ヒロ3(Papas)の観てきた!クチコミ一覧

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星の結び目

星の結び目

青☆組

吉祥寺シアター(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/09 (水)公演終了

満足度★★★★★

着実にステップアップ
いつも通り、美しい作品でした。今回は役者の力量にも魅せられました。

大胆さと透明感を兼ね備えた福寿奈央。
現在から過去を行きつ戻りつ、波瀾万丈な人生を表現した渋谷はるか(文学座)、早変わりも見ものです。
大西玲子の演じた幼女・生娘も秀逸です。もちろん男優陣も。
劇場が大きくなった分、芝居全体もスケールアップした感じです。
キュンとなりながら、ホームドラマを観ているように面白く、堪能しました。

けとば -語り継がれる言の葉-

けとば -語り継がれる言の葉-

劇団いまそかり。

シアター711(東京都)

2014/02/26 (水) ~ 2014/03/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しみました
初めて観ました。スピード感に溢れる展開と動きに、上品なマンガから切りとったシーンをつなげて観ているような気分になりました。
どの役者さんも魅力的でした。タップもカッコ良かった。殺陣のシーンには、つい目をつぶってしまいましたが。
丁寧に制作された小道具や舞台美術がまた素敵で世界観が広がりました。ぬえの鳴き声が今も頭の中に響いています。”ぬえ~”

人魚の夜

人魚の夜

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/01/10 (金) ~ 2014/01/20 (月)公演終了

満足度★★★★★

大人の寓話 (シリーズ化への挑戦)
人魚は、買ったり、釣ったり、拾ったりするもんなんですね。
少年を誘う、恐ろしいほど妖艶なシーンが一日経った今も忘れられません。

ナマならではの趣向を凝らした、2つの時間軸を自在に遷移する緻密に組み立てられた舞台を時間を忘れて楽しみました。
タイム・トラベラーが最年長の藤川修二ってところが憎い演出ですね。

ネタバレBOX

映画のようなよくわからない冒頭シーンから始まり、最後にまた出てきて、納得させてしまう物語の紡ぎ方は、芝居なのに映画を楽しんでいる気分になりました。一方で、映画と何が違うかという質問に応えるように、今回も会場を満たすお香の香り。味噌汁からの湯気。空間を共有しているリアルさを体で感じることができました。

観るまでは、シリーズと意識していなかったのですが、人によってはアイデアの渇望と勘違いしてしまうかもしれませんね。敢えて斬新さを「継承」にもってきた勇気に拍手です。

初めて青組を観にいった友人は、いつものセリフ、「むかしむかしの、未来の昔」 に反応していました。円陣で回りながら進行する「葬儀」。「狐の嫁入り」は「婚礼」。女が生まれなくったという設定も同じ。狐、亀、人魚。挑戦していますね。

ところで、「狐の嫁入り」の前説てやっていたように煙はすべて無害と事前に通知しておいた方が皆さん安心したかもしれません。お茶を入れるだけで、引きこまれてしまう日常ですが、役者さんにとってはあの量は辛いかもと、芝居とは別のところで少し心配してしまいました。
Butterflies in my stomach

Butterflies in my stomach

ENBUゼミナール

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/11/06 (水) ~ 2013/11/07 (木)公演終了

満足度★★★★★

吉田小夏の世界
頭の中がぐるぐるしていて、まだ整理できていない。エンディングで目頭が熱くなったのは確かだ。
役も性別も入れ替わりながら、7人の役者が演じる ひとりの女 ななこの7歳から77歳までの人生、それを取り巻く人々。舞台装置はたった7脚の椅子。先日、東京芸術劇場という豪華なホールでNODA MAPの"MIWA"(美輪明宏の半生)を観た。主演が宮沢りえ、男女裏キャラは古田新太、恋人役は若手の演技派 瑛太。豪華な配役陣で演じた芝居より、心に響いたのはなんでだろう。
7人の役者が10年ごとに演じ分けていたななこは、声も姿も動きも美しい宮沢りえより存在感を感じた。左高博海が演じた女ななこのケレン味のない素直な爽やかさは、古田新太では絶対に出せない味。聞けば、ようやく訛りを克服したばかりの18歳。平田理奈が演じた恋人役 ナナセ君は瑛太より魅力的だった。宝塚の男役のようなカッコ良さ。ビジュアルも含めて期待大。
基礎訓練を始めたばかりの発展途上の役者でも、これほど魅せる舞台を構成できるとは。吉田小夏の力に感服。彼女のキラキラした清涼感のある舞台大好きです。真っ白は何色にも染まる。確かに。恐れ入りました。Fly me to the moonがオープニングでしたね。そしてエンディングは。楽しみました。

彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

アゴラ劇場の床は大丈夫か!
私の観た回は超満員。補助椅子も階段も埋め尽くされていました。

【ポスト・トーク】
ポスト・トークの谷岡教授の突っ込みで、服部さんと瀬戸山さんの雑誌社時代の話が飛び出し、さらにリアリティーが増しました。
重なりはなかったようですが、同じ仕事をしていたからそこわかる阿吽の呼吸もあってこそのシナリオだったのかもしれませんね。

ドキュメンタリー演劇は、今後も、解説ではなく、想像をさらに掻き立てる楽しみを残してくれる、こんなポスト・トークあると、さらに楽しくなる気がします。

彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

ドキュメンタリー演劇の訴求力
冒頭から、西尾友樹の演じる坂本の感性豊かな演技に引き込まれ、劇空間にもかかわらず、リアルに涙し、憤り、やるせなくなりました。身体が震えました。他人を断罪するという恥ずかしさ。まだ江戸時代の5人組制度のような小コミュニティーで相互に監視する習慣が残っているのでしょうか。同じ大学出身ということだけで。心に刺さりました。あっという間の2時間でした。

取材した記事を確認できないことで、齟齬が発生するのは珍しいことではないのでしょうが、これをTVや映画で表現していたら、これほど共感できなかったと思います。汗、唾が飛び散る生身の人間が演じる空間だったからこそ、伝わった苦悩と恐怖、そして、今、生きていくための矛盾を 肌感覚で捉えることができたのだと思います。

マスコミに翻弄されたあの嵐から、22年経ち、風化した事件を、再び演劇というメディアを通して、自らの真実を社会に問いかけることを了解された服部さんの勇気に乾杯。演劇は観客によって評価される客観的な芸術。観客に身をゆだねる。。。私は味方です。

西尾さん、あれだけどつかれて、楽日まで持つか心配です。

UndergroundStates

UndergroundStates

EgofiLter

シアター711(東京都)

2012/09/13 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了

満足度★★★★★

あっという間に
不正(的)生活保護受給をネタにした作品。
帰るところがないものと、住むところがあるのにわざわざ外からこの町にやってくるものが織り成す人間模様が面白い。
前半は、背中の演技が多く、我慢させられた分、後半の見せ場がスッと入ってきた。劇場を出た後、下北沢の雑踏が心地よく、芝居と同じ匂いを感じたのは何故だろう。この街もドヤ?

キツネの嫁入り

キツネの嫁入り

青☆組

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了

満足度★★★★

小夏ワールドにやられました
今後とも、上演のたびに、小夏ワールドは洗練され、広がっていく予感がします。俳優さんも、とても魅力的で、皆さんキラキラ輝いていました。ガイコツさんも。ラストは七色ドロップが1枚のセピア色の集合写真へ。いつか見た風景でした。


ネタバレBOX

開演前から、お香が焚かれ、ボンボリに火が灯り、何度も何度も、故人を祈る・語るシーンがリフレインされ、つい大切な人を思い出して涙ぐんでしまいました。やられました。
狐の変身に込めた女心、朝にはいなくなるパートナー、魂は故郷へ。夢の世界に盛り込まれたリアリティー。
笑える場面が、もう少し欲しかったのはきっと贅沢ですね
EgofiLterの授業

EgofiLterの授業

EgofiLter

MAREBITO(東京都)

2012/05/25 (金) ~ 2012/05/27 (日)公演終了

満足度★★★★

EgofiLterの授業
EgofiLterの授業を観てきました。連続性の表現や声を重ねる演出がいいですね。
大迫健二さんの間の良さ、仲路末平さんのキャラの味に加え、下尾里美さんの髪の毛が自然に逆立っていく演技、見ものです。暗転と砂嵐の効果音はまるでTVをみているようでした。このために選ばれた劇場の雰囲気も素敵でした。狭いため、楽屋裏の音が聞こえたのはちょっぴり残念でした。

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