満足度★★★★
贅沢 殺風景
赤堀さんの作品を観たくて初めて触れました。
方言の台詞が聞き取れずわかりにくい部分も有りましたが
なんとなくわかるもので問題なく。
あの方言がどうしようもない人たちの苦しさとかだらしなさを表しているようにも感じます。
時代を行ったり来たりするけど違和感なくすっとその場に入っていけて面白かった。
女優さん方の"こんな人居る"感がすごくて怖かったです。
その中でも大和田さんがキュートで何本かこの方の作品観ましたが魅力ある女優さんです。
日常の中に侵食する非日常が普通に見えてきて恐ろしかった。
人間誰しもそういう部分があって理性で踏みとどまってるんだろうけど
箍が外れてしまえば…と考えると本当に恐ろしい。
大倉孝二さんが唯一笑わせてくれるキャラクターで気を抜ける時間があって良かった。
贅沢な俳優陣の贅沢なお芝居、堪能できて良かったです。
赤堀作品も好きなタイプでした。
満足度★★★
ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族、大和田美帆さんが見事!
ヘビーで泥臭い、上手くいかない人生、家族の物語。
特に女優陣のキャスティングが素晴らしくて、
荻野目慶子さん、江口のりこさん、大和田美帆さん、
安藤聖さん、キムラ緑子さん…好きな女優さんばかり。
中でも昭和の、大和田美帆さんが見事です!
独特の個性を持つ女を快演!
満足度★★★
人の生臭さ
かつて炭鉱で栄えた大牟田で平成16年に実際に起きた4人殺害事件をベースに、ヤクザや売春婦、高利貸しといった社会の底辺で生きる駄目な人間達の様子を描いた、こけ脅し的な演出のないストレートで骨太な物語でした。
ヤクザの一家の父親の若い頃と現代の2つの時代を時系列を行き来しながら描き、特に現代の場面は時間が細かく前後していましたが、混乱することもなく観ることが出来ました。現代と過去で同じ役を異なる役者が演じることによって因縁や因果応報を感じさせるのが興味深かったです。
物語やBGMの大半で使われていた三味線の音色が歌舞伎を彷彿させながらも、歌舞伎に見られる様なカタルシスが無く、モヤモヤとした後味が残るのが印象的でした。
冒頭で歌われた歌が終盤で再び歌われ、描き方次第では感動的なシーンに出来るところをそうせずに、その劇的場面に突っ込みを入れて笑いを取っていたのが良かったです。
物語の展開にあまり関係の無いやりとりが多く、流れに停滞感を覚えることもありましたが、その様なシーンに役柄あるいは役者の性格が強く出ていました。
アイドルが主演的なポジションのキャスティングで少々不安を感じていたのですが、変に見せ場を作って引き立てる様なこともなく、ベテラン達の芝居のアンサンブルに溶け込んでいて良かったです。
満足度★★★
いつも通り淀んでる
大牟田を舞台に、一家の要である男とその家族の一生を、昭和と平成の時代を跨ぎ話は進む。
劇場の規模は変わっても話の本質はいつも通りの赤堀テイスト。
人の道にそれた事ばかりやってる家族、カッコ良いようでカッコ悪く、潰しが出来ない生き方、悪あがき、虚しさ。
毎度言葉に出来辛いグレイな終わり方。
観劇日、2階席はすっぽりと空席状態。あえてそういう配券だったんだろうか。人気ある公演と思っていたので、あの空席には久しぶりにビックリした光景だった。
チラシと当日パンフはロビーで自主選択持ち帰り。
休憩約15分あり、約3時間。
満足度★★★★★
臭い
赤堀さんの作品が観たい!ある意味赤堀中毒かもしれない(笑)今回も裏切られずに堪能できました。人間臭がぷんぷんと匂ってくるそんな作品でした。とにかく女優陣がすごかったです。みんな超カッコいい!!!そうだよ、人間は女から産まれるんだよ!とも感じました。笑いながら心では号泣ものでした。好き嫌いが分かれる作品とも思います。