインに選んだ理由も素晴らしかった!
最後に1つだけ残念を言わせていただきますと。
浅黒い男のメイク。もうちょっとなんとかなりませんかね。
汗のせいか照明のせいか。むらがあるんですよ。浅黒いのかアザがあるのかちょっと微妙でした。
ご招待ありがとうございました。
次回公演も必ずいきます。
6
光、さえも
Ammo
土佐まりなさん出演のAmmo「光、さえも」千秋楽を観劇。
昨年Ammo「僕たちは他人の祈りについてどれだけ誠実でいられるか(仮)」がとても好きだったのでとても楽しみにしていました。
作品は終盤になるにつれ、刺さる言葉が飛び交います。
大きなチャレンジには孤独になるぐらいのリスクが必要だと私にはそれが伝わってきました。
凄く難しいテーマにチャレンジしたと思います。
期待以上の大満足。いい作品です。
7
呪いならいいのに
たすいち
今年10周年を迎えた劇団たすいちの記念公演。
Twitterから振り返ると感想は三分割されていました。
① 「芝居の前にこれはいいテーマだ」
←何を言いたいのかだいたい察してくれ。なんと表現していいかわからずこれが精一杯だ。
② 「一匹狼の猫」
←どうしてもこれが耳に残ってしまい、しばらく役者さんの台詞が耳に入って来なかった。
③ この公演は「3回見に来い」という目崎さんの呪いである。
この後に公演した「ヒラエス」も見ましたが、私はこの「呪いならいいのに」のほうが好み。
たすいちの作品は突出した激しさはないけど、すごく安定している。ハズレがない。
加えて演者さんの芝居が上手というのも付け加えておきたい。
8
煙のミロク
ひげ太夫
少し遡って感想を書いています。
友人に誘われて初のひげ太夫。どんな劇団かと思ったのですが。友人は「好きな人と嫌いな人は別れるでしょうね」と。気になるじゃないですか。
ひいきにさせていただいている斉藤ゆきさんがこの劇団の演目に初出演されるのもあって。
ご本人に確認するとこの劇団の稽古場には何度か出入りをしていたそうだ。
さて内容ですが。暗転なしでセットもなし。全て人間の組体操で表現をする。
音声もない。川の流れや人の動きも全て擬音。
新しい。何もかも新しい。
独創性もあるが、芝居の内容もなかなかいい。これは中毒になりますよ。
座ったのは最前列。少し遅めに入場したのだが皆さん後ろの席に。ご遠慮いらんのに。
しかし劇が始まってからその理由を知ることに。なるほど、人を重ねて高くなると見上げないといけないのか。これはクビが疲れる。初心者やられた。
なんだよ「刺繍で民を救う」って(笑)インパクトありすぎ!
2018年は1月末から新作公開。勿論いきます。というかチケットもう買った。←
9
神の左手:coda
キコ qui-co.
噂のキコを初体験してきました。
「強烈すぎました。」
こう書くととてもハチャメチャか強烈なキャラクターがかき回したような印象を与えるかも知れません。
しかし「とても面白かった」。
これはパラレルワールド?ショーティの小説の中のお話?
なかなか掴みどころが難しいのは確か。しかし1つ1つのシーンが遠慮なくズシズシ観客席に押し寄せてくる。
音楽も良かった。
出演者は誰も知らず。予備知識なしで行きましたが、春名風花さんがいてびっくり。
芸能界は引退したと聞いていましたが、舞台で活躍されていたんですね。
とても重要かつ難しい役をちゃんと演じていました。
いい味いい演技。
それとショーティを演じていた川上憲心さん。
キ上の空論「幸福の黄色い10日後」のユタカ役で出演されていましたね。
少し痩せたんじゃないかな。
キコ。次回作もみたいです。
10
スピークイージー
やみ・あがりシアター
荻窪駅下車も久しぶり。8分くらい歩きましたかね。
初めての荻窪小劇場。うわー、入口入ったらすぐ劇場。こういういきなり具合好き。
目の前には居酒屋のセットのヘタ文字メニューとミラーボールが迎えてくれる。
開演前のBGMは劇団のセンスを予習できるが、ひたすら「S●● on the beach」を繰り返す歌と地下アイドルらしきが歌う危うい歌詞。不安。
さて開演。静かな立ち上がりから二人の女性の歌声。これは最後に回収されるが、ここから伝言ゲームまでの話がまったりし過ぎて覚えていない。脳みそが記録を拒否。
しかし!伝言ゲームからの流れが非常にイイ!ここからスタートしてもよいのでは?と思ったぐらい。
突然目の前の景色が変わること。禁酒と人の死。失ってわかること。それぞれ忘れるスピードも違う。同僚の死を「水の肴」にしている。それでいてしみったれていない。若々しくエネルギッシュに演じていた。それがイイ、それがただただイイ。
役者さんはこの本、キャストに合わせて揃えたのだろうか。
時間が経つうちにキャラクターに愛らしさを感じてくる。こうなったら「勝ち」ですよ。演者側も客側も両者優勝。
ラストもよかったな。
この話は「エリちゃんの記憶」がキー。このテイストがとても気に入りました。
他の作品も見てみたいです。
チケプレありがとうございました。