
時々は、水辺の家で
monophonic orchestra
新宿眼科画廊(東京都)
2013/12/16 (月) ~ 2013/12/25 (水)公演終了
満足度★★★★★
24日にリピートも
ほぼ着席ままのオーソドックスな「朗読劇」で、場毎に座る位置を替えるスタイルながら衣裳が演ずる風なのでイメージがわき易い。
基本的にはユーモラスな中、終盤で親子ネタでホロリとさせるズルさ(笑)もあって好きだなぁ。

ツレがウヨになりまして
笑の内閣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2013/12/19 (木) ~ 2013/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
落とし処が巧い
若干ライトではあるかと思うがネトウヨのオカしさ(難癖のつけ方とか)を中心ににラブコメ要素やあれやこれやのパロディも盛り込んで愉快。
また、「正しい愛し方」を示して締めくくるのが上手い。

男と女はそうじゃないでしょ。
BASEプロデュース
BAR BASE(東京都)
2014/03/24 (月) ~ 2014/03/30 (日)公演終了
満足度★★★★
内容と会場の使い方の相乗効果
夫への不満をマスターに愚痴る常連客にこっそりツッ込みを入れる男性客…な状況から始まるコメディ。
従来と異なりバーの端から端、そしてカウンター内まで演技エリアとするのが内容と相俟ってここでの公演ならではの使い方で効果抜群。(とはいえ、観客が多くてカウンター席にも座らせた時には死角ができてしまったとのことだが)
ある場面を2人の主観から2度見せる手法も面白い。

はるヲうるひと
ちからわざ
ザ・スズナリ(東京都)
2014/04/03 (木) ~ 2014/04/13 (日)公演終了
満足度★★★★
ファンとしてタマらん
初演時に感じた各人物の明確な描き分け・役割分担に加えて、ある人物の表面的な部分とは相反する(?)面をチラリとのぞかせるその見せ方にも感嘆。
また、佐藤二朗主宰(脚本も)独特の味わい・間合いがそこここに漂っていてファンとしてタマらん。(笑)

美しいヒポリタ
世田谷シルク
吉祥寺シアター(東京都)
2014/03/27 (木) ~ 2014/03/31 (月)公演終了
満足度★★★★
単なる拡大模写でなく改めて描き直す
小劇場「楽園」での初演を観ていたのにグッと大きな劇場になった違和感が全くなく、それどころか初演の印象を上書きしてしまうが如し。
一度描いた絵をもっと大きな額に入れるに際して、単に拡大模写するのではなく、そのサイズ用に新たに描き直したというところか。
思い起こせば「渡り鳥の信号待ち」のサンモールスタジオ→シアタートラムの時もそうだったワケだが、今回の方が初演の味わいを残しつつ、な感が強いか?
出だしは沙翁とは全く無縁のようでありながらも次第に夏夢が浸蝕してくるような展開も巧いよなぁ。

此岸花
四次元ボックス
d-倉庫(東京都)
2013/12/26 (木) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★
中弛みあるも序盤と終盤は良い
ある意図で北海道の廃工場を訪れた少年と金の返済を迫られている男などが出逢う「先住者」たち。
中盤でその「先住者」が過去を語るところが説明っぽくて平板かつ冗長なのが惜しいが、序盤の出逢いパートと「最後の1人」が登場して以降がイイ。
出逢いパートは「先住者」たちは何者?という劇中の「来訪者たち」の疑問をユーモアを交えながら明かしてゆき、きちんと観客を芝居に引っ張り込んで見事。
ミュージカル仕立てな部分も含めて劇団四季の「ユタとふしぎな仲間たち」も想起。
また、終盤の自殺したが死んだと思っていない少年の「死んだのなら何で(まだ)こんなに毎日が辛いのさ」という台詞は秀逸。
「死ぬことで楽になると思ったら大間違い!」ってのがイイ。
ただ、さらにアイヌ差別も盛り込んだのは欲張り過ぎかも? 焦点を散らした感が無きにしも非ず。

勝式幕孝談
ソラトビヨリst.
新宿シアターモリエール(東京都)
2013/12/20 (金) ~ 2013/12/22 (日)公演終了
満足度★★★★
もうひとつの幕末史
勝海舟が次女・孝子の言葉に触発されて彼女と共に考える「もう一つの幕末」。
史実はそのままでそれに至る過程をパズルの如く組み換えるアイデアが良く、争乱を経て1つになった日本のように世界も1つになれば、というメッセージにも共感。
ただ、終盤のあるシーンに現代の事件報道の音声を被せるのは、意図はよくワカるが若干唐突な感がないでもない。
とはいえ、終演時に「100分弱くらい?」と思って時計を見たら115分近く経っていたので、それだけ引き込まれた様子。

紛争地域から生まれた演劇5 -アラブ・イスラム世界の現代戯曲- リーディング&ラウンドテ-ブル
公益社団法人 国際演劇協会 日本センター
東京芸術劇場アトリエウエスト(東京都)
2013/12/19 (木) ~ 2013/12/23 (月)公演終了
満足度★★★★
包囲された屍体
アルジェリアの作家の書いた戯曲を朗読劇として上演。
冒頭のト書きから詩的…どころか抽象的で一般的な芝居としての上演はどうするのだろう?などと考えながら観る。
結局、具体的に内容をイメージすることはできなかったが、漠然とした空気のようなものは受け取った気になる。
また、同じく詩人でもあり劇作家でもある寺山修司作品を連想したりも。
さらに、戯曲には一般的な上演を前提としたものとそうでないもの(たとえば朗読劇として上演されることが前提のものとか)があるのではないか?とも考える。

もしも僕がイラク人だったら
カムヰヤッセン
東京芸術劇場アトリエイースト(東京都)
2013/10/03 (木) ~ 2013/10/06 (日)公演終了
満足度★★★★
窮状が胸に迫る
二人芝居と言うよりは変型一人芝居的スタイルで語られる10年ほど前のイラクの一般市民。
当時、リアルタイムで報道を見ていたこともあり、「想像上のこと」とはいえ窮状が胸に迫る。
また、「ある話芸」を思わせる導入部も巧み。

フェイク
劇団Ya-taro
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2014/04/03 (木) ~ 2014/04/06 (日)公演終了
満足度★★★★
芝居を続ける決意表明?
相撲や野球の賭博が横行した2010年、ある殺人と渦中のプロ野球選手、捜査を進める刑事を描いた130分。
2時間サスペンスのように展開した終盤、ある工夫によって舞台を現実に引き寄せ、芝居を続ける決意表明ともとれるラストに繋ぐのがイイ。
また、あるシーンを間をあけて違う視点で2度見せるのも効果的。

【沢山のご来場、誠にありがとうございました!】「面影橋で逢いましょう」「それではみなさん、さようなら」
ラフメーカー
JOY JOY THEATRE(東京都)
2013/09/05 (木) ~ 2013/09/16 (月)公演終了
満足度★★★★
それではみなさん、さようなら
好きな状況設定の1つである「踊り場タイプ」またの名を「待合室タイプ」、この世とあの世の合間でのオハナシ。
キャラ合戦の如き前世での行動吟味を経ての「判決」に「自殺ならともかく重過ぎないか?」と思うもその内容を聞いて納得。
それどころか、病死や事故死も含めて親よりも先に逝くのは不孝であると気付かされる。生きねば!

記者会見+爆音上映会
ツリメラ
サンモールスタジオ(東京都)
2014/04/01 (火) ~ 2014/04/01 (火)公演終了
満足度★★★★
オトナの「ホンキの冗談」
ある意味でウルトラマンにおける偽ウルトラマンの回、的な NICONICO 登場編て、「ホンキの冗談」が楽しい。
また、上映会は音質・画質とも大変良いことにビックリ。2m×3mくらいのスクリーンに映写しても非常にクリアだもんなぁ。
なお、受付で香典袋を用意して来なかったことを悔いたのは言うまでもない。

ドッグウェイ
サッソク
nakano f(東京都)
2014/03/31 (月) ~ 2014/04/02 (水)公演終了
満足度★★★★
小劇場系団体主宰えれじぃ
とある二次会が進行する中、長期間公演していない劇団の主宰でもある店長は過去を回想し…な物語。小劇場系役者裏話として「ありそー」や「さすがにそこまでは…」なネタ満載で終始ニヤニヤ。
そして冒頭のリプライズかと思わせてのラストに「そう言えば…」と気付かされる。
なお、トップシーンで階下から聞こえる山手線ゲームの「エロく聞こえる言葉」が、河西さんのツイートと関連していてワロタ。

硝子の方舟
形態ZERO
サブテレニアン(東京都)
2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了
満足度★★★★
カルト教団っぽさに説得力あり
カルト教団に入信した恋人を救おうとする(?)男の物語。
懐かしきアングラ芝居風の台詞回しが如何にもカルト教団の修行っぽくてサブテレニアンにいるんだかサティアンにいるんだかワカらなくなりそう、的な…。
また、教祖や信者が振り回す理屈も、教団関係者が一般人を煙に巻く時に使いそうで説得力(!)があった。
なので「ある不安」を抱いた(爆)が、終演後に談笑する役者陣がフツーの若者でひと安心。(笑)

ラフレシア
白昼夢
明石スタジオ(東京都)
2013/10/16 (水) ~ 2013/10/20 (日)公演終了
満足度★★
終盤での牽引力が不足気味
この構成・様式で115分(実測)は長いな…ってか長く感じた。
冒頭の2場面行ったり来たりはクドくてもまだ出だしだから良いとして、終盤で牽引力不足みたいな。
一方、アングラ気味のトーンや会場の使い方(上部使用とか客席のとか)は◎。

さらに/ハイ・クオリティー
ナカゴー
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/03/25 (火) ~ 2014/04/03 (木)公演終了

さらに/ハイ・クオリティー
ナカゴー
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/03/25 (火) ~ 2014/04/03 (木)公演終了
満足度★★
さらに
往年のにっかつロマンポルノ、中でもK子S介監督が得意とした(?)ブッ跳び系のものに通ずる内容で「エロ楽しい」が、途中で中だるみし、終盤が(例によって)クドくダレてしまい、体感時間が実時間の95分よりかなり長く思われてしまうのが残念。(敢えてこの順で記述)
良くも悪くもナカゴー丸出しといったところか。

ヘヴン・キャン・ウェイト
劇団ミックスドッグス
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2014/03/29 (土) ~ 2014/03/31 (月)公演終了
満足度★★★★
上出来タイムトラベル学園青春もの
BTF風味のタイムトラベル学園青春もの。
観ながら疑問を抱いた点(タイムパラドックスとか)にことごとくタネがあり、終盤で次々に解明されてスッキリ。
それにしても「アナコムギ症候群」の語源が気になる。アナグラムとかかな?
なお、内容から選曲のセンスまで含めて某人気劇団を想起したが、もちろん真似ということではなく吸収・消化した上でのものなので問題なし。
が、「じゅうよんにち」「深い“りゆう”はない」という言い回しがやや気になった。口語的には「じゅうよっか」「深い“わけ”はない」ではないか?

プラトニック・ギャグ
INUTOKUSHI
駅前劇場(東京都)
2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
なるほど「シーズン2」
「ホントにそれ、好きねぇ」な冒頭に続いての本編はファンタジックな初恋物語と幼馴染みの男女4人の成長・青春記が併行して語られ、笑いの多いそのあたりまでは従来とさほど変わらす。
が、その両編の関連が明かされた時から「真の主人公」の「もう1つの物語」が姿を現す構成で、この3つめのパートの切ないことと言ったら!
世の多くの男性は共感するのではないかしら?

或る夜の出来事
或る夜の出来事
ギャラリーLE DECO(東京都)
2013/12/25 (水) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
満足度★★★★
おっさん達の反省会
婚活パーティーで成果をあげられなかった同期入社の四十男4人組の反省会。
もう「同期あるある」満載で、18年にも及ぶ付き合いから来る(無意識的な)甘えややっかみが次々に吐露されて頬が緩みっ放し。
が、観ているうちにそんなおっさん達がたまらなく可愛く見えて来るのは何なんだ一体!(笑)
もちろん紅一点のねもつ嬢も可愛いのでご安心を(爆)。
ただし、おっさん達に比べると出番は少な目なので彼女のファンはそこを覚悟の上で臨むべし。(笑)