ハウザーが投票した舞台芸術アワード!

2018年度 1-9位と総評
カチナシ!

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カチナシ!

ラビット番長

B公演観劇。将棋(プロの世界)と介護というなかなかな交わらなそうなテーマを見事に融合した、見応えのある舞台でした。本劇団はいつも登場人物が多いのですが、誰もが埋もれず人間ドラマを魅せてくれます。基本的には良い人ばかりなので、つい感情移入もしやすいです。
一見華やかな将棋の世界で毎回プロの厳しさもみせてくれて、また現実の介護の大変さを毎回明るくみせてくれる同劇団の舞台は、観劇後に色々な余韻を残してくれます。

瀬戸の花嫁

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瀬戸の花嫁

ものづくり計画

皆さんの評価が高いので、急遽観劇したが大正解でした。
離島の花嫁探しを軸に、垣間見える、いや、前面に見える人の優しさが心地よい2時間でした。
良く練られた脚本、細かな演出、役者さんの熱演と演劇の魅力に溢れた舞台で、また是非再演して欲しいと思う舞台でした。
エンディングも、通常なら出来過ぎと思ってしまいますが、今作品ではそうなって欲しいと願うエンディングで、この点からもこの舞台に魅せられたのが分かります。

R老人の終末の御予定

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R老人の終末の御予定

ポップンマッシュルームチキン野郎

相変わらずの高クオリティの被り物で、一見コメディではありますが、中盤からグイグイと壮大な話となっていく本作品。とても楽しめ、個人的には過去作品の中でも一番好きです。
いつも通り何役もこなす役者さん達には、演技も勿論ですが被り物等で誰が誰だが分からずに、本当に驚かされます(笑)
ひとつ残念だったのは、当日券でしたので開演前パフォーマンスが観れなかった事です(泣)

第30回池袋演劇祭参加作品『ギンノベースボール』

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第30回池袋演劇祭参加作品『ギンノベースボール』

ラビット番長

老人が中心の舞台であり、それぞれが抱える悩みや問題があり、決して明るいテーマばかりではないが、観劇後には前向きになれる魅力を持った舞台でした。いつもながら、流石のラビット番長ですね。
理想論では片づけられない問題が散りばめられていますが、いつしか登場人物それぞれが良い方向に向かって欲しいと願って観劇してしまいます。
また観劇後に古希野球を調べてしまいました(私の地元や現在住んでいる市には全国屈指の強豪チームがありました (笑))

青春超特急

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青春超特急

20歳の国

相変わらずの熱量溢れる舞台で、青春というテーマの同劇団の総決算の様でした。甘くもほろ苦いエピソードを交えての2時間、大変楽しめました。卒業公演との事ですが、また違う形でも良いので公演されることを願っております。
卒業式当日から、回想電車に乗って入学式直後からのエピソードを追っていく形式。どのエピソードも短いが良く練られており、様々な面が見られる。また、卒業式当日迄きた後、再度いくつかのエピソードを補完する演出がとても上手いと思いました。登場人物は多いですが、誰もにスポットライトが当たるシーンがあり、皆主役となります。どれもが単なるハッピーエンドとならない所も、とても好きです。

背に描いたシアワセ

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背に描いたシアワセ

やみ・あがりシアター

嫁姑問題を同劇団らしく捻りを加え、別の問題も含ませコミカルに描いた舞台。今作品もやはり脚本・演出が秀逸と感じ、とても楽しめました。いつも思うのですが、出てくる登場人物がそれぞれ丁寧に描かれており、誰もが埋もれていないです。
公演中なので、以下ネタバレで。
様々な伏線を張り巡らせて、違和感を与えながら本質の問題(認知症)へと誘導していく秀逸な脚本。終盤の気の抜けた
おかあさま(市川さん)の表情・所作がとてもよく、嫁姑問題・認知症問題の奥深さを感じさせられる。
一つだけ良く分からなかったのは、キーアイテム的な笛の意味。吹ける人、吹けない人は「悪魔が来りて笛を吹く」的な意での嫁姑当事者のみという意味あいなのかな?

ベッドトークバトル プレミアム

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ベッドトークバトル プレミアム

ショーGEKI

14日にCチーム、15日にA、Bチームと無事に(?)、全公演を観劇出来た。15+1編、好み(笑いのツボ)の強弱はあるがいずれも面白く、大変楽しめました。
基本的にはコメディではあるが、バカバカしいコメディ色が強めの物から、物語性の高い物、ミュージカル風のものまで様々あり、是非今後も同企画を続けて欲しいと思いました。
その際は、必ず観に行きたいと思います!
明日が千秋楽ですが、笑いたい方は是非にと思える舞台でした。
個人的には、下記が特に好みでした。
Aチーム
Round.2 訪問販売はいかが? アントニオ好きですね(笑)
Round.3 50年目の奇跡   優しく微笑ましい短編でした。
Round.5 ベッドトークミュージカル2 大河内さんに歌声が素晴らしく、最後は何故か感動すら覚えました(笑)

Bチーム
Round.4 独立しすぎた男 ベタですが、サンバイアグラ凄いですね。

Cチーム
Round.3 純情と欲情 方言と二人の所作がツボでした。

ロスト花婿

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ロスト花婿

ENG

素晴らしい役者陣の演技に魅了されたコメディ。久保田さんらしく色々な伏線も引いてあり、ちゃんと回収もしてくる。2時間存分に楽しめました。
とても楽しめたのですが、あまりに期待し過ぎたせいか、やや脚本に物足りなさも感じてしまった。
それでも☆5なのですが(笑)

僕をみつけて/生きている

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僕をみつけて/生きている

かわいいコンビニ店員 飯田さん

「僕をみつけて」観劇。人狼ゲームを中心に若い男女の人間模様を描いた作品。人狼ゲームが心理戦の駆け引きを楽しむゲームなので、その過程で実際の様々な事実が判明し、基本コメディであるがシニアルにみせている。本劇団が好きな理由は台詞・言葉選びとその中で垣間見える人間模様の描写ですが、期待通りの舞台で大変楽しめました。
ただ、人狼ゲームを知らないと少し楽しみは減るかもですね。元より分かりにくいゲームなので。
ゲームでは、人狼、占い師、ボディガード(騎士)、市民(村人)の役割であるが、今回の登場人物も同様に、学歴や容姿等より役割を与えられている。その中で、もがき、抗う姿勢が滑稽ではあるが、共感もする。また、誰もが人狼にも成れるという怖さもある。最後の表情は、人狼には成りきれず市民でしたが。

総評

色々忙しく、見逃してしまった作品が多い年でしたが、それでも多くの素晴らしい舞台を観ることが出来ました。投票ですので、順位付けさせて頂きましたが、観劇出来た全ての作品及びその関係者の皆様に本当に感謝しております。ありがとうございました。

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