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【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

【初ツアー公演終幕致しました!】都道府県パズル

北京蝶々

王子小劇場(東京都)

2012/08/30 (木) ~ 2012/09/05 (水)公演終了

満足度★★★

着地点が
ポリティカルなテーマを正面から扱っていたのに、どうということもない終わり方だったのが残念でした。

ネタバレBOX

各地域から集められ結成された道州制フェス実行委員たちが出し物などを会議する中で、道州制への考え方や各人の利害が衝突し、さらに大都市と地方との構造的格差や原発事故からの地域再生も語られる。途中でイベント会社の介入による議事進行が暴かれるとか、おもしろい展開もあり、なんとなく遠慮しながらだらだら進む雰囲気から次第に熱くなってくるのもリアルでよかったです。
道州制自体へのスタンスも含め激しく議論されるんですが、冒頭おでんの具を話し合ってたところからそういう方向に移行していく筋に不自然さはないものの、所詮フェス実行委の枠内で道州制へのスタンスが衝突したところでフェスでデメリットを言うか言わないか程度のラインをめぐるだけなわけで、だったらずっとおでんとかお弁当とか「食」だけに着目して、食が反映するprovincialismがぶつかりあう中で構造的格差が明らかに、みたいな方がおもしろそうなどと思いました。
会議モノで「もっと話しあおう!」で終わっちゃうっていうのもとても物足りなかったです。
ゴミくずちゃん可愛い

ゴミくずちゃん可愛い

ぬいぐるみハンター

王子小劇場(東京都)

2012/08/22 (水) ~ 2012/08/27 (月)公演終了

満足度★★★★

キャラクターが魅力的すぎて
ねこさんのごみちゃんていうキャラクターの魅力がものすごかったです。

ネタバレBOX

いくつか気になる点はあり、キングを取材する女の人がいまいちよくわかんないまま終わっちゃった感じして、あとなによりも巨大資本に一人で抗議してたキングが王になるというのも残念というか、王などいない世界のために戦ってたんじゃないのかとか。。。満間さんいいと思ったんですけど、ごみちゃんのキャラと対比するがごとく陰影を秘めていて、その陰影がなんらかのほのめかしにすら思えたものの別にどうってことはなかったので、なんか勘違いしたかしらと思いました。
グーをつくって飛び出したところがどうの、みたいなところすごく好きです。
明日を落としても

明日を落としても

ピンク地底人

王子小劇場(東京都)

2012/08/17 (金) ~ 2012/08/19 (日)公演終了

満足度

退屈でした
冒頭の病院らしきシーンで「腰の曲がった老人」の演技などで人が行きかうところでどうも白けてしまい、その後最後までその印象がくつがえされることはなく、お芝居に全然引き込まれないまま傍観的な観劇となりました。
効果音を声でやるのはおもしろいと思いましたが、雑踏・ばたん・ぽち、ばっかりですぐに飽きました。
あと、暗転→音楽→蛍光灯の演出が唐突にまぶしく、環境的に過酷でした。

アンティゴネ/寝盗られ宗介

アンティゴネ/寝盗られ宗介

岡崎藝術座

STスポット(神奈川県)

2012/04/19 (木) ~ 2012/04/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

集団とか責任とか
とてもいいものが見られました。片やギリシア悲劇、片やつかこうへいと異質なようで、戯曲として確固たるテイストをもった二つを役者の身ひとつで引き受け、解体し繋いでいく。でもそれは「力技」とかそういうものでなくきわめて鮮やかに演出されていました。
稲継美保さんが、なしでは考えられなかったのではないかというくらいすばらしかったです。

露出狂【8/27@名古屋/8/29@大阪!!!】

露出狂【8/27@名古屋/8/29@大阪!!!】

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/08/04 (土)公演終了

満足度★★★★★

めちゃくちゃおもしろかった!
キャラクター造形のすばらしさというか、役者の魅力が露出とかいう趣旨に反しない素晴らしい舞台でした。あまりにもおもしろかったので乱痴気公演も見て柿食う客でのDVDも買いました。
乱痴気の稲葉さんテユさんが最高でした。もう見られないのが残念です。

【13日(月)14:00追加公演ございます】父母姉僕弟君

【13日(月)14:00追加公演ございます】父母姉僕弟君

ロロ

王子小劇場(東京都)

2012/08/05 (日) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

傑作
妻を喪うところから始まり、ロードムービー風に思い出を旅しながら家族の物語が。という感じなんだけど、「家族の物語」と言っても「家族の崩壊と再生」とかそういう風にテーマを名指せるものでなく、ただ生命の円環のような「家族」という不思議ななにかが夢のような時間軸とともに紡がれていく。
セリフや演技で示される物語はしばしば奇妙な方向に展開し、すんなりと了解できるものではないものの、総体として体験させられてしまうようなものすごい力がありました。
イスを使った見立てや光線、あと何よりも音楽による演出がすばらしく、ひとつひとつのシーンを思い出しながら涙ぐむような感じです。
俳優さんたちもみんなすごく魅力的でした。天球は声だけでもすごくよかったし、電源もすてきでした。ソノエ役の葉丸あすかさんが表情だけでも色彩鮮やかというかものすごく印象に残りました。男性陣もよかったんですが、関西弁でまくしたてる演技はうるさく感じましたが、いないといないでさびしいのかもという気もしました。
とにかく傑作でした。

黛(まゆずみ)さん、現る!

黛(まゆずみ)さん、現る!

ナカゴー

王子小劇場(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★

興奮しました
なんか舞台を見て泣いたり笑ったりというんじゃなくていやおうなしに体験させられるみたいなおそるべき引力がありました。ただ同じ空間を共有して空気が伝わるとかじゃなくて。

少女教育

少女教育

シンクロ少女

王子小劇場(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★

よくできてるとは思ったものの
2人のタオとそれを取り巻く人々を描き、シンクロするのはセリフだけでなく、異性間同性間の執着/拒絶がシンクロしつつ「本当に好きな人とは一緒になれない」という格言がいろいろな角度から照らされていく、というような作りで、部屋が並んだようなセットも必然性があるんだなーと感心しました。
しかし、セリフのシンクロを実際やるのは演劇ならではの表現と思うものの、意外と生きてこないというか、2×2のダイアローグに力点が置かれるところが諸刃になってて演劇としてなにか物足りない感じがしました。ダンスとかあるものの。
弟に執着する兄、恋人を束縛する弟、の人物像がおもしろかったので、恋愛妊娠とかじゃなくその線を追及したものも見てみたいです。

カナヅチ女、夜泳ぐ

カナヅチ女、夜泳ぐ

悪い芝居

王子小劇場(東京都)

2012/07/10 (火) ~ 2012/07/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

初見でしたが最高でした
東京のセットとしてブランド/チェーン店のロゴをたくさんぶらさげる手法や、街頭・部屋・故郷のファミレスなどすごくたくさんの場面をそれほど凝ってるわけでもないセットで椅子の見立てで次々と転換させていくところもすばらしかったし、なによりも多めの登場人物がみんなそれぞれ魅力を発揮してて本当におもしろかったです。
とりわけ主役(?)の吉川さん呉城さんがすばらしくて確たるものがあり、脇の男性陣では大塚さんと村上さんがおもしろくて最高でした。
この劇団は初見だったんですけど、また必ず見たいと思いました。
物語的には最後の15分くらいが全然理解できず、リピする機会もなかったのが心残りです。

Goodnight

Goodnight

劇団競泳水着

王子小劇場(東京都)

2012/06/22 (金) ~ 2012/07/02 (月)公演終了

満足度★★★

安定感というか
ウェルメイド感は心地いいものの、群像劇の中でいろいろと薄味になってると感じました。例えば兄弟が久しぶりに再会するシーンで、劇的な盛り上がりはなくてもひりひりするような居たたまれなさのようなものが同じ空間で共有されるのかと思いきや、かなりすんなりと進行し、そこはホッとはするものの万事そういう風にホッとしてるだけだったみたいな。。。瀧川さんはすごくよかったんですが。
音楽やめないで引き止めるところもなんか白けました。結果として菅野さんのおもしろ要素ばかりが印象に残ってます。あと、黒木絵美花さんは厨房を任される役柄としての説得力というか、すばらしかったです。

錯惑の機序、或いはn質点系の自由度 The Slight Light Like Sleight of Hand.

錯惑の機序、或いはn質点系の自由度 The Slight Light Like Sleight of Hand.

まごころ18番勝負

王子小劇場(東京都)

2012/07/05 (木) ~ 2012/07/08 (日)公演終了

満足度★★★

ミステリ舞台はじめてでした
劇中劇みたくマジックがあって、まさにそのマジックショーとそのトリックを核心としつつ周囲の人間関係が少しずつ明らかにされる中で殺人事件の真相に近づいていく、というような話でおもしろかったです。ただ、マンガやドラマだとそんなに思わないのに舞台だと自分も参加してる気になる度合がつよいのか、はやくそこも調べなよ! とかいらいらしました(笑)。

教室短編集

教室短編集

劇団「14歳」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2012/06/19 (火) ~ 2012/07/01 (日)公演終了

満足度★★★

♦と♠見ました
「山に登る♦」と「リボン♠」を見ました。
ともに教室内ですべて進行し、中学生の友人どうしの共感コミュニケーションにふとしたところで亀裂のようなものが現れ、それが激情の発露につながり、、、という筋も共通していました。いたたまれない空気、いらいらした感情がよく伝わってきて、教室を舞台にするってよくあるけど空間を共有する演劇に向いた素材なのかなと思いつつ、いずれにせよ丁寧な作劇と演技力がないと伝わらないと思うので、そういう点でよい作品だったと思いました。
「山に登る♦」は学校行事の準備をめぐる話で、結構はげしいつかみ合いの場面があって、子どもっぽいケンカでも大人っぽいケンカでもない、14歳くらいのケンカという感じがよく出てて見事でした。一部セリフが聞き取りにくかったけど。「リボン♠」はまずタイトルバックがかっこよくて、テンポよく進む中でキャラが完全に立っててかなり圧倒された。
どちらも泣きわめいたり大声出したりする展開があって、その演技自体は胸を打つものがあったんですけど、中学生って教室でこんなやりあわないだろという気もしてやや白けるような感想も。そういうのがなくても「14歳」的なテーマを演じられる力量はありそうに感じたので、今後は激情のない演出の作品も見てみたいなと思いました。あと、企画自体が女優育成なのかもしれないけど、そもそもなんで男子がいないのかと。

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