コナンの観てきた!クチコミ一覧

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ゴスン

ゴスン

演劇組織KIMYO

王子スタジオ1(東京都)

2018/02/22 (木) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

まずオープニングのインパクトが凄かった(感動半分、ビビり半分)
ちゃんとしたセットを組んだ舞台が好みの方もおられるでしょうが、それと引き換えに提供されるのは密室スペースでの客席ギリギリMAXアクション。
その肉体エネルギー占領率に頭がボ~ッとしてくる事しばしば。

何度も痛い目にあいながらも脱獄を繰り返す主人公の疾走感や哀愁は、そう確かに沁みてきたというのに、記憶の先頭に鎮座するのはゲストコーナーでの乳首相撲(次回公演の主役争奪戦)
そりゃもう、どえりゃ~受けておりました。
何とかして記憶の優先順位を並び替えられないものだろうか。

液化アンソロジー

液化アンソロジー

劇団背傳館×怪奇月蝕キヲテラエ×フィグス

十色庵(東京都)

2018/02/24 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

タイトルのイメージから、何やら学術的要素が入った難モノだったらどうしよう。という心配をよそに

step1.「何だ、この人達?」の興味心からグイッと作中に引きずり込まれーの
step2.その世界観を舐めまわす様に堪能した後
step3.とどめを刺すエンディングに唖然とする

そんな短編の醍醐味を完備した作品陣。(計4パート)

脚本・演出担当者が3名、パートによって脚本と演出の組み合わせがシャッフルされた構成。
私は、劇団 背傳館 高尾氏の作演出が目当てだったのですが、もはや誰の作風がどうのこうのはドロドロに溶け合い、もう役者さんの醸し出すキャラクターの妙も相まって、あちゃこちゃで化学反応が起こっていたのではないかと思わせる、妖しい実験室の様な公演でした。
これがタイトルにある「液化」の意味するところなのであれば・・・液化成功だと思います。

ネタバレBOX

パート1 怠惰で腐食した様な空間でも、それを栄養にして生きながらえている3人の時間。
     それはそれで蜜月、そう思えた頃に突然の終止符。
     あぁ~全てが真っ当な世界に曝け出されてしまうのか~終わった~ッ的ショック

パート2 もし親子連れのお客がこの場に居たら、子供に「見ちゃいけません!」の言葉が絶対聞
     こえてきそうな喫茶店での光景。
     それをマジマジと見られる快感。
     登場人物は3人だというのにカオスを感じました。

パート3 廃墟。照明が落とし気味でも生々しいのは近距離芝居の強み。
     ホラー映画の主人公の身だけは絶対大丈夫。の確信が脆くも崩れ去った時の様なショッ
     ク。

パート4 1パート目の解決編となっていましたが何かキーワードを見落としていたのか私には解
     決できずに残念。
     (この女性は何でこんな格好を!に気をとられたか)
     その異様な光景が印象に残りました。
     
ピクチャー・オブ・レジスタンス 

ピクチャー・オブ・レジスタンス 

INUTOKUSHI

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2018/02/21 (水) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★

めんどくさい事は全てアンドロイド任せの近未来にバブル景気再来。
アンドロイドが何でもやってくれるから人間に残されたのはお金を消費する事。
イケイケどんどんの世の中はハーレムみたいではあるけれど・・・
特に流行の波と調子にのりまくった奥田努氏が見事にエグい愚民を表現しており際立っていました。

偶然にも前日に観た「RUR」と共通するところの多いテーマでしたが、その切り口は犬と串流。
パープルポップで賑やかしい中にも問題提起がしっかり組み込まれ、ストーリー性の強い作品でした。

『RUR』

『RUR』

「戯れの会」

学習院大学西1号館特設劇場(東京都)

2018/02/22 (木) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★

「ロボット」という言葉を誕生させた約100年前の作品なのに「これって正に現在がこの作品に近づいている?」と思わせる洞察力の鋭いストーリーには驚くばかり。
じゃあ現実にも・・・ジワジワと恐怖感を覚えました。

モノトーンにワンポイントの赤でドレスアップの登壇者。
上質な大人向けのSF作品が情感たっぷりに語られる2時間超えの公演。
集中力を要しますがズッシリきました。

疫病神

疫病神

ピヨピヨレボリューション

北とぴあ つつじホール(東京都)

2018/02/21 (水) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

毒々しくも甘美に心を蝕んでいく本作の疫病神は多くの女性にとって、どうにもあらがえない媚薬みたいなモノではないでしょうか。
ストーリーとがっちりタッグを組んだミュージック&ダンスシーンは、演技という手段だけでは伝えきれない主人公の精神世界を見事に表現しており、その思いがこぼれ出すが如く客席にまでなだれ込んで来るのは、なかなかの迫力でした。
両サイドに表示される歌詞も見てみたいけど舞台から目が離せない。

忘れられない友達

忘れられない友達

Tropica

ザムザ阿佐谷(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

5人の役者さんの実体験・・・それぞれの記憶の中から、息を吹き返した過去の友達とそのエピソード。
ゲイであることをカミングアウトされた役者さん達中心のユニットとはいえ、そこに直接言及するのは5パート中「毎日楽しくしてくれた友達」と「性の気づきをくれた友達」の2パート。
そんな2パートも思わず応援したくなったり、思春期特有の芽吹きと苦みを感じさせる極上の作品。

時にはコミカルに、時にはアーティスティックに・・・全編を通して、彼らの何気ない日常の中から、とりとめのない心情ニュアンスまでも、きめ細やかに伝わってくる表現力には驚きの連続でした。
おそらく誰にでも、ひとつは身に覚えがありそうな記憶の断片。
私は2パート目「いつも応援してくれた友達」で、ずっとしまい込んでいた記憶が蘇り、心のひだに触れてくる痺れるような感覚と共に見入ってしまいました。

この公演を通して 何かと理解されにくい事情があったとしても、自身を表現する力量をもってすれば、素晴らしいコミュニケーションが生まれ、広がっていく可能性を強く感じさせられ、その力強さと繊細さに感動しました。

沈黙の音

沈黙の音

演劇企画アクタージュ

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

地下に閉じ込められた5人の男女。
必然的に繰り広げられるお互いの探り合い推測合戦。
フムフムこれで状況は読めた。
誰が仕組んだ罠で、誰が悪なのか。
一番犯人っぽくない人が犯人の定説を当てはめ推理してやろうじゃないか。と思うものの状況が二転三転するものだから「この人、犯人?」「ドキッ、やっぱりこやつか!当てた?」「えっ、そっち?」と随分振り回していただきました。
もはや推理するのも忘れ、勢いが増していくストーリーの波に乗ったまま「なるほど、そーゆー事かーっ」に辿り着いた頃には見事に謎が回収されてスッキリ!
散々に5人の噴き出していた感情が余韻として残りました。
この感覚は舞台だからこそ、映画では決して味わえない。

『タバコの害について』ほか1篇

『タバコの害について』ほか1篇

劇団夢現舎

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2018/02/13 (火) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

決して難解な内容ではないし、むしろアトラクション的な要素まであったりするのですが、何となく演劇通の方々が好んで集まってきそうなテイスト。

何故だか間違って、変な人の講演会に紛れ込んでしまった様な感覚が楽しい。
時々、自身のトークに熱が入り前へ前へと出てくる度にドキッとしてしまうのがスリリングで楽しい。
もう人生の巻き返しに出る事も叶わなそうな「こんなはずじゃなかった」感が哀しい。

柄本明氏が何度も再演されている演目だという事は知っていましたが、なるほど!と大きく頷ける作品。(いかにも狡猾な感じで演じられていそう)
加藤健一氏も演っていそうなイメージだけれど、どうなんでしょう。
益田喜晴氏のバージョンは、情緒不安定で滑稽に病んだ感じが強く出ていたのではないかと想像(見比べたわけでは無いですが)

入場時、前回公演「あぁ、自殺生活。」では秘密クラブの様な怪しげな雰囲気(もしや今回も無人受付?)だったので、恐る恐る受付けをのぞいたら180度イメージが変わってすごくアットホームな 雰囲気でした。

ネタバレBOX

ロシアの戯曲ではありますが、しゃべり言葉に地方の訛りが入ると、より味わい深くなるのではないかと(東北弁や四国訛りが似合いそう)
あとスタッフ役の高橋正樹氏はもうちょっと舞台よりの位置にいて、さりげなくウンザリしたり、さりげなく睨みつけたりとリアルで静かなる演技を目の片隅で観られる様にすると面白いのではないかと思えました。

雨音に消えた白

雨音に消えた白

Toy Late Lie

新宿シアターモリエール(東京都)

2018/02/14 (水) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

青春学園ミステリーとは幾つになっても甘美な魅力をもたらすもので、ひとつひとつ詰められていく真相に思わずツッコミを入れたくなる場面もあったりしましたが、散りばめられたサスペンスイメージがワクワク感を常に刺激し、自ずと次の展開が気になってくるところには演出の力量を感じます。
どこを見ても美形揃いの登場人物や、人里離れた学園という閉塞感によって、細かい事は良しとする浮世離れした世界観を確立。
ラブストーリーの側面もあり、残念ながら私が「泣けた!」までに至らなかったのは、スレているからではなく、特に女性に刺さるアプローチだったからだと思いたい。

LoveLoveLove21

LoveLoveLove21

劇団扉座

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2018/02/11 (日) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★

この寒い時期であろうと風邪とは全く無縁そうな役者の卵(扉座21期生)による怒涛の2時間超え。
全20パート、嵐が通り過ぎた様に幕が下りましたが、個人的に残ったのは「ロミオ&ジュリエット」と「オペラ座の怪人」オリジナルアレンジバージョン。
あとハブられ女子2名を描いたパートには大爆笑。
どの作品も衣装へのこだわりは徹底しており、ここからも本作に向けての相当な気合を感じ取れます。
笑い一辺倒でこられると長尺ゆえキツかったと思いますが、実話ドラマやパフォーマンスに特化したパート等、幕の内的な楽しみ方ができました。


東京30

東京30

ThE 2VS2

OFF OFFシアター(東京都)

2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

関西からの劇団さん。
入場してまずツッコミを避けて通れないのが観客全員に渡される当日無料パンフ。
近年稀に見る手の込んだ豪華仕様。(コレはいい記念になる)
一体どの位このパンフにお金をかけたのだろうかと、舞台に目をやるとあっぱれなほど見事な素舞台。
OFF OFFシアターでここまで何にも無い真の素舞台を初めて見た。
予算バランスの極端さに唖然となるも嫌いじゃないです。イヤ、かなり好きです。

「ニタイニ」は人生の失敗を楽しんでいる。のキャッチフレーズに、とは言っても下北演劇祭にお呼ばれしているのだから、もうそこそこに成功しているのでは?と思っていたものの、どう考えてもこの公演って赤字ダイブ。
これで公演内容が面白く無かったら、もういたたまれない程に哀しいのですが、か・な・り面白いので、この場合何とも切なくなってきます。

ちなみに公演が始まると劇団名物(らしい)使い方自由自在、白ボックスがセットとして加わります。
今回はフライヤーに写っている4名の舞台かと思いきや、うち2名が役者さんで、2名が脚本・演出と図案・制作さんであり、他に若手の役者さん(男性1名、女性2名)が加わった計5名によって演じられる全6パート。
どの役者さんもフットワーク良く、素舞台上等なマンパワー溢れる作品ばかり。
ギャグや勢いで笑わせるタイプというよりも、人間が醸し出す面白味で笑わせるタイプだったのも良かったです。

風刺が効いていたり、毒があったり、シニカルだったり、それありそ~っだったり、もう色んな切り口でとにかくバラエティーに富んだ6作品でしたが、トータルに考えると見事な人間賛歌に繋がっていた様に思えます。
結局、切ないなどと言いつつ、思いっきり楽しめる舞台でした。

いずこをはかと

いずこをはかと

PocketSheepS

TACCS1179(東京都)

2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★★

キャラメルボックスに通ずる初心者にも分かりやすいストーリーにメリハリある演技と軽快なテンポ。
特に盗人珊瑚とお宝女が逃亡してからの疾走感は爽快。
ストーリー的には自由を追い求める覚悟の決め方が印象的でした。
笑いのテクニックに磨きがかかれば更に上質な作品になるのではないかと。

開場数分前、外まで漏れ聞こえてくる気合い入れのセレモニー。
音楽と共に、楽しませる直前の集中力と炸裂するエネルギーまでもが漏れ出てきて凄い迫力。
本来見せる為のモノではないし本編との兼ね合いもあるでしょうが、こういう場面って公開する価値があると思うのだけれど。というかめちゃくちゃ観てみたい。
もしも早く会場に来た特権として観る事ができるのならば絶対早く行く。

「ザ・アパートメント」

「ザ・アパートメント」

望創族

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2018/02/07 (水) ~ 2018/02/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

ボロアパートの『はちぽち荘』。
舞台であるその共有スペースは、床・壁・調度品の隅々まで芸が細かい!
演劇通の方から最近聞いたばかりの「劇場に入り、まず舞台セットを見て細かい所まで目が行き届いていた場合、その公演はほぼ面白い」の格言をさっそく思い出しました。

イイ感じに持ち崩した5人のアパート住民と、文句たれながらも今の暮らしに満足気な大家さん。
何というかキャラクターやストーリーの輪郭がハッキリしていて、とても世界観に入っていきやすい。
「あっ、今の台詞ぜったい伏線だろ~っ」というところや、謎めいた部分は「どこがどうおかしいのか」というところまで輪郭がハッキリ。
その謎めいた部分を尻目に、無理めの希望を糧に生活する彼等の姿はとても面白楽しく、それらは期待通りであり予想通りで、うんうんと観ていたのですが・・・
ここから先はネタバレになり、劇団さんも望まないと思うので残念ながら書けませんが、私は全身トリハダがたちました。
生の舞台ってやっぱり凄い!

「笑いの分野を制する役者は、あらゆる分野を制する」
今日の公演でMy格言がひとつ生まれました。

桜歌

桜歌

ラビット番長

演劇制作体V-NETアトリエ【柴崎道場】(東京都)

2018/02/02 (金) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

何というかまだ子供の頃に、人も疎らな図書室で何気なく手に取った本に思いのほか引き込まれてしまい、夢中で読みふけってしまった時の様な懐かしい匂いのする作品でした。
初めて出逢ったとは思えない懐かしさと共に、戦時中の生々しい若き痛みが心に共鳴してきて激しく心揺さぶられました。

瀬戸の花嫁

瀬戸の花嫁

ものづくり計画

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2018/01/31 (水) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

あぁ~瀬戸の方言に癒される~。
お嫁さん候補を心待ちにする島民と一緒になって、こちらのワクワク感もヒートアップのオープニング。
そうそう!やっぱりこういうイベントは迎える前が特に楽しい。
遂にやって来る運命の日。
ここまで漕ぎ着けるまでにもいろいろあって、もうすっかり自分も瀬戸の仲間気分。
既にこんな気持ちにさせるなんて「この作品なかなかあざといなー」と思いながらも、どの役者さんも役に入り込んだ表情のひとつひとつが実にイイ。
そして言葉の掛け合いのタイミング!・・・なんて絶妙であざとい。あぁでもそれが楽しい。
島民の皆さんの思惑は赤裸々に、女性陣の本音はまだちょっと不透明なのが、またイイ。
イベンターの人達の仕切りも心憎くて実にイイ。
もうラストを待たずに心のホカホカメーターはMAXに。
こういう心の芯まで温まる作品は、観る者を無条件に笑顔にしてくれるのでとても貴重。

オホヒルメ

オホヒルメ

アブラクサス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2018/02/01 (木) ~ 2018/02/05 (月)公演終了

満足度★★★★

権力抗争の渦中、父 聖武天皇から受け継いだ理想郷を胸に2度も天皇の位に就いた孝謙天皇の物語は、史実的にも面白い時代を取り上げた作品だと思います。
ただ付け刃の知識で挑んだ私にとって、混乱の時代だけにコロコロ情勢が変わる描写についていくのを大変に感じた箇所もいくつか。
なので例えば孝謙天皇の側で仕えた和気広虫からの視点に特化して、彼女の所見を加えて描かれる等のひと工夫があったりすると、もっと消化しやすかったかなーと思えました。
何より側近同士のやり取りが面白かったので、そこをもっと観たかった、というのもありますが。

俺を縛れ!

俺を縛れ!

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2018/01/24 (水) ~ 2018/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

徳川将軍ご乱心。2時間フル稼働のめくるめく展開は、多くの役者さんに次々とメイン配役以外の役割を担わせるが、余程構成がしっかりしているのか何の混乱もきたさず、その自由自在感は観ていて爽快。
これだけ強烈な面白さと狂気を併せ持ったストーリーの流れ&役者力をもってすれば、がっつりカタルシスをもたらすラストも可能であっただろうに、わざと崩してくるのは柿喰う客流といったところなのだろうか。

「そこでふざけるんだ!」と肩透かしを食らいながらも、最後の最後まで予定調和を覆す展開は生身ライブならではの驚きの連続で「ホント恐れ入りました」と思うしかありません。
今回が初見でしたが、唯一無二の完成スタイルを既に手に入れている劇団さんだったなーという印象。
怖いものなしといった感じで強そう。

ご無沙汰してますKYです。

ご無沙汰してますKYです。

KY brothers

ART THEATER かもめ座(東京都)

2018/01/26 (金) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

二人芝居。お二人とも声質と滑舌がメチャクチャ良い!
全編を通してこの武器はかなり有効。
3年ぶりの大放出、いろいろ楽しめる盛り沢山な公演でした。

前半の一連は正統ともいえるコントな作品陣、後半からは更にグ~ンとオリジナル性がUPし「これがKY brothersかッ!」と思わせる力強い三連発。
一般のコント公演とは一線を画すモノで、観てきたぞーッ感が満たされました。
特にラストパートは役者の強みが前面に出た内容で見応えアリ。

ネタバレBOX

一番笑えたのは何といってもラストから2番目「リターンズスター」
このパートの為にスタート時からの伏線もバッチリで、ファンタジー界の某クマさんを肖像権侵害で問い詰める某相棒刑事 杉下〇京がもう最高!!
照明のタイミングもまさに神!
浅草★ロ・ロ・ロック

浅草★ロ・ロ・ロック

劇団 演劇らぼ・狼たちの教室

雷5656会館・ときわホール(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/01/29 (月)公演終了

満足度★★★★

ゆっくりと仲見世通りをひやかし、浅草寺エリアを通り抜けて雷5656会館へ。
駅を降りてから本作のテイストまで全てが浅草尽くしでやたら楽しい!

スタートからしばらくは、その世界観に入り込む為の努力を少々要しましたが、入り込んでしまえばレトロ風味の荒唐無稽ワールドがやたら楽しい。
(スタートしばらくのハードルは周りの観客の様子からもチラホラ)
芝居にはまだ充分慣れていない役者さんが多いのかも。と思えましたが、それを込みでの面白味!
“熱さ”と“いかがわしさ”を足して2で割ったような独特の雰囲気が漂っていました。
特に印象的だったのは作・演出の方が、そこそこのご年齢にも関わらず、他の役者さんと同じ土俵で同じ汗をかき頑張っていた姿でしょうか。
観劇で心暖まった帰り道で見た浅草寺や五重塔が、来た時よりもずっと美しく見えました。

明智小六郎が出ていたからという訳ではないですが(イヤそれもありますが)狼たちの教室さんには是非、江戸川乱歩の少年探偵団VS怪人二十面相シリーズの『電人M』『魔人ゴング』『宇宙怪人』あたりをモチーフにした作品を創って欲しいと思いました。場所はもちろん浅草で!
(私が一番乱歩作品で浅草っぽいと思うのは『一寸法師』・・・しかし二十面相ではない)
狼たちの教室さんの世界観に妖しさ増量、絶対ハマると思うのだけれど。

俳優名鑑vol.4【全公演終了しました。ご来場ありがとうございました!!】

俳優名鑑vol.4【全公演終了しました。ご来場ありがとうございました!!】

KUROGOKU

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2018/01/25 (木) ~ 2018/01/28 (日)公演終了

満足度★★★★

ゆったりと腰を据えた環境で「俳優名鑑」のタイトル通り“役者”が主役の舞台をじっくり鑑賞できる至福の時間。
演劇がもっと一般の生活に浸透してくれさえすれば、気軽にふらっと入場して、良質な芝居をごく自然に鑑賞できるこの様な企画は、連日定番化も可能になるのになーと。

若手チームと中堅チーム、それぞれ役者さんの背丈に合わせた内容で、趣の異なるオーダーメイドな2作品。
共通点は、どちらも普通からちょっと(?)はみ出した「妙な感じ」にコチョコチョくすぐられる様な可笑しさ。
1作目『欲しい花は決まってる』は「爽やかな変態」「ほのぼのした狂気」の“妙”に脇腹をコチョコチョ。
2作目『隕石はこめかみをめがけて』は更にワンランクステージが上がり、慇懃無礼の中にとんでもない侮辱がぶち込まれての脇の下をコチョコチョ。

今回は王道の分かりやすくて楽しめるコメディータッチでしたが、今後は実験的なモノとか、夏にはホラーチックなモノとか、何かと小回りの利きそうなシリーズだと思えました。

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