アイーオウ!吉川の観てきた!クチコミ一覧

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いもづる

いもづる

海千山千プロデュース

小劇場 楽園(東京都)

2007/12/04 (火) ~ 2007/12/09 (日)公演終了

満足度★★★

初見でしたが、良い感じ!
21才~74才までの役者が
それぞれ良い持ち味を発揮している
良く出来た会話劇。
オールドスタイル寄りではあるが、
許容範囲かと。

介護や世代間のギャップなど
今の現実の切り取り方が良い。

五月の桜

五月の桜

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/12/05 (水) ~ 2007/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

ドS演出炸裂!
戯曲そのままを普通に演出してしまうと
かなりベタな演劇になってしまうと思われる作品ですが。

ま~、やってくれました!
多田淳之介(東京デスロック)のドS演出炸裂!

ネタバレBOX

役者に動かさせない!という強烈な負荷をかけることで
普段は使わなさそうな言葉も
身体と切り離されるコトで
嘘っぽくは聞こえなくなり、
さらに登場人物同士のビミョウな心の距離感も
上手く表現されているなぁと。

しかしながら表現方法が振り切っているので
ウェルメイドな芝居が好きな人には
感情移入するのが難しいかなと。

登場人物それぞれが悲しみを持ったまま
結局は全く何も報われない話なのですが、
感情移入ができれば、
各キャラクターで泣けるツボの
ピンポイントが散りばめられているので
観る人によってその違いが出て面白いかなと。

長野海(青年団)は、
感情を薄皮一枚で隠す
割れた感じの声が良い。

カワイイ男子新人 桜町元(青年団)は、
青臭い感じが良い。

天明留理子(青年団)の
「ジャパン」が不発だったのが悔やまれる。(笑)
トリツカレ男

トリツカレ男

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2007/11/29 (木) ~ 2007/12/25 (火)公演終了

満足度

激辛注意
キャラメルボックスらしいオススメ作品という
関係者のコメントがあり観劇。

個人的には前作の
「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」の方が
まだ良かったなと。

ネタバレBOX

子供向けなんたら劇場とかなら、有り。

原作モノの舞台化ということで
原作には無い役なども書き加えているよう。
ま、設定をイタリアにしたというのも、
翻訳モノ嫌いな自分には完全に鬼門。

ちなみに外国モノをやるのは初めてらしい。
なのに、ノーアイデアな作劇スタンスで
いかにも翻訳劇です!という饒舌な台詞回しと、
いつのにもまして、巨大な演技をさせるというのは
いかがなものか!と。

しかも提示された世界が極薄で、
それぞれの登場人物が背負うモノが
全くと言って良いほど感じられず、
ただ物語を前に進めるためだけに
表面的に台詞をしゃべってる。
位にしか感じられない。

最近のテレビドラマや映画もそうで、
漫画や小説から登場人物と設定を引っ張ってきて
人気のある役者をキャスティングするも
原作の世界観を超えることが出来ずに、
中身がペラペラでスカスカの
“ガッカリ作品”が量産され
完全に視聴者から見離されてしまっている。

ファンタジーテイストの芝居は、
どうしても嘘臭さが鼻に付くことが多いので
個人的には苦手なジャンルなのですが、
否定する気は全くないし、
リアルな感情や現実に繋げる上手な嘘に
まんまと乗せられるのは、
演劇体験の醍醐味だと思うので
むしろそういう作品なら大歓迎です。

平日のマチネにサンシャイン劇場の客席が
ほぼ埋まる位のお客さんが来てくれるのだから
もっとお客さんを大切にして、
もう少し観終わった後に何かを
持って帰ってもらえる様な作品を
作って行って頂きたいなと。
世界の涯て Lands End

世界の涯て Lands End

パルコ・プロデュース

パルテノン多摩【旧情報】(東京都)

2007/12/04 (火) ~ 2007/12/04 (火)公演終了

満足度★★★

摩訶不思議でスタイリッシュ!
ローテクでアナログな仕掛けを
スタッフワークの力技を駆使して
摩訶不思議でスタイリッシュな舞台に
仕立て上げているのがとっても面白い。

日本人の演出家って
こういうダイナミックなことは
不得意だよなぁとも思う。
ハイテクなのにチープになったり
ヘボヘボの学芸会チックになったり
どうも、芸術と技術のさじ加減が
ビミョ~なのが多い気が。

小指値にスポンサーがついて
そういう部分に予算をかけられると
度肝を抜くようなのを考えてくれそうな気も。

ネタバレBOX

可動式のパテーションや幕?を使って
舞台上を自在にトリミングし、
多彩に切り替わるホリゾントライトで
人物を浮き上がらせる手法が
かなりお気に入り!

あ、でもダンスには今ひとつグッと来ず、残念。

ペドロ・アルモドバル監督の
「ハイヒール」のオープニングを
ちょこっと思い出した。
Get Back!

Get Back!

グリング

ザ・スズナリ(東京都)

2007/11/28 (水) ~ 2007/12/09 (日)公演終了

満足度★★★★

凄いなぁ青木豪。
前半の1時間まったく飽きさせず。
役者陣の技術の高さはもちろんですが
それを総てコントロールする演出力も凄いなと。

ネタバレBOX

個人的には、片桐はいりはtoo muchだと思うが、
暴走を許さないトコロは凄いなと。
ラストは好き嫌いが分かれる所だと思われますが、

今回の大当たりは遠藤留奈で、上手くなったなと。
ポツドール、ゴキコン、スマートボールと観て来て、
若くて存在感のある女優さんだと思っていたけれど、
今回は抜群に良いのではないかと。

町田マリー(毛皮族)、内田慈、水野顕子(アーノルド)に続く
小劇場界の悪魔女優(小悪魔どころじゃない存在の意)
降臨という感じ。
三つの頭と一本の腕

三つの頭と一本の腕

劇団桃唄309

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度

高校生版も観劇
演技が素直で本公演版よりも観やすくなっていて
中には上手いなぁと思う子もいて
1時間ほど頑張って観るが

ネタバレBOX

物語自体に興味が持てず、
情報の出し入れや演出にも特に惹かれず
福島県の現役高校生をキャスティングする仕事も
まぁ、無いなぁと思い
心の幕を閉じました。
14.√1.90

14.√1.90

toi

ギャラリーLE DECO(東京都)

2007/11/27 (火) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度★★★

映画の代わりに気軽に観れる演劇
渋谷のギャラリーで映画の代わりに
気軽に観る演劇はコレ位の
少し心がザワザワとする位の
ライトな短編モノが良いのかなと。

先月の危婦人の「これも、愛。それも、愛。」も
そういう観点では良い作品だったなと。

ZuQnZの「長い夜の過ごし方」がイタダケなかったのは、
演劇としてつく“嘘”がシリアスで大きすぎたコトかと。

観客との物理的距離がとても近い場合、
非日常の話を扱う時には、
相当戯曲を練り込まないと、
逆に観客との心理的距離が
どんどん離れていってしまう結果になりかねない。
ま、いかに上手く観客にその嘘に乗せられるかがキモかと。

ネタバレBOX

個人的には五七五や駄洒落のギミックは、
全く面白いとは思えず。

舞台の奥行きを狭くして、人物を上手と下手に
極端に立たせて会話させるやり方は
独特の緊張感を生みだして、
台詞をしゃべっていない表情も気になって、
思わず右向いたり左向いたりしてしまう位とても面白い。
東京裁判

東京裁判

パラドックス定数

pit北/区域(東京都)

2007/11/29 (木) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

脳みそが沸騰しそうな濃密な会話劇を今回も堪能。
劇団化して初作品ということで、
各役者のキャラクターが戯曲に上手く生かされていて、
とても観やすい作品に仕上がってはいるが、

ネタバレBOX

観客からは見えない敵に向かって、
協力し合って論戦を仕掛けるという筋書きは、
登場人物同士を対立させて、
その葛藤や衝突を描いてきた過去の作品に比べて、
強力な緊張感は生み出せなかったのが残念かなと。

しかも史実に忠実になった分、
逆転満塁ホームラン的な展開にも出来ず、
絶望的な希望に向かって、
次の戦いの準備に挑む男たちの姿が、
悲しくも美しいラストシーンは、良く出来てはいるが、
パワーダウンして終わった印象に。

まだまだこの位で小さく纏まる
劇団ではないと思うので、
ますます作・演出、役者陣共々
極太の骨太さを目指していって貰いたいなと。
新♀世界

新♀世界

スパンドレル/レンジ

王子小劇場(東京都)

2007/11/29 (木) ~ 2007/12/03 (月)公演終了

満足度★★★★

王子小劇場に○○させたラストシーンは圧巻!
相変わらずの篠原里枝子の
動的な破壊力溢れる演技を堪能。
澤田育子(拙者ムニエル)とも被っていないし、
黒岩三佳(あひるなんちゃら)の静的な破壊力と対極な感じかな。

ネタバレBOX

前半のまったり展開は眠気を誘うが、
女性たちが妊娠し始めるあたりから盛り上がる。
クライマックスの理不尽な殺戮シーンは、
賛否が分かれそうだなと。

この劇団のウリでもある舞台美術は今回も素晴らしく、
2階部分を作りそこに入れ込まれた、
コントラバスとアコーディオンの奏者の生演奏がまた良い。
王子小劇場に雨を降らせたラストシーンは圧巻!

三つの頭と一本の腕

三つの頭と一本の腕

劇団桃唄309

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度

一句
「何だかなぁ アゴラで2時間ドラマとは」

ミーコのSFハチャメチャ大作戦~ベルンガ星人をやっつけろ!~

ミーコのSFハチャメチャ大作戦~ベルンガ星人をやっつけろ!~

猫田家

アトリエヘリコプター(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度

ハイバイ岩井秀人演出のキモはウケル!
先日のジェットラグでのピチチ福原充則の例といい
テイストの違う人の脚本で、
笑える芝居を演出するというのは鬼門なのかも。

ネタバレBOX

冒頭、演劇の神様“安部康二郎”が無言で飛ばす。
面白い!

次に客席に配置された
ハイバイの期待の飛び道具新人“坂口辰平”と絡みだす。
さらに面白い。

そして制作の原田さんと
坂口辰平のやりとりに悶絶!
面白すぎ。

それ以外は興味が持てず。
こういうウスラ寒い脚本は、
登場する役者に愛情が持てない場合、
ダダスベリの連続運動にしか見えず、
いかがなものかと。
ホワイト伯爵

ホワイト伯爵

殿様ランチ

サンモールスタジオ(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/11/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

ううむ、素晴らしい。
舞台美術、照明、衣装、役者の技術、演出、
これら総ての完成度が、
かなり高度なレベルまで達した上での、
むちゃぶりのバカ演劇!

殿様ランチ2回目ですが、前回以上に痺れました。
過去の上演作のDVDも買ってしまった。

ネタバレBOX

タコの登場のクールさには悶絶!
北斎漫画で樋口可南子と絡んでいたタコを思い出す。
「これも、愛。それも、愛。」

「これも、愛。それも、愛。」

危婦人

ギャラリーLE DECO(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/11/25 (日)公演終了

満足度★★★

危婦人初!静かな演劇。
毎回ドタバタとしたお話で楽しませてくれる危婦人が、
しっとりとした愛の話に挑戦。

ネタバレBOX

途中に挟み込まれる岸田國士の「チロルの秋」が
戦前を舞台にした昼ドラの純愛物テイストで
「あ~、女の人はこういうの好きだろうなぁ」
と思いつつも、少しひるむ。

この昼ドラのヒロイン風の女性と
メインストーリーのおばあさんを演じ分けた
キキコロモが可愛く見えて良い感じ。
岡田利規 新作「ゴーストユース」

岡田利規 新作「ゴーストユース」

桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2007/11/20 (火) ~ 2007/11/25 (日)公演終了

満足度★★★

岡田作品を経験するって
日常のしゃべり方でダラダラ話すコトを
表現として再現することを要求する
岡田利規(チェルフィッチュ)の演劇を体現するには
役者に相当な技術が必要とされるのだと実感。

役者は舞台上である役を演じてはいるのだけど、
演技をしてしまった瞬間に一気に駄目に見えてしまう。

ネタバレBOX

無意識にしゃべる行為を意識的に表現する技術。
「一体何が言いたいんだそれは?」という感があるのだけど
この脚本は、
「三十五歳の主婦が二十歳だったときのことを回想」を
「説明」するスタイルになっているので、
そこに演技が入り込むと「説明台詞」の連続になって
苦痛の連続を生んでしまう。
まぁ実際は1人の台詞を複数の役者が入れ替わり話すので
痛みは和らぐようになるにだけれど。

半分以上の出演者が演技をしてしまっていて
バラつきが生まれてしまったのが非常に残念ながら、
演劇経験の初期段階に、岡田作品を経験するって
物凄い貴重なコトだなと。


若草物語

若草物語

三条会

三条会アトリエ(千葉県)

2007/11/23 (金) ~ 2007/11/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

三条会仕様の力技全開な異端的ミュージカル!!
会話劇においても、
腰が砕けるような選曲センスを
見せ付けてくれる三条会ですが、
ナンダコレ?面白すぎ!

こんなのを観せつけられると、
ロリータ男爵やゴキブリコンビナートが
正統派ミュージカルに思えてくる。(笑)

ホントに間口が広いなぁ、三条会って。

ライン

ライン

サスペンデッズ

OFF OFFシアター(東京都)

2007/11/20 (火) ~ 2007/11/25 (日)公演終了

満足度★★★

良く出来た薄口のストレートプレイ。
観終わった後に
大きく心を動かされるタイプの演劇ではないし、
キモチの奥に染み込んで来るタイプの演劇でもない
かな。

ネタバレBOX

幼女偏愛、在日問題、近親相姦、SM嗜好者を散りばめるが
深く切り込んでいかず偽悪的に感じてしまう。

中島佳子(無機王)のストーンとした存在感が良い。
柿丸美智恵のキャラ芝居は面白いのだけど
リアリティーは薄れるなぁ。
コントローラー

コントローラー

北京蝶々

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2007/11/16 (金) ~ 2007/11/23 (金)公演終了

満足度★★★

今回の帯金ゆかりは!
一瞬誰なのか?と疑うほどに
抜群のナチュラル芝居でスタートするも、
その魔法は約1分30秒で消える。

ネタバレBOX

物語の大枠のアイデアは秀逸で、
中盤に仮想世界が現実世界を追い越して進みだした時、
「お~!この先どう展開するんだ~!」と興奮したモノの
構造がガランッと大きく変わるコト無く、
個々の登場人物のキモチの問題に狭まり、
共感は得やすい無難な仕上がりに。

個人的な好みとしては共感路線よりは、
観終わった後に思わずガッツポーズになるような
予想外な展開を期待してしまったので、
いかがなモノかと。
長い夜の過ごし方

長い夜の過ごし方

ZuQnZ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/11/25 (日)公演終了

満足度

一句
「えっ、まさか?ギャラリールデコでキャラメルボックス!?」
(字余り)

コント部 Vol.1

コント部 Vol.1

劇団競泳水着

早稲田大学学生会館(東京都)

2007/11/21 (水) ~ 2007/11/24 (土)公演終了

満足度★★

ん~、初日故かコナレテいなさ過ぎ。(苦笑)
出演もしていた作・演出の上野友之が妙にいい味。
野間口徹(親族代表)を彷彿とさせる無責任さにニヤリ。

ネタバレBOX

日替わりゲストの梅舟惟永(ろりえ)は、やはり良い。
何なのだろうか、彼女の不思議な存在感の核にあるモノは?
傷は浅いぞ

傷は浅いぞ

柿喰う客

王子小劇場(東京都)

2007/11/14 (水) ~ 2007/11/26 (月)公演終了

満足度★★

王子小劇場にドエライ舞台を組んだものだと。
東京デスロックのアゴラにプール、
スロウライダーの三鷹にすり鉢、に次ぐインパクト。

でも10月の「15 minutes made Volume2」での
プレビュー公演の方が面白かったかな。

ネタバレBOX

基本的にハイテンションな段取り芝居なので、
15分なら楽しめるたのだけど、
1時間を越えるモノになると、
どうしても単調に感じて飽きてしまう。

物語を構成するエピソードの数々も
テレビのドラマやバラエティーのカット&ペーストなので
馴染み深く、笑いや興味を惹きつけ易くなってはいるけれど、
それら総てを大きくねじ伏せる劇構造を用意しないで
それだけで終わってしまうトコロが好みでないなと。

あ~でもこれって、
ものすごいスピードで新陳代謝してしまう
あるあるネタのフォーマット替えの人たちと
似ている気が。

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