かもめ
ハツビロコウ
小劇場B1(東京都)
2022/09/20 (火) ~ 2022/09/25 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
ハツビロコウのアプローチが鐘下作品から他の既成戯曲、古典へと適用範囲を拡げ、初のチェーホフ作品。
少し前がイプセンの二作、チャペック、三好十郎。「夏の砂の上」(松田正隆)が異色には思うが緊迫感は他に並び、して今回の「かもめ」は・・。
振り幅と言えば春に川崎で観た同作を思い出す。
あつい胸さわぎ
iaku
ザ・スズナリ(東京都)
2022/08/04 (木) ~ 2022/08/14 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
どうも観られそうもないが「観たい」書き込み。
初演は記憶にあるが、アゴラだったとは・・もっと広く、ステージを見上げる座席で観たと記憶していた。多場面に兼用できる同色の装置(青系のグレーと記憶..これも当てにならんが)として厚手パネル、段差のある台等を配していたが、ドラマは人間臭く装置と演者の好対照がよく決まり、即ち戯曲の出来を表してもいた。
再演は優先度が落ちるが、スズナリでの上演なら観たかった。
iaku作品は「少し甘め」なのが私には物足りなさであったりするのだが、この作品はラストまで運ばれた。枝元萌の「悲しみをこらえて笑う」(殆ど持ちネタに近い)演技も定型にならずドラマの懐に抱かれてつましく成立していた。娘役は核である(母娘関係がリアルに見える程よい作品だから役者の個性が大きく左右する)ので、初演をなぞらない(落とさない)キャスティングが予想され、観たさ倍増なのであるが・・。
天の秤 【13/14日分 公演中止】
風雷紡
小劇場 楽園(東京都)
2022/08/10 (水) ~ 2022/08/14 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
風雷紡が好んで取り上げ、自分も嫌いでない題材には、年々二次元化する日本社会に、Z軸の存在を思い出させる要素が詰まっている。後の世代に当たる(自分もその一人のつもりだが)書き手がこの剣呑な領域の題材どう扱うのか毎度のこと興味がある。自分はこの謎の多い「運動」の世界を知ろうとした者であるからして、つい史実との関係で芝居も観てしまうが、戦後史は既に「歴史」の殿堂に入り、多様な解釈をこそ待っているのかも。
距離のない旅
Nibroll
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2022/07/22 (金) ~ 2022/07/24 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
はい。観られなかったけど観たかった書き込み。公演を知った時は既に行ける回は埋まり、当日券も無しとの事で断念。劇場HIKARIの貢献振りも、観たかった一つ。
『Q』:A Night At The Kabuki【7月29日~31日公演中止】
NODA・MAP
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2022/07/29 (金) ~ 2022/09/11 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
クイーンの楽曲でやる、というだけで必見の部類であったが初演は観られず、再演は諦めず食らいついてどうにかチケット入手。
芸劇発行のフリー冊子の徳永女史のインタビュー記事を読むに、「フェイクスピア」で発見した「劇的」構図はNODAMAP舞台のスタンダードのようである。紆余曲折、バラバラのピースは観客の目を引き付け時に笑わせながらも解答を引き延ばし、最終局面で一気に歴史事実の、ドキュメントな局面に接続する。この形は成程言語の遊戯者である野田演劇の世界に相応しいフォーマットであるが、事実の価値を決めるのは主観である。新聞に大きく取り上げられる部類の「事実」を使おうと、安泰な日常にスパイスが欲しい程度の(この料金の舞台を観に来る位だからワーキングプアでない事は確かだ)ニーズに応えるには十分でも私ゃ納得せんからな、という気持ちはある。
どんな小さな事実でも主観はそれを重要と認める。それが演劇の世界。大いに楽しみにして・・しまっては落胆した時につらいので期待は間引いて観に行く、という態度も貧乏性で認知的不協和を避ける小市民な自分である事は認める。
TSUYAMA30-津山三十人殺し-
PSYCHOSIS
ザムザ阿佐谷(東京都)
2022/07/14 (木) ~ 2022/07/19 (火)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
この事件は何十年来一関心事であったが芝居で観られると言う。チラシを見た一年以上前から待っておったが待つのに慣れてうっかり見過ごす所であった。大きく期待せず、虚無僧のように心を無にして観に行こう。
ランボルギーニに乗って
劇団鹿殺し
あうるすぽっと(東京都)
2022/07/08 (金) ~ 2022/07/18 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
鹿殺し、電車シリーズ?で初観劇の際、爆音とマイク喋りにマジかよと興醒めしつつ、「話の成り行きだけは観てやろう。金払ってるし」と眺めた。一度で見放すのは流儀でないのでリベンジ観劇したのが最初観たのにえらく似通っていて(同じ電車シリーズだったのね。シリーズって事その時は知らなかったけど)、警戒心も露わに凝視したが、世界観も似通っているのでリベンジならずであった。
が、その後座・高円寺(私にはお馴染みな劇場)にて上演される丸尾氏プロデュースの舞台はたまに目にし、中々多様なステージを拝ませてくれるな、と見直し始めていた所、二十周年と力の入ったチラシが。
作品も腹を括って持ち込む事だろうと、内心期待しつつ、怖がりつつ、本家鹿殺しを(多分)8年振り位に観てやろうかと。。ちょっと気合が入る。
正義の人びと
オフィス再生
六本木ストライプスペース(東京都)
2022/07/02 (土) ~ 2022/07/05 (火)公演終了
アワード上位に入るような劇団は別として、有象無象の演劇活動主体との出会いは偶然の賜物。あるトークに主宰が招ばれていて名前は記憶にあったがカミュをやる御仁であったか、と食指が動いた。昨年か一昨年に俳優座の上演を観たばかりで予習は万全だ。
連結の子
ONEOR8
すみだパークシアター倉(東京都)
2022/06/30 (木) ~ 2022/07/10 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
割と後回しにして来た(自覚的に)わりには、今思い出せるだけでも3作は観た田村孝裕作品(多いのか少ないのか..)。話題性を帯びてる「感じ」を醸す題名というのに時々お目にかかる(「ハルメリ」とか..)。本作もその例に当たり、「見ちゃえば?」と囁かれている。
『Drunk-ドランク-』
singing dog
サンモールスタジオ(東京都)
2022/06/30 (木) ~ 2022/07/04 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
同じ作・演出で「crime-2nd-」の一編、singingdogの「crash」を観たが、どちらも映像でだった。今作は公演情報を早く知ったので是非、生で観たい。
最悪な大人
劇団献身
新宿シアタートップス(東京都)
2022/07/13 (水) ~ 2022/07/18 (月)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
学生劇団時代に評判を聴いて一度観て、若者劇団化してから一度観て、数年が経った。これだけの役者を揃えて公演を打つ劇団になったのね・・と素朴に感慨。(思い入れがそれほどある訳ではないが、最初に観たのがコント集のようなもの、二度目に観たのはドラマの行方にあまり関心が起きなかった。「きちんと」観劇する機会、今回かな・・。
ポンペイ
さんらん
上野ストアハウス(東京都)
2022/08/17 (水) ~ 2022/08/22 (月)公演終了
盲人書簡R
吉野翼企画
シアター・アルファ東京(東京都)
2022/08/19 (金) ~ 2022/08/21 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
都合二度程観たのみか。ご無沙汰であるが毎回ニアミスで観れていない認識。目指す場所は高く、志は高邁である(演劇がそれを受け止める懐を持つ、との信頼がある)事だけはしかと伝えて来る、そうしたものの余禄に与って多くの者は日々生きている、という感覚を近頃持つ(遅過ぎ?または歳を食った?)。
此度はきっと行く(と思う)。
ブレスレス【7月15日~25日公演中止】
燐光群
ザ・スズナリ(東京都)
2022/07/15 (金) ~ 2022/07/31 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
燐光群が過去作品をやるのは稀少で、震災後にやった「カムアウト」以来(もう一つ過去作をやったが確かリニューアル版だった)。
本作は戯曲を読んだのみでついに目にしなかったが、確かに他劇団がカバーするには中々難物で、坂手氏の脳内にあるイメージをこちらは想像するしか無く、「実際の舞台を見なきゃちょっと判らん」箇所もあり、その事は坂手氏の「現在」に対峙し続ける演劇人との印象と軌を一にして、上演を前提とした戯曲である感触であった。
今これを上演する本当の理由は判らないが(まだまだ涸渇が訪れる齢ではないと思うが)、あの濃ゆい戯曲が舞台にどう立ち上がるか、一見の価値ありそうで。
しばしば思う事だが、非劇団員を起用して(敢えて引っ込めなくても良かった)劇団員を退かせる理由は何だろう。全ては坂手氏の一存、役イメージに合う役者を探した結果という事なのだろうが(報酬面とか大丈夫なら良いのだが)。レギュラーと言える樋尾麻衣子、中山マリ、杉山英之らまでが退いているのは、幾度も訪れていると見受ける燐光群内部でのキャスト陣容転換の時期か、等と思ったり。演目よりそっちの方が気になるようになってしまった。以前は戯曲や演出にしか目が向かなかったが、今は俳優という仕事の貴さを強く思う。ごたごた書き過ぎた。
バロック【再演】
鵺的(ぬえてき)
ザ・スズナリ(東京都)
2022/06/09 (木) ~ 2022/06/19 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
鵺的を暫く観ていない。つっても観たのは二度切りであるが(いや別ユニットのをもう一つ観たか)。人の関係の荒みや心の鬼化を亢進させるのを好む作劇との印象で、ホラーと同じく「怖い物見たさ」から「観たい」とは思うものの、どこか自分の中でB級扱いしてるんだろう、そんな欲求にお金使っていいのか俺、値段も高くなってるし、、とアナザー俺が囁き、説得に難儀する。
「ほら初演で評判良かったやつじゃね?」
「そやなあ。でも奥野亮子出てないし」
「え、そんな義理もなかったでしょ?」
「何つうか、女だけメンバーにしてるっつうのが何か、商売っていうか、、」
「何が引っかかってんのか判らんが、芝居と関係なくね?」
「ない。うん、全然ない。観る。観るよ。観りゃいんだろっ」
「誰に切れてんだ」
「演劇にだよ、俺を迷わす演劇の全てにだあああっっ」
(俺は、俺を説得できるのか。)
関数ドミノ
イキウメ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/05/17 (火) ~ 2022/06/12 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
「関数ドミノ」は二度観た記憶があるのに、自分の知るイキウメ公演歴の記憶と合わないので調べたら、寺十吾演出(ワタナベent.)のが挟まっていた。残念ながら私にはこの公演は失敗。以前小川絵梨子が演出に入ったイキウメ公演(「ミッション」)も同じくであった。思ったのは前川知大脚本の「正解」領域の狭さ。「不思議」を観客に納得させ、いやその前に観客の関心をがっちりとその「不思議」に引き付ける事が使命である前川脚本では、笑いを噛ませたりキャラを明確に打ち出して「人物の感性」への信頼を獲得せねばならない(今思い出しているのは「聖地X」での安井順平)。
ところで今回の専らの関心はイキウメ世界の典型と言える「ドミノ関数」という作品に前川氏がどのような現在性を込めたか、にある。コロナの渦中(まるで熱にうなされながら書いたかのような)「外の道」が描いた終末の風景が頭をかすめる。
きゃんと、すたんどみー、なう。
やしゃご
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/07/07 (木) ~ 2022/07/17 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
前身となるユニットでの初演には長々と文句をつけた(と思う)あの作品が、芸劇で再演。劇作逞しく、深化を遂げている印象のやしゃごの「現在地」を覗きに参ろう(決して意地悪く観るつもりは無いが、観てしまうかも..)。
エレファント・ソング
パルコ・プロデュース
PARCO劇場(東京都)
2022/05/04 (水) ~ 2022/05/22 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
最近露出の多い井之脇海と言えば、映画「トウキョウ・ソナタ」での印象的な役処が忘れ難く、観たかった!がどう足掻いても無理なので次の機会を待つ事にする。
ビニール
コンプソンズ
シアター711(東京都)
2022/05/25 (水) ~ 2022/05/29 (日)公演終了
期待度♪♪♪♪♪
3年前の初観劇以来「観たい!」劇団だが、二度目を遂げられず今に至るコンプソンズ。前回今回と番外が続くが何にせよ期待。今回は時間がとれるので観に行く。
(そう言や地蔵中毒も本公演は一度切りで二度目を観れてないナ。。)
・・と書いたが観られず、配信チケットを買った。配信日を心待ちの今日。
『焔 〜おとなのおんなはどこへゆく〜』
下北澤姉妹社
駅前劇場(東京都)
2022/05/11 (水) ~ 2022/05/15 (日)公演終了