あの大鴉、さえも 公演情報 あの大鴉、さえも」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
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  • 満足度★★★★

    入るなり、あの美術セット。圧巻。しかも仕掛けがあってこそのパフォーマンス。でもそれを予想させない小野寺演出。最高だった。内容はいたってシンプルで、少し(すみません)眠たかったけど、ウトウトしてたら演者さんが炎にみえて、それが話しとつながって鳥肌がたった作品でした。なんだろう。演者さんが何かに物体にみえるよね、小野寺さんの演出って。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2016/10/27 (木)

    過去の不条理演劇をモチーフとして明示的に使っているが、舞台での印象は、それとだいぶん違う。ガラスの表現が非常に多彩で、なんか「現代アート」を見るような愉しみが盛り込まれており、それだけでも素直に楽しめる演出です。それでいて更に、それがその場の空気と言葉に深みと拡がりを与えている感覚で、二重三重に楽しみが繋がる。演出で、こんなにも芝居は変わるんだなぁ…と、その無限の可能性に感動を覚えます。
    東京芸術劇場のRooTS、良い取り組みだなぁ。
    そして、小林聡美、片桐はいりなんて手練の役者の演技を、間近で観れたのも感激でした。
    今回、珍しく自分で選んだ訳ではない観劇だったのだけど、凄い拾い物したなぁ。幸運でした。劇VIPシステムに感謝

  • 満足度★★★

    鑑賞日2016/10/16 (日)

    価格6,500円

    個々の魅力は光ってた。
    片桐はいりの表現力もすごかった。

    でもなんだろう、
    不思議な
    感じでとまっていて、
    そこから先のストーリーがなかなか感じられなかった。

  • 満足度★★★★

    デラシネラな運び屋達
    ネタバレ注意。であるが少しばかり。珍しく俳優目当てにチケット(安くない)購入、戯曲は以前読んでいたから「短い」「盛り上がりはない」「不思議な雰囲気(何ならゴドー)」「どんな趣向かに拠るが・・小野寺修二」と、考え得る舞台の形を想像してもよく分からず、俳優の選定に答えがあるかな・・と推定してみたのである。
     答えは三人の取り合わせ、には必ずしもなく(私の目には)、個々の持ち味は発揮されていたが、三人三様に得意とする所が異なるため、あのような形になったかと思う。とは言え、多くは三人が息を合わさない訳に行かない場面。さて如何。
     

    ネタバレBOX

    あほやなぁ・・と「笑える」三人である事が、この戯曲をやる前提なのかな、と思う。笑えるという事は、そこに人間の本質が表れたという事であるので。 笑いが思いの他少なかった。踊り(的な動き)による表現は秀逸である。 問題はガラスの扱い方だったように思う。こいつだけは、形状が決まっていて、それは共有されていて、しかしよく分からない注文に翻弄されている様子が見えたい。ガラスは三人を縛り付けており(ある見方では結び付けている、とも)、重要。折紙を折って作ったかのような二つの壁で仕切られた空間、下手の壁は内側に傾斜しており、ガラスを立てかける場合にそこは空間がゆがんでいるのか、傾斜した壁に立てかけているのか・・・細かな事だが、どのリアルの線引きがあるのかは、抽象度の高い作品の解釈にとって大事なことに思う。
    突っ込みたい部分はあったが「無為」な時間を批判的にも、肯定的にも見ることの出来る不思議な作品世界になっていた。原作が持っていた文脈が汲まれたのかどうかは、判らない。 
  • 満足度★★★★★

    身体表現の美しさとおもしろさ
    延々と大きなガラスを持ってうろうろ‥疲れてぶつぶつ‥するだけなのに、中だるみもせず、笑いもとって見飽きなかった。
    サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を思わせるシュールで不条理な舞台を男優ではなく女優が演じるのがおもしろい。
    もともと、男が三人がかりで汗だくになってガラスを運ぶ体(エアー)で芝居をするとても演劇的な作品。それをさらに、パントマイム?ダンス?という形で身体表現をしていて興味深い。
    人の体ってなんて美しくおもしろいのだろう‥としみじみ感じた。
    だけど、演じておられる側の女優さんたちは大変だったんだろうなぁ。。たったの三人しか出てこないし。

    カーテンコールは2回。

    ネタバレBOX

    客入れの楽曲はタンゴ。
    劇中に使用された楽曲には、パーカッションを効かせた民族音楽風、クラシックのピアノ曲など。
    美術はシンプルでスタイリッシュ。後方に白い壁がふたつ斜めに傾いてあり、本を開いた状態のように観える。
    白い壁にはぴかぴかに光る真鍮の蛇口が2個、ドアノブが1個付いている。1個の蛇口の下にはブリキのバケツが置いてあり、時折、「ぴちょん‥ぴちょん‥」と音をたてて雫が垂れている。
    床には糸車が転がっており、それ自体はシルバーに光る自転車の車輪でできている。
    上手側に椅子が1脚。
    下手側には濃い色目の机と椅子、黒のスタンドライト、机上にはグラスが1個、チェス盤、スライドプロジェクターが置いてある。
    照明がある方向からあたると、白い壁がスクリーンのようになり男たちのシルエットを浮かびあがらせる。
    スライドプロジェクターも実際に使用され、同様に「サミュエル・ベケット ゴドーを待ちながら」、「三条」などが映し出される。

    衣装は三人三様だがモノクロで統一されており、トップスが白ならボトムスが黒、トップスが黒ならボトムスが白、ソックスと靴だけは三人とも黒。

    舞台全体が白と黒のイメージ。美術、衣装、チェスなど。

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