delsolの観てきた!クチコミ一覧

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Wells-博士とはじまりの恋人-

Wells-博士とはじまりの恋人-

Rebel

新宿スターフィールド(東京都)

2018/09/05 (水) ~ 2018/09/09 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2018/09/07 (金) 14:00

出演者の案内で初めてこの劇団の公演を拝見。
ほぼ女性出演者(男性は一人)で、とある帝国の科学技術に大きく関係する女性科学者の失踪に、軍事技術研究員の軍人らしくない女性が派遣される。
何故女性だけの舞台かはご覧になって頂くしかないが、帝国である事が一つのヒントでは有る。
作品の流れは、ところどころに伏線を張りながら、破綻なく物語が進んでいく。平穏な日々が続くと思われたが、敵国との宣戦布告で一気に物語が動き出す。
観劇の感想としては、物語の進み方は判り易い、劇中の緊張感や、笑わせてくれるところのリズムも良いと思う。
時代背景は現在よりも少し前の設定なのだろうが、蒸気機関というエネルギー効率の悪いもので、高効率の機関が出来るとは思えないし、何かそのようなアニメが無かったかな?とつい思ってしまう。この舞台ばかりの事では無く、最近の若い世代の作品には、アニメとかコミックの影響が感じられる作品が多い様に思えてならない、上手く消化してオリジナルに負けない物にして頂きたい。
こちらの舞台は演者の方々の力もあって、観て楽しんで頂きたい作品です。

平成戦士デモクラッシャー

平成戦士デモクラッシャー

アフリカ座

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2016/11/29 (火) ~ 2016/12/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

戦隊物は初かな?
アフリカ座関連の舞台は2011年から見続けているが、戦隊ものは初めてかな?
自分はTV等の石ノ森章太郎原案の戦隊物は、年齢的に見ていないので、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ピンクの性格分けがどの様な物かよく知らなかったのだが、TVでもきっとこの様な感じなのだろう。
冒頭はアルバイト感覚で悪の組織「ニエキラー」の戦闘員に応募した人間の三人が指定された場所に集合する場面から始まるのだが、この三人組がなかなか面白い、普通の戦隊物ではありえない設定だろう。
アクションもあり、笑いもあり、踊りあり、歌あり、しんみりとする処もあり、政治風刺の部分もあり、とにかく見る人を飽きさせない、詰め込みすぎではと思うほどの内容豊富な舞台でした。
今回の舞台はイケメンがそろっていて、客席には女性がこれまでの舞台よりかなり多かったのが印象的でした。

MASTER IDOL

MASTER IDOL

u-you.company

Geki地下Liberty(東京都)

2016/05/25 (水) ~ 2016/05/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

再演 MASTER IDOL
初日、二日目、千穐楽と観劇。三年前の初演の時と出演者も大幅に入れ替わり、どんな化学変化が起きるか期待半分不安半分で観に行ったのだが、こちらの取り越し苦労だった。
17名の出演者のうち初演から引き続きは4名、うち同じ役どころは2名、さらに今回初めて舞台に立つという方も5~6名いて、演出家の中山氏がどの様に味付けをして私達に提供してくれるのかと思っていたら、見事にフルコース料理になっていた。
u-you.companyは元々女性だけの出演者で魅せてくれるユニット(過去に別作品で男性出演者のバージョンもあったが)であり、本領発揮していたのではないだろうか。
一人の女の子が何かの切っ掛けでアイドルとしてデビューする、しかし思っていた華々しい世界とは違って、悩み苦しみ、重圧に押しつぶされそうになった時がきっかけで、自分の中に別の自分が生まれる。そこからの再生の話だが、登場人物のほとんどがアイドルの中にいる個性と考えれば、人間の多様性の表れとも考えられる、こういった着眼点は脚本の杉山夕さんならではなのかもしれない。

ワタシ、シノブカイ。

ワタシ、シノブカイ。

ベニバラ兎団

シアターKASSAI(東京都)

2015/10/07 (水) ~ 2015/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

演者の皆さんの熱演に
自殺で死んだのは、天界の事務手続きのミスだったという発端から想像できるのは、ドタバタとした喜劇だろうと考えていたが、ラストは観客一人一人に解釈を任せるような仕上がりだった。
母校の中学校でのしのぶ会で巻き起こる、天界の使者と陽菜の親友たちとの喜劇ぶりには笑わせてもらった。
クライマックスでの主人公陽菜の涙を流しながらの熱演には、心動かされたし、出演者の皆さんの個性溢れる演技にも説得力を感じられた。

ネタバレBOX

出演者の演技には若干の力量差は在るものの、熱演と云えるものかと思うが、残念ながら脚本については些かの疑問が残る。
全体として何年か前の「お逝きなさい」で有名なヒットドラマを意識したものだろうか、衣装もそれなりのの様に感じた、それが悪いと言っている訳ではないのだが、一般に「天界」という場合、天上界、天国、極楽などを認識してしまう、しかし「自殺者」が天界に向かうといった宗教はどんな宗教なのだろうか?いやこれは事務手続き上のミスですからと言われるのかもしれないが、ご都合主義に陥ってないだろうか。
また、イワトの役人、イザナミ、ツクモ、タマヨリ、ウズメ、これら役名は記紀神話から選ばれたのかと思われるが、記紀神話を読まれて決められたのだろうか?
イザナミは伊邪那美命からだろう、しかし伊邪那美命は火の神「カグツチ」を産んだ事による火傷で死亡し黄泉の国の神となったとある、とても天界の入り口の役人には相応しい名前ではない。
ツクモは国語辞典によれば白髪の老女の事。(ふといと言う植物の古名)百から一を引いて白ということから九十九と書いてつくもとも、確かに衣装は白でした。
タマヨリ、これも記紀神話玉依姫かな、まあこちらは、元来「巫女」の意味だともいわれているが、神武天皇の母として記紀神話には登場しているが。
ウズメ、これも天岩戸の神話の主要登場人物と云える天鈿女命からだと思うがウズメとはお多福顔、おかめ、醜女の意味がある、天鈿女命は美しい神ではなかったが踊りが得意だったそうだ。
このように書いて、宗教にはまっていると思われるかもしれないが、私は宗教を信じていないし、神の実在を否定している側というか無神論者であるので、誤解なきよう、言いたいのは登場人物の名前というのは、特に神の名を使うとそれなりのイメージが付随しているので、かけ離れた性格を与えると、違和感が増幅されてしまいがちだと言いたかったのです。それにより舞台自体が別なものになってしまうかのうせいもあるのではないでしょうか。
ですから役名も大事な脚本家の方のお仕事だと思います。

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