じべ。の観てきた!クチコミ一覧

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ハリモトホタルと賢太の石

ハリモトホタルと賢太の石

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2021/08/05 (木) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

専業観客として「演者は稽古で頑張ったなら本番は楽しめばイイ、その楽しさは観客に伝わるから」という無責任な信条を抱いているが、本作に限らず「大のオトナの高度なごっこ遊び」として創っている/演じている楽しさがあふれていると思う。復活公演をお待ちしております。

病室

病室

劇団普通

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2021/07/30 (金) ~ 2021/08/08 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

初演時にも感じたが茨城弁の会話が異様なまでに生々しい。しかもそれが「芝居的発声」ではなく、日常会話のようなトーン(初演のスタジオ空洞ならいざ知らず、この会場でも!)で発せられるので推して知るべし。
で、ふと思ったが、本作の「標準語バージョン」があったら印象がかなり異なるのではないか? 機会があったら観てみたいような観たくないような……(笑)

『無表情な日常、感情的な毎秒』7月公演

『無表情な日常、感情的な毎秒』7月公演

エンニュイ

CHARA DE新宿御苑(東京都)

2021/07/18 (日) ~ 2021/07/31 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

6月上演版が会場規模、出演者数、上演時間とも最大・最多・最長で一旦の「集大成」だったことを踏まえて今後のためにスクラップ&ビルドとして(ちょっと違うか?)「即興」で創る企画。全くの即興か一応の段取りはあるのかとか18日上演版から使用する部分もあるのかとか考えつつ観る。
既存の台詞からの即興は覆わぬ展開の平行世界風だったり別な部分との融合があったり(この回だけかも?)で楽しく、さらに今回生まれた部分が来月以降に使われるかも?と思うとそれもまた楽しみ♪

『無表情な日常、感情的な毎秒』6月公演

『無表情な日常、感情的な毎秒』6月公演

エンニュイ

北千住BUoY(東京都)

2021/06/25 (金) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

4回目(第3変奏)にして最多人数・一番広い会場ということもあってか「拡張版」な趣き、同じネタでも新たな設定が加わったり語りだけだった部分をweb動画として演じたりな上に新ネタもあり尺も大幅増。今後の更なる発展にも期待♪

誰かの味方

誰かの味方

こわっぱちゃん家

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2021/07/08 (木) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

コロナ禍での2度目の夏休みを迎えた中学教師たち。「講釈師、見てきたような嘘をつき」ならぬ「劇作家、見てきたような嘘を書き」(笑)で、起こることがいかにも実際にありそう。ま、あまりに集中して起こりあまりに短期間で解決するのは「芝居のウソ」ではあるが。
この会場の特徴を活かした演出や担当科目・顧問の部活を表現した教師の机(一部)の舞台美術にも感心。

貫く閃光、彼方へ

貫く閃光、彼方へ

椿組

新宿花園神社境内仮設ステージ(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/20 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

併走する3つの流れのうちの1つが行く末は読めるもののそれが「どう繋がるの?」と思わせ興味を引っ張っておき終盤で明かすのが巧いし、最終場で3つの流れを「融合して見せる」のがいかにも椿組花園神社野外劇。まさしく3つの流れを「○○○が○○」(ネタバレBOXへ)構造で見事。

ネタバレBOX

3つの流れを文字通り「襷が繋ぐ」構造が巧み。
誰か決めて

誰か決めて

吉祥寺GORILLA

王子小劇場(東京都)

2021/07/07 (水) ~ 2021/07/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

遺品整理中の業者が見つけた日記に遺された故人の半生……日記の内容に時々現在の業者たちの場面を挟むことでメリハリをつけテンポ良く人生における出会い・別れ・再会などを描いて130分強をダレることなく見せるのが鮮やか。

D

D

演劇企画集団THE・ガジラ

APOCシアター(東京都)

2021/06/29 (火) ~ 2021/07/07 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ドラキュラ城から逃れてきたとおぼしき女性弁護士の記憶回復に取り組む医師たちという後日譚ながら「神と科学」「十九世紀の人類補完計画」にボディスナッチャー的要素、モデルとなった人物と盛り沢山。
そこに暗さと重さ……もとい控えた照明(時としてロウソク1~2本だけ)と重厚さが加わり「あ~、ガジラだな」みたいな。(笑)
これ、作家・演者の意図とは関係なく(勝手に)いろいろなものと結びつけたモン勝ちかもね。(爆)
あと、吸血鬼化を感染症とする説も出てきて「イマ」だなぁ、とも。

夜会行

夜会行

鵺的(ぬえてき)

サンモールスタジオ(東京都)

2021/07/01 (木) ~ 2021/07/07 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

冒頭の少ない台詞である人物の内面を想像させ、次いでコロナ禍でのホームパーティーのお手本を示してから「ある立場」の人々の悩み……というより苛立ち・憤りを分かり易く説得力をもって描く。だもんである人物の「ダメさ」が不腹立たしいこと。そういえば「後味が悪くない」のは鵺的では珍しいかも?(笑)

走れメロス ~TOKYO20XX~

走れメロス ~TOKYO20XX~

劇団肋骨蜜柑同好会

サブテレニアン(東京都)

2021/06/08 (火) ~ 2021/06/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

太宰治の原典にトリビアや時事ネタ、本編考察などを加えてさらにあんな手法やそんな手法、それにあんなものやそんなものまで使って娯楽性をてんこ盛りにした80分余。内容といい尺といい万人に楽しめるのでは?
「走れメロス」のメロスはずっと走っていた訳でなく、寄り道・回り道とか想定外のことや邪魔とかが入ったようだが、本作も太宰自身のことや先述の考察などあってこれまた「寄り道・回り道」をしていると言えるのではないか。(笑)

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW#30『鋼の糸』

JACROW

駅前劇場(東京都)

2021/05/26 (水) ~ 2021/06/01 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

現代日本経済史を踏まえ、時流に翻弄される企業ならびに人々を描いて巧み。会社員(どころか会社合併も(!))経験がある身としてそこまで極端ではないにせよ「あったあった」な出来事や「いたいた」な人物が続々出てきて身近に感じるったらありゃあしない(爆)。
それでありながらユーモアも交えて娯楽性も持たせるのはJACROWの真骨頂。
ところで時々昭和の政治家たちがいるような気がしたのはσ(^-^) だけか?(笑)
なお、当日パンフレットの登場人物の名前からピンとくるものがあったが、終演後に改めてネット検索したら事前に気付いた3人以外の名前も「ソレ」に関連しており「そういうことか♪」と得心。

獣唄2021-改訂版

獣唄2021-改訂版

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2021/05/25 (火) ~ 2021/06/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演時に「悲劇ではあるが桟敷童子作品の中ではマイルド?」と思ったことを覚えていたが、終盤で「もしや受け取り方によっては悲劇性が強調されないか?」と気付き、しかし(忘れていた)ラストで「あ、それでそう思ったんだ」と納得。

ネタバレBOX

せっかく父娘の絆が回復したのに終盤で娘3人が次々に命を落とすのは哀切……ではあるが、最終場で死のうとした父が娘たちの幻影(?)により生き続けることを選択するのがもうたまらなくあたたかい。
幸せな孤独な薔薇

幸せな孤独な薔薇

シアターキューブリック

浅草九劇(東京都)

2021/05/20 (木) ~ 2021/05/26 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

今一つ前に進めない人物(複数)が一歩踏み出す物語。21年前に一度観ただけなので観ていて「そういえばそうだったか」と時々思い出す程度だったが、当時よく観たやさしくあたたかい系の作品群をあれこれ思い出し、まさに記憶の虫干し状態。

超ではない能力

超ではない能力

24/7lavo

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2021/05/13 (木) ~ 2021/05/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

序盤で示される6人の能力の「超ではなさ」が絶妙。そしてそこで「その程度でどないすんねん!?」と思わせた(脚本・演出・演技の三位一体)ことで勝利は確実、みたいな? そんな彼らの能力が「役に立つ」クライマックスで「ブレーメンの音楽隊」を連想したりも。あと、エピローグも好きだなぁ。

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた

劇団チャリT企画

座・高円寺1(東京都)

2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

笑えない、というかコワい。そして観ていて腹が立った……って、作品にではなく劇中のある集団に。
あのように(ゼーレみたいな?)合議制複数犯は架空だとしても(もしや実在する?)SNSで面白半分に話に尾鰭を付けて拡散する輩はいるだろうし。
類型的で先が読めたりもするけれどもけっこう心がザワついた。

ライライライ!

ライライライ!

トツゲキ倶楽部

「劇」小劇場(東京都)

2021/05/12 (水) ~ 2021/05/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

意中の人に家業(?)を偽り、部下(?)にも嘘を吐くよう命じる男……という出だしこそ典型的なコメディのようだが、併走する3つの軸の関係性が明かされた時の切なさたるや。そんな脚本に加えて配役・メイク・小道具も含めた演出の妙に舌を巻き、怒涛の伏線回収は圧巻。

タイダルロック【4月25日公演中止(配信あり)】

タイダルロック【4月25日公演中止(配信あり)】

あひるなんちゃら関村個人企画

OFF OFFシアター(東京都)

2021/04/23 (金) ~ 2021/04/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「バンドやりたい」という三女の言葉が姉二人に引き起こす小さな波紋。芯は姉妹愛的なものながら世代間ギャップや思惑違いで微妙にスレ違う会話・想いで笑わせるのはあひるなんちゃらの真骨頂か?(笑)

フルハウス

フルハウス

ジグジグ・ストロングシープス・グランドロマン

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2021/03/31 (水) ~ 2021/04/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

まさに「文字通り」な点(謎)も含めたバックステージもの。現実にはともかく、虚構としていかにもありそうな状況、いかにもいそうな人物設定で笑いも交えながら公演の裏側を描いて巧み。そして随所に演劇愛が溢れてしばしば眼が潤みそうになる。
一般的な芝居の場合は「劇作家は語らず 登場人物をして語らしむ」だが、バックステージものの演劇愛については劇作家のみならず演者のものでもあるのかも、などと思う。「役者は語らず 演ずる人物をして語らしむ」みたいな?

公演前日の場当たり直前に起こったトラブルを乗り切ろうとするスタッフ・キャストを描いているので改めて演出助手や舞台監督の役割を(比較的最近、他の作品でも描かれていたが)改めて確認。
また、場当たり開始前に客席内に設けられた演出卓にいる演出助手から「よろしくお願いします」と挨拶された照明・音響スタッフのオペブースからの「返し(の例?)」に納得。
あと、劇中に演劇に詳しくない(=演劇用語をよく知らない)運営手伝いを配し、彼女に関係者が用語を説明することで自然に観客にも伝えるのはさすが。

「TABOO」

「TABOO」

TEAM空想笑年

王子小劇場(東京都)

2021/06/23 (水) ~ 2021/06/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

「-BackStage II-」という副題を付けてもイイんじゃね?な典型的バックステージコメディの体で始まり演劇愛を謳ってから任侠系に転じ、さらに別な複数の要素を加えてそれらを融合させる構成の巧みさよ!
エピローグでちゃんと時の経過を表現しているのもイイ。

ネタバレBOX

ラスト直前、舞台を観る客席の瀬崎を見せる場面にジュゼッペ・​トルナトーレ監督「ニュー・シネマ・パラダイス」終盤でキスシーンのみつなぎ合わせたフィルムを観る主人公の姿を想起。
何を見ても何かを思い出すと思う

何を見ても何かを思い出すと思う

コンプソンズ

「劇」小劇場(東京都)

2021/04/07 (水) ~ 2021/04/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

冒頭で3つの場が交互に提示されるがすぐに「時空ねじれ系」と明かされる。それに得意の(?)メタ要素も加えるとは個人的には「鴨が葱背負って」と言おうか「盆と正月が一緒に来たよう」と言おうか好きなヤツの掛け合わせ。そして複数のモチーフが錯綜し終盤で再現される構成は交響曲の如し。

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