満足度★★★★
囚われない、秀逸な舞台
エネルギッシュにハイテンポに駆け抜け、「ハムレット」が「悲劇」であるということをちゃんとわからせてくれる秀逸な舞台だ。たくさんの「ハムレット」を観てきたがそのなかでも、日本人による舞台化としては最高の舞台だ。
詳細は、「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。
満足度★★★
わかりやすく、そして楽しい
初心者からしたら、飽きずに楽しめて有難かった。脚本は言葉遊びのようでもあり、声に出した時の耳触りの良さにこだわりを感じた。演出のちょっとしたくだけかたといい、ロビーのオブジェ?といい、ほどよい遊び心があって、サービス精神旺盛なかたなのだろう、と推察いたしました。
満足度★★★★★
意外にも真っ当な古典でした。
杉原邦生さんの演出を観るのは初めてですが、衣装こそ無国籍・時代不明だったものの(アメリカンオールディーズっぽかったかな?)、演技は実に真っ当な古典を踏襲したものでした。古典好きの私には役者さんの台詞が心地よく耳に届き。特に、ハムレット役の男の子(若い!)と、ホレイショ役の福原冠くんの台詞に聞き惚れてました。熊川ふみさんの歌声の美しさも。美味しいところを持っていくフォーティンブラスの登場シーンもカッコよく(このシーンがやりたいがためにハムレットを上演したのではないかと思うほど笑)。2時間半、楽しんで観ました。あ、音楽もカッコよかったです!
無題1196(14-244)
13:00の回(晴、猛暑)。12:45開場。
手前に傾斜した舞台、上部に「THEATER」のサイン、13:09前説(アナウンス、開演が遅れていることについてのコメントなし)、大幅に遅れ13:13開演~15:44終演。
やはり、普通のシェイクスピアはダメでした。途中、帰ったと思われるお客さんも。
「ハムレット」は1998年、ケネス・ブラナー(監督・主演、4時間)の映画を観たことがあり、そのイメージで観に来たので、そこがあわなかった理由かと思います。非常に「軽い」、現代風の作風でしたが、なまじストーリーを知っているので、演出の妙味を..とはなりませんでした。
満足度★★★★
楽しい時間をありがとう
池袋で、ハムレットを観た。中央におおき くTheaterのネオンサインが光っている。こ れが演出で最後まであった。少し上下した り、字の一部が隠れたりした。
野球帽に、赤いシャツ。半ズボンのハムレ ットは、さすがにくだけ過ぎる。途中で大 きなイビキ。ただ、場面ごとにジャンと音 響があるのですぐ起きたみたいだ。
半分ほどして、一番まえの席に誘導してい る例があって、帰れコールをしたい衝動に かられた。背の高いひとで目立っていた。 が、十分くらいしたら、退席していった。
ハムレットが連れて来た地方劇団が出現し たあたりから、眠けもさめた。たいへん面 白い。たしかに、国王に犯罪を認めさせる 意図は成功する。ハムレットは、演出も上 手だ。
最後は感動的だった。オフィリアは、絶望 して死んでゆく。あとをおうように、主要 な登場人物は消えてゆく。あとには、ひと りこの難解な物語を語り伝える役目が残る 。
良いシェイクスピアだった。格調高いでき となっていた。近くで泣いている女性の気 持ちもわかった。また、ひとつ貴重な体験 ができた。深い世界を目にできた。
満足度★★★★★
KUNIO「ハムレット」観ました
KUNIOは、愛知・うりんこ劇場で「椅子」を観て以来(木ノ下歌舞伎は結構観てるけど)。
会場の京都芸術センターは、歴史ある旧・小学校を改装。もうそれだけで雰囲気充分。
能狂言を思わせる様式美から入り、次第にむき出しになっていく激情。
ガキや大人、老人など、男たちの野望と浅知恵が、無条件で自分たちを愛してくれる女たちを、そして自らをも滅ぼす。
最後に残ったのは、この馬鹿馬鹿しい悲劇(もはや喜劇?)を伝える語り部と、舞台の外で無言のまま漁夫の利を得た野望の持ち主。
全ては劇場での出来事。
フィクション性への着目という点では、柿喰う客の女体ハムレットにも通じるものがあるのでは。(違いはあるが)
今回のための新訳は、セリフだけでもテンポのいい舞台が頭に浮かぶ。結果、舞台美術がほとんどいらない。
美術といえば、おーじの舞台美術ではおなじみのレタリングアートが、今回は特に、最初と最後に大きな意味を持っている。社会性がかなり強い。
全面に感じる、ことばの力。
メインキャストの衣装にも注目。今までのKUNIOや木ノ下歌舞伎に比べて異色。
特にハムレットは、かなり意味ありげ。
という訳で、豊橋・札幌・東京公演も、ぜひご覧ください!
あと、ネタバレにはちょっと別視点を。