有機的身体的というより神経螺旋的な
せんだい短編戯曲賞大賞作品ということで観劇。
1人の女性があるとき陥る不条理な?日常を、3人の役者によって話者が入れ替わりながら語られていく。
しばらく身体的な、ユニバース的な創作舞台に関わっていたので、その対比でも、すごく観念的な、なんだか1つの神経を執拗に使っていくような感覚の世界だなと思った。でも例えば東京のど真ん中で、マンションで1人暮らししてるときにふと陥る寂しさの感覚ってああいう感じあるかもと思ったり。ある意味現代的と言えるのでしょうか。でも途中の女のセックスシーンとか、1日何十人もとヤったと話す女とか、まったく身体のヒリヒリ感も温もりもなく、声だけがうつろに響いている感じで、今の自分の気分的には受け入れ難かった。
音や照明の感じは好きだなと思った。あと、役者さんの声が重なり合ってセリフをつないでいくのが面白い。
アフタートークで、これは本当は1人芝居?の脚本というようなことも言われていて、なるほどと思った。ほかの作品も機会があれば見てみたいです。
無題1857(16-147) 「不眠普及」
19:30の回(曇)
19:00受付(半券に整理番号あり)、19:10受付。
3層(手前〜奥)の舞台、天井には「ハ」の字に直管蛍光灯、そのあたりから細い紐条のものが流れるように垂れている。
その奥にはレースのカーテンだろうか、奥に行くほど像がぼやけ青い灯りに冷え冷えとしたものを感じる。
中央に小さな白いテーブル、下手側に椅子(1)、奥にも椅子(2)、小さな鉢植えがおいてあり緑だけが呼吸をしているようにみえる。椅子はみなカタチが違う。
19:25前説(アナウンス、60分)、19:30開演〜20:44終演、21:20トーク終了。
謎解きとしてのスリリングさを保ちながら進んだお話しは途中から混沌とした澱みに嵌る。
なぜ眠れないのか、なぜ感染するのか、なぜその行為なのかが問われることはない。
社会的な現象(混乱)になることはなく、ひとりの意識世界内の自問自答に留まる。
どうも合わない。繰り返される振付だけが視覚を刺激するのですが、すぐに慣れてしまい、意味を探ろうとはしなくなる。
「眠れる森の美女症候群」という症状があるらしい。眠り続けるという内容。
起きているのか、寝ているのか。覚醒か昏睡か。意識は脳内の現象なのであれば何が起こっていてもすべて真実。
鶴田さんは白昼夢、新田さんはホロロッカ、坂倉さんは昨年12月のDE PAY'S MAN 「100まで」。
満足度★★★★
洗練されてゆく
「止まらない~」を以前見たときと同じ人が演出なのかと思うぐらい洗練され
てきていてビックリ!!相変わらず選曲がとてもよく心地よい。