I元の観てきた!クチコミ一覧

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ユータラスボンボン

ユータラスボンボン

演劇組織KIMYO

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2015/09/03 (木) ~ 2015/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★

終わり方が良かった。
定評ある派手で爽快な演出は勿論楽しめた。一方、ひたすらそれで終わるかと思いきや、地味でアンチクライマックスに転じたのには私的に高評価。自己中は自己中のまま、話の都合に流されずキャラを徹して終わったのには、辛い現実味があって良かった。

慾望の華

慾望の華

廃墟文藝部

千種文化小劇場(愛知県)

2015/08/29 (土) ~ 2015/08/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

"欲望の華"役、インパクトあり
 "欲望の華"役はインパクトあったなぁ~。いわゆるコロス的な役どころだけど、直接的に可視化したキャラで言い難いテーマをより鮮明に観客に突きつけた。ただし、直前「今、中国四川で流行っているとかいう髪飾り」をTLで観てしまっていたので、見た瞬間吹いたw
 女優陣はまさしく各々体当たりの好演の印象が強いが、瀧川さんが突出している感があって、蘭子という役の頭の中でもう一本良い作品が作れるんじゃないかと思った。芝原さん、椎葉さんは役柄含めて妄キネの「ひもの男」の続きでも見ているかのようで、別にそれで悪いわけじゃなく、それだけ、あの役どころにハマる役者として定番となりつつあると言うことかなぁと。
 美術も印象深かったけど、アフタートークで刈馬さんが解説しまくったので、すんなり胃の腑に落ちました。結構、適当に観てるんだなぁ、自分。

行進曲ゲルニカ

行進曲ゲルニカ

右脳中島オーボラの本妻

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2015/08/22 (土) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★★

不思議な時空間
不思議な時空間に放り込まれた感覚。繋がっているようで繋がってないリフレインする言葉の機銃掃射に晒され、嵐のような役者のアクションに揉みくちゃにされ、何か理解できたかというとNOだが、異次元体験を満喫した。これは他では味わえないね。

CARNIVAL/ただ鼓動は花火のように夏を刻む。

CARNIVAL/ただ鼓動は花火のように夏を刻む。

赤いスリッパ企画

G/Pit(愛知県)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★

すごい熱量
 すごい熱量。エアコン半分壊れたG/pitでは危険なぐらいw 群舞的なとこは祭りと相まって印象深い。学生演劇同期とのことですが、この熱さを正面からぶつけられるのは今だけなので、思う存分貫いて欲しい。
 なお、登場人物いろいろ出てきたり、同一キャラの別年代を別キャストでやっていたりしたけど、誰が誰のことを言っているのか、観ててちょっと混乱した。同い年で役者を構成する以上、もう少し工夫が必要かも。どストレートの内容だから、不要な混乱は感動を薄めてしまう。ミスリードさせる意図がないなら、勿体無いだけと思う。

漂着(island)

漂着(island)

下鴨車窓

三重県文化会館(三重県)

2015/08/22 (土) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

虚構と現実の面白い分離と融合
虚構と現実が二面進行するのだけど、その分離と融合のさせ方が実に面白い。最初は合理的に連携しているのだが、徐々にその関係がおかしなことに・・・。疑問に思っていたところ、アフタートークで作家の意図を聞けて全て氷解。一発ではなかなか理解できなかったけど、分かって思い返すと実によく考えられている。何度か見返してみたい作品でした。

率いて

率いて

ナカゴー

名古屋市演劇練習館(アクテノン)(愛知県)

2015/08/15 (土) ~ 2015/08/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

まさしくオンリーワンの演劇
 前半は、異様ながらそれだけでも良質のハートフル・コメディでしたが、急転そこから一切想像できない流れになり、唖然。バカげたネタを命を削るかのように示し続ける壮絶な演技・演出に圧倒されました。
 こんなのここでしか観れない、生で観れて良かった。
 役者さんは少年役の川崎麻里子さんの独特の演技がツボです。

茨姫

茨姫

公益財団法人愛知県文化振興事業団

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2015/08/13 (木) ~ 2015/08/15 (土)公演終了

満足度★★★★★

この公演でしか出会えない不思議空間
「中に入ると一瞬目がくらむかもしれませんが…」と言う入場の前置きが象徴する斬新な「舞台美術」が非現実感たっぷりの精神世界を表現し、三浦基演出特有の「発語」が誘う心地よい混乱がそれに大変マッチする ・・・ この公演でしか出会えない不思議空間を楽しみました。戯曲にどれだけ忠実だったかは分かりませんが(また読んでみるつもりではいますが)、今回事前にビデオで観れた過去のAAF戯曲賞公演でも、演出優位の公演は数多くありましたし、観る側からするとあまり問題ではないかな。結局、それが自分に合うかだけですね。理解できるとは言いませんが、私、三浦基演出好きなのでOK。

ネタバレBOX

なお、意外だったのが、まるでバラエティー番組のようだった「玉乗り」で、氏の演出がいつも計算し尽くされた感なのに対して、不確定性要素多数のアレにはビックリしました。どんな意図があったんだろう。
自己中カルテット~北名阪ツアーバージョン~

自己中カルテット~北名阪ツアーバージョン~

カミナリフラッシュバックスと、まの。

会員制音楽倶楽部ローゼンシュトラウス(愛知県)

2015/08/01 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★

人間関係の妙
隠された人間関係を匂わせつつじわじわ進展する格好良くない大人の笑い。見事なまでに噛み合うことなく、誰一人幸せにならないが、それでも残されたものは生きていかねばならない・・・ 至言でしたね。面白かった。

ひもの男/さらば青春の歪

ひもの男/さらば青春の歪

妄烈キネマレコード

G/Pit(愛知県)

2015/07/30 (木) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★★★

新作&再演の組み合わせは良い企画
■さらば青春の歪 : 登場人物多いけど、みんなキャラが立っていて、かつ一貫している。脚本、演出、役者が丁寧に仕事してる感がある。特に「らすかる」役の平手さやかさんに好感、美味しすぎるキャラだ。
■ひもの男 : とかく「想いは言わねば伝わらない」とされる世相の中、あの展開と終わり方はとても気に入った。"極限状態に追い込まれてやっと気付ける自分の想い"、その生みの苦しみと後悔が真に迫る。その表現も良い。芝原さんはああいう役、はまるね。他もキャスティングがとても良い。大学生時代の他愛無いバカ騒ぎ、半芸人的な所作が脳裏に蘇ってきて懐かしいことこの上ない。再演してくれて良かった。牛乳地獄とかでもやってるけど、アーカイブの有効活用、良いと思います。

cocoon

cocoon

マームとジプシー

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2015/07/25 (土) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇とパフォーミング・アーツを同時に観ているよう
 サイドながら最前列の砂かぶり席。スクリーンと役者が重ならないので情報が散逸しがちだが、役者達の疾走感はまさしく肌で感じられた。
 純粋に演出のパワーは凄まじい。舞台を平面で縦横無尽に駆け回るのみならず、立体的に空間を使い尽くし、演劇とパフォーミング・アーツを同時に観ているようだった。特に平穏な前半はその感が強く、少女達のリリカル感とも相まって不思議な空間を成す。
 もちろん徐々に暗雲垂れ込め、それどころではなくなっていくが、それでも作中、意外なほど「〇〇が悪いと第三者を責める表現」が出てこないのが印象的で、言葉では戦争すら責めない。
 ただひたすら少女達の非業の顛末を繰り返し、繰り返し、繰り返し・・・、観客に反芻させる。ただ、結果だけを客観的に提示し続け、如何なる思想・意思・世情があったとしても、この結果を導いたことをお前は赦せるのか?と無言で冷徹に観客に問い掛けているようで、むしろ効果的。
 初演とは色々違うらしく、それもみて見たかったなと今更思うが、とにかく今回だけでも観に行って良かった。

逆しら

逆しら

黄金山アタック

津あけぼの座(三重県)

2015/07/25 (土) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

衝撃の舞台
 演出と体当たりの演技に衝撃を受けた… と言うのが全てになってしまうのかもしれない。舞台装置とかも印象的で緊張感溢れる舞台でした。
 醒めてくると、色々意味を考え始めてしまうのだが、そう言えば、作中で「意味付け」全否定する台詞があったな、とか思い出して自制www
 パンフでの作演さんの言葉、「他生物に比して、人間は変な事・物・思考に捉われる。そんな多彩な奇行に魅力を感じる。(I元超意訳)」やアフタートークでの言動を見てると、作品通じての意味付けと言うよりは、「人の多彩で魅力的名な業を他意無く示す」ことに意図があるような気がしてくるのでした。

だるい女

だるい女

劇団あおきりみかん

G/Pit(愛知県)

2015/07/11 (土) ~ 2015/07/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

身辺生理から更に進化
 ダイナミックな舞台転換は「身辺生理」を進化させた感じ。マスゲームを観ているようでそれだけでもかなり楽しい。今が華々しく楽しいドタバタで進む一方で、昔のだるい話が刻々とシリアスな真相に近づき今と繋がる。思うところ色々あるけど、哀楽ともに味わいました。
 あと、女優・鹿目さんを観れたのも収穫。アドリブ文士劇の時は割とナチュラルだったけど、あんな謎キャラもやるんですね。

ヒッキー・カンクーントルネード

ヒッキー・カンクーントルネード

ハイバイ

大垣市スイトピアセンター(岐阜県)

2015/07/11 (土) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

リアリティ
兄ちゃんの引きこもり演技は迫真で、単に病的なのではなく、葛藤する様にリアリティを感じる。一方で出張お兄さんのオチが絶妙でツボでした。色んな正解が混在する中、個人的には妹が兄を誘いながら去っていくときのセリフが印象に残りました。

ネタバレBOX

妹のセリフとは、未知と遭遇することに恐れる兄に「分からなくても、行って知ればいいでしょ~」 というとこ。 そんなに話は単純ではないかもしれないけど、やっぱり人にはそういう「鈍さ」が必要だと思うんだ。
劇玉Ⅲ

劇玉Ⅲ

オイスターズ

損保ジャパン人形劇場ひまわりホール(愛知県)

2015/07/09 (木) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

最新作が一番のシアワセ
とりあえず「あの匂い」が断然良かった。最新作が一番良いと思える幸せ、。当面、見続けられるな、オイスターズ。

■【いきおいはない】 個人的には天野さんのナイスバディが全部持ってった感が強いwww 観るの2回目でジャンケン耐性がついてしまったせいでもあるのだがσ(^_^;) ただ、驚きを抑えて落ち着いて観れたことで、じゃんけんチャレンジャーズの演技をじっくり楽しめました。

■【続・トラックメロウ】 意外に不条理劇だったのか~という印象。一般人の思考・想像の裏をかきつづけるバイプレーヤー達が実は主役なのかなと思った。ガードマンズの奇行がツボでした。

■【お蔵入り】 話の筋よりは、役者のキャラでもっていた感あり。ボケとボケを掛けるとこうなるのか・・・っていう夫婦がほほえましい。

■【物知り野郎】 核心じゃない情報はとことん削ぎ落として良いのだなぁと感心した。いろいろ想像巡らせて楽しかった。

■【ゴドー氏の仕事】 本家、ベケットに比べると、あんまり不条理感が無いというか、すんなり観れてストレスがあんまり無い。それが良いのか悪いのかは微妙。欠けたピースがあるぐらいの方がタイトルから感じる期待に馴染む気はする。

■【あの匂い】 多重感、多層感のある構成はすごい好み。時空を越えた人の繋がりと変化が濃縮された感じで堪らない。これに票を入れたけど、案の定トップだったとのこと。ただ、匂いというキーワードがあまり印象に残らなくて、あれ?ってなった。

空宙番外地-1

空宙番外地-1

空宙空地

津あけぼの座(三重県)

2015/06/27 (土) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

丁寧で熱のある熟達した芝居を堪能
 おぐりさん&関戸さんの熟達した丁寧で熱のある1人芝居&2人芝居が3本観れて、かつ2人の息吹がかかった若きワークショップ・メンバーのクリエーション短編も加わった充実の時間でした。
 ネタバレというほどではないですが、個々の作品の感想はネタバレBOXに書きました。

ネタバレBOX

■【ライト】 ライトは2度目。今度はまるでグリーンピースを自分にサーブされる錯覚をおこすほど至近で観れたので、だだでさえ迫真の演技に益々迫力と臨場感のトッピング。2度目で"知っている"が故に、おぐりさんの所作が痛い、居たたまれない、直接刺さる感じ。人の"拠り所"というものの重さを切実に感じることができる ... それは時に人の命より重い。切ない、切ない、ホントに切ないなぁ
■【レフト】 関戸さんの「終始続く笑み」が、何とも小者感を引き立て笑いを誘いつつも、何とも悲しい物語ですね。レベルの差こそあれ、サラリーマンには最後に必ず付いてくる悲哀ですよ。タイトルでライトと対になるかの様に見せ掛けて異義語でかわした両作、・・・でもやっぱり根っこは「藁にすがる弱者の、切ない"藁への執着"」かな・・・、ということで、やはりライトと連作といっても過言ではないですね。ラストシーンの照明の光にに包まれていく関戸さんの姿が目に焼きつきます。嗚呼、哀れ。
■【定期】 不条理・理不尽の世界に転落した少年が憐れ。でも女性の世界って、少なからずそういうとこあるよな、おっかね。スケバン?が、カッコつけながらも、ちっともカッコよくならないヤボッたさが良い(笑)息詰まる感覚のある他3作とのセットは良い効果だったんじゃないかな。
■【雨の日はジョンレノンと】 ああいう抜けた男も得意ですね、関戸さん引き出し多し。アナデバの兄役はトラウマになるくらい怖かったので、こっちの方が好み。二つの時間をパラで進行させ重ね合わせる手法が良い感じで、LAST TRACKの原型なのかな。おぐりさん役も、一見、正論イヤミ女かと思いきや、そのツッコミには悲痛な叫びと深いメッセージが込められていた・・・。それが明かされていく過程がウマイです。伏線が活きる展開は爽快です。ただ、「救い」らしき最後の終わり方だけ、やや不満。そうなるべき理由が希薄に見える気がして、男の未練ではなく、誠意がもう少し見えれば必然になったかと思うのですが。
まばたきするまに

まばたきするまに

大名

gallery+cafe blanka(愛知県)

2015/06/20 (土) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

あらゆる部分での凝り様が見事
前作「ウミガメのスープを、飲んだ。」とは脚本は別の方なのだけど、不思議に前作のイメージが重なる。演出家の力に引かれてということなのだろうか、多重に言葉とシーンを繰り返す手法がいい感じに私を混乱と妄想の世界にいざなう。帰って、パンフを広げてみると、これまた多重露出だったw あらゆるものが凝ってるわ。衣装もメイクも美術も素晴らしいセンス、手抜きは微塵も無い感じ。
 役者は未彩紀さん(魔女)の声色と入野さん(ユーレイ)の所作と存在感が光った。なお、ピチピチの若い役者さんがやってるから印象薄まるけど、これは老いに対してかなり切ない物語。安易に救いを差し伸べない展開が良かった。見せ方は全然違うけど、関戸さん&おぐりさんの「如水」に重なって、心に響いたなぁ。

姥捨・春夏秋冬

姥捨・春夏秋冬

ハラプロジェクト

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2015/06/18 (木) ~ 2015/06/29 (月)公演終了

満足度★★★★★

自然と融合し、情を超越した死生観
 姥捨は、これまで壮絶な悲哀のお話としか思っていませんでしたが、自然と融合し、情を超越した死生観が表現されて、なんか「悲しい」という印象が残らない不思議な後味でした。そして、役者や踊り手の力をまざまざと見せつけられたというのが主の感想です。
 特に、ババと孫娘の掛け合いは極めて秀逸。原さんの深みのある演技を後ろ盾に、藤井朋子さんの天真爛漫な演技が映えること、映えること。息子との別れ際、原さんの「見えないところ」を見せる演技も痺れました。
 そして、息子(昨日は野畑さん?)の存在感もすごい。チラシ絵そのまんま!やや孫娘に立ち位置とられた感もあるけど、重厚な存在感で輝いていました。声と四股が見事です、響きます!
 また、姥捨本来(?)の悲壮感を拭い去る大きな役目を果たしたのは、質・量ともに充実した踊り手達と音楽。数々の舞踊を間近で見れてシアワセでした~。

モレンド37円

モレンド37円

うめめ

G/Pit(愛知県)

2015/06/13 (土) ~ 2015/06/15 (月)公演終了

満足度★★★★

思い切りの良い脚本
誰もが気になる設定の帳尻合わせをばっさり切り捨てる思い切りの良さ。見せたいのは、そこじゃ無いってことか〜。真臼さんの修羅場シーンが異様に高品質、丸野さんの大局観ゼロの奇行シーンも秀逸。そういう、日常に潜む突飛なドラマを切り出したいのかな〜。また、手作り感満載の諸々の演出、工夫で見せてるな〜が実感できる。

ネタバレBOX

ラストシーンの夫婦各々の「遠ざかる声」がむっちゃ好きなんだけど、G/Pitのどこまで走っていっているのか、むっちゃ気になる。劇場の外から観察してみたかった(笑)
間抜けのから

間抜けのから

劇団B級遊撃隊

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

大布マジック!
不条理劇と聞いていたけど、訳わかんないことを言っているようでいて、スーッと腑に落ちるというか、思わずニッコリしちゃう心地良い舞台でした。大布を縦横無尽に使った最初と最後や嵐の演出、すごいを目を引く。演劇みたな〜って満足感に浸れる秀作。

出口なし/授業

出口なし/授業

双身機関

揚輝荘南園・聴松閣地階多目的室(愛知県)

2015/05/30 (土) ~ 2015/05/31 (日)公演終了

満足度★★★★

対照的なカップリング
今回の演目は各々別目的で制作されたものの再演らしいですが、このカップリングが絶妙。演出が、「出口なし」は「声」に、「授業」は「マイム」に重きが置かれているようで非常に対照的で楽しめました。揚輝荘南園・聴松閣も舞台効果抜群ですね。

「出口なし」の、間近で演技しているのに真っ暗で見えない(笑)というのは結構フラストレーションでしたが、セリフと息遣いに自ずと集中させられ、贅沢な演劇の見方かも。得難い体験です。音楽も聴松閣の彫刻に合わせた選択のようで雰囲気盛り上がりました。

「授業」のマイムは若干不条理感が薄まる気が。マイムは勝手な解釈が自分の内で通用しますが、セリフだと知っているはずの言葉が理解・納得できなくて不条理感が増すので、それを排除するのはリスキーかも。でも挑戦的な演出を楽しみました。ボレロの選択も効果的でしたね。

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