Oslo(オスロ)【宮城公演中止】 公演情報 「Oslo(オスロ)【宮城公演中止】」の観てきた!クチコミ一覧

★ 満足度の平均 ★ ★ ★ ★ ★ 3.7
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    最初は、音が小さく感じて聞き取りにくいなあと思っていましたが、紛争の悲惨さや双方の憎しみ、テリエとモナの必死な行動に共感しだすと気にならなくなり、3時間がくにならない間の終演でした。
    身近の出来事ではなかったので、当時のわたしは交渉の経緯など考えていなかったと思います。

    見入ってしまうとつらい話ですが、少々の笑いを入れて落ち着かせる演出になっていました。

    ネタバレBOX

    観ていて、日本ならば薩長同盟と坂本龍馬の話を思い出しますが、もちろん規模や悲惨さが違います。
  • 満足度★★★★

    2016年にオフブロードウエイで初演された20年ほど前のイスラエルとPLOの電撃的なオスロ平和合意の舞台裏のドラマである。なぜ、ヨーロッパの中でも影の薄いノルウエイの外交官夫婦の手で、米ロが散々てこずった中東平和が一時的でも実現したか。
    イスラエル問題は、日本では、実際にその地を踏んだ人も少なく、ヨーロッパと中東の間に位置する文化的複雑さもあって核心がなかなかつかめない。長年の課題解決を、舞台では、夫婦の粘り強い交渉術(多分事実なのであろう)を実在人物を織り交ぜながら見せていく。
    いはば、歴史ドキュメンタリー実話ものだが、英米で、たちまちオフから大劇場公演に移ってトニー賞はじめ多くの賞を受賞したのは、距離的にも、文化的にも事件への身近さが大いに影響したのだと思う。この公演はジャニーズの主演興行でいつもなら、グローブ座だろう。今回は新国立の中劇場で1階だけでも千人を超える客席の大劇場である。2階は締めているが、客席を埋めたのはほとんどが三十歳以下の、久しぶりの芝居見物と気合がはいるファンクラブの女性観劇客で、男性客は合わせて二十人もいなかった。オスロ合意のころは生まれたばかりだった観客でこの内容、大丈夫か、と思ったが、結構ダレない。
    内容は政治劇で、パレスチナ問題の難しさにももちろん触れるのだが、ドラマの軸を、無理難題の中での目的達成のためにめげないで七転八倒するノルウエイの若い外交官夫婦に絞ったので、中東問題を見過ごしても夫婦の成功劇としても楽しめる。この芝居のつくりでは主役は妻役(安蘭けい)の方のようにも見えるがこの舞台は夫(坂本昌行)が主役である。
    演出(上村総)はすっかり大舞台にも慣れていて、多くの場面を照明を変え、プロジェクションマッピングも多用して現実感も見せながらテンポよく運んでいく。俳優の動かし方など見事である。しかし、事件の大きさからすると、やはり、全体が上滑りしているような感じがぬぐえない。俳優は短い時間でなじみのない実人物の性格を見せなければならない。一番大変だったのは、坂本昌行で、対立する勢力を人間的な魅力でまとめ上げて「リスクをとって世界を変えていく」役柄だがその核心がない。妻の安蘭けいの方が、腹をくくったような性格をよく表現していて好演だが、それは脚本のせいかもしれない。
    1時間40分の一幕と20分の休憩をはさんで二幕1時間。コロナで自粛と言っても、配役表くらいは置いてほしい。那須佐代子が出ているのに気が付かなかった。

    ネタバレBOX

    ほぼ満席(80%の入り。いつも満席のジャニーズは不満だろうが、この内容でよくやったとは思う)この女性客の中にごひいき役者でなく、この芝居を面白いと見た人はどれくらいいるのだろう。それでも上村演出のもと、幕内はそつなく勤めているが、正直言えば、もっとコンパクトな劇場で(英米の劇場は結構大きいが)揃ったわき役たちの細かい芝居を楽しみながら見たかった
  • 満足度★★★★

    全64場とプログラムに書いてあって、そんなに次々場面が変わるのかと驚いた。でも見ていると、そうした目まぐるしさはあまり感じない。ノルウエーの外交官夫婦が仲介した、パレスチナ(PLO)とイスラエルの極秘の和平交渉を、瑣末な議論に深入りせず、あくまで芝居としてわかりやすくメリハリつけて見せたところが、最大の成果であろう。和平交渉という硬い題材ながら、知的な議論の正確さより、感情的なうねりを重視した芝居だった。

    冒頭でPLOとイスラエルの両方からの電話を、夫婦がとって、仲介する場面から始めて、なぜこんなことになったのかと、さかのぼって事の発端から始める物語の構成にも、その工夫は見られる。しかし、何よりもの力は配役の妙にある。いちいち名前は上げないが、脇を固めるベテランたちの、役作りがすばらしい。老練な政治家たちの、虚々実々の駆け引きと、うちから滲む人間的な魅力と真情にひきこまれた。

    ネタバレBOX

    クリントン大統領の立会いのもと、ワシントンでラビンとアラファトが握手した歴史的和平合意。エピローグの、交渉当事者のその後(とくに和平反対派に暗殺されたラビン首相)が、この芝居に収まりきらない、中東問題の対立の根深さを示す。国民が納得しない限り、いくらトップ同士で合意を交わしてもダメということか。
    安倍政権と朴クネ政権の慰安婦合意のことも思い合わされる。国民の対立を煽ってきた政治家の責任も大きい。政治家が党利党略で呼び起こした魔物(世論)を、いつの間にかコントロールできなくなった姿だろうか。

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