t-satの観てきた!クチコミ一覧

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「 肉弾 」ご来場ありがとうございました。

「 肉弾 」ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2016/03/23 (水) ~ 2016/03/28 (月)公演終了

満足度★★★★

牛になれ!
戦争は生活なんだ。いつ終わるとも知れぬやせ我慢が全編を貫く滑稽さの正体か。そのドラム缶の中に首まで漬かりながら、気が付きもせず、気が付いても封殺される怖ろしさ。反芻せよ!反数(学)に眩むことなく、反生(((活)に陥ることなく、反面と心して'もぐもぐ'すること。さもなくば、またぞろ'解凍'されるぞ、アイツが。

「走れメロス/動員挿話」

「走れメロス/動員挿話」

劇団だるま座

アトリエだるま座(東京都)

2016/03/19 (土) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

人は必ず一度は死ぬ
責任と勇気をめぐる究極の私的選択をテーマとしたこの2本、並べて観ればさすがの選択だと唸らされた。ある種の暢気さと淡白さに時代の空気を感じつつ、静かで忠実な熱情が瞳の奥に凝縮されたような、集中度の高い舞台で気持ちが良かった。

半神

半神

ナナイロスペース

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

2/4の神秘
もろもろ等間隔に、平和的な演出、楽しそう。引き裂かれた少女はどちらでもありどちらでもない1/2。孤独を知り自我を得て人間界へ。螺旋の涯に身を隠す1/2。霧笛を頼りに探し求めれば胸苦しい、不意に姿を見せたときの双生の魔性を想像しておののく。

ドキドキぼーいず#06『じゅんすいなカタチ』

ドキドキぼーいず#06『じゅんすいなカタチ』

ドキドキぼーいず

調布市せんがわ劇場(東京都)

2016/03/10 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

竹中直人的
この不協和音か、現代の心象風景は。表地のなめらかさは裏地の清潔さに非ず。世の中にウンザリ、というよりウンザリする世の中が露出する。わるいところばかりを、むせきにんに。'言葉面'を地でいく、心地の悪い面白さ。

ホテル・ミラクル3

ホテル・ミラクル3

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

追い込まれるオトコたち
短編集は得意ではないが、ホテルという設定は4(5)話それぞれへの気持ちの入れ込みを助けてくれたようだ。第0話からのオープニングは意外な演出で面白いし、表現が徐々にヘビーになる構成も馴染み易い。また、'爛れた'本編と'規律ある'暗転の対比が全体に良い緊張感を保つ効果があったように思う。戦闘の無い史上稀なるやさしさ至上の時代に'強さ'という武器を喪った男性が、心身ともに上位へとひた走る女性に対し、逆に'弱さ'を武器に「男女」から「母子」へとラブゲームの土俵を変えようとしている、そんな考えが脳裡を過った。

ノンフィクション

ノンフィクション

新宿公社

シアター風姿花伝(東京都)

2016/02/25 (木) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★

石を避けてみる
思い出を近い未来に見ているような倒錯感。映画の世界で思い出にケリを付けている、そんな映画を探し求めているかのようでもある。あんなに気にしていたこと・・・嘘や偏見や裏切りやらが遺した傷痕は、時を経て意外なほどにあっさりと癒されていたと知る、そしていま僕はここにいて・・・この先へと流れ始める、そんなイメージが喚起された。

ことわりにむかい

ことわりにむかい

(裸)ミチコイスタンブール

明石スタジオ(東京都)

2016/02/18 (木) ~ 2016/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

理由、必要?
必要かどうかじゃなく'ある'んだよなあ必ず。それも'ない'というときほどとびきり人間的なやつが・・・ シャツでいいのか、ジャケットまで着ておくかはさておき、着衣と裸のはざまで納得と満足を求めて出入りする様を肩の力を抜いて楽しく観られた。おもしろかった。

セブンスター

セブンスター

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2016/02/08 (月) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

青い茅ヶ崎
その刹那、たしかにふたりシャトルで翔んだのだろう・・・。あのとき向き合ったのか、サドルにシャトルを見ていることに、アニキごっこであることに。漕ぎ走る汗の引力、地鳴る車輪音のワクワク感、なにかを振り切り飛び立つ耀きの眩しさ故か、疾走する自転車のなんとカッコ良く見えたことよ!ライティングの雄弁さに忘我しつつ、重なる記憶がフラッシュした。

アカシック レコード

アカシック レコード

アロック・DD・C

アロック新宿スタジオ(東京都)

2016/02/08 (月) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

理性の奥に放り込め!
おのれの螺旋に刻まれた宇宙の記憶・・・が活性化された、ような気にさせられる。ギセイのうえに'偶然'成り立つ日常は、同じように見えてひとりひとり違うことで'必然'になる、そのことが大切に表現されていると感じられた。レコードを繙いて掴もうとした'光'、それこそは希望なのか。

反復する、イクツカノ時間と、交わる、イクツモノ時間の中で、僕等にできる、イクツカノこと。

反復する、イクツカノ時間と、交わる、イクツモノ時間の中で、僕等にできる、イクツカノこと。

演劇ユニット そめごころ

王子小劇場(東京都)

2016/02/13 (土) ~ 2016/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

挑戦
エンジンも良い、ステアリングも良い、サウンドも魅力的。さて、乗りこなせているのか、乗り回されているのか、前後左右上下今昔に暴力的なまでの不安定をバランスしつつ、それでもこの小空間の神様を信じてひたすら付いて回る。壁を越え、音を'見て'、薄目で伺い、また壁を越え、・・・消されるチョークで描き続けるのだ、「チェッ!」

+51 アビアシオン,サンボルハ

+51 アビアシオン,サンボルハ

岡崎藝術座

STスポット(神奈川県)

2016/02/06 (土) ~ 2016/02/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

行けば残さず、行かずば残る
とり憑かれたような語り部たちが誘う'リスナーズハイ'な心情。意味としての台詞に汗をかくうちに音としてのそれに意識を明け渡したとき、日差しが、埃が、においが、時の移ろいが、毛穴という毛穴から流れ込んでくる。マスク(の下)に刻まれているであろう深い皺が、なつかしく、うらやましく、哀しい・・・? それは主観と客観の差が意識されたからなのか。追い求めて満たされた者、満たされず彷徨い渡る者。とにかく、こみ上げてくる。見逃したくない『この指止まれ』。

ペルセポリス

ペルセポリス

かもねぎショット

ザ・スズナリ(東京都)

2016/01/28 (木) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

あいさつ、ジーン
深みと広がりのある脚本にだんだんと目が開いた。“繙き、訪ね、活かす”知識と経験と共生を巡る想像のサイクルを強く意識させられた。陽気なあいさつひとつに彼我の違いを感じ・・・いや、やはり同じなのかな。此方は此方なりに大変ですから。

厳冬 ―父殺し篇―、厳冬 ―子殺し篇―

厳冬 ―父殺し篇―、厳冬 ―子殺し篇―

鬼の居ぬ間に

古民家asagoro(東京都)

2016/01/27 (水) ~ 2016/01/31 (日)公演終了

満足度★★★★

解放 (父殺し篇)
回り込む廊下の軋みに気圧されつつ、黒電話の鈴音のけたたましさの中で沈黙する、その'間'がいくつもの生臭い想像を逞しくさせる。非道と憎しみの地獄絵図から「おまえがすべて」な寂寞と愛憐の下地が透けてくる。'現場'ならではの濃密さに締め付けられた。

くちづけの麦を

くちづけの麦を

劇団回転磁石

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/01/15 (金) ~ 2016/01/18 (月)公演終了

満足度★★★

アングラ天使
天と地がところを変え、電子的アイデンティティが土に還るイメージが喚び起こしたものは、天使に白黒付けても神と科学は白黒付けるものではなく契り直すべきものとの告知だった。'遊び'の抗力から'緩急'の引力に重心が移ればファンタジックな次元に一層遊べる作品にちがいない。

つきまとう教室

つきまとう教室

深夜ガタンゴトン

王子小劇場(東京都)

2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

これからが、これまでを・・・
シーンと吸い込まれるように静まりかえる、身じろぐことさえ忘れ、熱を感じるほどの近さに引き寄せられる。抱え込んだ自意識、背負ったトラウマは人それぞれ、でもその価値を“決めるのはこれからだ”と元気をくれる夢物語。

王女メディア

王女メディア

幹の会+リリック

東京グローブ座(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/16 (土)公演終了

満足度★★★★★

まさに財産!
愛憎が慈愛を呑み込む、女が母を凌駕する。王女のおぞましき所業、王子の悲嘆憔悴。その醜悪さあってこそ、地獄を徘徊する王女がこの上ない美として観る者の心眼を射る。抗えぬ人間の正体を突き付けられた気分。

イスラ! イスラ! イスラ!

イスラ! イスラ! イスラ!

岡崎藝術座

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

マスカラス・スペルフィーノス!
語り(と叫び、と鳴き声)に引き込まれ、プリミティブなリズムに心音高まる。遠い島の説話になつかしさと滑稽さと少しばかりの優越感をくすぐられ・・・が、そんな島が加速しながら此方に近づいてくる! 半笑いが追い立てをくうのを自覚する、あぁ!

十一人の少年

十一人の少年

劇団東京乾電池

ザ・スズナリ(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

スモモの魅力
青いレンズを通して見上げればいつも青空、それまでの物語もクリアに納まりがついた。目隠しから'整理'に舵を向けつつある世相にあって、青の世界に想う力は星をかがやかせ海図を与えてくれるに違いない。

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

畜生のライン
マリアさまは見捨てない、ときに怒り、ときになだめ、ときに諭す。それでも人間社会に争いは絶えず連鎖し、信仰は必要とされる、マリアさまは見捨てられない。スラムという‘戦場’の自由が五感にもっと訴えかけてきたら一層好ましい。垣間見える冷酷非道な眼光にゾクッと緊張、みたいな。

とりわける人たち

とりわける人たち

演劇チーム 渋谷ハチ公前

小劇場B1(東京都)

2015/12/25 (金) ~ 2015/12/29 (火)公演終了

満足度★★★★

スパッといけたらねぇ
シェアな人たちだからこそ怖くてとりわけられない。半端に背負いこんだ荷物が発するモヤモヤは観る者の心にも充満してくる。その息苦しさがベントされる刹那、彼我の費やした時間が大いに報われた気がした。

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