コナンの観てきた!クチコミ一覧

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笑顔。(すまいる)

笑顔。(すまいる)

劇団光希

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/09/06 (水) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

出汁の香りがほんのり漂うホントに居心地の良さそうなうどん屋さん。
「認知症」は出口のないトンネルに入った様なもので、真正面から描くとなると暗くならざるを得ないし、実際そういう作品は幾つもある様に思う。
されど本作のタイトルは「笑顔。すまいる」
作中では一家の大黒柱である女将が徐々に認知症に侵されていく様子が克明に描かれ、一家崩壊の予感すらしてくるものだから気が気でない。
なのに根底に流れる、あたたかい感じは何といったら良いのだろう。

家族、ご近所さん、知人の方達の想いは一致団結というわけでも無いのだが、とても大切な歯車のそれぞれが絶妙に噛み合い回り動いて、見えない先の「スマイル」を引き寄せていく・・・そんな印象を受けた作品でした。
ひとつひとつ丹念にこしらえたシーンの積み重ねに「私の家の場合は」の想いが自然と重なっていきます。

もう独りのSOS

もう独りのSOS

@art。

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2017/09/01 (金) ~ 2017/09/03 (日)公演終了

実在のバラエティー番組ロンドンハーツをモチーフにしたという事で良いのだろうか、結構なブラックテイストにて力作。
私自身、芸人がえげつないドッキリに騙される様は積極的に見たいとは思わないが、たまたま見始めてしまうと思わずどこまでやるんだろうと、つい見入ってしまうのも事実。
番組として問題にならないのは、騙される芸人がその醜態を自身の魅力アップに変換する能力があるからだろうと思えます。
(そういえば今作のあらすじでも“変換”という単語がキーワードに使われていますね)

全然変換する気構えのない(というかまだ芸人でもない)主人公が近未来の演出世界で、もてあそばれる様はちょっとした悪夢を観ているよう。
プロジェクションマッピングの出番は思ったより少なかったですが非常に効果的でした。
「笑い」の悪魔に憑かれたような芸人グッジョブ世界(フライヤーの人)が怪演。

ふぐの皮

ふぐの皮

中央大学第二演劇研究会

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2017/09/01 (金) ~ 2017/09/03 (日)公演終了

吃音症の障害をもつ子供だった主人公の失踪をめぐって、小学校時代の同窓生たちが、当時の彼との関わりを回想。
劇中ではそれと並行して主人公自身の心情も描かれています。

同窓生や主人公の語る言葉、そして表現される精神世界は相乗効果を生み、共感ではないのだけれど妙に理解できるところがあり、そこが面白いと思いました。
いじられる事必至の吃りの彼も、頭の中では流暢な言葉遣いで、明らかに私の小学・中学時代の思考回路より数段ランクが高いと思えますが、子供特有の混沌とした感じというか、肌触りというか・・・何というか言葉以外に感覚的にも伝わってきてしまうところが不思議。
例えるなら、音楽を聴いていて、その歌詞・メロディー・楽器のアレンジが全て合わさり、あ~この感じ沁みるなー と思える瞬間に似ているかも。

若さゆえの“演技の深み”に対するハンデを軽快なテンポと独自の世界観や視覚効果でカバーするチームワークと演出力に感心しました。

夕凪の街 桜の国

夕凪の街 桜の国

“STRAYDOG”

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2017/08/30 (水) ~ 2017/09/03 (日)公演終了

原爆が遺した爪痕と共に生きる善良な人々を描いた作品。といえばとてもシンプルだが、被爆した者 しなかった者 家族を失った者、様々な想いが多様に詰まっており上演時間以上のボリュームをもって胸に迫ってきました。

スタート時は多少強引な笑いが徐々に心地よくなってくるいつものSTRAYDOGさんらしい印象。
原作は未読ながら、けっこー脚色されているなこりゃ。と観ていましたが、その明るさや、内容とタイアップした懐メロシーンが、根底に流れる哀しみをより引き立たせ なるほど舞台としての見せ方をよ~く考えているなーと思えました。
おのずと原作コミックも併せて読んでみたくなってきます。

ネタバレBOX

城咲仁さんって俳優業してたっけ?と観る前には思いましたが、かなりの活躍で終盤には大粒の涙がポロリ。
感情入ってるなーとつられてグッときてしまい、総括的なシーンでもあったので尚更強く印象に残りました。
ホストと役者には通ずるモノがあるのかも。
SAMURAI REVENGE

SAMURAI REVENGE

薬味一味

キーノートシアター(東京都)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

単純に明確なる仇討ちの相手をつけ狙うストーリーかと思いきや、もっとドラマ性の強い作品。
観客の全集中力が舞台に向けられているのが伝わってきます。
大舞台の殺陣モノで観るド派手さはなくとも、人が刃物を持って切りかかるんだという生々しさが感じられる作品だと思いました。

今作を観たい理由の半分が小劇場での手作りの良さが伝わるsailboat企画さんの制作だからでした。
それなのによりによって観劇前、個人的なトラブルでご迷惑をかけてしまうことに。
にもかかわらず、あまりの神対応に涙が出てきそうです。

向日葵のかっちゃん

向日葵のかっちゃん

る・ひまわり

博品館劇場(東京都)

2017/08/23 (水) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

少年のまっすぐな人格がそのまま反映されたかの様に、直球で未来へと伸び広がっていく作品。
低学力、特殊学級通いという事で、近所から そして家族からさえも邪険にされていた小学5年生かっちゃん。
かっちゃん=原作者で、つまりはバカと言われたかっちゃんがやがて小説家となり恩師に対する感謝の日々を書き綴った作品が多くの人に感動を与え、更にこうして舞台化された経緯を考えると、しみじみ心が洗われてきます。

行き場を失くした少年の人生の風向きを豊かな方へと導いた教師の姿勢は他の生徒への配慮も怠りなく、尊敬に値するものでした。
すっとぼけた校長先生も良かった。

ネタバレBOX

首に青筋を浮き立たせ怒ってばかりいた母親(星野真理さん)が穏やかな表情に変わり、先生は家族をも救ったのだなーと実感。
金色夜叉『ゴールデンデビルVSフランケンシュタイン』

金色夜叉『ゴールデンデビルVSフランケンシュタイン』

劇団ドガドガプラス

浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

2017/08/18 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

“初”ドガドガプラスさん観てきた・・・なんだかスゴイ達成感。
今までクラシカルなイメージが先行して敷居が高いのでは、と勝手に思っていましたが、賑やかでアットホームなお出迎えで一気に親近感。
笑える前説パフォーマンスに会場もくつろいだ雰囲気。
この感じなら気軽に楽しめる娯楽作品という事でOK。 かと思いきやそうそう単純ではなかった。

金色夜叉をベースにした登場人物はドガドガ風味に濃ゆく味付けされ、脇役に甘んじている役者さんは一人もいない。
フランケンシュタインへ繋がる流れも独特の世界観で、演出家のエネルギーと役者魂が渾然一体となり更には女優さんのお色気も相まって、観終わったときにはもうフラフラになっていました(笑)
とてもじゃないが「気楽」では済まないくらい盛り沢山だったなーと。

綺麗なお姉さん系の女優さんが非常に多く、そこはもっと外にアピールした方が絶対いいと思いました。
女達の情念、圧巻です。

ネタバレBOX

いろんな意味で盛り沢山だったので消化しきれなかった思いも残りました。
日清戦争のからみは終盤に新聞記者の語った考察に帰結したという解釈でよかったのだろうかとか・・・
エンターテインメントに特化すれば、更に一般受けする作品になるとも思えますが、演出家さんの想いとのバランスが丁度よければBEST。
夏の夜の夢のような夢の夜

夏の夜の夢のような夢の夜

劇団 暴君ハヤブサ’69

北池袋 新生館シアター(東京都)

2017/08/18 (金) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★

若い役者陣が大学演劇部員を演じるのは、こちらも受け入れやすく何より生き生きしているのが良い。
作者さんが自身のサークル時代を考えながら執筆したそうですが「へぇ~演劇サークルってこんな感じなんだ」といろいろと感心してしまいました。
当然どの演劇サークルも同じではないし、デフォルメも入っていると思いますが・・・ドロドロですね(笑)
確かに異常なほどカップル率が高いサークルは存在しましたが、恐るべし演劇サークル。
サークル内で配役を決めるのも、ちょっとした人間ドラマを生み出すし、こりゃ演出家モテますねー。

主人公少女が恋するのも演出担当の先輩。
何というか、純愛というより生臭いものを感じてしまうのだが・・・
恋のライバル 小悪魔系少女と、ヒロイン争奪ライバル 宝塚系少女の好演で面白味がUP。
総勢12人、名もなき小さな世界でのラブ&キャスティングウォーズ。
見どころの要所要所のシーンを丁寧に描ければもっと良くなると思えました。ラストシーンは二重丸。

ネタバレBOX

イイ感じのラストシーンでしたが翌年また新人が入部すれば、いろいろあるだろうと・・・
暫定のハッピーエンド。それもまた儚くて良し。
雨季

雨季

演劇ユニットG.com

インディペンデントシアターOji(東京都)

2017/08/16 (水) ~ 2017/08/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

連日の鬱陶しい天候と地続きな世界観は、ある意味グッドタイミングといえますが、ジメ~ッと辛気臭い雰囲気というより、停滞感漂う中にも大人の秘め事が香り立つ甘美な印象が残ります。
全ての役者さんに安定感があり、何より主人公の人間味ある大人なキャラクターがユーモア風味を添えてラストまでいざなってくれました。

SF作品ではありますが、とんとん拍子な展開ではなく、ジワジワと奇怪な異常事態が迫りくる薄気味悪さ。
論調から読み取れる原作の「みにくい白鳥」は、おそらく私には肌が合わず読破できない著書ではないかと思えました。が・・・生舞台マジック。
現実界から少しズレた不思議な空間に身を置く事で、初めてこの作品の世界観を享受できたのではないかと思えてなりません。

計算尽くの照明がSF感をグッと底上げし、天から降ってくる様な迫力の音響には心地良さを感じます。
作品を反映するがごとく観客も大人な感じ(高齢という意味ではなく)で、こういうしっかり落ち着いた観劇環境は、とても貴重だと思えました。

ワンダフルワールド

ワンダフルワールド

甲斐ファクトリー

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/08/09 (水) ~ 2017/08/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

新宿歌舞伎町を舞台にした都会のディープ系童話。

演技力のバラつきを若干感じるものの、どの役者さんも役柄にフィットしており、かなり楽しめました。
シンプルなセットでも華やかなホスト・お客陣が集まれば、もう立派なホストクラブ。
それ以外の様々な場面表現も上手く工夫されて劇場以上の広がりを感じました。

現在、若手俳優を抱える企画団体がこぞって欲しがりそうに思える魅力的なストーリーなので、今回の全7回公演では勿体無い気がします。
前半のホヘッ!?となる遊び心もある流れから後半に向けての落差にはゾクブルッとし、続いてジワジワと哀しみが広がってきます。
出来れば映画のエンドロールタイムの様に終演後しばし惚ける時間が欲しいぞと・・・

その代わりというか帰り道をあえて遠回りの歌舞伎町を散策し、劇中の世界観と実風景をミックスさせるという試みをしてきました。
日本一の歓楽街。撲滅したはずのキャッチが何やら微妙に復活?しており、つくづく法律や規制では押さえつけられない底知れぬ混沌が作品とマッチしているなーと思えたのでした。

サマデーナイトフィーバー

サマデーナイトフィーバー

20歳の国

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2017/08/07 (月) ~ 2017/08/13 (日)公演終了

満足度★★★★

夏休み前日にしての台風上陸。
校舎には帰宅しなかった生徒13名。
序盤では彼等の言動からバックボーンやキャラクターの情報収集にせっせといそしんでいた感じ。
前回公演「花園」と比較してしまうと、ラグビー部を軸とした連帯感やド迫力のシーンがない分、物足りなくなるかなーと思えてきたものの、学校にも夜が訪れる頃ストーリーはあちこちで花開きだしました!
高校時代、もしこんなシチュエーションの夜があったら、特別な事件が起ころうと起こるまいときっと忘れられない夜になっただろうなーと。

ネタバレBOX

ラストの展開は終盤から予想が出来るだけに、もっとはっちゃけてもよかったのではないかと。
ダンシングインザレインの演出は素晴らしいと思いましたが、
せっかくの広い舞台、雨の降るエリアに全員かたまり、きれいにまとまっては勿体無い気がしました。
床を一定エリアしか濡らせない足枷をなんとかクリアーしてほしかった。その方が20歳の国らしい。
ルート64

ルート64

ハツビロコウ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2017/08/05 (土) ~ 2017/08/11 (金)公演終了

満足度★★★★★

ハツビロコウさんの作品は初めてでしたが、あえてセット等を抽象化し、全神経を役者さんの演技に集中するよう仕向けたうえ、登場人物の内面を抉り出して観せる感じは、何度か拝見したTHE・ガジラさんの流れを強く感じました。
犯罪を犯した当人が憑依しているが如く、役者さんの渾身の演技に対しては、観る側も真剣に向き合わなければ!と襟を正す思いで拝見させていただきました。

崇拝者を否定したくないが為、矛盾や拒絶感に無理矢理フタをして、それでも噴き出してしまう感情の塊に絶句!の連続でした。

ネタバレBOX

殺害実行・・・おそまつに思える程のミスの連続。
この人達はやっぱり殺人など犯したくなかったんだなーと。
やめちまえばいいのに、というイライラ感と、引き返せない痛々しい想いが怒号と共に突き刺さります。
つぐない

つぐない

劇団あおきりみかん

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

身の回りの他人に迷惑をかけまくって反省もろくにせずに繰り返す人。
そういえば、そんなタイプの友人が昔いたなーと久しぶりに思い出した。
三度目の迷惑被害でブチ切れ絶縁したまま、ずっと忘れていました。
ただ本作の主人公の場合は、かなり特殊。
本当にあっけらかんと罪悪感のかけらも抱かないし抱けない。
彼女の告白する行いの歴史には苦笑、失笑、爆笑の連続。
ここまででも結構面白いのですが、それだけで制作者が“一番面白い作品”と断言するわけもなく、その先のディープな展開が本作品の胆となるのでした。

ネタバレBOX

最初に抱いた疑問。そもそも罪悪感をもてない人間が、他人に説教されたからといって「つぐない」について考えるだろうか。
その違和感、謎が徐々に紐解かれていく展開が圧巻。
ワンマン・ショー

ワンマン・ショー

やっせそ企画

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2017/08/02 (水) ~ 2017/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

思わず引き込まれる数々のシーンのピース達。
そのピースが増えるごと、まるでパズルのように奇妙な凹凸は繋がっていき、忽然とひとつの確信に辿り着いていく快感。
但しピース達は時間軸を駆け巡り、どこかしら妖(あやかし)の香りも。
自身の想像力が作品の面白さを加速させていきます。

10年以上前にもかかわらず、その強烈なインパクトで今もまだ記憶に残る作品が、時を超え見事に蘇った事が感慨深いです。
記憶にある本家ペンギンプルペイルパイルズさんの上演内容と比べて、ショッキングでホラーな要素は抑え目になりシャープだった感じが、ぬくもりを帯び親しみやすい雰囲気になっていた印象を受けました。
期待通り巧い役者さんばかりで、集中力総動員でもってその世界観にのめり込んでしまい、終演後も暫し現実界に戻れない・・・

観終わった今でも、幾つかのシーンを思い返しては咀嚼し、ゾクゾクッとしてきます。

こちら、なかまがり署特捜一係

こちら、なかまがり署特捜一係

劇団カンタービレ

ウッディシアター中目黒(東京都)

2017/08/02 (水) ~ 2017/08/07 (月)公演終了

満足度★★★★

先読みしてミステリーの謎解きに頭を使いながら観るよりも、まずは目の前のシーンのひとつひとつを思いっきり楽しんで観るのが正しい鑑賞法の作品だと思いました。
そして伏線が色々と散らばっていたので、リピートして再度それらを確認しながら楽しむのがMAXな楽しみ方かも。

シリーズ組、なかまがり署の面々が創り出す仕事投げやり系なオモシロの流れと、
城南大学サークル員が創り出す青春ミステリーな流れがストーリーの2大主流となりますが、他にもサイドストーリーが二つあるので結構な多重構造。
やがてそれぞれが合流していくわけですが、なかまがり署と城南大学の合流シーンには大爆笑でした!
なかまがり署の面々は、台詞を喋っていない人達もそれぞれ独自に演技している事もあるので目が忙しいのですが、それもまた楽し。
突然パンチの効いた笑いが襲ってくるのでので油断なりません。

舞台セットが早変わりで見事に入れ替わるので視覚的にも分かりやすく、観やすい工夫がされていました。

ネタバレBOX

結局誰も殺されないのですね(笑)
とは言えラストシーンがオモシロとホラーが同居していてゾワッときました。
印象に残る良いラストシーンでした。
デトックス述懐

デトックス述懐

ひとりぼっちのみんな

スタジオ空洞(東京都)

2017/07/27 (木) ~ 2017/07/31 (月)公演終了

満足度★★★★

限りなく等身大な演劇女子たちの物語。
厳しい現実にもがきながら、今日もエネルギー全開、生きてるぞッっていう感じ。
そのパワフルさたるや観客にも食いつかんばかりの迫力、漲ってるぞッていう感じです。

体育会にも似た、むせかえる女子だらけのワールドをウロチョロする回遊魚のような男子先輩。
数年後に思い返せばアイタタタ~ッな男女間のアレコレも青春のスパイスといえるでしょう。

完全にお値段以上の内容で、何より元気が注入されます。
少女の役者さんも最後まで大活躍でした。

チケット代わりの缶バッチがオシャレさん。
女性ならではのアイデアで、記念にもなるしイイと思います。
もうひとつ手元には劇団うけつサンのペチョンバッチもありますが、こちらは見るたびに「う~ん」と心の中で唸り声が。
いい事あるので大切に持っていますけどね。

『そしてまた、くり返す』

『そしてまた、くり返す』

皿小鉢

OFF OFFシアター(東京都)

2017/07/20 (木) ~ 2017/07/23 (日)公演終了

満足度★★★★

「皿小鉢」の名の通りと言うべきか豪華な大皿料理というより、厳選した素材でこしらえた気の利いた一品という感じ。
舞台は客席に挟まれ近距離で芝居を楽しめる形式。

経営の苦しいバレエ教室での日常。
オーナーの父親とはいつも衝突し、恋人の教師は頼りなく、追い討ちをかけるような臨時教師のくせ者感、とにかく娘アヤの周りは問題だらけ。
それでも彼女のキリッとした顔立ちは、困った表情さえなかなか魅力的で嫌味の無い気の強さを感じます。
本人にしてみればたまったもんじゃないだろうが、客席から見るその風景は何だか笑えてくるから不思議です。

贅肉を削ぎ落した公演時間70分は、それ以上に楽しめましたが、次回はもっと長編作品を観てみたいです。

キリンの夢3

キリンの夢3

THE REDFACE

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2017/07/21 (金) ~ 2017/07/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

あらかじめ公開されていた“あらすじ”を熟読していたので芝居そのものに集中ができ、とても良かったです。
シリアスで重たい内容の舞台をイメージしていたのですが、可笑し味のある空気がちりばめられていたのは、ちょっと嬉しい誤算でした。
狙いなのでしょう主演の榊原利彦さんが、頭脳明晰な人物でありながら人間味ある弱味がポロポロこぼれ落ちていて、思わず親しみを感じてしまいます。

後半は狐と狸の化かし合い宜しく、普通の人なら人間不信になること必至の展開。
お金の計算に優れ、他人を損得等のランク付けする事でのし上がってきた主人公が、結局はお金に振り回され、他人に貶められる人生になってしまったのは何とも皮肉な話で、それ故にキリンの夢のエピソードが切なく沁みてきます。

生演奏のジャズナンバーもゴージャスさに華を添えていました。

サヨナラノ唄

サヨナラノ唄

企画演劇集団ボクラ団義

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2017/07/13 (木) ~ 2017/07/23 (日)公演終了

満足度★★★★

舞台、照明、衣装そして何より役者さん達が綺麗。
迫力ある音響もイイ感じです。

7人の乗客の人生やり直しバスツアー。
適度な笑いとストーリー重視な展開にこれは観やすいっ!と思いながらの観劇でしたが、7人の過去の輪郭が見えてくるのに比例して末広がっていく人間模様。
うわっ情報量すごっ!と笑えてきました。
お腹いっぱいになるサービス精神を大いに感じるだけに、その全てが「面白い」に繋がる統率力が加われば最強だと思えました。
総合的に料金以上の内容でお得感あり。

トノトノトノ

トノトノトノ

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)

2017/07/14 (金) ~ 2017/07/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

突き抜けたヒーロー感とお間抜け感が同居した殿のキャラクターが素晴らしかった。
アトリエで時代劇となると色々目をつぶらなければ、と想定していたがちゃんと時代劇。
1時間弱の公演時間にしては見ごたえもあったし。

殿と側近のやり取りは本作品の中では別格でしたし、若手の方も参加した実験公演としては満点の出来だったと思いました。

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