じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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奥村さんのお茄子

奥村さんのお茄子

こねじ

大吉カフェ(東京都)

2013/05/09 (木) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

お茶の間KF
お茶の間SF(少し不思議な話)ならぬKF(かなり不思議な話)、3組それぞれに細部はもちろん作品全体を支配する空気も異なり、奥村・遠久田両人の力関係も皆違って見えてくるのが面白いと言うか何と言うか。

全長50メートルガール

全長50メートルガール

踊れ場

RAFT(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

覗き見のちメタフィクション
深夜の女子会覗き見的かと思いきや、「めんどくさいコ」の登場により一気にブッ跳び系に…(笑)
ナイロン100℃のナンセンスさを想起させたり(※)しながら着実に笑わせる会話と思いっきりの非現実の織り込み具合、それにメタフィクション(詳細はネタバレBOXへ)など巧み。
※ あーぽんの(主に会話における)ズレっぷり、素っ頓狂っぷりに大倉孝二に通ずるモノを感じるからかも?

ネタバレBOX

序盤から「誰に説明してるの?」的なツッ込みがあったり音響・照明オペレーターに話しかけたりとメタ系な部分をチラつかせておき、最後に思いっきりメタで終わらせるのがイイやね。
スモーク

スモーク

ソラトビヨリst.

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/30 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

コミカルなクライムサスペンス
若干の甘さはあるもののコメディ色の強いクライム・サスペンスとして愉しい。
落としどころに「ユージュアル・サスペクツ」に通ずるモノも感じたのでアレがお好きな方は……あ、どうだろう?(←おいおい)
上演時間は約90分。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

サービス精神てんこ盛り!
ドタバタナンセンスと家族愛という一見「水と油」的なものを無理なく(?)融合させるお得意の「手口」絶好調。ホントに「楽しんで貰おう」というサービス精神旺盛だこと。
クリーチャー達のメイクも気合いが入っており、誰だかワカらないレベルまで…(笑)
しかし客席スタッフによる「まだ開演しておりません、開演までは15分ほどございます。このまま観ていますと開演してしまいますのでお手洗いは今のうちにお願い致します」というアナウンスが必要なほどのオープニングアクトって本末転倒じゃね?(笑)

なお、2つあるトイレ個室のうち右側を男女兼用、左を女性用とし、入口にスタッフを付けて案内したのは親切…というか、知っている範囲内のこの会場での公演で随一。
可能であれば今後他団体も追随して戴きたい。

月の岬

月の岬

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

前作「海と日傘」とは対照的な一編
同じ松田正隆作品ながら前作「海と日傘」は直球、本作は変化球なオモムキ。
二場は声をあげて笑ってしまうほどコミカルだが四場はミステリアスと振れ幅が大きく、lunaticとも言える四場を受けての最終場で「一応の」まとまりを見せるのはさすが。
がしかし、そのまとまりはあくまで四場の後ゆえに感じる相対的なものと言え、あれこれ謎を残し観た人によって解釈が異なりそうな結末は味わい深い。
また、間合いが雄弁で、台詞がない時でも充分に気持ちを引き付けるのは演技力・演出力だね。
あと、開演前に灯体に気付き予測通りであった西陽の表現を筆頭に毎度ながら見事な照明や、非常にリアルな雷鳴を聞かせた音響など、裏方の仕事もハイレベル。

水底

水底

ポムカンパニー

ギャラリーLE DECO(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

共感したり耳が痛かったり
ある家族を中心とした物語。
終盤である人物から責められる主人公にイタく共感、また、その彼がある映画について語ることが心に刺さる。
構造面では併走していた3本の流れが後半で1つにまとまり結末に向かうのが巧み。

ネタバレBOX

浩介が元カノに「何で相談しないで溜め込んでしまうの?」と問われる場面は心当たりがありすぎ、また、それも別の意味で「引きこもり」なのではないかと思った。
また、主人公の「東京物語を観て親に心配をかけるようにだけはならないようにと思った」という台詞は耳が痛かったなぁ(爆)。
【当日券有】スタイルカウンシル

【当日券有】スタイルカウンシル

かもめマシーン

STスポット(神奈川県)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ブルーノプロデュースと較べるのも一興
いわき市の方々と出演者から取材した肉声を素材に「伝えること」をテーマにした「セミ・ドキュメンタリー演劇」。
ブルーノ・プロデュースのドキュメンタリー演劇とに対して「生の声」はより生々しい一方、フィクション部分がより演劇的なので、較べて観るのもまた一興。
前作より遥かにワカり易いし表現方法も工夫があって面白く、観ながらいろんなことを考えさせて戴いて愉しかったなぁ♪
なお、開演の10分ほど前からイントロ的なアクトがあるので早めの入場が吉。

ネタバレBOX

「伝えるということ」「伝わらない(かもしれない)こと」の引き合いにボイジャーやパイオニアに載せたメッセージやNHKの受信料徴収担当者を出したり、祈り・儀式のテイで始めたりなど趣向を凝らしているので60分の上演時間はアッと言う間。
Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

Astronomer (アストゥラノマ) ~正しい嘘・ガリレオ・ガリレイ~

One on One

d-倉庫(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

一粒で二度美味しい
裁判で証言する約束を急に翻した女性を説得しようとする法律事務所員を主軸にクライマックスにガリレオ裁判の「謎」を組み込むストーリーを14曲ものナンバーで彩った本格派ミュージカル。
ライトサスペンスにユーモアをまぶし、歴史上の出来事の知的謎解きも加えた物語、重唱など本格的なツクリに生伴奏の音楽とも秀逸で、まさに一粒で二度美味しい状態。

ものすごいオジさん

ものすごいオジさん

ZIPANGU Stage

萬劇場(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ベテランの手腕に感服
20周年記念作ということで、とっさについた嘘で事態がややこしくなるコメディの王道を持ってきたな…と思わせておいて、終盤でのおばあちゃんの言葉を皮切りにした親子・家族に関する名台詞のラッシュで泣かせるとは卑怯なり!(笑)
いやいや、ベテランの手腕に感服。

笑うゼットン

笑うゼットン

トツゲキ倶楽部

王子小劇場(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/28 (火)公演終了

満足度★★★★★

今の日本が抱える問題と娯楽性を両立させてアッパレ
本筋の落としどころに若干の甘さがないでもないが、今の日本が抱える問題をマクロからミクロまで巧みに関連付けて織り込んで現状の危機感を訴え、表現者(と言うより日本国民の?)あるべき姿を示し、それでいて娯楽作品としての面白さもきっちりキープしているのが見事。
あるシーンで目が潤みそうになったので満足度はちょっぴり(と言っても半分くらい)オマケ。(爆)

ネタバレBOX

ま、アキバ関連ではエピローグへの布石的なことも考えれば妥当か。
また、オープニングの「あるS.E.」は世代によってドンピシャだろうな。
砂漠の密室

砂漠の密室

劇団BOOGIE★WOOGIE

秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)

2013/05/15 (水) ~ 2013/05/18 (土)公演終了

満足度★★★

宗教色の強い結末が意外
宗教版「イヌの仇討ち」からの「教祖誕生」あるいは「母性最強説」…と思いきや、宗教色の強いオチは意外。
が、考えてみると「奇蹟」で締めるよりテはないような気がして、これはこれでアリ、な感じか?

獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

更に進化したイキウメ?
前回のように短編の再構成かと思いきや長編新作(だよね?)。
聖書の引用なども含んだ「新種誕生」譚、従来のイキウメ味に笑いも織り込み、更に進化したイキウメ、な感じ?
内容的に とり・みき を、語り口に小松左京を連想したりも。

【全公演終了!】あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ【ご来場ありがとうございました】

【全公演終了!】あるオト、あるヒカリ、あるカラダ、あるコトバ、あるミライ、そのタもろもろ、の、あるケシキ【ご来場ありがとうございました】

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2013/02/14 (木) ~ 2013/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

前奏曲を伴う四楽章の交響曲
「前奏曲を伴う四楽章の交響曲」なオモムキ。
プロローグ的なダンスは言葉(これから始まる芝居のキーワード的なものも含む)に合わせたもので、
ダンスと二人芝居は「コトバ」と動作なのに音楽を感じさせ、続く2編は闇によって光を逆説的に表現するのが巧み。
そして迎える終章は冒頭のダンスのリプライズ並びに拡張版で、芝居の「その後」なども含まれてまさに画竜点睛を打つ、な感じ。

さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

範宙遊泳

STスポット(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★★★

恐れ入ったぜ、山本卓卓!
極めてオーソドックスな会場の設えとほぼ十八畳間だけのシンプルな装置からは想像し得ないモノローグとダイアログ、それに光と影の共演。「あんなカタチ」で劇空間を切り分け、「あんなモノ」と役者を対話させるとは恐れ入る。
さらに対話にとどまらず「共演」までさせたり、プロジェクションマッピング風だったり、だまし絵ならぬだまし芝居な見せ方もする発想には脱帽。
恐れ入ったぜ、山本卓卓!
ところであれも「照明効果」の範疇に入るワケ?(笑)

【全ステージ終了しました!ご来場ありがとうございました!】ハロー!新宿ちゃん。

【全ステージ終了しました!ご来場ありがとうございました!】ハロー!新宿ちゃん。

なかないで、毒きのこちゃん

新宿眼科画廊(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

満足度★★★★

それぞれに鮮やか
二人芝居4本オムニバス。
竜史・目崎剛お二方については作風を知っているのでその個性の丸出しぶりにニヤニヤしつつ内容も堪能。
初見になる鳥皮ささみ作品はトリッキーな中にドッキリやホロリを仕込み鮮やか。

ネタバレBOX

しかし「開演の押しを客の遅延のせいでなく自分たちの不手際のためとするのはエラい」と思っていたら台詞だったのね。(笑)
磁界

磁界

浮世企画

新宿眼科画廊(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/22 (水)公演終了

満足度★★★★

キレイに一本とられる
過去に観た2作と比べて直球と言おうか誤解を恐れずに言えばベタでもあり、これはこれで充分面白いが…などと思って観ていたら最後の場でギャフン。
油断していたら不意に足を掬われる快感(爆)、的な?
明かされてみればそれまでのあれやこれやがそれぞれ腑に落ちる、みたいな。

ネタバレBOX

妙に「芝居がかった」演技や「ドラマでありがちな」状況・展開に「こういうのもアリなんだ」と思いながら観ていたら本当にドラマだったとはキレイに一本とられました。
「周囲の人々を描くことで本編には登場しない人物を浮き彫りにするシカケかな?」という先入観を持っていたので尚更に…(笑)
幕末異聞 武士の影(もののふのかげ)

幕末異聞 武士の影(もののふのかげ)

(有)オフィス パラノイア

「劇」小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

ベテランの技量を実感
日本映画全盛期の娯楽時代劇のような面白さ。
終盤はσ(^-^)がよく批判するタイプのものであったり疑問点があったりした(ネタバレBOXへ詳述)が、それぞれ合理的な理由を見出だせるあたりも隙がなく、ベテランの技量というものを実感する。

ネタバレBOX

基本的に主人公やそれに近い人物が命を落とすことで解決するのは好みではないが、本作の場合は騙されたとはいえ人を殺めてしまったことを悔いていたことで納得できたし、母の霊がまだ成仏しないのも息子が元服するまで見守るのだな、と理解できたし。
ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★

異色のバックステージもの(笑)
小劇場系演劇自虐ネタ満載の傑作コメディ。当初と内容を変えざるを得なかったかも知れないが、不慮の交代劇さえネタにして取り込む貪欲さもあって…。
バックステージものは、ピンチを切り抜けて何とか幕を開けようとか公演を続行させようとかする演劇人を描くことによって創り手の演劇愛を語るのが定番で、ソコが好きなのだけれども、そういったのとほぼ無縁なのが潔いよなぁ(笑)
いや、作品自体は定番と無縁ではあるものの、上演するまでの現実が「定番」そのものだったと言えるので敢えて描かなかったのか?(笑)

なお、ダブルキャストになったため、5月6日におかわりもする。

異空間

異空間

643ノゲッツー

STUDIO543(中野店)(東京都)

2013/05/11 (土) ~ 2013/05/13 (月)公演終了

満足度★★★★

「演劇のカジュアル化」にイイんじゃね?
実験的かと思いきやギャラリー、カフェ、民家などでの公演が日常化した小劇場界では至ってマトモ(笑)。
むしろ、回想など場が移る時に(ありものの)照明で上手く表現していたなと。
また、内容も好きなタイプの「夢?現実?」な部分を含みながら60分とコンパクトにまとまっており、住宅街の商店街という立地も含めて「演劇のカジュアル化」にイイんじゃね?

札憑キNoir

札憑キNoir

劇団Ya-taro

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2013/05/08 (水) ~ 2013/05/12 (日)公演終了

満足度★★★★

脚本・演出・演者・美術どれもセンス良くて満足
ふとしたことから封印を解いた妖怪と組んで連続通り魔を探すことになる「札付きのワル」の物語。
メインストーリーに程よくサブエピソードを交えて笑いもまぶした脚本に擬闘や憑依シーンを筆頭とした役者陣の好演、2方向の客席のどちらも意識した演出など、あれこれ満足。
さらにこの世ならぬ世の者たちの衣裳・メイクもセンスが良く、サブエピソードの泣かせどころ(黄色い子犬ちゃんと友だちのハナシや母の想い、父の未練)にもツボを突かれる。
ただ、主人公にしても妖怪にしてもイイ奴過ぎるのが欠点?(笑)

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