G-kunの観てきた!クチコミ一覧

1-20件 / 384件中
ゴンドラ

ゴンドラ

マチルダアパルトマン

下北沢 スターダスト(東京都)

2022/06/15 (水) ~ 2022/06/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

アパートの狭いダイニングだけで語られる赤裸々な三人三様の現在と過去
生きてきた時間、環境、文化、人間関係、様々なギャップを活かした嚙み合わなさとぎこちなさが巧みに描かれた秀逸な作品。
舞台の良さと魅力をしっかり感じられる物語を作り上げる力も感動もの。
きっと3人のうち一人くらいは親戚に居そうで脳内を駆け巡る。
屁理お兄ちゃんどっかにいるよなと一考すると「俺か」と自覚する。
やっぱりカラーが違うと物語の行方も違ったりするのだろか
他の色にも興味大。

歌劇『天守物語』

歌劇『天守物語』

呼華歌劇団KOHANA

新宿村LIVE(東京都)

2022/05/18 (水) ~ 2022/05/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

華やかでエンターテインメント性豊かな舞台は見ごたえあり。
歌謡ショー的要素は好き嫌いが別れるとこれですが、物語も歌も殺陣も良く出来上がっていて素晴らしかった。
歌は単独歌唱に秀でる人ありコーラス合唱部分は少々乱れがちで歌詞が入ってこずに残念。
舞踊というか着物での立ち居振る舞い所作はしなやかで流れるような華麗さに惹きこまれた。
子どもたちのパートは少々学芸会チックであったもののそれなりの稽古の成果が表れていたようで
可愛らしさが引き立つところでもありました。
衣装も豪華で舞台映えして惹きこまれました。
面白かったです。

Bittersweet Flowers

Bittersweet Flowers

おぶちゃ

劇場MOMO(東京都)

2021/11/03 (水) ~ 2021/11/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

良いですね生の舞台って。やっぱり配信は今一つ臨場感ないですから。
劇中で辛辣にこき下ろされた小劇場ですが、
その小劇場の良さを活かした巧みな物語はとても面白かった。
女史たちが抱えるトラウマの出来事はよくある話に過ぎなかったけど
時系列の移動とエピソードのパズルがかみ合って
心地よく楽しめる作品でした。
ラストシーンは観るものによって様々な捉え方と賛否があるかもしれないが
作者の想いと感覚は伝わった気がします。
大学の先生役の鈴木莉菜さんの歌声とても素敵でした。

中国神話の世界

中国神話の世界

カプセル兵団

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2020/02/26 (水) ~ 2020/03/01 (日)公演終了

満足度★★★★

朗読劇は静のイメージでしたが、動の朗読劇の存在を発見。
演出の巧みさと可能性の広さを改めて目の当たりにして感動。
しっかり咀嚼して理解しやすい物語となり、
初めて触れる中国神話になるほどとうなずく。
秀逸な作品に感動。

おはよう、朝

おはよう、朝

劇団24区

早稲田大学学生会館(東京都)

2020/02/14 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★

半径3mで交錯する人間模様が上手い具合に折り重なる
一人一人の欲に追随する想いが積み上げられる流れは心地よく面白い
その歪みが爆発するように吐露される彼女の思いが急流のように流れ去り
心に残らなかったのは少々残念。
赤い糸のごとく、水色の連鎖で繋がれた人間の気持ちと痛み、欲と憂いが面白い。

傾斜

傾斜

OM-2

日暮里サニーホール(東京都)

2020/02/14 (金) ~ 2020/02/16 (日)公演終了

満足度★★★★

あの巨大な傾斜にへばり付く者がまるで自分自身の様に
自分の立ち位置であがき続ける姿が投影されるようで己の在り方を振り返る。
下界で這いつくばり転げまわるように踊り狂う姿が鬼気迫り心にこだまする。
見透かされたような心持で帰途に就く。

脱獄戦隊ニゲルンジャー

脱獄戦隊ニゲルンジャー

生きることから逃げないために、あの日僕らは逃げ出した

新宿LIVE FREAK(東京都)

2020/01/31 (金) ~ 2020/02/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

想像していたより濃厚で海馬に絡みつくようなステージ。
冒頭の脚本家独白は骨太で真摯な言葉が紡がれその世界観に惹きこまれる。
個性あふれる八人の囚人と際立つ看守が織りなす世界平和への歩みに思わず共鳴する。
赤鼻言い切った俺は許す。復讐の連鎖を断つために唇をかみ血を流しながら許す。
今の自分に一番足りないことを見透かされているようで凍り付く。
ぜひ第1回の公演から見てみたかった。

カラカラ。

カラカラ。

劇団もっきりや

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2020/01/23 (木) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

日本の社会構造の縮図を提示されたようで、発せられる台詞に己の愚かさのベールをはぎ取られ、欺瞞的な心根がさらけ出されるようで痛い。
あまりに直球勝負の物語だからか、言葉が鋭い刃物のように喉元に迫る。登場人物の背景が見えるサイドストーリーを絡めてエッジを滑らかにして、物語を飲み込めるようにしてもよかったのではとも思う。
エンターテインメントとしては少しばかり窮屈な展開に物足りなさを感じる。

NET“網”が切れたら、終わり?

NET“網”が切れたら、終わり?

劇団 枕返し

遊空間がざびぃ(東京都)

2020/01/24 (金) ~ 2020/01/26 (日)公演終了

満足度★★★

一言でいうと「欲張り」。
動くものに興味を持ち、視界に入ったもの何でも欲しがる童のように、雑多に積み上げられたサイドストーリーがとりとめなく連鎖する。
救いは各シーン物語が見ごたえあり、うまく創り込まれていること。これは表現力の高い役者陣の力に依るところも大きい。
客演、団員問わずスキルの高い役者さんたちの今後にも期待。
もちろん面白い着想で物語を綴った脚本家の次回作も楽しみ。

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2020/01/10 (金) ~ 2020/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

小さな3~40人の空間だからこそ13番目の陪審員の目線で観られる
濃密な密室劇はクラシックな定番の枷を凌ぐ面白さ。
役の性質をうまく捉えた見た目と台詞は役者陣のスキルの高さを伺わせる(多少なり台詞のトチリなどはありましたが…)
観劇初心者にも小劇場初心者にもオススメの見ごたえたっぷりな作品でした。

キエンノキ

キエンノキ

おちないリンゴ

小劇場 楽園(東京都)

2019/07/10 (水) ~ 2019/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

心の恋愛観と身体の貞操感を考えさせられる物語。
ついつい自分に置き換えてしまいがちであるが、
妙に各々の言葉や感情に納得してしまう自分がちょっぴり怖いとも思う。
この先もう一歩踏み込んだところも観てみたい欲求にかられる面白い作品でした。

群盗=滅罪

群盗=滅罪

クリム=カルム

シアター711(東京都)

2019/07/24 (水) ~ 2019/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

世界観の作り方が見事な演出で楽しい。
制作陣はじめ客席案内の役者さんたちも、観客を楽しませる思いが伝わる心使い。
作品はクラシックであり演出脚色で受け取り方は様々あれど、ものすごく楽しめたエッセンスの効いた作品でした。ただ美馬さんの共通認識なのか、見た目はやっぱり若かったかなともおもう。

律儀な強盗犯

律儀な強盗犯

ウィークエンドシアター

ARISE 舞の館(東京都)

2019/07/06 (土) ~ 2019/07/21 (日)公演終了

満足度★★★★

新鮮な感覚に包まれる面白さ2倍の作品。
律儀とはそういうことかと心地よく納得。よく練られた脚本が面白い。
会場の距離感も楽しい。というか近くて芝居の中に溶け込んだ感覚に包まれる。
小劇場の狭くて密着とは違い、
ラグジュアリーなスペースを保って芝居に没頭できるのは素晴らしい。

ミラクル祭’19(ミラフェス’19)

ミラクル祭’19(ミラフェス’19)

新宿シアター・ミラクル

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/04/20 (土) ~ 2019/04/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

Aを観ました。
ほぼ平場のセットで展開されるショートストーリーは秀逸でグッと惹き込まれる2篇。
「ペルソナサークル」
数の役者さんが登場し、演じる役が流れるように引き継がれ最初はどうしたのかと戸惑うものの、物語が展開するにつれて一段と面白くなる秀逸な構成演出。発せられるセリフの交わりが心地よく、素敵な言葉選びにもセンスを感じさせる秀逸な作品。
役者さんそれぞれが七変化する様も面白い。学級崩壊の大田彩寧さんの弾けた演技が楽しい。
「海月は溶けて泡になる」
表層の笑いが一枚ずつ剥がれ落ち、人間の抱える本心が見えてくる意味深く考えさせられる物語。
前向きに何者をも飲み込む彼と頑なに自己を演じる恋愛マスターの彼女、そして秘めたる思いをぐっと抱え込む彼女の弟。個性強めの姉と彼に挟まれ、言葉なく気持ちを表現する弟くんも素晴らしかった。
安藤悠馬くんは冗談の軽い男の子像とは違った一面を演じる姿も良い感じ。
合わせて70分、映画館のローテのように1日4・5回転の2週間公演とかで見られたら良いのとも思う。
お祭りだけに収穫の多い2本でした。

検事と犯人のフィクション術

検事と犯人のフィクション術

東京パイクリート

Geki地下Liberty(東京都)

2019/04/10 (水) ~ 2019/04/14 (日)公演終了

満足度★★★

壁を移動しながら演じられる場面を表すピクトグラム。
タングラム様の直方体を組み合わせて作る美術セット。
素敵で面白い演出はもとより、解かりやすく展開する物語は、
客席を置いてゆかずに観客全体を飲み込む一体感を生んでいた。
特に役者陣は個性溢れる面白い方が揃い、より物語を面白く加速させる。
多少ザンネンな点は、笑いのツボが65°くらい違ってあまり笑えなかった事と
メインどころのスナックママ兼弁護士の女性の声量が少々足りなかった事。
次回作にも期待。

東京魔法少女図鑑

東京魔法少女図鑑

東京スピカ

阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)

2019/03/29 (金) ~ 2019/03/31 (日)公演終了

満足度★★★★

初見の劇団は社会人中心との事でどんな舞台が展開されるのか期待高まる。
タイトルからするとオタク的な視点が強いのか、
危うくすると自己満足的な物語が垂れ流されるのかともドキドキの開演前。
幕が開くと、ある意味挑戦的なアイドルが登場。
これをどう持っていくのかと芽生えた危惧は物語が進むに連れて消え去り、
アバンギャルドな魔法少女に引き込まれる。
濃密で楽しい脚本とキャラクターのたつ役者さんが揃い素敵な物語に。
狭い舞台もうまく活かした演出が光る。
強いてお願いするならば、視点のポイントが中央奥目のときに上下手前に役者さんが立つと、
中央席からは見栄えが良いが端の席からは大事なポイントがブラインドしてしまうので残念。
楽しくて、魅せる物語をこれからも期待。

テースターズ

テースターズ

京央惨事

新宿眼科画廊(東京都)

2019/03/22 (金) ~ 2019/03/25 (月)公演終了

満足度★★★★

役者さんの表現力が高く、練られたセリフ一つ一つが活きる濃厚な舞台
誰しもが罪を背負い生きている。
宗教概論的な意志を底辺に持ちながらコミカルな笑いを散りばめ人間の本能、本性をあぶり出し、
お互い様な安堵感を与えるコンパクトで大変面白い作品でした。

つばは微笑む

つばは微笑む

つきかげ座

OFF OFFシアター(東京都)

2019/03/20 (水) ~ 2019/03/24 (日)公演終了

満足度★★★★

日清日露の騒がしい戦時をつなぐ穏やかな日本を背景に、
日常を過ごす人々の心情を浮き彫りにしながら
人の喜怒哀楽を巧みに描き出し心地よい。
清々しくストレートな女学生をはじめ、片腕の叔父、病を患う叔母、
優秀な町医者と好奇心旺盛な逞しい看護師、実直で優しい兄とワケありの奥さん。
短いながらもエピソードが詰まった物語は、演者全員がバランス良く見せ場を持たせ、
それぞれのキャラクターと役者さんの技量を引き立たせる脚本は秀逸。
役者さんそれぞれ個性あふれ全員が主役のようであり、見ごたえのある舞台でしたが、
みなさん年齢が近かったせいか、
物語上の年齢差と関係性が見えにくかったのが残念。

東京を待ちながら

東京を待ちながら

劇団ヤリイカの会

スタジオ空洞(東京都)

2019/03/08 (金) ~ 2019/03/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

不条理な物語は、舞台に臨むポジション取りと居心地の良い自分の空間が重要。
演者さんとの距離、舞台空間の膨らみ、享受する観客、様々な条件の中、
気持ちの良い世界を構築しされた舞台は素晴らしい。
待っているだけの自分に照らし、交差する刹那に心地よさを感じる。
華やかさと毒をスパイスに楔を打つかの様なインスタグラマー。
自身を取り戻すごとく阻害するものを排除する車掌。
快感に浸れる世界を満喫できた。

Opus No.10

Opus No.10

OM-2

ザ・スズナリ(東京都)

2019/02/22 (金) ~ 2019/02/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

目の前で起こっている事象に考えを巡らし、その真意を図るものの
世界を大変革させる力を前に考えることは止めてしまった。
そこからは気負わず舞台上で展開される壮大な世界を楽しんだ。
LGBTの彼を抑圧する父権は社会の縮図で、マイノリティの心情を代弁してるがごとく響く。
しかし幼子の頬を張る父の姿は、最近特に注視される虐待のイメージが強く膨らむ。
ただただ、鋭利な演出と脳裏に侵食してくる圧倒的な表現は演劇という手段だからこそ強烈に伝わってくるのだと、解らないこと理解できないことも含めてここに居る事の心地よさを楽しむ。

このページのQRコードです。

拡大