しげが投票した舞台芸術アワード!

2025年度 1-3位と総評
最終兵器ピノキオ〜蜃気楼の向こう側〜

1

最終兵器ピノキオ〜蜃気楼の向こう側〜

X-QUEST

実演鑑賞

千秋楽スペシャル的な感じはなく淡々と笑えるシーンもほぼ同じなのに2度目見るこちらも初見同様に新鮮に笑えた。練習したうまさではなくしっかり客席の空気をふまえて演じているという感じ。やはりあの青い妖怪ただもんじゃない #最終ピノ

砂時計が落ちきる前に

2

砂時計が落ちきる前に

ポップンマッシュルームチキン野郎

実演鑑賞

希望を持てる優しい話。テンポも良く役者陣も上手い上に手を抜かない。面白くないはずがない。あっという間の90分でした。

先代と比べるのは野暮なのは承知で書くとかなり毒抜きされた上にスケールダウンしているという感じ。しかし当たり前と言えば当たり前なのだが別ものであるので毒もスケールも比べる意味は無い。今の自分が見て面白かったかどうかのみでいうと面白かったと言い切れる。
おそらく2作目の方がハードルは高いと思う。
初長編ということで今作はあまりにもどストレートに作ったものを過去作を知る役者と力合わせて「ポップンマッシュルームチキン野郎」テイストに仕上げたものだと思うが、また同じように作成するか、もっと冒険するかは作家次第。できればもう少し冒険してみてほしい。

ももがたり

3

ももがたり

株式会社アメツチ/合同会社Emotion Space

実演鑑賞

話自体が好きなので再再演の公演非常に楽しめた
今回アットエモーション単独ではなくアメツチさんとのプロジェクトだったため期待もあった反面色々と危惧もあったがアットエモーションの役者さんが外様にならずにしっかり要所を固めていたので安心した。
全体的に殺陣が「軽い」印象が強く芝居の泥臭さが減じて「ビジュアルも含めてとっても小綺麗」でファンタジー(絵本)感がマシマシに感じたのは演出だろうか?気のせいだろうか。
内容については「絵本の世界です」で全て解決という見方もできるが例えば羽衣たち川の精?がいないと世界が繰り返せない的なセリフがあったが皆殺しになっていたように見えるがあくまでも羽衣の集落テkなやつがやられただけでたくさんいるって感じなのだろうか?ちゃんと世界繰り返してるし。初演からSF的解釈を模索しているが実は昔はやった安いフロイト的解釈がアリなのかと今回感じた。今回もやはり引っかかったのは「誰かが命の数を管理している」感じの台詞、死なないと次が生まれないということは人口を増やすため必要な何らかのリソースに上限があるという状況は変わらないらし。やはりあの空間は閉鎖空間

今までのネタバレとか考察とか
初演
無理して設定や結末を書いていないが中途半端で終わった感はない。キャラクター役割がわかりやすくスッキリしていたことも大きいか。桃太郎の苦悩なんてムアコックのエターナルチャンピオンシリーズのような感じで好きな感じでした。自分が作られた世界にいて人口を調整するために殺されることをみんな知ってそうで(記憶まで作り物らしい)なかなかエグい設定(自然死は克服されててかなり停滞した閉じた世界がベースなのか?漂流している移民宇宙船とかバックボーンの設定を考えるのも面白い)
骨になっても蘇る桃太郎が一番バケモンなのに誰もきずかんのかなーw
要するに物語の世界といえばそれまでなんですが
ももの精はマザーコンピューターだな 狂ってる系ん

再演
もーとにかく見てみて
そーいえば正直、桃太郎と三匹も人間じゃ無いと思うんだか。
ムアコックのエターナルチャンピオンの感じをなんか感じるんですよねー
絵本の中の話でわざわざ命の数が決まっているというのはちょっと謎設定
例えば漂流する星間移民船の中を管理するマザーコンピュータが暴走。自らをももの精と名乗り本来子供向けの童話体験プログラミングだった桃太郎をエンドレスで繰り返している。

再再演
記憶を失っている描写があるのは桃太郎のみ。人間も鬼もジジババですら前章までの記憶があり普通に成長している。人も鬼も妖精さんも普通に死ぬし章が変わったからって復活なんてしない。猿キジ犬もしっかり記憶が残っている。桃太郎だけが同じ「ような」ことを繰り返す世界。
鬼からみれば長が代替わりし、やっと安定してきたところでまた桃太郎が来襲し長を殺害される。この繰り返しに何の意味が?という疑問が湧くがこの世界は「命の数が決まっている」世界である。命の数が一定な理由についてはあの世界は例えば播種船のような閉鎖空間で物理的に養える人数に限りがあると考えると刀槍が主力な時代設定なことにも納得がいく。重火器で暴れられると船体に被害が及ぶためだ。しかもこの世界の人は老衰ではなかなか死なない。爺さんなんか爺さんを何百何千と章と続けている。播種船が目的地に着けば開拓を行うことになるのに爺婆だけでは上手くない。そこで間引いて世代交代させる機構が桃太郎な訳だ。
この桃太郎べらぼうに強く、今回の記憶は定かでないが骨からでも蘇るらしい。蘇るというか新しい章になるとまた桃から生まれて驚異的な速度で成長する。そこからおそらく桃太郎は遺伝子改良された個体のクローン体ではないかなと考えた。「もも」ではなくデカい桃みたいな形した人工子宮から生まれたクローン。爺さんは切ったと言っているがあれは毎回殺そうとしているだけです、「毎回どう切っても上手く避けられる」と本人が言っているでしょ。あれでいて爺さんまだ抗っていると思うとなかなか熱い。
クローン体なので記憶があるはずが無い。ももがたりでの最後の章は本んの少し記憶があったということは後で振り返るとあの章が本当の意味での始まりの章だったということになるのかもしれない。「ももがたり2」案件です。
「母」は何なのか。播種船なのだから向かっている新たな故郷、キャストがトリプルなことからもわかるがすでにいくつもの世界にトライして失敗している。ももの精は播種船のメインコンピューターのアバター。多分ロボ。
でも何で桃太郎なの?という当然の疑問。これは結果的には爺さんが関与している。
この播種船は何らかのトラブルで宇宙を放浪しており、その際に司令部を喪失して采配はコンピューターに一任されている。その結果コンピューターが生み出した世界があの世界で爺さんはたまたま難を逃れた司令部員。おそらく、ももがたりエピソード0の主役は爺さんでしょう。
コンピューターは入植まで限られたリソースで残された最後の人類集団の種としての健康性を保つため、間引く制度を導入(もしかしたら元々特定状況下で発動される魔王プログラムがあったのかも)、間引くための機構として魔王爆誕。ただ初期の人類は強く魔王を倒すこともできた(負けないと骨からも蘇るかどうかわからない)というか魔王の討伐が終章条件だったのかも。きっとそのころは爺さん無双してたはず。服が西洋風なのは魔王討伐期の残り香。
別にコンピューターが選んで間引けばいいしお手軽だがそれでは闘う力が失われ入植時に問題となる。そのために共通の敵を創作した
頭の角?あんなものは飾りです。もしかしたら特徴あるヘルメットをかぶっているような集団がいたのかもしれない(軍部とか)
初期は全体から間引く機構だった桃太郎が今では「鬼」のみ殲滅する英雄になっている。終章条件も「鬼の長の討伐」これは「ことわり」というやつが仕事をしている。
ではことわりとは何か?これはメインコンピュータの思考を縛るある種のウィルスではないか。入れたのは爺さん。
ウィルスにより魔王は英雄となり均衡を保った現状が作られるが
一章が20年だとしても100章でも2千年、始まりの記憶が失われるにも十分な時間。おそらく初期メンで生存者は爺さんのみ。
結論。主役は爺さん

総評

新しいものをに対しての寛容性というか興味とゆうか積極性とゆうか何か足りなくなっているような気がする。歳のせいなのか?良くない。

このページのQRコードです。

拡大