『ひとよ』★【横浜公演】6月6日・7日KAAT大スタジオ!★
KAKUTA
ザ・スズナリ(東京都)
2015/05/21 (木) ~ 2015/05/27 (水)公演終了
満足度★★★★
家族の話
煩わしくて、めんどくさくて、目障りで、でもいないと寂しかったり、憎んでいるのに繋ぎ止めようとしてしまったり、家族というしがらみの中でもがきながらそれでも傍にいる。そんな異常なようで意外と普通な家族の話。人物の描写や演技が一つ一つとても丁寧に演出されていて、見ていてとても好感の持てる良いお芝居でした。
透明人間
劇団唐組
雑司ヶ谷鬼子母神(東京都)
2015/05/23 (土) ~ 2015/05/31 (日)公演終了
満足度★★★★
意味分からんけど面白い!!
唐組初観劇!
唐さんのご存命中に見たかったので行けて良かった。
物語の渦巻きぐるぐる。
リフレインされる台詞とイメージ。
役者陣が皆殺気放ってて色気があって最高だった。
意味分からん台詞を猛スピードで吐いてるのに一言一句余さず聞き取れる。
意味分からんもんが意味分からんままに面白いかっこよさ。
初めて小劇場に踏み込んで行った時の感動がよみがえった。
とても良いお芝居でした。
朱と煤 aka to kuro
エムキチビート
吉祥寺シアター(東京都)
2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
エムキチビート初観劇。
吉祥寺シアターにて、エムキチビート音劇「朱と煤」を観劇。
シェイクスピアリーディング公演のジュリエットを見て一目惚れした寺崎裕香さんをお目当てに。
明治大の演劇サークル出身の劇団、初のミュージカル挑戦公演ということで、歌や芝居ともにハズレの可能性も大いにありと思って見に行きましたが、結果は…素晴らしい!!の一言!!
歌が上手い!空間の使い方が上手い!演出がカッコいい!!
あの吉祥寺シアターの広い広い空間を縦横無尽に使いこなして、余すことなく芝居愛で満たしていた!
目当てだった寺崎裕香さんは勿論可憐で素敵だったし、主役の平野良さん他メンバー全員が本当に歌が良い!芝居は良いとして何で皆こんなに歌えるんだ!?ってくらい歌が良い!
内田靖子さんが可愛かった!
生バンドもカッコいい!
アフタートークも含めて非常に満足感のある公演でした。
【特徴的だった演出】
・舞台上に組まれた傍聴席の客席
・煤の視点を表現したモノトーンの衣装
・肩の上に乗った鳥
・プロジェクターを用いた映像演出
・主役の煤を二人の役者で表現していた
リーディング✕コンテンポラリーダンス公演 『W・シェイクスピア HUMAN』
シーラカンスプロデュース (古代魚企画)
本多劇場(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
観劇録というか自分のための備忘録
朴路美さん主催のシェイクスピアオムニバスリーディング公演。
俳優、声優、ダンサー入り乱れての異種格闘技戦。
コトダマ隊の存在が、作品と作品、役者と読み手の間を繋いで効果的。
特に印象的だったのは、ジュリエット役の寺崎裕香さん。元気溌剌みずみずしい魅力に溢れたジュリエットを好演。
マクベス夫人役の井上麻里奈さんは立ち姿だけでめまいがするほどの美しさ。もっと舞台をやってほしいと思った。
演劇集団円の役者陣の演技力の高さに感動。
水の戯れ
森崎事務所M&Oplays
本多劇場(東京都)
2014/11/01 (土) ~ 2014/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
観劇録というか自分のための備忘録
本多劇場にて、岩松了演出の水の戯れを観劇。十何年ぶりの再演とか。
大人の男女の心の機微を静かに淡々と丁寧に描いていくような舞台。
飄々とした風来坊長男に池田成志さん。押さえ目の演技ながらも要所要所でアクセントになりつつ、笑いもとりつつ。相変わらずのどうしようもないエエ声。
なかなか一歩を踏み出せないへたれ次男坊役に、光石研さん。コミカルさも時々見せつつ、細やかな葛藤屈折を描いて魅力的。
立ち姿がどうしようもなく美しい、存在だけで空間を支配する菊池亜希子。
印象的だったのは布を水に見立て階段に垂らす演出。
技術的なことで言えば、あれだけでかい小屋で、マイクを使ってないはずなのに、全然声を張ってる様子がない、でも1音も落とさず聞き取れる。プロなら当然の技術なのだろうとは思いつつ感心。
生き生きとした人物がそこにいる、役者が全員めちゃくちゃうまいからこそ作り出せる空間がそこにある。
解散
江古田のガールズ
本多劇場(東京都)
2014/08/05 (火) ~ 2014/08/06 (水)公演終了
満足度★★★
鯉が龍になる瞬間
新進気鋭と呼ばれる存在から本多劇場へ。
演劇人にとっては聖地みたいな場所。
そこに立てる喜びと誇りに溢れた舞台だった。
勢いがあって汗臭くてとても素晴らしい舞台だった。
三軒茶屋ミワさんの歌と井端朱里さんの異質な存在の仕方がとても印象的だった。
風の吹く夢
THE SHAMPOO HAT
ザ・スズナリ(東京都)
2014/09/10 (水) ~ 2014/09/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
なんだろうなあこれは
冷蔵庫を求める一夜の冒険のお話。
誰一人良い奴も格好いい奴も出てこないし、ドラマチックの欠片も無いし、なんにもないといえばなんにもない。
ただ、どうしようもなく「人間」がそこにいる。
「そういう人間がただそこにいる」というリアリティーを丹念に丹念に積み重ねていく舞台。
泥臭い、汗臭い、みっともなく、だらしない、どうしようもなく人間らしい人間が人間臭くそこに在る。
どうしてそれを笑いに昇華出来るのか。
どうしてそれをいとおしく思えてしまうのか。
赤堀雅秋の脚本と演出、それに真摯に答える役者たち。
上手さやセンスと言ってしまえばそれまでだけど、それはきっと人間を見詰める愛情の深さだったり、その一言を発するために役者の積み重ねた時間の重さだったりするのかなあと思った。
こわくないこわくない
クロムモリブデン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/08/30 (土) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
面白かった!
クロムモリブデン「こわくないこわくない」観劇。
音と光と役者の身体を駆使した格好いい場転が一番印象に残った。
個性的な役者陣とキャラクター、テンポの良い会話と展開。
稽古量に裏打ちされたような精度の高さ、立ち位置、動線の巧みさ。
強靭な体幹と、それを生かした面白格好いい創作ダンス。
でもやっぱり場転かな。一番残ったのは。
荒木さんばりの女優さんもいたし、観に行けてよかった。
有馬の家のじごろう
劇団AUN
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2014/08/20 (水) ~ 2014/08/25 (月)公演終了
満足度★★★★★
背中がやばい…
池袋シアターグリーンにて劇団AUNの「有馬の家のじごろう」を観劇。
シェイクスピア専門の劇団、どうせならシェイクスピア作品が観たかったなんて気持ちは一瞬で吹き飛んだ。
演劇界の生ける伝説、吉田鋼太郎さんの全身全霊、それに一所懸命に答える劇団員の方々。
生きてた。
人物が確かに生きてた。
そりゃあもう生き生き生きてた。
吉田鋼太郎さん、あんなに台詞が素敵な役者さんなのに、物言わぬ背中に、ふとした微笑みに、言葉以上に胸を打たれた。ずるい。
シェイクスピアを置いてこの台本を使ったこと、さもありなん!って思えるハマり具合い。
家族の話。
親子の話。
子供たちを全身全霊で愛するお父さんの話。
薩摩弁。
潔さと愛嬌と独特のリズム感が堪らない。
演技に切れ目が無い。
台詞が無くても芝居が続いてる。
当たり前のことだけど。
長く続いてきた劇団ならではのアンサンブル。
ボールは確かに受け渡されてるけど、余りにもパス回しが早くて、作為が見えなくなってる。
本当の親戚の集まりを覗き見してるみたい。
特に主役級の役者陣のvividな躍動感はもうどうしようもないくらい圧倒的だった。
吉田鋼太郎の声と生命力と愛で空間が満たされてた。
どうしようもなく愛してしまう。ああ良い役者ってそうだよなあって思い出した。