
ガラパゴス
少年王者舘
ザ・スズナリ(東京都)
2010/08/19 (木) ~ 2010/08/24 (火)公演終了
満足度★★★★
ツボを突かれまくり
夢の中の如く時間軸を自在に跳び超えるスタイル、懐かしい流行語も含む言葉遊び、各種映像テクニック(具体例はネタバレBOXへ)、アナウンスと本編のザッピング感覚の冒頭・終盤など、いずれも好みでツボを突かれまくり。

悪役志願
黒色綺譚カナリア派
座・高円寺1(東京都)
2010/08/20 (金) ~ 2010/08/26 (木)公演終了

アウコトバ
風花水月
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/08/17 (火) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
ヘンな時代になったモンだ
ヤな作品だなぁ…というのは確信犯的書き方(笑)。
「子供のレンタル」を考える企業、子供をペットのように考える親など、かつては絵空事だったろうが、妙にリアリティがある昨今、ヘンな時代になったモンだ…と気付かせられてまんまと術中に落ちる。

日射し 第一部
楽園王
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/08/20 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
優しく温かく心地好く
かつてSPIRAL MOONで上演された作品の「エピソード0」。
三姉妹とその両親の2つの時代の物語を優しく温かく語って心地好く、また、「アチラで語られなかった部分はこうだったのか」な感覚もアリ。
やはりアチラの上演台本の発掘作業に取り掛からねば…(爆)

のるもの案内
スミカ
MODeL T(東京都)
2010/08/21 (土) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
なるほどぉ+空中前転っっ!!!
「池袋から…」は15mm版で観て2組の関係がワカっていたので早いタイミングから「なるほどぉ」と。
また、異なる演出も楽しく、「アレがキャリーバッグ!?」と思っていたら続く「真ん中…」で「ヤラれたぁ!」と(笑)。
それにしても空中前転はスゴい。ひげ太夫でもやんないよ、あんなコト…(笑)

SHUFFLE
S×Sプロデュース
シアターサンモール(東京都)
2010/08/19 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★
集大成的作品?
過去に観た3作と異なり、時事ネタ関連の「そんな考え方があるのか!」的な部分がなく、(上演時間の割には)喰い足りない感があるのはちょっと残念だが、純然たるエンタメとしてはアリ?
それにしても今までの4作のネタにリンクする集大成的作品にして、次回はどうするの?

絢爛とか爛漫とか
傑作を遊ぼう。rorian55?
テアトルBONBON(東京都)
2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
名作をモダン+アンティークでアレンジ
こうして観るとやはり名作。
それをじてキンのオリジナルより設定年齢に近い(推定)役者が、モダン+アンティークな装置で演じ、新たな息吹きを与えた感覚。
演技はもちろん、下手には桜の樹、上手には映像などを裏から投影し、終演後には畳を塗り分けた照明もアッパレ。

R 学 級 の 中 心
荒川チョモランマ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2010/08/20 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
完成度高し、必見!
リアルで不自然さがほとんどなく(教頭は微妙?(笑))、ドラマ性もたっぷりな作劇が見事なだけでなく、学校のイメージを持たせつつ実用性・デザイン性ともに優れた装置なども良く、完成度高し。
学生演劇はここまで進化したのか。若者パワー恐るべし。(笑)

キセキの人
スーパーグラップラー
時事通信ホール(東京都)
2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
最後に物語世界が完結する快感
珍しくも元ネタのある伝奇アクション時代劇。
最後に明かされる酒天童子の意外な「正体」は既視感無きにしもあらずだが、ラストシーンの「あるアイテム」が冒頭とつながり、最後の1ピースがピタリとはまって物語世界が完結するのが快感。

Genius Writer~本物と偽物・シェイクスピア~
One on One
ザ・ポケット(東京都)
2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
多重性・多層性が見事
単なる「ホンモノ」と「ニセモノ」ではなく「真の価値とは何か?」を、2人(?)のゴーストライターのキモチや赤ずきんの狼の真意(?)も交えながら描く多重性・多層制が見事。
また、毎度ながら楽曲のクオリティの高さにも感服。

あなたに似た人
mitsudomoe
SIMスタジオ(東京都)
2010/08/14 (土) ~ 2010/08/16 (月)公演終了
満足度★★★★
脳内に場面が浮かぶように雄弁
ほぼ動きを封じた朗読劇だが、円周上に120°の角度で配置された3つの椅子を移動しながら進行することがアクセントにもなり、各場面が脳内に浮かぶように雄弁。
冒頭とラストが同じ台詞で始まりながら状況が違い時制も逆(実は全体の進行が時間軸を遡っていることは後で言われて膝ポン)という構造も好み。

ロロ vol.4 ボーイ・ミーツ・ガール
ロロ
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了
満足度★★★★
怪作にして快作
「異性を想う気持ちがあれば何でもできる・何にでもなれる」なテーマを核に、時に思い切りシュールやナンセンスな方向に振れ(踏み外し?)て楽しい。
また舞台ならではの変幻自在な表現や恋愛コンピレーションアルバムの如き選曲も◎。

『自分をプロデュース。』
ROCK-STUDY
タイニイアリス(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/16 (月)公演終了
満足度★★★★
コミカル&ややシリアスが好コントラスト
コミカルな恋愛指南パートとややシリアスな劇団内幕パートが好コントラストを成す。途中で脳裏をよぎった虻蜂取らずにならねば良いがという不安(失礼!)が杞憂に終わってヨカッタ。
主人公の家の装置手前を波形にカットしてそれ以外の場も見せるアイデアや、ヘッドフォンで聴いていた曲や着メロがそのシーンとリンクする趣向も◎。

傷心館の幽霊(高梨由演出)
(株)喝采企画
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
上出来サスペンスコメディ
若干ムチャな部分もありつつサスペンスコメディとしては十分にアリな範囲内にとどまり、キレイに落ちる結末も巧み。
さらに基本的には喫茶店部分ながら、途中では上層階のホテル内に簡単に換装できる装置案にも感心。

『ロマンス』(作・つかこうへい)
モウムリポ(ポップンマッシュルームチキン野郎課外活動)
こった創作空間(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
暑苦しいが題材的にピッタリ
急逝したつかこうへいの作品をポップン・マッシュルーム・チキン野郎内ユニットで上演する企画。
この暑苦しい時期によりによって暑苦しい芝居(爆)をしなくても…な気もするが、夏だし新宿二丁目だし題材的にピッタリな上にPMC野郎の(吹原主宰の)原点の1つということで大いに納得。
また、後半の二人芝居の迫真の演技はさすが。
しかし「もう無理ぽ」なるユニット名ってどーよ?(笑)

『ラプンツェルの聴き耳』
ネリム
スタジオアキラ(東京都)
2010/08/14 (土) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
独創的で愉快
有名童話をベースにした短篇集だが、切り口・アレンジにしても各編の繋ぎ方にしても独創的で愉快。
ああいう発想は一体どこから浮かんで来るのやら?
で、次第に小さくなっていったアレの中にいたのがラプンツェルという解釈でオッケー?

さらば八月のうた
劇団M.O.P.
紀伊國屋ホール(東京都)
2010/08/04 (水) ~ 2010/08/16 (月)公演終了
満足度★★★★★
熟練職人の名人芸の如し
1つの歌にまつわる年代記。
歌の「傍系」(?)エピソードを順不同に見せる前半と歌の「成り立ち」と関わった人々の物語を時系列的に見せる後半、という構成及びまとめ方やその後の締め括りに、それを表現する演技に至るまで、いずれも熟練職人の名人芸の如し。

01272125★たくさんのご来場ありがとうございました。★
ソテツトンネル
神楽坂die pratze(ディ・プラッツ)(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★
ホロ苦さが独特
前半が若干平板なのと後半が浮世離れ気味なのがひっかからないでもないが、15年の歳月を隔てても許せないこと、逆に忘れ去ってしまうことなどのリアルさと、特に後半に漂うホロ苦さが独特。
また、最近観た他作品と併せて「韓国的な考え方」というものを知る。

15 Minutes Made Volume9
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2010/08/12 (木) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
取り合わせの妙+練られた構成
縛りや打ち合わせがあったワケではないのに前半3本に環境ネタがあったり前後半それぞれにバックステージならぬ「フロントステージもの」があったりと、偶然性と練られた上演順による全体の構成が各編の魅力をさらに引き出しており、存分に楽しむ。
また、観たことのある団体もガラリと変わった作風であったり、まんまだったりと特色があり、その取り合わせの妙にも感心。

墨を塗りつつ
風雷紡
サンモールスタジオ(東京都)
2010/08/11 (水) ~ 2010/08/15 (日)公演終了
満足度★★★★
比類なき切り口の意欲作
市井の人々(やや上流も含む)に戦争が残した疵というシリアスなテーマとリアルタイプの「犬神家の一族」的ミステリーを両立させた比類ない切り口で描いた意欲作。
二方が縁側で続き間もある十畳の日本間をスーパーリアリズムで再現した装置も見モノ。