神様とその他の変種
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2009/04/17 (金) ~ 2009/05/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
ケラさんは、ネ申の変種だ
またまたナイロンが面白かった。つか、今ケラリーノなんたらかんたらさんは、神だ。脚本・演出・役者のどれもが素晴らしい。むろん映像も音楽も素晴らしい。チケットが思うように売れていないらしいが、この芝居見ずして何を見るというのだ。今日もう一度チケットを購入(いまだチケットぴあでもあまってる。ラッキーなんだけれど、なぜ???)。
蜉蝣峠
劇団☆新感線
赤坂ACTシアター(東京都)
2009/03/11 (水) ~ 2009/04/12 (日)公演終了
満足度★
2作連続の駄作↓古田サボるな
古田祭りのはずなのに、なんだこの流れは。
いいなと思ったシーンは、わずか。しかも古田が出ていない場面。
うまくてできるのに日本の誰より芝居ができるのに、
力を発揮しない残念な感じはなんだろう、なあ古田。
チケット争奪戦を勝ち抜いた客に失礼だ。
たしかにクドカンの脚本は中2病みたいだし、
いのうえひでのりさんの演出もイマイチだが、
それでもなお、なんとかしちゃうのが、古田の実力のはず。残念だ。
古田を大悪党と見立てた役なんだろうけど、ケチな小悪党にしか見えない。
リチャード三世のときもそうだった。古田はまだまだいけるはず、がんばれ。
シャープさんフラットさん
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2008/09/15 (月) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
エリザベス1世
テイト・コーポレーション
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2008/10/04 (土) ~ 2008/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
ケンプと握手!
千秋楽ってこともあるのだろうけど、オープニングでの登場からオーラがすごい。20年前の感激(観劇?)フラッシュバックした。リンゼイ・ケンプは70歳越えのはず、足を一回あげる間に手が2回ぴくぴくとか。20年前もそうだったのだが、決して飛び跳ねてないけれど、ふわふわ浮いているように見える件とか。
おっさんなのにしぐさが可愛すぎる。
あらすじはエリザベス1世の生涯を追っているものだけれど、イメージで一生を追っかけるなんて芸当ができるのは、ケンプだからこそだと思う。
カーテンコールの最後のポーズが、決まってる。
シャープさんフラットさん
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2008/09/15 (月) ~ 2008/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
ブラック→ホワイト 観ました
わが闇が近年ケラの最高傑作って思っていたら、また、ケラやりました。サンドロビッチすげー。♯さん♭さんは、ナイロン史に残りますね。なかなか心の安定なんて得られないだろうけれど、それも含めて受け止めていいもんつくるぞおっていう心意気が胸に刺さった。
わが闇
ナイロン100℃
本多劇場(東京都)
2007/12/08 (土) ~ 2007/12/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
これだからケラはやめられない。
『消失』以来の傑作。『労働者M』を書いた同じ作演出とは思えない人です。爆笑はないけれど、じわじわうふうふときたり・せつなくなってきたり、それでもなんとか、やっていくんだよねえ。っていうラストまで。3時間20分、ほとんど飽きることがありませんでした。ナイロン本公演だけあって、役者へのあてがきも成功しており、役者もケラの思いに十二分に応えていたのはなかろうか。何年かに一度はものすごく面白くなるから、ケラはやめられない。2本に1本くらいのペースなら安心してついていけるんだけどなあ。
IZO
劇団☆新感線
青山劇場(東京都)
2008/01/08 (火) ~ 2008/02/03 (日)公演終了
満足度★★★★
戸田恵梨香が収穫!華がアリアリ!
戸田恵梨香の立ち姿に惚れ惚れしました。新成人とは思えない威風堂々。私が知らなかっただけのことなのかもしれませんが、彼女はテレビサイズじゃもったないくらいの存在感でした。広い青山劇場の板の上でもなお、オーラを身にまとう姿は初舞台って信じられないほどでした。こんな女優さんがもっと舞台に出てくれたらいいのにと強く思います。動きも自然、台詞もゆったりおちついていて、すごいです。木場勝巳や西岡徳馬の安定感には関心。森田剛のこなきじじいっぷりは相変わらずでしたが、結構やれていました。そうはいってもジャ○ーズ、動けるんですねえ。
偏路
劇団、本谷有希子
紀伊國屋ホール(東京都)
2007/12/14 (金) ~ 2007/12/23 (日)公演終了
満足度★★★
見すぎ?飽きた?
なんだろうか?閉塞的な状況が設定としてあって、その設定のなかで、もがく主人公と設定を受け入れようとする周辺の人たち。あるいは、先の関係性がねじれ逆転したりして。という本谷劇の構造に慣れてきてしまったのだろうか?慣れるとやっぱり新鮮味は感じられなくなってしまうし、インパクトは薄れてしまうし。台詞自体は、いい台詞だなあって思える箇所がいくつもあったのだけれどなあ。この感じはやはり飽きてしまったというべきか。いらいらする感じは、相変わらず鋭く作りこまれているのになあ。なので、初見の人は、めっちゃ面白いのではないかと想像しています。本谷を見たことない人と、しばらく本谷作品を見ていない人にお勧めだったのかも。
俺たちに他意はない
シベリア少女鉄道
赤坂RED/THEATER(東京都)
2007/12/15 (土) ~ 2007/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
期待に応えてくれますね。
奥さんとクリスマスイブにシベ少鑑賞なんて、ちょいと冗談が過ぎるが、チケットがとれちゃったので、行く。毎回観劇後、ぐったり疲れてしまうのだが、爽快な疲れだ。長距離走で脇が苦しくなったのを乗り越えて、ふっと楽になってその勢いでゴールにたどり着いた!やったーっ!っていう爽快さを伴う疲れ。おもしれえー。覚悟とともに見ていたので、前半で筋についていけなくなってもスルー気にしません、気にしません。まだまだ辛抱できるぞって、さらに覚悟をきめていたころ、仕掛けが点火!まさにロケットの発射ですな。この爆発力はシベ少ならでは。気持ちよく大気圏外に連れ去られました。メリー・クリスマス!
ワールド・トレード・センター
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2007/10/20 (土) ~ 2007/11/06 (火)公演終了
満足度★★
古臭い、訓練された役者がかわいそう
登場人物の誰もが上手い。とちらないし。安心して見ていられるのだけれど、なんにも、リアルを感じない。9.11が想像力を飛び越えてしまったことは、よく言われる話。そこから、離れられていない。この題材をあえて取り上げた勇気には大拍手だが、中途半端なセンチメンタリズムにとらわれて内容は散々だ。残念。
続 オールド・バンチ
流山児★事務所
ザ・スズナリ(東京都)
2007/12/12 (水) ~ 2007/12/21 (金)公演終了
満足度★★★★
ほのぼのとして、あとでチクリ
スネ夫がよかった。お芝居の流れを彼が立て直してた。71歳なのに。一番本職に近いからかな?ストーリーは、いわゆるタイムスリップもので、最後に過去と未来が邂逅する、王道パターンだが(だからこそ安心して楽しめる)、昔の自分に声をかける老人たちの姿が格好良かった。いろいろ楽しませてもらいました。
緒形拳ひとり舞台『白野 -シラノ- 2007』
Bunkamura
Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都)
2007/10/31 (水) ~ 2007/11/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
確信犯的にかわいい。
自分が可愛いと分かっている老人に、僕こんなに愛らしいでしょう?とのぞきこまれ、どきどきする感覚って、初めて感じましたが。確かにとてつもなく愛らしいので、これには抗いようがない。背筋をぴんと伸ばし朗々と語り、軽々と小躍りしながら喜びを表し、ときに悟りきった落ち着きを見せ。ひとり芝居を強く感じさせながらも、登場人物の個性をきわだたせる。見ることが叶ってよかった。
ビューティ・クイーン オブ・リナーン
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2007/12/07 (金) ~ 2007/12/30 (日)公演終了
満足度★★★★
田中哲司を忘れていた
男前なだけじゃあなく、存在感がある。ふところの深い感じもある。白石・大竹の両怪女優にはさまれても、引けをとらない風情がよかった。気負ってるわけでなく、そこに確かに田中哲司がいるのです。戯曲は最近流行のサイコ落ちだったりして、普通に面白い。怪女優の演技も期待に違わない。黒田勇樹だったら、どんなふうだったのだろかという雑念にやや気をとられつつも、濃密なレベルの高いお芝居でした。
Get Back!
グリング
ザ・スズナリ(東京都)
2007/11/28 (水) ~ 2007/12/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
静かだが凄い
嘘が前提のお芝居で、リアルに見せるには、ただ等身大の演技をしても、イコール、リアルにならない。のだが!この劇団は凄い。特に大きな事件ももちろん起らない。おとぎ話のような設定もない。なのに!リアルだ。全般的に進行は静かだけれど、舞台の上で起きる小さな出来事の積み重ねが、沁みこんでくる。日々の生活で感じたことのあるざわさわする居心地の悪さに共感できる。そして、最後には突きつけられる。それで終わりにはならないのも日々の生活なのだが、それをも含んだお芝居。なんて凄い。いいもの観ました。
永遠かもしれない
シベリア少女鉄道
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2007/05/26 (土) ~ 2007/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
絶対DVDにならない、だから絶対観に行く
くだらないけど、腰が抜けるほど笑えるってのは、例えば、シベリア少女鉄道のことだ。しかも毎回裏切らない。次回作が近い、プレリザーブで絶対あたりたい、万障繰り合わせ、絶対観に行く。絶対DVDにならないだろうし、CS放送とかでもたぶん無理だろう。エロでもグロでもなく決してR指定にはならないだろうがめっちゃアナーキー、そこにいる人しか味わえない空気と時間を共有する。これが芝居の醍醐味だ。だから絶対観に行く。
犯さん哉
キューブ
PARCO劇場(東京都)
2007/10/06 (土) ~ 2007/10/28 (日)公演終了
満足度★★★
渋谷パルコ8500円分の贅沢
ありえない。贅沢には無駄遣いって意味も含まれており、これを幸福と考えられるか?ってところかなあ。あらかじめくだらないですよ、ほんとにくだらないですから。と先制攻撃されていた私ら観客は、戯作者の期待に応えるべきなのか?応えられないとすると、無理解な無粋者としてさげすまれるのか?讃えられるべきは、このくだらない瞬間にそれなりの金を払った観客かな。まあ、ところどころすんげー面白いんです。がはははとかぐふふうとか笑えるんですけどね。それでもケラリーノだからきっと次も観に行くことになるんですけどね、つかもうチケット持ってるんですけどね、『わが闇』の。パルコで舞台挨拶してる場合じゃないよー、サンドロビッチ!
THE BEE
NODA・MAP
シアタートラム(東京都)
2007/06/22 (金) ~ 2007/07/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
野田秀樹を小さい劇場の最前列で!
演者の汗が飛んでくる、息遣いが聞こえる。これぞまさしく小劇場演劇の醍醐味であるわけですが、それをNODA・MAPで経験できることの喜びたるや。シアタートラム最前列。いまにも手が届きそうな目の前で野田秀樹が汗だくになっていました。秋山奈津子があられもない姿で絶叫します。ええ応援します、しますとも。次はキル。なんて幸せな時代なんでしょう。眼福があふれてます。
第二章『流れ姉妹〜ザ・グレートハンティング〜』
真心一座 身も心も
赤坂RED/THEATER(東京都)
2007/10/05 (金) ~ 2007/10/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
極上の小劇場です。スゴかった。
いいものみさせてもらいました。こんなに面白い小劇場演劇は、ちょっと普通じゃ考えられない。奇跡のような組み合わせがさらにいい方に昇華する。いいですねえ。まずお話がしっかりしている。連続ドラマのような構成になっているので、伏線もしっかりしているし、泣かせどころ笑わせどころをしっかりと心得ていて、なおかつ作者の照れかくしみたいなくすぐりの部分もかえってぐっときたりして、面白い。役者はいわずもがな。しかも脇を固める人までが手練れで、その手練れがあえて同一芝居に何役も兼ねて出入りを繰り返す、その細かなシーン・せりふがきっちり決まっていてお芝居が締まるのです。第一章を見逃したのが残念でなりません。DVDとかになっていないんですかねえ?第三章必ず観に行きます。三章からの人も行くべきです。ただ演劇初心者の人が見たら、あまりの面白さにほかがみられなくなっちゃうかもしれないくらいの出来のよさなんだな、これが。
砂利
劇団ダンダンブエノ
スパイラルホール(東京都)
2007/07/21 (土) ~ 2007/07/31 (火)公演終了
毒気の足りない本谷は物足りない
本来下衆な役をしない役者さんが、お上品なまま演じてしまった(特に歌舞伎の人と冬ソナ声の人)。上品さの裏に狂気とかが見え隠れしたりすることを期待しもしたが、表面的な見え方のほかは、あまり伝わらない感じがした。片桐はいりの迫力だけが救いだった。うーんもったいないもったいない。
ファイナルファンタジックスーパーノーフラット
劇団、本谷有希子
吉祥寺シアター(東京都)
2007/06/04 (月) ~ 2007/06/24 (日)公演終了
満足度★★★★
天才とミスキャストとミスマッチ
吉祥寺シアターとの相性がイマイチなんだろうか。脚本の性質だろうか。4畳半サイズのお話を、吉祥寺シアターの立派な奥行きのある舞台にあわせようとした点が、しっくりこなかったかもしれん。っていうのがミスマッチのお話。何人もの同じ服を着た女子がいて、実はそれは、身代わりでという設定は興味深いのだが、問題は誰の身代わりにするかということで、その点では、身代わりの対象にされたヒロイン(?)がお芝居はとても上手いのに華がなく、高橋一生が惚れる感じに違和感があったっていうのがミスキャストの話。でもやっぱり本谷の脚本は天才だって思ったっていうお話。