桜花と風の追憶
空想嬉劇団イナヅマコネコ
上野ストアハウス(東京都)
2017/02/02 (木) ~ 2017/02/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/02/03 (金)
座席B列11番
休憩無しの上演時間130分でも長さを感じさせない、疾走感とテンポの良さ。小ネタが小ネタで終わらない、高度な脚本と納得感。そして、大いに笑って泣かせる展開に、ひたすら感服。旗揚げ公演でこれだけのものを観ることになるとは…。次回作が今から楽しみです。
酒と涙とジキルとハイド
ホリプロ
天王洲 銀河劇場(東京都)
2014/05/04 (日) ~ 2014/05/18 (日)公演終了
満足度★★★
まさかこの程度とは…。
期待(とチケット代)の高さゆえに、裏切られた感が際立ってしまうのかも知れない。でも、片岡愛之助・優香・藤井隆を配しての三谷幸喜のコメディ作品がこの程度とは思いもよらず。
もともと三谷さんが「笑った後に何も残らない」ことを狙った作品。だが、その笑いが今ひとつ。ネタとして成立していないというより、役者の演技が限界まで振り切っていない。
夜更かしの女たち
直人と倉持の会
本多劇場(東京都)
2013/12/13 (金) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★
構成の面白さ!
1幕・2幕の途中に休憩20分。前半後半ともに1時間弱にしては長めの休憩…と思っていたが、2幕が始まってその必然性に納得。こういう見せ方があるのだというユニークな、でも俄然面白みを増す構成に、2幕から一気に引き込まれた。
役者の魅力は、もちろん1幕から。美しさが際立っていたのは、やはり中越典子さん。そして、浜野謙太さんはとても舞台は初めてとは思えず、笑いの大半を持っていく芸達者ぶり。ほかの出演陣も全員見応えがあった。
ジャン・コクトー×三谷幸喜×鈴木京香 『声』
シス・カンパニー
スパイラルホール(東京都)
2013/12/18 (水) ~ 2013/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
脱帽です
ジャン・コクトー作、三谷幸喜演出の『声』、鈴木京香さんの一人芝居で1時間。ステージを客席で挟み込み、途中で場面転換も音楽も一切無し。それでも観客を魅了し続ける鈴木京香に、ひたすら脱帽…。1時間を完全に鈴木京香さんと観客全員が共有するようなもので、見る側にもかなり緊迫感があった。
グッドバイ
シス・カンパニー
シアタートラム(東京都)
2013/11/29 (金) ~ 2013/12/28 (土)公演終了
満足度★★★★★
もう一度観たい!
年末に向けて、観劇もラストスパート。『グッドバイ』@シアタートラムは、幸運にも、最前列の中央から!作品も今年観た中でも屈指の素晴らしさで、存分に堪能。やっぱり、蒼井優は凄い!河内弁でまくし立てるところから標準語での透明な美しさへの変化が絶妙。半海さんのおでん屋の主人も、とても素敵でよい味を出していた。シス・カンパニー製作の舞台は本当に外れがないなあ。
不道徳教室
森崎事務所M&Oplays
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2013/05/29 (水) ~ 2013/06/04 (火)公演終了
満足度★★★★
幻想のような現実、あるいはその逆
岩松了の作・演出作品は初めてで、意外な印象を受けた。幻想的というか、詩的な空気感。時間軸の交錯も多く、付いていくのが大変だったが、必死で付いていきたいと思わせるもので、物語が進むにつれてどんどん引き込まれていく。台詞の一つ一つが、実に丁寧に練り込まれている。工夫が凝らされた舞台装置も見事。役者陣では、大森南朋はもちろんだが、二階堂ふみの狂気と存在感にも驚かされた。趣里、大西礼芳も、黒川芽以も単なる引き立て役ではない。
ただ、一般向けの娯楽作品というよりは玄人向けのアート作品。クスリとさせられる場面も少なくないが、難解さのほうが先行する。ミーハーな気分ではなく、覚悟をもって観に行くべき。パンフレットは800円と手頃な価格設定にもかかわらず充実しているので、これは購入必須。
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので
ポップンマッシュルームチキン野郎
サンモールスタジオ(東京都)
2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
至高かつ最狂のコメディ
土曜の昼公演を鑑賞。あらかじめ話には聞いていたけど、開場の時点からステージ上で繰り広げられるパフォーマンスから、PMC野郎らしさで畳み掛けてくる。開演前に観客が拍手してしまう舞台なんて他では絶対にあり得ない。
本編も、筆舌しがたいほど素晴らしい出来。登場人物やエピソードすべてが際立っていながら、全体としてのまとまりは決して崩れない。テンポのよい展開のなかに無数の笑いがちりばめられて、そして最後は思わずほろりとさせられる。ブラックやエロも交えながら、ひたすら心地のよいエンターテイメント作品に仕立てられるのは、脚本・演出・役者のいずれもが最上級だからこそ。これほどの作品を提供し続けているPMC野郎には、今後も大いに期待したい。
とりあえず、この公演は友人を巻き込んで今日も観に行ってきます!
スマートモテリーマン講座VOL.3
avex live creative
天王洲 銀河劇場(東京都)
2013/01/17 (木) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★
とにもかくにも安田顕
あえて三枚目を演じる大東駿介も、ヒロインの高畑充希も良かったけれど、とにかく安田顕のための、ヤスケンあってこその作品。それはそれで楽しいけれど、演出までヤスケン頼みで詰めが甘いところも散見されたような…。
ヤバイ!帽子忘れた!何か代わりのモノない?
ポップンマッシュルームチキン野郎
千本桜ホール(東京都)
2013/02/16 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了
満足度★★★★
贅沢な短編集
とにかくひたすら楽しい時間だった。中でも印象的だったのは、増田赤カブトの一人芝居『私の彼は甲殻類』。それと…冬期間ならではの、鮮魚(笑)。
こい!ここぞというとき!(2012年サンモールスタジオ最優秀演出賞、受賞)
ポップンマッシュルームチキン野郎
サンモールスタジオ(東京都)
2012/10/18 (木) ~ 2012/10/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
笑いと感動の絨毯爆撃
素晴らしいの一言。PMC野郎の舞台を観るのは実は初めてだったが、あまりの面白さに友人を無理矢理巻き込んでもう一度観に行ってしまったほど。計算され尽くした、全く無駄のないシナリオ。実に小気味よいテンポ。そのうえでの、筆舌しがたいほど見事なラスト。全身で心地よい笑いと感動に満たされる作品だった。吹原幸太の才能に、ただただ脱帽。これからも必ず観に行く。
ホロヴィッツとの対話
パルコ・プロデュース
シアターBRAVA!(大阪府)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/31 (日)公演終了
満足度★★★★
渡辺謙よりも段田安則
東京公演ではチケットが取れず、このために大阪へ。渡辺謙はさすがの存在感だったが、ホロヴィッツ夫妻を演じた段田安則と高泉淳子の水際立った演技が見られただけでも十二分に価値があった。ただ、日本人が日本語で違和感なく演じていても、舞台はあくまでNY。現地を知らないと分からないネタも。
テイキング サイド ~ヒトラーに翻弄された指揮者が裁かれる日~
WOWOW
天王洲 銀河劇場(東京都)
2013/02/01 (金) ~ 2013/02/11 (月)公演終了
満足度★★★
平幹二朗の凄み
ひたすらそれに尽きる。対する筧利夫がいかにも軽薄に見えてしまう。演出の意図するところなのかも知れないが、役者としての筧さんに疑問を感じるほどというのはどうなのだろうか?脇を固める小林隆、小島聖、鈴木亮平は好演という印象を受けたのだが、筧利夫が残念でならない。
樹海 -SEA of THE TREE-
ナッポス・ユナイテッド
ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)
2012/10/06 (土) ~ 2012/10/11 (木)公演終了
満足度★★★★★
抜群のブラックコメディ
ミスターこと鈴井貴之の作・演出というところに惹かれて観に行ったが…これが演劇人としてのミスターなのだと、ひたすら圧倒された。4人の役者の演技も素晴らしかったけど、やはり脚本・演出の力も大きい。WOWOWが後援に入って撮影もしていたはずで、映像作品としてのリリースを期待したい。
傭兵ども!砂漠を走れ! -サバンナ&オアシス-
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/11/14 (水) ~ 2012/12/09 (日)公演終了
WARRIOR~唄い続ける侍ロマン
TEAM NACS
山口市民会館(山口県)
2012/05/15 (火) ~ 2012/05/15 (火)公演終了
満足度★★★★★
わざわざ山口まで
このために東京からサンライズ出雲で山陰経由の陸路で赴いた。かなり後ろの席だったが…舞台の臨場感は全く損なわれず。むしろ後日見たWOWOWでの放映では物足りなさを感じたほど。
あやまり侍
劇団サラリーマンチュウニ
千本桜ホール(東京都)
2012/02/02 (木) ~ 2012/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
この作品のおかげで
演劇に提供側から携わることになったわけで、終生忘れられないはず。期待を遙かに超えた面白さに、すっかり魅了された。会社勤めを主宰・脚本・演出が日常として経験しているからこそ描ける、リアリティと娯楽性の融合。