満足度★★★★★
Aを観ました。
ほぼ平場のセットで展開されるショートストーリーは秀逸でグッと惹き込まれる2篇。
「ペルソナサークル」
数の役者さんが登場し、演じる役が流れるように引き継がれ最初はどうしたのかと戸惑うものの、物語が展開するにつれて一段と面白くなる秀逸な構成演出。発せられるセリフの交わりが心地よく、素敵な言葉選びにもセンスを感じさせる秀逸な作品。
役者さんそれぞれが七変化する様も面白い。学級崩壊の大田彩寧さんの弾けた演技が楽しい。
「海月は溶けて泡になる」
表層の笑いが一枚ずつ剥がれ落ち、人間の抱える本心が見えてくる意味深く考えさせられる物語。
前向きに何者をも飲み込む彼と頑なに自己を演じる恋愛マスターの彼女、そして秘めたる思いをぐっと抱え込む彼女の弟。個性強めの姉と彼に挟まれ、言葉なく気持ちを表現する弟くんも素晴らしかった。
安藤悠馬くんは冗談の軽い男の子像とは違った一面を演じる姿も良い感じ。
合わせて70分、映画館のローテのように1日4・5回転の2週間公演とかで見られたら良いのとも思う。
お祭りだけに収穫の多い2本でした。