t-satの観てきた!クチコミ一覧

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ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

畜生のライン
マリアさまは見捨てない、ときに怒り、ときになだめ、ときに諭す。それでも人間社会に争いは絶えず連鎖し、信仰は必要とされる、マリアさまは見捨てられない。スラムという‘戦場’の自由が五感にもっと訴えかけてきたら一層好ましい。垣間見える冷酷非道な眼光にゾクッと緊張、みたいな。

十一人の少年

十一人の少年

劇団東京乾電池

ザ・スズナリ(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

スモモの魅力
青いレンズを通して見上げればいつも青空、それまでの物語もクリアに納まりがついた。目隠しから'整理'に舵を向けつつある世相にあって、青の世界に想う力は星をかがやかせ海図を与えてくれるに違いない。

ペルセポリス

ペルセポリス

かもねぎショット

ザ・スズナリ(東京都)

2016/01/28 (木) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

あいさつ、ジーン
深みと広がりのある脚本にだんだんと目が開いた。“繙き、訪ね、活かす”知識と経験と共生を巡る想像のサイクルを強く意識させられた。陽気なあいさつひとつに彼我の違いを感じ・・・いや、やはり同じなのかな。此方は此方なりに大変ですから。

深海で聴くリリーマルレーン

深海で聴くリリーマルレーン

劇団ガソリーナ

ザムザ阿佐谷(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

覚醒せよ!
破裂するほど急速に、深く、深く・・・一旦沈み出したらみるみる青さは失われるにちがいない。他人事を装って順番待ちの恐怖に目を塞ぎつつ、ここまで黒く沈み込むまで目覚めることはないのか、それとも・・・自嘲と警鐘、諦めと信心が交錯して思い巡るラストは鮮烈、きらめく光の中。

僕の私の空耳城の

僕の私の空耳城の

劇団milquetoast+

APOCシアター(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/13 (日)公演終了

満足度★★★★

ここはどこ・・・の面白さ
ここに来た子供たちの目線に立てば、突如飛んでくるパンチも癇癪を起こした彼らの感情につなげて咀嚼できた。トラウマを受けた幼児がモラトリアムの中でつくりあげた世界から解き放たれるのは容易ではないことが心に刻まれたように思う。

その頬、熱線に焼かれ

その頬、熱線に焼かれ

On7

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/09/10 (木) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

開く勇気
経験に遠く及ばぬ想像の、それでもその大きな糧となる時間。違いを違いとして許し合うことで生まれる距離感。両の足で必死で踏ん張る生命力。もたれ合うのでなく支え合う「仲間」を7ガールズが体現してくれた。

合理的エゴイスト

合理的エゴイスト

劇団ピンクメロンパン

明石スタジオ(東京都)

2016/07/21 (木) ~ 2016/07/24 (日)公演終了

満足度★★★★

ポストがなければ・・・それでもただ・・・
黒白逆転の鮮烈! ’人間になりたい世界から ロボになりたい世界へ’ 積み上げた価値観の軛を超越し感情さえ切り捨ててしまうのではないか・・・ 終わりがエンゲージされない「合理的エゴイスト」の姿がおぼろげに浮かんだ。

10分間カセット

10分間カセット

張ち切れパンダ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/05/26 (木) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★

アカずの間
現れるのは白か黒・・・でもみんな見えないグレーの境界線で踏ん張っている、本当は。薄汚れた身心を洗い流すような10分間の再生音。新たな物語がB面に録音される予感に明るむ。四人の心の裡に気づかぬふりの自分と見詰め合えた時間。

簡単な生活

簡単な生活

小田尚稔の演劇

新宿眼科画廊(東京都)

2015/08/29 (土) ~ 2015/09/02 (水)公演終了

満足度★★★★

文庫本的寛ぎの愉しさ
許される時代に三女三様の心地の良さを帯びた背中。さまようから簡単でいるのか、簡単だからさまようことができるのか。そうか、彼女も行ったのか・・・簡単だからこそ味わえる贅沢な時間。好みです。

オールドアクターズソング

オールドアクターズソング

THEATRE ATMAN

シアターシャイン(東京都)

2016/08/18 (木) ~ 2016/08/21 (日)公演終了

満足度★★★★

洞穴
金でもなく、土地でもなく、何しろ人間なんだなぁとしみじみ。人間に見せるための劇場であり、役者であり。夢の光を容れるものの宿命としての空虚は、また可愛げと切なさとが同居するもののよう。「歌ってしまった」ある者は虚ろを'抱えて'追い続け、ある者は空ろと'なって'受け入れ続ける。生き生きと味のある独り言とくすんでもの悲しい独り語りが強いコントラストとなり、過去に光を吸い取られてしまったかのよう。不思議な'いま'が流れていく。

唄わない冬

唄わない冬

演劇集団 砂地

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/31 (月)公演終了

満足度★★★★

「わからない」磁力
性としてのレギュラーな欠落感ではなく人としてのイレギュラーな欠落感を埋めようともがく、それが「愛」になりつつあるのか。かぶりぎみにぶつけ合う言葉の応酬にこの「愛」の本質が尽くされていると感じた。それがどんな愛であれ、砂地に点いた模様がその存在自体の証拠として儚く広がる。エゴで虚しい空気の中で星を見上げるのも涼やか。

楽屋

楽屋

Quiet.Quiet

小劇場 楽園(東京都)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★★

既視感が起きるほどに・・・
光と影、光の中の影、影の中の光、・・・カラフルな4人のせめぎあいによぎる、この世のあらゆる欲望を呑み込んだような女優というものの美魔力。うつりゆく楽屋の波間に漂い、密度の濃さを感じつつ流れる時間が惜しい。。柱や壁のスペースを活かした創り、オープニングとエンディングが印象に残る。

Green(C)OPERA -グリーン・コッペラ-

Green(C)OPERA -グリーン・コッペラ-

劇団コスモル

OFF OFFシアター(東京都)

2015/08/05 (水) ~ 2015/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★

いろいろ飛びますね
人間のあり方に疑問を感じるとき自分でもこういうことを思い巡らすなぁ。きっと心の優しい方が作ったに違いない。ラスト20分でようやく印象がアップ、追いついた感じ。

ミッケ?

ミッケ?

明治大学演劇研究部

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2016/07/08 (金) ~ 2016/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

「夢」芝居
後出しを封印し、お試しから引き戻す、ミッケた?儚い道具立てを見せ球に'もしも'で通した過去と未来のマッコウ勝負。そこはかとない「ンッ、フフ」 も、テンポのいい「プッ、ハハ」も、塞いで見ればひとしくいとおしい。特に第2部はケッサク!

幸せの怪物

幸せの怪物

KuWa

スタジオ空洞(東京都)

2016/07/09 (土) ~ 2016/07/10 (日)公演終了

満足度★★★★

蝕 の K aris u W a
ヒョロッと長いフォルムと被り物のインパクト。なんとなく不思議な異星人感がベースに貼り付く。凝集した分遠く感じる、スナック菓子のようなパサついた神経戦がピリピリと音を立てている、オープン・クローズな閉塞感。幸せを制御できずに怪物と化したおのれ自身に滅ぼされる、そんな自虐的な不安を映しだしているかのよう。この星へのやさしさが影となりもがくのを見た。

雁次と吾雲

雁次と吾雲

護送撃団方式

萬劇場(東京都)

2016/07/14 (木) ~ 2016/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

雲間を翔る雁
吾は雲なる兄、’自由’にがんじがらめの弟。生きてこその’自由’と知り「死」を身近にして最も’自由’であった兄。 人間は目印がないと’自由’さえも見失う。経験できない「死」をそこに感じながら生きるかどうか。それが空をつかむ鍵と思えた。

ぬるい体はかたくなる

ぬるい体はかたくなる

深夜ガタンゴトン

王子小劇場(東京都)

2017/01/05 (木) ~ 2017/01/09 (月)公演終了

満足度★★★★

ぬるいアタマは体をかたくする・・・沈沈と冷え切った体、渾身の力で冷蔵庫から這い出れば、動き出す。コワいけれど、とにかく動き出す。その感じに少しアタタマる。”笑えない場所”に傾注された演出に誠実と勇気という二語が浮かぶ。

メゾンの泡

メゾンの泡

無隣館若手自主企画vol.15 柳生企画

アトリエ春風舎(東京都)

2017/01/07 (土) ~ 2017/01/11 (水)公演終了

満足度★★★★

星空を見上げる幸せを感じつつ、羨望と畏怖の混じる眼差しで手元を覗き込む人波に呑み込まれ・・・あ、上下逆転はもう始まってるな。詰まる所、自分が ”そうあって欲しい” ように生きて行く、生き物。善し悪しで片付かない、ピンポン・ダッシュでチャラにはならない。方向音痴を気取る人たちへの不発(?)弾。

空を飛んだ後のライト兄妹

空を飛んだ後のライト兄妹

東京パイクリート

小劇場B1(東京都)

2017/01/25 (水) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

満足度★★★★

妹がらみの”期待”に最後まで身構えてしまい、深浅のねじれにアジャストし切れなかったと反省。ガレージ感が心地良いなか、達者でライトな面々が、たどり着いた100年前にはない、100年後の存在感を競っていた。

世界会議

世界会議

小池博史ブリッジプロジェクト

吉祥寺シアター(東京都)

2017/01/28 (土) ~ 2017/02/05 (日)公演終了

満足度★★★★

渦を巻く時空、世界。認識の根を断ち切って見れば、不安な渾沌に紛れた中にひとときの夢の集まりが幻前する。自由な素子に還る、畏れと安楽が湧き上がってきた。

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